魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第10話

健太「ん.....?あ....?確か、みふゆさんの記憶を見てから....それで....」

 

みふゆ「一通り、ワタシの記憶を見て貰いました....、気持ちは変わりましたか?これが魔法少年少女の真実です。」

 

健太「.....そういう事か....、あのマグカップは仲間の証だったのか.....。だからみふゆさんのマグカップがあったって事か...。って言うことはあとひとつは姉貴のだったのか....?」

 

みふゆ「えぇ....、そうです....」

 

健太「......」

 

俺は暫くみふゆさんと睨み合っているとどこからか里見灯花が現れた。

 

灯花「ねぇ、高坂健太。私達と一緒に魔法少年少女を解放しようよ。」

 

健太「......俺がマギウスに入った際のメリットはあるのか?」

 

灯花「もちろんだよ!龍二兄さまから話を聞いて貴方は巴マミを探してるんだよね?こっちにいた方がその巴マミのこともマギウスの翼にいるかどうか調べることが出来るよ?....それに高坂健太が魔法少年である限り、再会出来たとしてもすぐに死んじゃうかも知れないよ?そして、私達が解放を成功すればそんな結末にはならないし、龍二兄さまとそろって大人になれるよ?」

 

健太「.....俺は....。」

 

確かに....、やつらの言い分も理解できない訳ではない。俺が魔法少年である限り、もしかしたら、身内を不幸にしてしまうかもしれない....。あのときの親父やお袋のようになってしまうかも知れない....。

 

健太「....なら俺もマギウスの翼に....(少し待たれよ、健太殿。)....ん?幸村さんか?」

 

すると今度は真田幸村さんの声が頭の中に響く。俺が洗脳されてると勘違いしたのか?

 

幸村「健太殿、その判断は間違っている。彼女らマギウスの翼はそなたの親を殺した魔女を育ててるのだぞ、そんな組織に入れば、健太殿の身を滅ぼしてしまうぞ。」

 

健太「....えぇ、わかってますとも、俺はマギウスの翼に入る気は一切ねぇよ。」

 

みふゆ「健太さん....、これだけの真実を見ても、本気ですか....?」

 

灯花「真実を知ったのにどうして拒否するのー?」

 

健太「......自分等が魔女になるのを知って、そんな魔法少年や魔法少女の未来を悲しんでるってのによ、わざわざ魔女を利用してるってことが俺は理解できないんだよ....!」

 

灯花「でもそれは中に入れば価値観が変わると思うよ?入っていーっぱい知れることがあるんだから。」

 

健太「確かにお前の言う通り、中に入れば価値観が変わるかもしれない....。けど俺はな....!」

 

俺は奴等に熱弁を浴びせるなかで色々な人間が走馬灯のように俺の名前を呼ぶ。

 

 

まどか・ほむら「「健太先輩!」」

 

さやか・杏子「「先輩!」健太!」

 

恭介「高坂先輩!」

 

なぎさ「健太ぁー!」

 

織莉子「健太さん!」

 

キリカ「健太!」

 

いろは「健太さん!」

 

鶴乃「健太君!」

 

フェリシア「健太!」

 

さな「健太さん....」

 

やちよ「健太君。」

 

俊「健太さん!」

 

壮介「健太!」

 

マミ「....健太君!」

 

龍二「健太!」

 

 

 

健太「....思い出したんだよ。俺のことを信頼し続けてくれている奴を....!それに、真実を知ってるやちよさんがマギウスの翼を拒否してるって事なんだよ、悪い」

 

俺は奴等に自分の意思を正直に伝え、入る気はないと心の底から吐き出すように話す。そして再び視界が真っ暗になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「.....ここは.....そういやあのとき....、戻ってこれたみたいだな。」

 

俺はそう言い立ち上がろうとすると、側に何か当たった。

 

健太「ん....?.....!?おい、二人とも大丈夫か!?」

 

いろは「う....うぅ....、あ、健太さん....。それに、やちよさん!?」

 

やちよ「すー....すー.....」

 

健太「どうやら寝てるみたいだな....。」

 

いろは「もしかして、助けに来てくれたんでしょうか?」

 

健太「たぶんな....、そういや他のみんなはどこにいった....?」

 

俺は立ち上がって辺りを探すも、壮介達の姿はなかった。

 

健太「いない....?どこに行った?」

 

やちよ「ふ....くぅ....、あれ....?ここは....?」

 

健太「お、目が覚めたみたいっすねやちよさん。」

 

いろは「やちよさん....!良かった....、目が覚めて!」

 

やちよ「健太君....、環さん....。」

 

健太「目が覚めたらいろはとやちよさん以外誰も居なくなってるしよ、一瞬焦ったぜ....。早くここを出ようぜ!」

 

いろは「健太さんの言う通りです!やちよさん、行きましょう!」

 

やちよ「.....あなた達はマギウスの翼....?」

 

健太「ん?俺達の事か?いろはの事は分からないが俺は夢ん中でもしっかり自分の意思を貫いて断ってやったぜ。」

 

いろは「私も夢の中で断ってきました。」

 

やちよ「そう....、という事はあなた達も真実を見たのね....。」

 

健太「ああ、立明さんやかなえさん、それにおっちゃんやメルの事も、全て把握した。」

 

やちよ「.....」

 

いろは「私も見てようやく分かりました。口寄せ神社で必死に守ってくれた事も、目が覚めたらやちよさんが倒れてたのは驚きましたけど。」

 

やちよ「私も同じものを見てたんだから当然よ。」

 

健太「なるほど、つまり俺達を助けに来たって事ですか?」

 

いろは「助けに来てくれてありがとうございます。」

 

やちよ「....勘違いしないで、助けに来たんじゃないわ。」

 

健太「は....?」

 

いろは「へ.....?」

 

やちよ「私はみふゆの記憶を見て自分の行いを見つめ直しに来たのよ。そして戻る事が出来た....、一年前の自分に....。」

 

健太「一体どういう事っすか....?」

 

やちよ「......環さん、健太君、チームは解散よ....。」

 

健太「は....?解散....?」

 

俺はやちよさんの連発する意味不明な言葉を考えてる所にさらに訳がわからない発言が飛び込む。解散?どういう事だ?

 

いろは「へ?かい、さん....?」

 

やちよ「えぇ、そうよ。」

 

いろは「あの、待って下さい、それって....。」

 

健太「....いろは、ちょっとこっちに...。」

 

いろは「へ?はい...。」

 

俺はいろはをこっちに呼ぶ。俺はやちよさんに聞こえないよう何か策を立ててる可能性があるかもしれないこといろはに伝える。

 

いろは「健太さん、なんですか?」

 

健太「いろは、もしかしたらやちよさんは何かを考えてるかもしれん。」

 

いろは「....あっ。」

 

健太「そうだ、俺達はみふゆさんの記憶に影響されてないからあえてウワサの雑魚共と戦わないよう演技してるかも知れないんだ。」

 

いろは「なるほど....、あ、でも先走って断ったって言っちゃった....。」

 

健太「俺もだ、俺達がさっき話した事がウワサに聞こえてなけりゃあいいんだが....、まぁとりあえず、やちよさんの演技に付き合おうぜ。」

 

いろは「はい!」

 

俺達は話してやちよさんの所に戻る。

 

健太「....そうっすね。とりあえず解散ですね。」

 

やちよ「そう、分かってくれるのね....。」

 

健太「まぁ、あんな記憶を見たんすからね。」

 

やちよ「それじゃあ私は外に向かうわね。」

 

健太「あ、待って下さい。俺も偶然ウワサの所に行くところっす。」

 

やちよ「.....」

 

いろは「鶴乃ちゃん達皆は外に出たのかな....?」

 

やちよ「多分みふゆの記憶に影響されて先に行ったんだと思うわ。」

 

健太「....ま、もう関係ないよな、解散したんだからさ。(だがもし全員洗脳されていたら少々まずいな....。そして俺のせいでもあるな、元は俺と龍二のいざこざが発展してこの人達を巻き込んでしまった....。)」

 

俺は演技をし続けていると、ウワサの結界が現れ、ウワサの使い魔が現れた。

 

健太「ちぃ...、ウワサか。(マジかよ....、演技じゃ意味無かったか!?)」

 

やちよ「やっぱり邪魔しに来たわね。そこをどきなさい!」

 

健太「ウワサ共!かかってこいや!」

 

 


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