魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第5話

奴等との戦いを終え、やちよさんの家に戻って俺は今自分の部屋にいる。ある考え事をしていた。

 

健太「(消してきたうわさを並べても手がかりは掴めず、万々歳でも鶴乃姉さんの足取りは掴めなかった.....。この数日は考え事ばかりで手がかりすら掴めないままだ....。それに.....。)」

 

俺は白羽根の言葉を思い出す。

 

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白羽根男「どれだけ足掻いた所で貴様らの仲間はもう助からん.....。」

 

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健太「........」

 

そしてもう一つある記憶を思い出す。万々歳を宣伝するための旗を作った鶴乃姉さん達が俺に見せて来た時だった。

 

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鶴乃「見て見て健太君!万々歳宣伝用の旗を作ったんだ!」

 

健太「はぇ~、すげぇな!これ皆が作ったのか?」

 

フェリシア「このブタ俺が書いたんだ!チョーカッコよくね!?」

 

健太「なかなか上手いなぁ~、とてもカッコ良いぜ!」

 

さな「わたしが持てば皆からは見えないからマジックショーみたいになるんじゃないかって思ったんです.....!」

 

健太「そう来たか!万々歳も大繁盛するんじゃないか?」

 

壮介「あと、俺と俊といろはちゃんであちこち回って呼び込みしまくったんだ!」

 

俊「走るのは辛いですけどお万々歳のお客さんの顔を想像したらワクワクが止まらなくて協力したんです!」

 

いろは「とっても興味を示してくれました!」

 

健太「ハハハ!ご苦労様だな!」

 

鶴乃「千客万来間違いなしだよ!」

 

フェリシア「うっはうはだな!」

 

やちよ「それより、味の質をあげたら?」

 

鶴乃「大丈夫だよやちよ!健太君がいれば味の質も心配なしだよ!」

 

健太「料理は俺かよ!?」

 

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健太「(.....ちぃ!くそ!泣くな.....!泣くんじゃねぇ....俺!鶴乃姉さん達を取り戻すまでは絶対に泣かねぇ....!俺はみかづき荘のリーダーなんだ、しっかりしねぇとな.....。)どれだけ足掻いた所で仲間は助からねぇっつうのは信じねぇ....、この目で見るまでな.....!やはりマギウスの野郎に直接会って話を聞かねぇと.....、そのためにはうわさを.....うわさ.....、あ、良いこと思い付いたかも知れねぇ....。よっしゃ、修行して明日に備えるか....!」

 

考え事をしているうちにあることを思い付いた。その内容は至ってシンプルなものだ。明日に備え、寝る時間を修行に費やす。明日が楽しみだ。

 

 

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翌日、リビングで鶴乃姉さん達を探す作戦会議をした。なかには姉貴も混ざっての会議だ。

 

やちよ「鶴乃もフェリシアも帰って来ないという事はどこかに滞在できる場所があるかも知れないわね....。」

 

いろは「そうですよね....、ずっと歩いてる訳じゃないですし....。」

 

健太「.........」

 

ももこ「それを調べるってなると、やっぱり時間がかかってでも白羽根や黒羽根と接触するしかないのかな....?」

 

やちよ「やっぱりそうなるのよね....。」

 

いろは「どうすれば良いんでしょうか....?」

 

健太「.....一つ提案があるんだが....。」

 

ももこ「お、健太!ほんとに!?」

 

健太「ああ、ただこの案が役に立つかどうかは分からんがな....。」

 

やちよ「何か案があるだけでも嬉しいわ、聞かせてもらえないかしら?」

 

健太「わかった、その内容は、もう一度様々なうわさを消して回らねぇかな?それも危険なうわさだけじゃなく、危害を加えないうわさも含めてな。」

 

いろは「それってやっぱりマギウスの翼と接触するためにですか?」

 

健太「ああ、ただ今回は各区内を歩き回りながら派手にやりまくってる用に見せたいんだ。そうすれば奴等も過剰に反応して出てくるんじゃねぇかってな。それに運が良ければ奴等のアジトを見つけられるかも知れねぇしさ。」

 

ももこ「でもさ、例えば参京区でうわさを相手してすぐにマギウスの翼が現れたならアジトも遠くはないって事?」

 

健太「そういう事だ、だから色々な区を歩きまくればなって思ったんだ。」

 

やちよ「ものは試しね、一度やってみましょう。考えあぐねて動かないなら何か従って方が良いものね。」

 

健太「ああ!」

 

いろは「それにマギウスの翼が現れたら今度こそ鶴乃ちゃん達の居場所を吐かせましょう!」

 

ももこ「それじゃ、アタシの担当はっと。」

 

健太「姉貴、無理しなくて良いんだぜ?」

 

ももこ「え?でも.....。」

 

健太「レナから粗方聞いてる。かえでの件、まだ解決してないんだろ?」

 

ももこ「えっと....、うん....。」

 

健太「かえでに付いてやれ。「あん時、姉貴が俺にしてくれた」みたいにさ。うわさを消して回るのはやちよさんといろはだけで大丈夫だ。」

 

ももこ「....ごめんな、健太。けどグリーフシード集めとくから!」

 

健太「ああ、それで十分だ。」

 

いろは「それじゃ健太さん、やちよさん。」

 

やちよ「ええ!」

 

健太「よっしゃ!うわさを消すツアーの始まりだ!奴等にたっぷり泡吹かせてやろうぜ!」

 

いろは・やちよ「おおー!」

 

俺達は気合いを入れ、今度こそ鶴乃姉さん達の居場所を吐かせるためにうわさを消しまくるツアーの開幕をみかづき荘で宣言した。奴等に泡吹かせてやらぁ!!


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