目を開けるとそこは電波塔ではなく、アイさんが言ってた通り神浜セントラルタワーヘリポートに移動していた。
健太「....確かにアイさんの言ってた通りだな。」
壮介「健太ー!!」
やちよ「良かった、ちゃんと転送されてきたみたいね。」
健太「まぁ、しっかりと抜け出してきましたよ。それより、マギウスの野郎にあった。」
まどか「マギウス...、健太先輩、マミさんは...?」
健太「....アイの結界にはいなかった。という事はここじゃないらしい。」
まどか「マミさん...。」
ほむら「鹿目さん....。」
健太「心配するな、アイツはそんな簡単に首取られるほどやわな奴じゃないさ。きっと今もどこかで何かしているに違いないさ。」
まどか「健太先輩...。そうですよね、あの人がそんなすぐにやられるわけないですもんね。」
健太「ああ、だから二人共、マミを信じよう。」
まどか・ほむら「はい!」
この二人も、成長はしているな。魔法歴後輩の俺がいえた義理じゃないが....。そしてこの瞬間奇妙な魔力を感じ取る。それもかなりでかい魔力を。
健太「ん....?何だこの魔力は....?」
壮介「いや、魔力というより、魔女の反応だ...。」
フェリシア「ふぅーーーー!!」
フェリシアが相当警戒している。アイツは両親を魔女に殺されてんだったな...。俺の過去とものすごく酷似している...。
健太「フェリシア、どのくらいだ?」
フェリシア「ああ、ものすごくやべぇやつがいるぞ!!」
壮介「ったくよ、こんなでかい反応見たことねぇな...。」
やちよ「たぶんこれだけでかいとどこにいるのかすぐに分かるはず...。一体どこから現れたの...?」
さな「アイちゃんの結界です。」
壮介「アイって、ウワサの結界....?」
アリナ「まさか生きて出てくるなんて....。」
久之「どこまでしぶといんだよこいつら....。」
声のする方に向くと、奴等が現れた。それもウワサの結界を開いてのご登場かよ。
さな「アリナさん...、久之さん...。」
久之「よくもまぁ、いい魔女の隠し場所をぶっ壊してくれたなぁ...、さっきの件も含めて倍にしてお返ししてやるぜぇ....。」
壮介「健太、何をしたんだ?アイツ相当お前を恨んでんぞ?」
健太「俺は知らん、怒りすぎて矛先間違えてんじゃねぇぞ。」
久之「へ、てめぇら全員今からこの場で叩き潰す!アリナ、良いよな?」
アリナ「アリナ的に時間稼ぎになるしネ。好きに暴れて良いヨ。」
久之「.....という訳だ。それじゃあ行くぜ!」
健太「来やがれ!」
「ちょっと待て。」
俺達が久之に対して攻撃を仕掛ける直前に声が聞こえた。
久之「あ?誰だ?」
「必殺マギア(地劇暴発)!」
声がそう放つと、直後にウワサの結界が爆発した。それを間に見たアリナと久之が驚愕の顔をする。
アリナ「ア、アリナの傑作がぁ!!」
久之「どういう事だ!誰がやりやがったぁ!?」
「俺がやった。」
声のする方に全員が焦点を合わせる。そこには影が立っていた。そして影はこっちに近づいてくる。影の正体はとても驚きのものだった。
健太「え!?嘘だろ...!?おっちゃん!?」
宗雄「久し振りだな、健太、やちよ、鶴乃、皆。」
影の正体は俺の義理の父親である吉田宗雄だった。今の状態は調整屋で見た服装ではなく真田の策略家である「壮年期の真田昌幸(戦国無双真田丸)」の状態である。
鶴乃「宗雄おじさん!!」
やちよ「し、師匠....!?どうして....!?」
宗雄「久方ぶりに外をぶらぶらしていたらかなりでかい魔力を感じてな、電波塔から様子を見たらお前らが勃発してたからな。手助けに来てやったまでだ。」
健太「おっちゃん....。」
久之「ち、おいジジイ!てめぇがあの結界を爆発させたのか!?」
宗雄「ああ、貴様らマギウスのゴミを処理したまでだ。」
アリナ「わ、私の作品が....、私の、アートが...、ベストワークを彩るジュエリーのひとつが....。」
宗雄「.....。」
アリナ「ふざけるな....、ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなぁあああ!!」
宗雄「ほう....、魔女の巣を壊しただけでそんなにキレるのか。最近の若いやつは教育がなってないな。」
久之「へ、そんな口叩けるのも今のうちだ!こいつがキレたらもう終いだぜ!」
宗雄「.....脅し文句はそれだけか?」
久之「あ?」
宗雄「魔女をアートだの何だの、貴様らはそういう風に捉えているのならそれまでという事だ。」
アリナ「おじいさん、あんまりアリナを舐めてると痛い目に合うヨ。.....そうだ!あんたをこのドッペルで擂り潰して真っ赤な絵の具にしてあげるわ!!」
宗雄「ふん、やれるものならやってみるが良い。ただ俺を老兵だと侮るなかれ。」
戦闘BGM「真田安房守昌幸 ~戦国無双真田丸より~」
吉田宗雄VSアリナ・グレイ
~宗雄side~
アリナ「はぁああああああ!!」
アリナと呼ばれる少女はドッペルを発動させ、絵の具のようなものをばらまく。....ソウルジェムが穢れていないとは....、相当な手慣れのようだが、俺にとってはまだまだ甘ちゃんだな。
アリナ「絵の具にしてあげる!!」
宗雄「そんなもんこいつでかき消してやる。固有マギア(煉獄爆殺)!」
俺は手榴弾を上に数個投げ、絵の具が当たると同時に爆発する。
宗雄「貴様のドッペルとやらはこの程度のものか?数多くの戦場をかけてきた俺にはぬるま湯に使ってるような物だ。」
アリナ「アリナだってまだ本気を出してない!あんたは確実に殺す!!」
宗雄「女子が殺すなど言うな、その美しい美貌が台無しになるぞ。」
アリナ「敵に言われても嬉しくないんですけど!」
宗雄「ふん、強がりなサイコパスアーティストだな。そんなんじゃいつまでも良い絵が書けないぞ。」
アリナ「うるさい!その口すぐに縫い合わせてやる!」
宗雄「全く、お前なぞ眼中にないんだよ。そこいらに転がる石と同じレベルだな。」
アリナ「このクソジジイ!!アナタだけは絶対に殺す!!うぁあああ!!」
宗雄「怒り狂ったな、総仕上げだ。」
俺はやつがこっちに突っ込んだ瞬間魔法陣を展開し、魔法の結界をつくる。
アリナ「な!!これは....!?」
宗雄「準備は整った!必殺マギア(火炎爆殺)!!」
アリナの結界に大量の爆薬を放り投げ、結界の中で爆発させる。ドッペルごと倒すにはこの方法しかないからな。
アリナ「うわぁあああ!!!」
アリナは結界を破り、吹き飛ばされる。それを見ていた久之は驚愕の顔をしていた。
久之「ドッペルごとアリナを吹き飛ばすなんて、あんた何者なんだ....!?」
宗雄「俺はただの通りすがりだ、さて次はお前の番だ。」
久之「ち、ああ、やってやらぁ....。」
俺は奴の顔を見る。どこかで見たような感じだな....。俺は奴に名前を問う。
宗雄「お前、名前は?」
久之「.....中川、久之だ。」
宗雄「中川、だと?」
俺は奴の名前を聞いて、過去の事を思い出す。もしこれが正解なら....。
宗雄「....久之といったか、お前には兄がいたか?」
久之「....ああ、かつて兄貴はいたさ。だが兄貴も魔法少年の一人だったがために死んだと聞いた。」
宗雄「そうか....、なら兄の名前は?」
久之「いきなりどうした?じいさん。」
宗雄「いいから俺の質問に答えろ。」
久之「何だよ...、まぁいい。兄貴の名前は(立明)って名前だ。」
宗雄「!!....そうか、お前がアイツの弟なんだな....。」
久之「その言葉、どういう事だ....?俺の兄貴を知ってんのか?」
宗雄「ああ、そうだ。」
久之「俺は兄貴の死の真相を知りたくて魔法少年になった....。あんたが知ってるのなら話は早い!」
宗雄「お前は、兄の死について知りたがっているのか。なら教えよう。」
俺は久之に対して兄の死の真相を伝える。だがそれは余りにも残酷であり非道なる答えだった。
宗雄「俺がお前の兄を殺したからな。」
久之「は......?」
宗雄「言った通りだ。俺がお前の兄を殺した。この手で.....。」
久之「..........ふ、フフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
宗雄「.......。」
久之「そうかぁ、あんたが兄貴を殺ったのかぁ。なら俺がするべき事はひとつ、........兄貴の仇は取らせてもらうぞぉお!吉田宗雄ぉおおお!!!」
宗雄「.....来い.....!」
俺と久之は互いの武器で衝突する。哀しき対決の幕が上がる......!!