魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者 作:unknown505
健太「これは・・・」
健太が目を開けると、そこはみかづき荘であり、みかづき荘の壁に手を当て、状況を整理しようとする。
健太「みかづき荘に戻った・・・のか・・・?いや、だがなんだ・・・この違和感は・・・っ!やちよさnっ!?」
すると二階からやちよが降りて健太の方に向かう。健太がやちよさんに手を伸ばすと、手がやちよの身体を透かした。
健太「これは・・・そうか、思い出したぞ・・・確かあん時・・・」
健太は自身がこうなった経緯を思い出し、ここは記憶の中のみかづき荘という事を理解した。
健太「・・・ここはみふゆさんがかつて見ていた記憶のみかづき荘って訳か。やってくれんな・・・ったく・・・ん?初めて見る人だ・・・。あの人は見たことがない、それに・・・」
すると健太はみかづき荘にいる魔法少女に違和感を感じた。やちよとみふゆ、そして金髪の目つきが悪い魔法少女、そして健太に瓜二つの魔法少年もそこに居る。
健太「俺にめちゃくちゃ似てる奴がいるんだが、何者だあいつ・・・。」
『孝行しておけ・・・後悔する・・・。』
みふゆ『あら、珍しいですね、「かなえ」さんが気遣うなんて。』
かなえ『バカ・・・そういうのと違う・・・。おばあさん、世話になった・・・、それだけ・・・。』
『へっ、そうは言うけどかなえちゃんもめっちゃ感謝しとるんやろ。オレもやっちゃんのばあちゃんにはめちゃくちゃ感謝してるんやでぇ。』
かなえ『んっ・・・うるさい「真助」。』
真助と呼ばれた関西弁の魔法少年は、かなえと呼ばれた魔法少女を茶化すように話す。
やちよ『真助君、かなえを茶化さないの。』
真助『悪ぃ悪ぃ・・・ほな、取り逃した魔女探しは放課後に集まって調べよか。それでええか?』
やちよ『ええ。』
健太「・・・景色が変わったな。」
取り逃した魔女探しは順調に進み、魔女を発見した4人は魔女を対峙するために結界に入る。しかし、魔女は異常な強さで4人を追い詰める。そうして、かなえが決死の突撃を決行し、かなえが犠牲になることで3人は魔女を撃退した。
健太「かなえさん・・・あんた、死ぬには惜しすぎる・・・。」
みふゆ『ぐす・・・うぅ・・・』
真助『・・・みふゆ、俺らは魔法少年少女・・・遅かれ早かれ、死ぬ運命にあるっちゅう訳や・・・』
みふゆ『そんな納得の仕方って・・・!!』
真助『俺やて遣り切れへんわ!!』
みふゆ「っ!・・・ごめん、なさい・・・」
真助『・・・・・・いや、こっちこそ怒鳴ってすまん・・・。』
やちよ『2人共、せめて割り切らず、遣りきれない分は私達の中で生かさないと・・・』
真助『ああ・・・ソウルジェムの事・・・』
みふゆ『そうですね・・・ぐすっ・・・』
健太「・・・・・・また、景色が・・・。」
かなえ亡き後、やちよ達はチームを組み新たな仲間「安名メル」「十亀ももこ」「由比鶴乃」を加え、6人チームで活動していた。
健太「・・・ふっ、人数が増えた事で賑やかになってるな。真助って人がいない・・・。魔女でも狩ってんのか・・・?っとまた景色が変わった・・・。」
みかづき荘での平穏な光景を見てふと笑みが溢れる。しかしまた景色が変わり、今度は魔女の結界内で4人が苦戦していた。
健太「また、苦戦を強いられてんのか・・・。・・・んっ?メルって人のソウルジェムが濁ってる・・・。」
そうして、やちよ達は苦戦を強いられながらも戦い続けるがそんな時、やちよは不意を突かれるが、メルが身を挺してやちよを守る。
健太「っ!メルさん・・・!」
戦いは魔女が逃げた事で勝負は決したが、グリーフシードを手に入れられなかった事でやちよ達が実質的に敗北となった・・・。更に、メルのソウルジェムがグリーフシードへ変貌し、その中から新たな魔女が生まれた光景を健太も目にした。健太は龍二の言葉を思い出した。
『俺達魔法少年少女は魔女になる運命を背負わされたという真実だ。』
健太「・・・やっぱり、あの言葉は本当だった、のか・・・。」
みふゆ「いかがでしたか?これがワタシの記憶・・・拭いきれない過去の記憶です。」
健太「みふゆさん・・・・・・マグカップは、仲間の証だったんすね。」
みふゆ「えぇ、そうです・・・。」
灯花「ねぇ、高坂健太。わたくし達と一緒に魔法少年少女達を解放しようよ。」
健太「・・・・・・」
灯花「あなたも何か理由があって、マギウスの翼と戦っていたんだよね?でもマギウスの翼に入れば、あなたの探し物も見つかるかもしれないよ?」
みふゆ「そうです、私達と一緒にマギウスの翼にいきましょう。」
健太「(確かにそうだ・・・俺は、龍二とマミを探すために神浜に来て、情報屋の助けで2人がマギウスの翼にいることも分かった・・・。マギウスの翼に入るにはこのタイミングだろうな・・・。だが・・・)」
健太は目を瞑り、過去の記憶を呼び覚ます。
それは幼少期時代の健太の姿、その横にいる今は亡き両親の姿。
会話で健太は父や母に何かを尋ねている。そして、父と母はこう答える。
『迷った時は、敢えて違う方を選ぶ。今は間違いとしても、やがてそれが行動によって正しい道となる事もある。』
健太「・・・・・・・・・俺は、決めたぜ。」
この言葉を思い出した健太はふぅと深い息を吐き、目を開き自身の答えを2人に言い放つ。
健太「俺は、マギウスには入らねぇ。これが俺の答えだ・・・!」
みふゆ「っ!・・・これだけの真実を見て、健太さん本気ですか・・・?」
健太「ああ。」
灯花「真実を知ったのにどうして拒否するのー?」
健太「確かにマギウスに入りゃ俺の探し物も見つかる。だが、その為だけにマギウスの翼に入るにはリスクがデカすぎるんだよ。魔女を守ったり・・・そんなクソみたいな事するなら、最初から戦って死ぬ方がよっぽどマシなんだよ。これがマギウスの翼に入らない俺の答えだぁ!!」
その瞬間、健太の視界に広がる霧がかった景色が晴れていき、現実世界へ引き戻される。
−神浜記憶博物館 連絡通路−
「・・・た・・・ん・・・けん・・・さん・・・健太さん!!」
健太「っ!・・・いろは・・・やちよさん・・・」
やちよ「良かった、目が覚めたみたいね・・・。」
いろは「何とか戻ってこられたみたいです・・・良かった・・・。」
健太「あぁ、何とか戻ってこられたな・・・。そうだ、他の皆は!?」
いろは「それが・・・目が覚めた時には誰も・・・」
健太「クソッ・・・連れて行かれたのか・・・!!」
いろはの呼びかけで健太は目が覚める。
目が覚めた健太は壮介達の姿を確認しようと辺りを見渡すがいろはとやちよ以外の姿はどこにもなかった・・・。