黒羽根「な......、そんな強引に何を聞くつもりだ!?」
健太「てめぇ.....、ふざけんのも大概にしとけよ....?」
やちよ「鶴乃とフェリシアと二葉さん、そして壮介君と俊君に何をしたの!?」
いろは「教えてください!そうすればウワサを消す必要はないんですよ!!」
黒羽根「そう、言われても....私は、何も.....」
健太「いい加減にしとけよこらぁ!!」
俺は黒羽根の胸ぐらを掴み、壁に押し当てる。
黒羽根「ヒィイイイ!?」
健太「何度も何度もしらばっくれやがって....、俺は今イライラしてんだよ!!さっさと答えやがれぇ!!」
黒羽根「わ、私は本当に何も知らないんです!」
健太「さっきからずっとそればっかだな....、もうちょいましなウソつけねぇのか?猿じゃあるまいしよぉ....?あぁ?」
黒羽根「ほ、本当です!私は何も知らないんですぅ!」
健太「........」
やちよ「本当、いい加減n」
健太「待ってくれやちよさん、どうやら本当に知らねぇみたいだ。」
やちよ「え?」
いろは「健太さん、どういう事ですか....?」
健太「彼女は嘘をついていない。目がそう訴えてんだ。」
やちよ「でも、まだわからないじゃない!目だけで分かるって....。」
健太「俺も最初はそう思ってたんすよ。けどウソをついてる奴の目は上下左右に泳ぐんだ。んで今の場合、彼女の目は涙ながらも俺を一点に集中してみてたんすよ。」
やちよ「つまり、ハズレって事.....?」
健太「結論を言えばそうなりますね....。」
いろは「そんな....。」
健太「もしかしたら、信頼している一部の黒羽根や白羽根にしか伝えていない可能性もあるかもしれねぇ。」
いろは「じゃあ、この黒羽根は余り信頼されていないっていうことですか?」
健太「信頼されていないというよりはマギウスの翼に入って日が浅いから今に至るんだろう....。おい。」
黒羽根「は、はい!?」
健太「お前、マギウスに入ってどれぐらい立つ?」
黒羽根「え、え~っと....、1か月位です....。」
健太「そうか....、んじゃさっさと行けよ。」
黒羽根「は、はい.....。」
黒羽根をどっかに追いやって俺達も次の黒羽根や白羽根を撃破していった。だが撃破した奴らは皆口を揃えて知らないの一点張りだった。
健太「くそ.....、このままじゃあ埒があかねぇな....。」
いろは「でも、最初の白羽根は知ってそうでしたよね....。」
やちよ「やっぱり、健太君の言った通り全員が全員に情報が共有されてるわけじゃあないみたいね。」
健太「別の可能性をあげるなら、ウワサを守ってる奴等とは別に何かしらの役割を持ってたって事も有り得るな.....。」
いろは「確かに....、今まで私達が会ったのはウワサを守る羽根ばかりだし、知らなくて当然だったんでしょうか....?」
健太「俺が問い詰めた黒羽根もそんな発言してたわ...、やっぱり一回ずつウワサ消しまくって居場所聞き出すしかないな!」
いろは「そうですね。健太さん、やちよさん!行きましょう!」
やちよ「.......」
いろは「やちよさん?」
やちよ「(あの子達......。)」
健太「......」
俺はそっとやちよさんに近づき、両手をやちよさんの肩に起き、柔らかく話す。
健太「やちよさん、大丈夫っすよ。」
やちよ「健太君....。」
健太「あいつらはそんなすぐにやられるほど、あいつらは弱くないっす。だから、少しの可能性にかけて一秒でも早くフェリシア達を助けましょう!」
やちよ「.....そうね、ここで立ち止まってたら行けないわ、健太君の言う通り必ずフェリシア達を見つけましょう!」
そして俺達はフェリシア達の居場所を見つけるべく片っ端からウワサを消し回りながら黒羽根は白羽根を蹴散らした。
「パズルタイルロックのうわさ」
白羽根「これ以上解放の邪魔をさせるわけには行かない!」
健太「上等だ!黙るなら強制にゲロって貰うぞ!」
やちよ「絶対に逃がさないわよ!!」
「おしゃれモンスターのうわさ」
黒羽根「だから本当に知らないってば!!」
白羽根「日本語分かるかお前!?」
健太「んだとこらぁ!?」
いろは「け、健太さん落ち着いて下さい!」
やちよ「気持ちは分かるけど殴りかかっちゃダメよ!!」
そして大半を撃破したがやはり誰もフェリシア達の居場所を知らなかった。
健太「やっぱり誰も知らないんだな....。」
いろは「こうなったらうわさを守ってる以外の羽根を探さないといけないんですかね....。」
やちよ「となれば、やはり幹部クラスの人間ね。探すのは至難だと思うわ。」
健太「だよなぁ....、とりあえず改めてたまった情報を纏めるか?」
いろは「はい、このままでは繰り返しても埒があきませんし、回ったうわさのポイントを地図に記録しましょう。」
健太「ああ、それに最初からきっちり纏められていた物も含めて一から奴等の拠点を見つけねぇとな。」
やちよ「きっちり纏められていた.....、あ、神浜うわさファイル....。」
いろは「.....あ!なるほど!その手が会ったんですね!やちよさん!一から全部うわさファイルの中で場所が分かるものを!」
やちよ「そうね、情報が分かるもの全てを記しましょう!」
俺達は近くの喫茶店に入って地図を広げ、うわさの場所を記していった。ふと俺はあることに気が付き、やちよさんに疑問をぶつける。
健太「やちよさん、少し良いっすか?」
やちよ「どうしたの?」
健太「この中央から東はあまり調べられて無いんですか?」
やちよ「調べられてないというより調べようがないのが正解ね。」
健太「どういう事っすか?」
やちよ「昔は魔女とかが余りいなくてテリトリーの問題があったのよ。だから取り決めでむやみやたらに東に入ることは禁じられているのよ。」
健太「なるほど、どうりでうわさがs......、ん?」
俺はあることに気付いた。地図を見た感じ東はうわさが少ない。が「噂」が目立つような感じがした。
やちよ「健太君?」
いろは「どうしたんですか?」
健太「.....おかしいんだよ。」
いろは・やちよ「え?」
健太「おかしいんだ、このうわさの位置が....。」
いろは「あ!本当です!うわさが綺麗に途切れてます!」
やちよ「どういう事なのかしら?」
地図を見て全てを記した場所が生み出したのはぽっかりと円を書くように一定の場所からウワサが途切れていた。
健太「台風の目みたいだなこりゃ....。」
やちよ「東の分布も合わせないと分からないけど、何かの暗示かしら?」
いろは「うわさがない理由....。健太さんここも気になりませんか?」
健太「ん?」
いろはが指を指した場所は新西区のうわさが集まってる部分だった。
健太「なんかここだけうじゃうじゃしてんなぁ....。」
やちよ「何か、東とは違ってここだけウワサが集中してるわね....。」
いろは「あれ?この場所....。」
健太「何か知ってんのか?」
いろは「はい、里見メディカルセンターって言う場所です。」
健太「里見メディカルセンター....!?まさか!」
やちよ「確か、いろはの妹さんがいた....!?」
いろは「健太さん、やちよさん....。」
健太「ああ.....。」
やちよ「寄ってみましょう。」
俺達はすぐに里見メディカルセンターへ向かった。何故ういちゃんが入院していた場所の近くにウワサが....?