魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第6話

ーー翌日 みかづき荘ーー

 

鶴乃「来たよー!」

 

健太「よし、行くか鶴乃姉さん。」

 

あの後、フェリシアは俺になついてくれたのは良いが昨日の件もあってやちよさんには牙を向けている。

 

フェリシア「...行ってくるぞ。」

 

さな「.....行ってきます。」

 

壮介「.....んじゃ。」

 

俊「い、行ってきます....。」

 

鶴乃「ほ?やちよは?」

 

やちよ「私は行かないわ。みすみす敵の罠に嵌まりに行くなんて自殺行為よ。私はごめんだわ。」

 

鶴乃「....どうしちゃったの...?みふゆに何言われたのか知らないけど、らしくないよ....。」

 

やちよ「私らしさって何....?」

 

鶴乃「ししょー、昔言ってくれたよね、私が偉業だ偉業だって騒いでた時、小も成せないのに大を成そうとするなって。 目の前の仲間を守ろうともせず結果を求めようとするなって...。」

 

やちよ「だから何?」

 

鶴乃「私の知ってるししょーは本当に危ないって思ってたら行かせない、そして皆が意地でも行こうとしてたらそれに付き合ってくれると思う。....だから変だと思う。」

 

やちよ「あなたが私の何を知ってるって言うの?ほら、さっさと行きなさい....。」

 

鶴乃「ししょー....、まぁ悩むこともあるよね!」

 

いろは「行き先は決まってるんで、やちよさんに送っておきます。気が向いたら連絡下さい。」

 

やちよ「ええ、わかったわ...。」

 

そして俺達はみかづき荘から出る。俺はなんとなしにやちよさんを見ると、その顔はどこか悲しげな顔をしているように見えた。

 

健太「....気のせいか。」

 

壮介「ん?どした?」

 

健太「いや、何でもない。」

 

俺達は記憶ミュージアムに向けて歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さな「....私達、何かしたんでしょうか?」

 

フェリシア「お前の言ってた虫がどっかいるんだろ?虫がどっか行くまで待たなきゃならねーんじゃねーの?」

 

さな「....ですよね。」

 

フェリシア「今日の朝飯も手抜きだし、虫が消えるまで口聞かねーもん。」

 

健太「.....(やはりあの人は何かを隠している....。何であの人は俺達に話さないんだ?聞かれちゃあまずい事なのか?まぁ、今は記憶ミュージアムに進むとしよう。)」

 

俺はそう思いながら博物館への道を進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー神浜記録博物館ーー

 

 

 

 

健太「これが、神浜記録博物館....か。」

 

フェリシア「スッゲェボロボロだな。」

 

さな「ひゃあ!クモの巣!」

 

俊「大丈夫?今払うよ。」

 

さな「ありがとう俊君。」

 

鶴乃「取り壊しもされずにそのままになってるんだね。」

 

壮介「本当にここなんですか?....あ、わりぃここだったわ。」

 

壮介はどうやら何かの魔力を感じ取ったようだ。それは俊も同じだった。

 

俊「この感じ、アイさんの魔力に似てます....。多分ウワサですね。」

 

健太「だがみふゆさんの魔力が感じないな....。」

 

俺は魔力を探りながら辺りを探すと、誰か分からない魔力を感じ取った。

 

健太「....この魔力、みふゆさんじゃねぇな。何者だ?」

 

いろは「この魔力はみふゆさんでもアリナちゃんでもないです、という事はもう一人のマギウス....。」

 

健太「もう一人のマギウス?」

 

?「ピンポーン!大正解!よく気付いたね!本当にお昼頃にピッタリ来るなんてビックリ!ふふっ!これは講義のし甲斐がありそうだね!」

 

健太「!?何者だ!?」

 

いろは「うそ....まさか...。」

 

健太「ん?いろは、知ってるのか?」

 

いろは「はい...。」

 

?「環いろはの方は私の事を知ってるんだね。初めまして、高坂健太、環いろは、私は里美灯花。マギウスの一人だよ。」

 

いろは「初めまして...!?灯花ちゃん、覚えてないの....?」

 

さな「いろはさん、この人が...」

 

フェリシア「ねむってヤツと一緒に探してた妹の親友か?」

 

いろは「うん、そうなんだけど...」

 

健太「その妹の親友がよりにもよってマギウスの一味に加わってるとはな...。」

 

灯花「くふ、あなたの話もよく聞いてるよ。高坂健太。」

 

健太「....なぜ俺の名を知っている?」

 

灯花「だって、龍二兄様から詳しく聞いてるもん。」

 

健太「....。」

 

フェリシア「おい健太、龍二って誰だ?」

 

健太「俺の元親友だ。訳あって今は疎遠になっている。」

 

フェリシア「そうなのか...、でも何で奴等がお前の元親友を知ってるんだよ?」

 

灯花「それはね、龍二兄様は全てのマギウスを束ねる頂点に君臨してるからだよ!」

 

フェリシア「え!?」

 

健太「.....」

 

灯花「無駄話してると時間が短くなるからね、早く講義をしよ!」

 

健太「あ、ああ....。」

 

 

俺は里美灯花に言われるままに講義をすることになる。案内された場所には長いテーブルには俺達の人数に合わせたお茶とお菓子が用意されていた。

 

フェリシア「わ!なんだよこれ!?」

 

灯花「戦う意思はないって証だよ。お茶でも飲みながらゆっくり話そうよ。」

 

壮介「ケーキも用意してあるのか....、えらく豪勢だな....。毒とかは入ってないだろうな?」

 

灯花「毒は入ってないから心配しなくていいよ。好きなのを選んでね。」

 

俊「すごいですね....。」ゴクッ...

 

灯花「最近お菓子作りが上手な人から教えてもらってるんだよ~。」

 

健太「....本当に何も仕掛けてないだろうな....?」

 

鶴乃「もしも何か仕掛けて来たら許さないよ....!」

 

さな「私もです....。」

 

いろは「灯花ちゃん....。」

 

灯花「大丈夫だよ~!ぜーったい何もしないよ!緊張してると頭に入らなくなるからね。ほらリラックスして。」

 

健太「......」

 

こうして俺は、里見灯花の講義を受けることになる。だが、俺は後に酷な真実を知ってしまうことになる....


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