魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:unknown505

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第7話

鶴乃父の様子を見終えた3人は再びうわさを撃破しに向かった。

次のうわさは「クビナシ珍走団のうわさ」である。

内容は「 人が見ていない隙に暴走行為を働くうわさであり音が聞こえるのにも関わらず姿が見えないときは奴等のせいである事が多く、見つけてしまうと珍走団に加えられてしまう」というもの。

 

やちよ「こっちは人が途絶えたわね、健太君といろはの方はどう?」

 

健太「こっちも人の気配はないっすね。」

 

いろは「はい、こっちも人通りはありません。」

 

やちよ「なら隠れましょうか。」

 

いろは「音が聞こえたら飛び出して相手を倒せばいいんですよね?」

 

健太「ああ、そうすればうわさが出てくる。」

 

いろは「分かりました。」

 

そうして3人は変身して建物の物陰に隠れ、音が聞こえるまで待機した。

 

三人「「「・・・・・・」」」

 

健太「(来たな・・・)」

 

するとどこからともなくバイクの排気音が響き渡り、健太達は警戒を強める。

 

健太「いろは!やちよさん!出るぞ!」

 

いろは「はい!」

 

やちよ「ええ、行きましょう!」

 

3人は飛び出そうとしたその時、背後から魔力を感知した。

 

健太「っ!この感じは・・・!」

 

「あなた方が相手をするのはうわさではなく我々だ!」

 

健太「っ!いろは!」

 

いろは「っ!きゃっ!?」

 

背後から魔力の気配を探知した健太は真っ先にいろはの元へ向かい、庇いながら回避した。

 

やちよ「いろはっ!健太くん!」

 

健太「俺は大丈夫っす!いろは、大丈夫か?」

 

いろは「うん、ありがとう健太くん!」

 

健太「にしても、背後から奇襲してくるたぁな・・・松村さんよぉ・・・。」

 

背後から攻撃してきた人物は、マギウスの幹部の1人「松村真司」であった。

 

真司「次々にうわさが消されてるという話を聞いたと思えば、まさかあなた方でしたか・・・。」

 

いろは「やっぱりマギウスの翼・・・。」

 

やちよ「派手に暴れた成果が出たわね。」

 

真司「これ以上、ウワサの手出しは止めてもらいますよ。我々の解放のために!」

 

健太「・・・どいつもこいつも解放解放って、お前らは相当盲目なのか?」

 

いろは「みんなの居場所を聞くまで絶対に止めない・・・!」

 

やちよ「もしくはあなた達の拠点を教えてくれても構わないわ。それならあなた達も怪我せずに済むでしょうから。」

 

黒羽根「皆の居場所・・・?それに、拠点を教えろって言われても・・」

 

真司「彼女らの言葉に耳を貸すな、とにかくこれ以上我々の計画を邪魔させるわけにはいかない・・・お覚悟!!」

 

やちよ「意地でも言わない気ね・・・だったら言わせるまでよ!」

 

 

 

 

 

 

    BGM「Fatal damage」龍が如く極3

 

    「VS マギウスの翼幹部 松村真司」

 

 

 

 

 

 

 

松村の武器は電撃を帯びた特殊警棒であり、健太やいろは、やちよの隙を見て奇襲を仕掛けてくる。

 

健太「ちぃっ!ちったぁまともな攻撃仕掛けてこいよ!!」

 

真司「あなた方を真正面から狙っても反撃されるだけですのでね、それに・・・」

 

健太「っ!!」

 

真司「元よりマギウスの計画を邪魔しているあなた方に言われる筋合いはない!!」

 

健太に攻撃を仕掛ける真司は唐突に健太の視界から消え、背後に現れ警棒を逆手に変えて振り下ろす。

 

いろは「健太君!!」

 

健太「安々と攻撃を受けてたまるかぁ!!」

 

真司「っ!こいつ、電撃が走るシャフトをっ!?」

 

健太は即座に背後を向き、特殊警棒のシャフトを掴む。

 

健太「ぐぅうっ!こんな電撃なんざ効かねぇなぁ!オラァっ!!」

 

真司「なにっ!?ぐぅぁぁっっ!!」

 

シャフトを掴んで固定し、空いた片手でテコの原理を用いて警棒を真司の顔面に当てる。電撃が顔から身体中に痺れが走り、ダウンした。

 

健太「はぁっはぁっ、俺達の意地を舐めんな・・・。やちよさんといろは・・・」

 

いろは「健太くん終わったよ!」

 

やちよ「黒羽根は倒したわ!」

 

健太「助かった!よし・・・真司、立てよ。」

 

真司「ぐっ・・・そんな強引に何を聞くつもりです・・・。私は決して口は割りませんよ・・・。」

 

健太は有無を言わさず真司の胸ぐらを掴み、壁に押し当てる。

 

真司「ぐっ!?」

 

健太「さっきやちよさんが言ってた通り、言わせるまでだ。」

 

やちよ「鶴乃達に何をしたの!?答えなさい!」

 

いろは「教えてください!そうすればウワサを消す必要はないんです!」

 

真司「・・・・・・」

 

健太「口を割ると何か処罰でもされんのか?」

 

真司「・・・・・・」

 

やちよ「あなた、本当いい加減n「あ、あのっ!」っ!」

 

健太「っ!」

 

黒羽根「・・・我々は、何も知らないんです・・・!松村さんも、情報が入ってきていないって・・・」

 

健太「はぁっ・・・?」

 

いろは「どういう事なんですか?」

 

するとやちよが倒した白羽根の1人が答えようとすると真司が吠える。

 

真司「馬鹿者!正直に答えなくていいんだ!」

 

黒羽根「ですが!!」

 

真司「・・・・・・」

 

健太「黒羽根のあいつが答えた以上、隠し事は出来ねぇぞ。情報が無いなら無いでいい。俺達もこれ以上追い打ちは掛けねぇ。」

 

真司「・・・・・・」

 

いろは「答えてください、鶴乃ちゃん達が、大変な事になってるかもしれないんです・・・!」

 

真司「っ・・・分かりました、結論から言いましょう。情報は、ありません・・・。」

 

健太「だろうな・・・。だが、なんで幹部クラスのあんたが情報を持っていない?それが気になる。」

 

真司「それは・・・」

 

黒羽根「我々は「使いっ走り」なんです・・・。」

 

健太「はっ?使いっ走りだと?」

 

黒羽根「はい・・・。」

 

やちよ「・・・あなた達にも何か事情がありそうね。ここで話もあれだし、近くの公園に移動しましょうか。」

 

健太「そうだな。あんたら2人は来てくれ。」

 

真司「良いでしょう・・・。他の者はここで解散だ。」

 

そうして5人は変身を解いて近くの公園まで移動した。

 

健太「さて、色々話して貰うぜ。」

 

真司「わかっています、これ以上隠し事する気はありませんから。」

 

健太「そうか、ならまず聞きたいのはなんで幹部のあんたが「情報を持っていないのか」だ。」

 

やちよ「あなた達マギウスの幹部達は情報を共有しているんじゃないの?鶴乃達がマギウスに拐われたのが知らないはずはないでしょ?」

 

真司「・・・・・・」

 

黒羽根「横からすいません、その、私達は・・・マギウスの中でも窓際の部隊に配属されているんです・・・。」

 

いろは「窓際の部隊・・・?」

 

真司「・・・そうです、一般的な呼び名だと「窓際社員」とでもいいましょうか。」

 

健太「聞いた事がある・・・。社内で重要な業務や責任ある役職から外れ、存在感が薄くなっている社員の事らしいが・・・あんたら、何やらかしたんだ?」

 

真司「・・・半年前の事です。あの日も我々がいつもの様に魔女を守る仕事に就いていました。」

 

そうして真司は静かに窓際になった理由を語りだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

        ―side 松村真司―

 

 

 

 

 

 

 

 

我々の部隊は「マギウス情報部門」で、うわさの成長等を記録し、上層部へ書類を提出するという仕事を行っています。

 

あの日、我々はいつもの様に魔女を成長させ観察するという仕事に就いていました。

 

しかし、あの日はいつもとは少し違う事情が発生しました。

 

久之「よぉお前ら、仕事は捗ってるかぁ?」

 

我々が仕事を行っている最中、久之さんが現れたんです。しかも、小さい女の子の首根っこを掴むようして。それを見た時、何か異常だと感じたんです。

 

真司「久之さんですか。ん?その女の子は?」

 

その女の子は10歳くらいの女の子でした。ですが、彼女の目には涙が溜まり悲壮感を漂わせていました。それに気づいた私は問いかけました。ところが、返ってきた答えは驚きの返答でした。

 

久之「あぁこいつか?こいつ仕事が全然出来なくてよぉ、何回言っても全然覚えねぇから「処分」しに来たんだよ。」

 

真司「・・・はっ?処分?」

 

彼女を「処分」すると言い出したんです。その女の子は処分という言葉を聞いた瞬間、顔が変わりました。

 

「やだぁああああああっ!!もうしないから許してぇ!!助けてぇええ!!」

 

その女の子の顔は、まさに絶望そのものでした。あまりの焦り様にその場にいた黒羽根達も硬直してしまっていたんです。

 

久之「うるせぇぞクソガキぃっ!」

 

「うぇぇぇぇぇぇっんぐ・・・!やだぁああ、死にたくないよぉ・・・!」 

 

久之「てめぇが仕事覚えねぇのが悪ぃんだろうが!!」

 

久之さんはまだ幼い女の子の顔に拳で殴り、怒鳴りつけました。あまりにも見るに堪えないと思った私は彼女の助け舟を出しました。

 

真司「久之さん、もうその辺で。」

 

久之「あぁっ!?」

 

真司「何があったかは存じ上げませんが、もう許してあげてはどうですか?もし許せないのであれば、我々の部隊に配属させますので。」

 

久之「あぁダメダメ、本当にこいつは仕事が出来ねぇからおめぇらん所にも迷惑がかかる。だから処分が妥当なんだよ。」

 

真司「こんな小さな女の子に処分は流石に重すぎでしょう。一体何をされたんですか?」

 

久之「・・・・・・」

 

真司「・・・ん?」

 

私がそう問いかけると、久之さんは一瞬沈黙しました。いえ、今になってみると、あれは沈黙というより、女の子に「圧」を掛けていたんでしょう。

 

久之「・・・おめぇらには話せねぇ重い事案だよ。とにかくそこどけ、処分は決定事項だ。ほらいくぞ!暴れんな!」

 

「いやだぁああああああっ!!死にたくないいいいいっ!!」

 

真司「久之さん久之さん!」

 

久之「あんだよ!?」

 

真司「仕事が全然出来ないのなら我々が責任を持って教育しますのでもうそのへんd「うるせぇっ!!」うぉっ!!」

 

黒羽根「真司さん!?」

 

久之「これはこっちの問題なんだ!お前らが出しゃばってくるんじゃねぇ!」

 

真司「いってて、何をそんなにお怒りなんですか・・・!?相当な事を彼女がしでかしたんですか!?」

 

久之「なんだっていいだろうが!!とにかくそこをどけ!オラァっ!」

 

真司「ぐぅっ!?」

 

黒羽根「あぁっ!真司さん!」

 

すると痺れを切らした久之さんは、私の鳩尾に強烈なボディーブローを仕掛け、私は倒れました。

 

真司「がはっ!かはっ!」

 

久之「悪ぃな、通らせてもらうぜ。」

 

久之さんは何をあんなに怒り狂っていたのかは定かではありません。

久之さんはうわさの結界の中に入っていき、気がつけば1時間を超えて出てきました。

 

真司「ひさ、ゆきさん・・・彼女は・・・?」

 

久之「あぁ「処分」したよ。じゃあな。」

 

その言葉を聞いた瞬間、久之さん以外全員が驚きと同時に背筋が凍りつきました。

 

黒羽根「真司さん・・・!」

 

真司「わかってる!全員すぐに記録は中止!今すぐあの少女の救出を優先する!!」

 

久之さんが去り、私達はすぐにうわさの結界内に入り辺りを捜索しました。すると1人の黒羽根が見つけました。

 

黒羽根B「真司様!見つけました!」

 

真司「見つかりましたか、女の子の様子は!?」

 

黒羽根B「それが・・・」

 

真司「っ!!」

 

黒羽根「あぁ・・・そんな・・・。」

 

見つけた時には既に手遅れでした。幸い、女の子としての姿は残っていたものの完全に事切れていました。

女の子のソウルジェムは砕かれ、口からは吐血し虚ろになった目には涙が溜まっていました。

 

黒羽根B「真司様、彼女は・・・」

 

真司「何が原因で久之さんの逆鱗に触れたのかは分からない・・・。だが、いくらなんでもこれはやりすぎだろうが・・・!!」

 

私の中で、久之さんに対する怒りは募っていきました。

しかし、有無を言わさずにうわさの主が姿を現しました。

 

黒羽根C「真司、ここはまずいっ!すぐにうわさから脱出を!」

 

真司「・・・・・・」

 

黒羽根C「真司・・・?」

 

真司「このうわさは私がやる、他の者は女の子の遺体を抱え脱出してくれ。」

 

黒羽根C「うわさを消すのか?!」

 

黒羽根B「真司様!それだと上層部からお叱りg「お叱りがどうした!」っ!?」

 

真司「上層部のお叱りは私1人で受ける。他の者は今すぐに、脱出しろ!これは命令だ!うぉおおおっ!!」

 

私は、無我夢中でうわさを攻撃しまくりました。後にも先にも私が本気になったのは、これくらいでしょう。そして気がつけばうわさは消えていました。

 

真司「・・・・・・」

 

黒羽根「真司さん、この子の遺体は・・・。」

 

真司「・・・彼女の情報を調べ、親元に報告します。その後に彼女を埋葬しましょう。」

 

黒羽根達「「「「はい・・・」」」」

 

そして彼女を埋葬してから数日後、マギウスの上層部に呼び出され、厳重注意となりました。

しかも、久之さんが上層部に何を伝えたのかは分かりませんが、この日以降「マギウス情報部門」は窓際部隊となり、大きな仕事もこなくなりました。

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