魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第16話

戦闘BGM「西軍 繚乱 ~戦国無双4より~」

吉田宗雄VS中川久之

 

 

~健太side~

 

 

久之「うらぁああああ!!!」

 

宗雄「ふん!」

 

 

 

 

 

 

 

健太「.....一体、どういう事なんだよ.....、おっちゃんが、人殺し.....?」

 

俺は訳が分からなかった....。何せ俺を一から大事に育ててくれて、本当の親のように育ててくれたおっちゃんが、まさかの人を殺した....?俺はふと、やちよさんと鶴乃姉さんの顔を見ると、苦虫を潰したかのような顔をしていた。

 

やちよ・鶴乃「........」

 

健太「なぁ....、やちよさん、鶴乃姉さん、あんたら....何か、知ってんだろ....?おっちゃんの過去の事を.....。」

 

やちよ・鶴乃「.......」

 

健太「なぁ、おしえてくれよ....、なぁ、なぁ!!」

 

鶴乃「健太君、落ち着いて!」

 

健太「これが落ち着いていられるか!!俺は信じられないんだよ!!あの人が、人殺しなんてよ!!」

 

俺はパニックになっていた。ずっと俺はおっちゃんを憧れの存在としてあの人の背中をついていっていた。だが、あの人が人を殺したと知った瞬間、俺は何かが崩れるような感じがした。

 

壮介「健太!落ち着け!パニックになる気持ちも分かるが今は落ち着くんだ!」

 

健太「くぅ....!」

 

壮介「今は、宗雄さんを見守るしかない....。」

 

健太「.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~宗雄side~

 

 

 

久之「死ねやクソジジイ!!」

 

宗雄「俺はまだ死ねないな。悪いな。」

 

久之「調子に乗るなこの兄貴殺しがぁ!!」

 

宗雄「.......」

 

俺はやつの薙刀をひたすら交わしまくる。怒り狂っているせいかだいぶ見えやすくなっている。

 

久之「そこだぁ!!」

 

宗雄「甘い!」

 

久之「ぐぅ!?」

 

奴が突出してきた瞬間、奴の懐に拳を入れ怯ませる。

 

久之「う.....、ごはぁ....!!」

 

宗雄「こんな攻撃で倒れるのか.....、兄弟揃って愚かしい事だ....。」

 

久之「てめぇ....!!殺す!!絶対に殺す!!」

 

宗雄「さっきも聞いたような気がするな。さっさと殺して見るが良い。」

 

「そこまでや!!久之!!」

 

すると久之とは違う声が聞こえ、振り向くと二人の男女が立っていた。女の子の方は俺とやちよ、鶴乃が一番よく見知った相手だった。

 

宗雄「.....、まさかお前がマギウス側についているとはな...、みふゆ。」

 

みふゆ「....お久しぶりです。宗雄さん、やっちゃん、鶴乃ちゃん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~健太side~

 

 

やちよ「み、みふゆ...!?」

 

鶴乃「みふゆちゃん!?どうして!?」

 

奴等の一人を見ると二人は驚愕していた。一体何がどうなってやがる....。すると、おっちゃんもこっちに下がってきた。

 

宗雄「.....。」

 

「久ちゃん、大丈夫かいな?」

 

久之「ああ、何とか....、くっ...!!せっかくの仇が目の前にいるっていうのによぉ!!」

 

みふゆ「久之君、今は引いて、今のあなたにとって宗雄さんが相手じゃあ分が悪すぎるわ。」

 

久之「ちぃ...、全くうまくいかねぇな!ちくしょう!!」

 

久之はそういうと、アリナを担いで結界の中に消えていく。残ったのは二人だけだった。

 

宗雄「.......。」

 

やちよ「みふゆ、あなたどうして...?」

 

みふゆ「....やっちゃん、ごめんなさい。」

 

宗雄「.....(あの件)がトラウマになったか....?」

 

みふゆ「.....はい。」

 

健太「お、おっちゃん....、あの件って何だよ....?」

 

宗雄「....お前は知らなくていいことだ。」

 

「相変わらずあんたは仲間にまで冷徹になってますなぁ~。」

 

宗雄「貴様は何者だ?」

 

やちよ「師匠、私の大学仲間の藤村君よ。藤村君まで....。」

 

通「話はみふゆちゃんから聞いとるわ。わしが(藤村通)っちゅう者や。」

 

やちよ「藤村君まで、マギウスは魔女を守ってる奴等なのよ!?二人とも目を覚まして!!」

 

みふゆ「.....ごめんなさい、私はあなた方の方に行くことは出来ない。」

 

通「わしもや、ワシはみっちゃんの気持ちを配慮したまでや。わしとてマギウスのやっとることは好かん。」

 

やちよ「なら、どうして....?」

 

通「そんな悲しい顔せんといてぇや、ワシも悲しなってまうわ。ワシやみっちゃんにも意地っちゅうもんがあるんや。その意地を貫き通すためにわしらはマギウスにおる。すまんな、やちよちゃん。」

 

みふゆ「ごめんなさい、今は、マギウスの答えにすがらせてください。」

 

宗雄「.....実に愚かしい事だ。」

 

みふゆ「.....」

 

通「師匠はん、悪いけど何を言うたって無駄やからな?」

 

宗雄「通よ、貴様は黙っていろ。俺はみふゆに話しているんだ。....結局貴様も強いものにすがるのか。」

 

みふゆ「私は、元からその覚悟です。」

 

宗雄「覚悟っか......。そんな弱々しい覚悟を貫き通したさきに何がある?そんなもん、ただ強いものにすがり付いて助けを求めるだけの見せかけで知ったような口を聞くな。この負け犬が。」

 

みふゆ「.......」

 

通「.....これは久ちゃんがキレる理由も分からんでもないわ。おどれ舐めとんか?あ?」

 

みふゆ「待って藤村君。」

 

通「みっちゃん....。」

 

みふゆ「これは言われても仕方ないわ。....では。」

 

通「しゃあないな、ほな。」

 

奴等はそのまま、姿を消した。そして俺は再びおっちゃんに話を聞こうとすると、おっちゃんも姿を消していた。

 

健太「.....おっちゃん...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろは「何だか、嵐が過ぎ去った後みたいですね。」

 

健太「.....。」

 

壮介「健太、まだ、宗雄さんの事、気にしてんのか?」

 

健太「ああ、おっちゃんが、人殺しなんかするわけねぇ....。俺はそう思ってるんだが....。」

 

壮介「誰にだって知られたくない過去はあるさ。いずれ宗雄さんも自分から話してくれるはずだ。」

 

健太「ああ、まぁ信じるか。」

 

壮介「そうするのが一番良いな。....みんなは大丈夫か?」

 

フェリシア「全然平気だぞ!!」

 

やちよ「私も平気よ。」

 

鶴乃「全然平気だよぉー!!」

 

ほむら「健太先輩、巴さんは....?」

 

健太「あの結界の中には誰もいなかった。どうやらハズレだったみたいだ。」

 

まどか「マミさん、一体どこに行ったんだろう....?」

 

健太「それに、マミはそう簡単にくたばるような奴じゃあないからな。きっとどこかでまだ魔女かウワサをぶっ飛ばしてるはずだ。」

 

まどか「はい、見滝原でまだマミさんがいなかったらまた神浜に来ると思います。また力になってくれますか?」

 

健太「当たり前だ!俺らはダチだからな!」

 

まどか「はい!ありがとうございます!健太先輩!」

 

壮介「それは良いんだけど、まどかちゃん、お家の人心配してない?」

 

まどか「へ?.....あわわ!どうしよう!!連絡するのすっかり忘れてたよぉ~!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壮介「俊君、さなちゃん、体は平気か?」

 

俊「何とか大丈夫です。」

 

さな「はい、すこぶる元気です!!」

 

健太「アリナと久之を相手にしてたからな。お疲れ様。」

 

俊「はい!ありがとうございます!」

 

さな「お、お疲れ様です。」

 

健太「あ、あの~、やちよさん頼み事、聞いてもらって良いですか....?」

 

やちよ「ふふ、言わなくてもわかるわよ。」

 

健太「しゃー!ありがとうございます!」

 

俊・さな「?」

 

やちよ「二葉さん、染谷君。」

 

さな「は、はい。」

 

俊「え~と、なんでしょうか?」

 

やちよ「二人とも家に戻るつもりがないなら私の所で過ごさない?」

 

俊・さな「え!?」

 

やちよ「もちろん、部屋も用意するわ。」

 

俊「い、良いんですか?」

 

健太「俺らもやちよさん所に住ませてもらってんだ!だからさこれからも一緒に戦うならどうだろうなってな。」

 

さな「それじゃあ...、よろしくお願いします。」

 

俺らは激戦を終え、新たな仲間を連れてみかづき荘に戻る。だが俺達の戦いは始まったばかりだ。マギウスとの戦いは避けられんがために鍛えないとな....!

 

第5章 完




次回からしばらくは日常編になります。

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