健太達はホームページのパスワードを知るため、電波塔の塔脚へ向かっていた。するとそこに2人の人影が何かをしていた。
壮介「んっ!?あいつさっきの!」
健太「知り合いk・・・ってあっ!あの女逃げた奴だ!!しかもあいつら何か持ってんぞ!」
鶴乃「あの二人パスワードを消すつもりだ!よっし3人共!あいつら止めるよ!」
フェリシア「おー・・・ってうわぁ!?」
鶴乃「うぇえっ!?」
健太「俊!?」
壮介「おい速ぁ!?」
俊「止めろぉおおおおお!!」
天音姉妹「「きゃあああっ!?」」
そうして鶴乃と一緒に健太、壮介、フェリシアが天音姉妹を止めようとすると、それよりも早く俊が走り、天音姉妹目掛けてタックルを食らわせる。
月咲「あっ!溶剤溢しちゃったよぉ・・・!」
月夜「あなた何てことをするのでございますk「それはこっちのセリフだぁ!!」ひっ!?」
タックルを食らわされ、溶剤をぶち撒けてしまい月夜は俊に異を唱えようとするが俊のあまりの剣幕にたじろいでしまう。
俊「マギウスの翼だがなんだか知らないけど!僕が必死に探してる人がいるかも知れないんだ!!なのに居場所を知るためのパスワードを消すなんてあなた達は畜生だ!!ふざけるなぁ!!」
月夜「畜生!?」
月咲「この子一体何なの・・・!?」
健太「そいつは大事な人を探してる子だ。」
天音姉妹「「へっ?」」
俊「はぁ・・・はぁ・・・!」
健太「俊、一旦落ち着け。」
俊「はぁ・・・はぁ・・・すみません、熱くなりすぎました。」
やちよ「でもあなたの気持ちはよく分かる。でもあなたのおかげで天音姉妹の目論見は防げたわ。」
月咲「月夜ちゃん・・・」
月夜「流石に不利すぎるでございます・・・。」
鶴乃「こっちは多人数!さぁどうするのかな!?」
天音姉妹「「うぅ・・・」」
壮介「・・・ん?」
「はぁ、心配なので様子を見に来たら・・・やはり失敗していますね。」
鶴乃が天音姉妹に圧をかけていると壮介は一人の少年が近づいてくる事に気付く。
月咲「あっ!「松村」君!?」
月夜「松村さんどうしてここに?」
天音姉妹は近づいて来た少年の名前を言ってここにきていることに驚く。
「今言った通りですよ、あなた達が心配でしたので独断で様子を見に来たんです。すると・・・」
健太達「「・・・・・・」」
「七海やちよさん、そしてその一行方に邪魔されたという訳ですか。」
月夜「はい、そうでございます・・・。」
月咲「溶剤で消そうとしたんだけど・・・」
「彼らに邪魔されたのであれば仕方ありません。では・・・」
そう言って松村という少年は健太達の元に近づき、頭を下げる。
「初めまして、七海やちよさん。そしてお仲間の皆様。」
やちよ「何者あなた。見た所天音姉妹と親しげに話していたけど・・・」
「親しいも何も、私はマギウスの翼の幹部です。名は「松村真司」と申します。」
「マギウスの翼幹部 松村真司」
健太「マギウスの幹部か・・・」
壮介「あんたもパスワードを消しに来たのか?」
真司「この状況でパスワードを消すのはとても難易度が高いですよ。それに私は天音の姉妹とは同期ですので同僚の心配で様子を見に来ただけです。」
鶴乃「つまり、パスワードは譲るって事?」
真司「そうですね、パスワードはあなた方にお譲りしましょう。はぁ・・・先が思いやられますね。」
健太「あんた、随分とお疲れのようだな。」
真司「まぁ私はマギウスの翼の「中間管理職」というポジションにいますのでね、失敗すればするほど失敗分の仕事がこちら側に回ってくるんですよ。ですから・・・」
そう言って真司は魔法少年となり、彼の武器である特殊警棒を構える。
真司「私も少々憂さ晴らしをさせて頂きます。いくら彼女達が失敗しているとはいえその根本たる原因はあなた方ですので。」
やちよ「こっちは多人数なのよ、いくら何でも無茶だわ。」
真司「・・・でしたら、あなた方の中で誰かと1対1の勝負をしましょう。あなた方の選別した誰かとの勝負でもし、勝つことが出来ればパスワードはお譲りします。しかし、私が勝てば・・・パスワードは諦めて貰いましょう。」
健太「・・・なら、俺がやる。せっかくパスワードの場所まで見つけたんだ。今更引き下がるわけにはいかねぇ。」
真司「ふっ・・・面白い方だ。あなた、名前は?」
健太「高坂健太、これからあんたらを含めてマギウスに名を知らしめてやる。」
真司「高坂・・・?まぁいいでしょう、では・・・始めましょう!!」
健太「来い!」
戦闘BGM「FURIOSO」龍が如く7外伝
「VS マギウスの翼幹部 松村真司」
真司「ふんっ!はぁっ!」
健太「うぉっ!だらぁっ!」
真司は健太に向かって一気に距離を詰め特殊警棒を振り下ろす。健太は間一髪躱し下からの攻撃も辛うじて躱した。
健太「その長い棒、見えねぇが電流走ってんだろ。躱した時にバチバチって音が聞こえたぜ。」
真司「えぇそうです。この長い棒は特殊警棒と言いましてね、警察も使っている暴徒鎮圧用の武器です。私の場合、魔女を痺れさせて動きを封じる為に100万ボルトの電流が流れているんです。」
健太「おいおいまじかよ・・・。」
真司「では、説明は終わりにして・・・はっ!」
健太「なにっ!?うぉおっ!?」
真司は懐から目眩ましの「閃光手榴弾」を投げる。そして真司は健太の背後を取る。
真司「ふんっ!」
健太「っ!てりゃあっ!」
真司「むっ!?」
健太「だっしゃああああっ!!」
真司「ぐぅううううっ!!?」
背後を取った真司は特殊警棒を振り下ろすが直前で全快した健太が屈んで回転し強烈なボディーブローを食らわせる。
真司「ぐぅううう・・・!」
健太「んなセコい技なんざ俺にゃあ通用しねぇよ。」
真司「くっ・・・・・・むっ?」
すると真司の持つスマホから着信が入り、それに出る。
真司「・・・はい、はい・・・分かりました。直ちに本部に戻ります。」
健太「・・・・・・」
真司「・・・本当はもっと戦わなければいけないところですが、約束通りパスワードはお譲りしましょう。私は用事がありますので失礼致します。天音さん行きましょう。」
天音姉妹「「はい・・・。」」
そう言って真司は腹を擦りながら天音姉妹と共にこの場を去っていった。