俺とみふゆさんは居間についてお茶を飲む。....が俺は相変わらず気まずいままだ。
健太「........(何を話せば良いんだろうか...?)」
俺はふと思い付いたことを話そうとする。
健太「あ、あのですn」
みふゆ「健太さんは....」
健太「は、はい...?」
みふゆ「マギウスの翼に入る気はありませんか?」
健太「は?」
みふゆ「すいません、話が唐突過ぎて驚かしてしまいましたね。実は、今回の用事はその答えを聞きに来たんです。本当は皆さんに聞きたかったのですが帰ってくる様子もないので唐突に聞いてしまいました。」
俺は唐突にマギウスの翼に入らないかと言われ驚いてしまった。そういえば、前におっちゃんの修行に行く際に襲撃してきたマギウスの翼が同じ事言っていたような気がする。
健太「なぁ、みふゆさん。」
みふゆ「なんですか?」
健太「前に黒羽根の連中が言ってたんだが....、俺の元盟友の松井龍二って奴を知ってるか?」
みふゆ「ええ、今は私達の頂点に与してますよ。」
健太「頂点......!?つまり、龍二はみふゆさん達を束ねてるのか!?」
みふゆ「はい、龍二君はあなたが入ってくるのを楽しみにしてるんですよ。だからあなた方私達マギウスに加入してくれたらいたずらに怪我人を増やさずにすむかも知れないんですよ?」
健太「......(確かに、俺がマギウスに入れば、俺らとも争わずに済む....か。)確かにあんたの言う通り俺がマギウスに入れば余計な犠牲はでないかもしれん。」
みふゆ「ですよね!?」
健太「けどな.....。」
みふゆ「あら?」
健太「俺は他人が犠牲になってまでしてマギウスに加入する理由はない。それに....。」
みふゆ「それはどういう事ですか?」
健太「俺はあんたらが守ってる魔女やウワサを守ることなんざ俺はまっぴらごめんだ。んでもう一つ言わせてもらうがな、俺はアリナってやつや久之みたいに人を道具みたいに使う連中に下るつもりはないからな?」
みふゆ「そうですか....。すいません、無理を言いましたね。」
健太「........いや、良いんだ。」
みふゆ「あ!そうだ!」
健太「ん?」
みふゆ「でしたらこういうのはいかがでしょうか?」
健太「何だ?」
みふゆ「私達が謳っている魔法少年少女の解放について学ぶ講義をしましょう!」
健太「は?講義?また唐突だな......。」
みふゆ「ふふ、すいません。ただ、私達が唱えている魔法少年少女の解放についてしるためにはまず何から解放されるかについて知る必要があると思いまして、ただ、ワタシから伝えるのは裁量を越えてしまいますが、マギウスに頼めば話は別です。どうでしょうか?」
俺は唐突に言われた(講義)と呼ばれるものにみふゆさんから招待された。だが俺ははっきり言ってマギウスの連中の話を信じることは出来ん。
健太「........」
みふゆ「私達を疑っているのは分かります。ですが争う前に話を聞くぐらいしてくれませんか?龍二君から健太君の事を聞いてたんですが.....。」
健太「.......あいつは、龍二はあんたに何て言ってたんだ?」
みふゆ「調子乗りで、心が広くて、何でも素直に応じてくれるって聞きました。」
健太「(あの野郎.....、ホラ吹きやがって....、会ったらボッコボコにしてやらぁ....!)悪いが俺はそんなに言うほど心優しく何かないぞ。.....まぁ目的も分からん何かとも戦うのはうんざりしてたんだ。仕方ない、聞いてやるよ。」
みふゆ「ほっ.....、心地よい返事が頂けて嬉しい限りです。」
健太「だが」
みふゆ「はい?」
健太「黒羽根や白羽根の連中は抜きで頼むぜ。揉め事になると面倒なんでな。」
みふゆ「それならご心配なく!」
健太「そうか、ならよろしく頼む。」
みふゆ「はい!講義の申し込み承りました!」
健太「んでみふゆさん、講義の時間と場所を教えてくれ。」
みふゆ「明後日の正午に記憶ミュージアムでどうでしょうか?」
健太「(記憶ミュージアム)....、その感じじゃあ(うわさ)があるような感じだな。」
みふゆ「はい、明後日の正午までにそのうわさを調べて来てください。」
健太「おいおい、まじかよ....。」
みふゆ「ふふ、今まで通りの実力を見せてくれた方がマギウスも講義をする理由に納得してくれると思いますし、それにちょうどよく都合があく日時がそのくらいだと思いますので。」
健太「あ、ああ、わかった。」
やちよ・壮介「ただいま(ー!)」
すると玄関が開く音が聞こえ、やちよさんと壮介が帰ってきた。
やちよ「ふぅー、そこのコロッケ屋さんがまた安くなってt.....え?みふゆ?」
壮介「ん?やちよさん、どうしたんすk.....あ、あんたは!?」
健太「お帰り、二人共......。」
やちよ「何で貴方がここにいるの?」
みふゆ「大の親友に向かってその言い方はないじゃないですか?要件を伝えに来ただけですので。」
壮介「その要件ってなんすか?」
みふゆ「二人共急かさかないで下さい。」
やちよ「まさか、マギウスを抜けることにしたの?」
みふゆ「いいえ、その逆です。」
壮介「......勧誘しにきたんすね?」
みふゆ「はい、マギウスに加入してくれないかと思いまして。」
やちよ「そんな分かりきった答えを聞きに来たわけ?」
壮介「わざわざ悪いんですが、俺らは入る気は皆無っす!あんまり俺らを舐めないで下さいよ?」
みふゆ「やっちゃんも壮介君もだめですか.....。」
みふゆが若干落ち込むと、玄関が勢いよく開いた音が聞こえ、順番に鶴乃姉さん、フェリシアが入って来て、最後にいろはが入ってきた。
みふゆ「つ、鶴乃さん!?」
鶴乃「ほ?みっふゆー!?どうしたの!?やっぱり戻って来るの!?やったー!」
鶴乃姉さんは勢いよくみふゆさんに抱きつく、みふゆさんは苦しそうだが.....。
フェリシア「んだよー!うるさいぞ!!.....ってお前は!?マギウスの何か偉いやつ!!」
健太「(やべぇ、どんどん騒がしくなってくるなこりゃあ...。)」
俊・さな「ただいま!」
そして最後に俊とさなが帰ってきた。そしてみふゆの姿をみて、驚愕の顔をする。
俊「あ、あなたは!?あの時の!?」
さな「は、はわわわ.....。」
みふゆ「あらあら、何だか騒がしくしてしまったようですね。これ以上混乱させるのも申し訳ないですし、私はこの辺で失礼しますね。」
そう言ってみふゆさんは帰っていった。
壮介「まさか敵の陣地で勧誘してくるとは....、あの人は恐怖知らずなのか?」
やちよ「みふゆの事も気にはなるけど、今はご飯にしましょう。今日はコロッケたくさん買ってきたしね。」
俺らは晩御飯の準備をする。そして魔力を通じてみふゆさんから連絡が入る。
健太「ん?みふゆさん?」
みふゆ「バタバタして言い忘れてましたが、先ほどの講義の件、皆さんにもお伝えください。」
健太「......わかった。」
みふゆ「よろしくお願いします。それでは。あ、やっちゃんは話があるから私と来てくれる?」
やちよ「......わかったわ。」
やちよさんはみふゆさんとしばらく外で何かを話始めていた。色々と複雑になってきたな......。