魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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パートごとに分けると長くなるのでひとつにまとめてみました。


第17話 後編

ー悠太sideー

 

悠太「....ウワサの反応が消えたな....。」

 

巧「ちぃ....、灯花さんの溜めようとしたエネルギーが無駄になってしまったじゃないか....。」

 

十六夜「どうやら無事にすんだみたいだな。」

 

ももこ「ああ!健太達がやってくれたんだな!」

 

灯花「ふん!最強がどうなったかわからないよ!」

 

「その心配は無用だぜクソガキ!!」

 

「最強の魔法少女、由比鶴乃復活だぁー!!」

 

マギウス組「っ!?」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ー健太sideー

 

 

悠太「ずいぶん遅かったじゃないか。」

 

健太「すんません、説得すんのに手間どっちゃいまして....。」

 

悠太「ふっ、まぁお前らしいな。さて....、健太。」

 

健太「ええ....。」

 

俺は悠太さんの返事で灯花の方に睨み付ける。灯花も負けじと俺にガン飛ばしてきた。

 

灯花「......」

 

健太「これでウワサに巻き込まれた人らは無事だな?灯花さん?」

 

灯花「そうだね、本当に腹が立つしむしゃくしゃするよ。」

 

健太「それはこっちのセリフだ。何も罪のない人間を殺そうとして挙げ句にはうちの大事な仲間を洗脳してウワサの一部にしたんだ。エネルギーだと?笑わせんじゃねぇよクソガキが。」

 

灯花「ふん!そんなの言った所で私達の目的は変わらないもん。それにあなたはあんなホラ吹きの事を信用するの?」

 

健太「ホラ吹き、だと?」

 

灯花「環いろはは私達の事を知ってるようだけど、環いろはの妹の存在自体しらないし、何よりも確たる証拠が無いんだよ。それでm「信用するさ。」

 

俺は灯花の言葉を割って話す。

 

健太「確かに、お前には記憶がないということは分かる。それは誰が見てもな。けどな、だからって人を嘘つき呼ばわりすんのはお門違いだ。」

 

灯花「......」

 

やちよ「とにかく、もうこれっきりにしておきなさい。」

 

いろは「そうだよ、もうやめようよ....」

 

吉信「なら関わらなければ良いのではないですか?我々の計画は止まることはありませんからね。」

 

巧「くそ.....、上手くいきゃあ今回で終わりだったのになぁ~....。」

 

吉信「ええ、まぁ世の中そう簡単に甘くはありませんからね。ですが成功すれば、マギウスの皆でパーティーのつもりでしたが....。」

 

いろは「皆って事は....。」

 

吉信「そうです。我々五大老幹部なのに四人しかいないことに疑問ではないですか?」

 

健太「まぁそうだが....。」

 

吉信「後一人は灯花さんの仲間の護衛についていましてね、そろそろ到着する予定なのですが....、っと言ってる間についたようですね。」

 

奴がそう言うと例のウワサを喋る使い魔みたいなやつの声が上から聞こえ、そして二人の影が見えた。

 

灯花「あっ、ねむに藤吉も来たんだね。もう動いても大丈夫?」

 

ねむ「まぁ準備万端って訳じゃないけど、藤吉君の薬で少しは落ち着いたし、そして祝いの席と思って来てみた。」

 

藤吉「されど、来てみればかなり大層な事になっているな。ねむ殿の命を消されているとはこれは衝撃でござる。」

 

二人の影は観覧車から飛び降り、目の前に近づいてきた。やがてその姿は鮮明になる。

 

いろは「ねむ、ちゃん....?」

 

ねむ「はじめまして、環いろは、僕の名前は柊ねむ。僕の事を探してたみたいだね。会いに来たのが今になったのは謝罪するよ。」

 

藤吉「拙者は本多藤吉と申す。うわさをつくるのはねむ殿の命を使っているようなもので疲労が蓄積して会うのが遅れてしまった。」

 

いろは「ねむちゃんが....、最後のマギウス...。じゃあ私とういの記憶は....。」

 

藤吉「ふむ....、確かにいろは殿は摩訶不思議な記憶を持ち合わせていられるようだな。」

 

ねむ「そうだね、灯花の言った通りだよ。それはさておき、僕の具現化した世界を沢山壊してくれたようだね。」

 

やちよ「まさか....、この街のうわさは全て...!?」

 

藤吉「うむ、ねむ殿のうわさでござる。」

 

灯花「本当ひどいよねー、せっかくねむが命削ってまで解放しようとしてるのに。」

 

吉信「むしろここまでくれば良いのでは?」

 

アリナ「吉信、どういう事?」

 

吉信「極論にはなりますがここまで規模が大きくなったそもそもの原因を潰せば彼らの士気も大幅に下がるかも知れませんね。」

 

ねむ「そうだね、その原因さえ消し去れば僕達m...、あっ.....。」ドサッ!

 

灯花・藤吉「ねむ!//ねむ殿!」

 

灯花「藤吉!呼吸器!」

 

藤吉「了解!」

 

奴は倒れたねむに対し呼吸器を当てねむの意識を回復させる。

 

ねむ「.....」

 

藤吉「ねむ殿、大丈夫でこざるか?」

 

ねむ「うん、少しめまいがしただけだよ....。」

 

吉信「あまり無理はいけませんよ、ねむさん。」

 

ねむ「うん、気をつけるよ。」

 

吉信「さて、先ほど言った今回の原因は高坂健太、あなたですよ。」

 

健太「......」

 

吉信「あなたがこの神浜にさえ来なければ我々マギウスは解放という計画を成功させることが出来た....。」

 

健太「.....本当に極論だな。」

 

吉信「この際、あなたを倒せばお仲間の士気も下がるのでね、我々にとれば好都合なんですよ。」

 

健太「んなもん、こっちからすれば不都合だ。」

 

吉信「そんなもの、我々には関係ありませんよ。藤吉、いけますか?」

 

藤吉「うむ。」

 

吉信「分かりました、相手は健太です。油断しないように...。」

 

奴は近付いて俺に話に来た。

 

藤吉「そなたの実力、見させてもらう!」

 

健太「行くぞぉ!藤吉ぃ!」

 

戦闘BGM「本多忠勝のテーマ」--戦国無双4--

 

「VS マギウス五大老幹部 本多藤吉」

 

健太「おらぁ!!」ガキィン!

 

藤吉「ふん!」ガキィン!

 

俺は奴に近づくと同時にジャンプし藤吉目掛けて槍を振り下ろす。藤吉も俺の攻撃を防ぐため槍で防いだ。

 

健太「くぅっ!」

 

藤吉「ぬぅっ!」

 

健太「なかなかやるじゃねぇか....!」

 

藤吉「そなたもだ....、なかなかの槍の使い手よ....。」

 

健太「上等だ!本気でやってやらぁ!はぁあ!」

 

俺はそう言って再び超(スーパー)モードになり奴に攻撃を仕掛ける。だが奴は微動だにせず、むしろその場に留まっていた。

 

健太「槍でだめなら!拳でどうだぁ!」

 

藤吉「っ!!」

 

健太「食らえぇ!!マギア「我竜天成拳」!!」ドガァン!

 

俺はバックステップから思い切り大ジャンプし急降下で拳を振り下ろす。拳が地面に当たる頃には巨大なクレーターが出来る程の威力が垣間見える。だが藤吉には直接なダメージを与えることが出来なかったが、

 

藤吉「これが超(スーパー)モードの力....。」

 

健太「はぁ....、はぁ....、くそっ!外したか....!」

 

藤吉「そなたは確かに強い。今の超(スーパー)モードは流石に肝が冷えたでござる。」

 

健太「へ、そうかい....。なら大人しくやられろ!」

 

藤吉「されど、その能力の使い場所を誤ってはいけぬぞ!はぁあ!」

 

健太「なっ!?うっ、嘘だろ....!?」

 

俺は今目の前で起こった事に理解が追い付かなかった。何故なら超(スーパー)モードになった俺と瓜二つの姿になった藤吉が目の前に居たからだ....。

 

藤吉「驚いたか?超(スーパー)モードになれるのはそなただけではない。」

 

健太「はぁ...はぁ....、まじかよ....。」

 

藤吉「はっきり言えば、そなたはまだ超(スーパー)モードはまだ中途半端な形、いわゆる不完全だ。」

 

健太「なんだと.....!?」

 

藤吉「恐らく、そなたがこの超(スーパー)モードを取得したのはあのウワサと対峙したとき、その際に自身の中にある魔力を消費してしまった...。そうであろう?」

 

健太「.....確かにそうだ、俺はウワサをぶっ潰すために最大火力の技をぶっぱなしたさ...。けどな、力はお前より劣っちゃあいねぇよ!おらぁ!」

 

藤吉「....」スッ....パシッ!

 

健太「っ!?」

 

俺は奴に最大の力を溜めた拳を奴に振るった。だが当たると同時に俺の拳を受け止めた...。

 

健太「くっ!は、放せ!」

 

藤吉「.....ふん!」ドガッ!

 

健太「ぐほっ!?」

 

藤吉「ふん!はっ!せぃやぁ!」ドガッ!ゴッ!バキッ!

 

健太「がっ!ぐぅ!ごはぁ!?」

 

藤吉「申し訳ない。ふん!」ドガァン!

 

健太「ぐぉあああ!?」

 

俺は奴の攻撃にただ翻弄されてしまうばかりだった。奴の一撃は重く、空手のような動きで俺を制圧し完全に攻撃が出来ない状態にされ、そしてしまいには強烈な一撃を叩きこまれ、俺は意識を飛ばしてしまう....。くそ....。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーー壮介sideーー

 

健太「ぐぉあああ!?」

 

壮介「健太!!」

 

藤吉に吹き飛ばされた健太を保護するために全員が健太の元に駆け寄る。

 

フェリシア「おい健太!しっかりしろよ!おい!」

 

いろは「健太さんがやられるなんて....!」

 

鶴乃「そんな....!!」

 

ももこ「鶴乃!どうした!?」

 

鶴乃「健太君....、息してないよ!」

 

壮介・ももこ「なんだと!?」

 

悠太「....確かに息はしていない....。恐らく気絶しているだけだと思っていたが、これはかなりの重症だ.....!!」

 

十六夜「うむ、健太の元に残って他はあの男の制圧にむかうんだ。」

 

フェリシア「オレが健太の元に残る!」

 

鶴乃「私も残るよ!」

 

やちよ「それじゃあ私達は藤吉の制圧に向かうわ!」

 

ももこ「ああ!レナ!かえで!二人も準備はいいな!?」

 

かえで「だ、大丈夫だよー!!」

 

レナ「レナも準備万端よ!」

 

壮介「健太を倒したからって調子に乗ってんなよコラァ!ぶっ潰してやらぁ!」

 

吉信「全く、身の程知らずですねぇ~....。藤吉、わかってますね?」

 

藤吉「うむ。.............参られい!!」

 

壮介「健太の仇!とらせてもらうぞぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ーー健太sideーー

 

健太「んっ.....んぅ.....んぁ....?」

 

目が覚めるとそこは白い空間の中にいた。その空間は一度見たことがあったため余り驚かない。

 

健太「また、ここか.....。」

 

「久しぶりだな、健太。」

 

健太「.......幸村さんか。」

 

声が聞こえ、後ろを向くと見覚えのある男がいた。

 

幸村「またここにきてしまったのか?」

 

健太「ああ、マギウスの翼に幹部にやられてな....。....っ!そうだ!壮介達は!?今どうなってる!?」

 

幸村「.....あまり状況はよくないな....。」

 

健太「何?」

 

幸村「藤吉は超(スーパー)モードになってから一度も疲労していない。それどころか逆に壮介達が押されている。まだ悠太の方が奴と互角みたいだ。」

 

健太「まじかよ....。」

 

幸村「健太殿は、藤吉に勝てる見込みはあるか?」

 

健太「......」

 

幸村「まぁ、あの時の健太殿は魔力の減少、更にはウワサと対峙したという偶然が重なってしまったから仕方ない。」

 

健太「.....幸村さん、何か策があるのか?」

 

幸村「ああ、前に渡した「クリスターリング」はあるか?」

 

健太「ああ、ここにある。....っ!?なんだ!?」

 

俺はクリスターリングを取り出す。すると取り出した瞬間リングの丸い部分から赤い光を強く灯しだしていた。

 

幸村「やはりか....。」

 

健太「ゆ、幸村さんなんすかこの光は....?」

 

幸村「恐らく、健太殿の気持ちと共鳴しているのだろう....。」

 

健太「共鳴?」

 

幸村「ああ、このクリスターリングに宿っているものは「エルドラゴ」という龍が眠っている。」

 

健太「エルドラゴ?なんだそれ?」

 

幸村「健太殿は知らないのか?かつて神浜には太古の昔に龍達が住む楽園「エデン」があったといわれている。そのエデンの東西南北を守護するために生まれた四匹の伝説龍の一匹がエルドラゴなんだ。つまり、エルドラゴが健太殿の気持ちに答えようとしているんだ。」

 

健太「エルドラゴが、俺を....?」

 

幸村「そして、超(スーパー)モードとエルドラゴの能力が重なりあえば、健太殿の力は真に覚醒するはずだ。」

 

健太「......」

 

幸村「そう心配することはない。エルドラゴが健太殿に答えようとしているということはそなたを認めたということだ。」

 

健太「......わかった、エルドラゴの期待に応えられるよう頑張ってみるさ。」

 

幸村「ああ。.....のんびり話している場合じゃないぞ。早くしないとそなたの体に戻れなくなるぞ。」

 

健太「ああ!わかった!ありがとう、幸村さん!」

 

そう言って俺は再び目を瞑り意識を飛ばした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「うわぁっ!?//きゃあっ!?」

 

健太「んっ、んぁ.....、っ!?」

 

目が覚めしだいに鮮明になると、壮介達がその場で倒れていた。

 

藤吉「健太をやられた復讐で拙者に挑もうとは、そなたらの力はそんなものか?!」

 

壮介「くっ、くぅ....。」

 

いろは「皆が、一瞬で全滅するなんて.....。」

 

やちよ「なんて強さなの.....!?」

 

さな「はぁ....、はぁ....。」

 

俊「うぅ....、体が思うように動かない....。」

 

悠太「ぬぅ....、まさかこの俺が....。」

 

十六夜「くっ、流石マギウスの秘策....。」

 

鶴乃「私の炎も効かないなんて....。」

 

フェリシア「なんであんな体格で素早いんだよ!!」

 

ももこ「レナ!かえで!無事か!?」

 

レナ「大丈夫だけど....。」

 

かえで「ふゅ~、もう動けないよぉ~....。」

 

灯花「くふ、流石藤吉君だね!」

 

ねむ「本当だよ、一瞬で全滅出来るなんて夢にも思わなかったよ。」

 

アリナ「ホント、ラッキーでベリーグッドなんですケド!」

 

久之「へっ!ざまぁみやがれ!俺達に喧嘩売るからこうなるんだよ!ゲヘヘ!!」

 

吉信「これに懲りたらもう我々の邪魔はしないで頂きたい。」

 

巧「ふ、相変わらず吉信はやることがえげつないな。」

 

藤吉「..........」

 

俺はやつらの余裕っぷりに腹が立ち、自分の体に無理を言って無理矢理立ち上がる。

 

健太「何有頂天に漬かってんだマギウスのバカ共....!!」

 

全員「っ!?」

 

俺の言葉に全員が俺に目を合わせる。マギウスのバカ共と壮介達全員が驚きを隠しきれないようだな....。

 

壮介「健太!目が覚めたのか!?」

 

健太「ああ、何とか無理矢理意識をこっち側に戻したさ。」

 

いろは「健太さん......、良かったぁ.....。」

 

健太「皆、心配かけて悪かったな....。後は俺に任せてくれ。」

 

俺は壮介達にそう言ってマギウスの連中に目を向ける。

 

久之「後は俺に任せてくれって....、本当にバカだなお前!」

 

吉信「くたばり損ないが偉そうに....。良いでしょう。藤吉、またやってやりなさい。」

 

藤吉「.....」

 

藤吉は吉信に言われるまま槍を俺に向ける。だが俺にはクリスターリングに宿るエルドラゴの力がある。それに応えるため絶対に負けられん。

 

健太「前は確かに俺の油断でお前に負けた。けどな今の俺はひと味違うんだよ!こいつの力でお前を倒す!」

 

俺はクリスターリングを着けた腕を上に向け思い切り叫ぶ。

 

健太「クリスターリングの中に宿りし伝説龍、エルドラゴよ!我に力を与えてくれぇぇ!!」

 

するとクリスターリングが赤く輝きだし、そして俺の回りに炎の渦が現れる。そして炎の渦が晴れると俺はその場に降り、藤吉を睨み付ける。

 

藤吉「.....ついに覚醒したか。それがそなたの真の力か。」

 

健太「ああ、俺は今、伝説の龍「エルドラゴ」の力を借りてこの姿になった....!俺はお前を打ち倒す!」

 

吉信「ふん!貴様の力などただの見せかけだ!羽根達よ!奴を倒すんだ!」

 

白・黒羽根「.......」

 

健太「そうか、なら見せてやるぜ。かかってきな!!」

 

 

 

 

 

戦闘BGM「若武者」--戦国無双 真田丸--

 

「VS マギウス所属 白羽根 黒羽根」

 

 

 

 

白羽根4「藤吉様、一度お下がり下さい。我らが倒して見せます。」

 

藤吉「わかった。」

 

黒羽根2「貴方の相手は私達です!覚悟してください!」

 

健太「覚悟すんのはお前らの方だと思うが.....。」

 

黒羽根6「おらぁ!」

 

健太「うぉっと!」シュン!

 

黒羽根5「くぅっ!相変わらず素早い!はぁっ!」

 

奴らの攻撃を回避し続け、敢えて攻撃はしなかった。

 

黒羽根3「くそっ!なぜ攻撃してこない!?」

 

健太「......」

 

白羽根7「おらぁ!」

 

健太「.....頃合いか.....。おらぁ!」ドガッ!

 

白羽根7「うぉっ!?」

 

奴の拳を交わした瞬間にカウンターを当て、押し戻しそしてバックステップし、今度は上空に飛びあの構えを取る。

 

吉信「またあの技ですか.....。」

 

久之「もっとバリエーションはねぇのか....。」

 

巧「.....いや、二人とも、どうやら前の技じゃないみたいだ。」

 

久之「は?どういu....っ!?」

 

マギウスも前の技じゃない事を察したか.....。そうだ、前の技は一度バックステップし上空から急降下で拳を振り下ろすのだが、今回は上空に飛び左手を掲げ炎の渦を左手に纏って急降下し炎の爆風を浴びせ吹き飛ばす技に変えた。それを今から奴らにお見舞いしてやるぜ。

 

健太「はぁああ!」ゴォォォッ!!

 

黒羽根「なっ、なんだ!?」

 

健太「喰らいやがれ!「炎昇天成拳」!!おらぁ!!」ドガァン!

 

白・黒羽根「うわぁぁぁ!!」

 

久之「なっ!?嘘だろ!?」

 

巧「黒羽根や白羽根がこうも一瞬で....!?」

 

吉信「......まさかあれほどの力がまだあったとは.....。」

 

藤吉「ふっ、流石高坂健太だ。それでこそ、倒し概があるものよ!」

 

奴はそう言って俺の前に立つ。

 

健太「次の相手はあんたか。」

 

藤吉「ああ、今度は前のようにはいかぬだろうな?」

 

健太「さぁな、あんたが本気出せばまたやられちまうかもな。だが今の俺は、変わったって事を証明してやる。」チャキ

 

藤吉「......」チャキ

 

俺と藤吉は互いに槍を向け、臨戦態勢に入る。

 

 

 

 

戦闘BGM「antispecter --trinitymix--」--無双orochi3--

 

健太「行くぞ.....!藤吉ぃぃぃぃぃ!!」

 

藤吉「参られい!健太ぁぁぁぁぁ!!」

 

健太・藤吉「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」ガキィン!

 

「VS マギウス五大老幹部 本多藤吉」

 

 

 

 

 

互いの槍が衝突し、その影響で強風が吹き荒れるほどの衝撃波が自分や仲間やマギウス達に襲い掛かる。

 

全員「うわぁぁぁ!」

 

健太「くぅっ!!」

 

藤吉「ぬぅっ!!」

 

健太「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ガガガガガ!!

 

藤吉「はぁああああああ!!」ガガガガガ!!!

 

健太「おらぁ!」ドガッ!

 

藤吉「ぬぅっ!?」

 

健太「もらったぁ!」

 

藤吉「させぬ!!」ガンッ!

 

健太「うぉっ!」

 

藤吉に吹き飛ばされるがすぐに空中で体制を建て直し地面につくと同時に俊足効果の能力を向上させ、奴に襲い掛かる。

 

健太「おらぁ!!」ドガッ!

 

藤吉「ふんっ!!」ガンッ!

 

健太「ちぃっ!これでどうだぁ!!「ライオットブレイク」!!おらぁ!!」

 

藤吉「なに!?」

 

健太「今度こそもらったぁ!」ドガァッ!

 

藤吉「くっ!ならば!「ハードプラント」!!ふん!」ガガガガガ!!

 

藤吉は地面に槍を突き刺し、そして木の根の部分が俺に襲い掛かる。だが俺にも対策はある。

 

健太「ハードプラントで来るなら、こっちは最大火力の技でやってやらぁ!「ブラストバーン」!!おらぁ!!」ガガガガガ!!

 

爆発的な炎の衣を纏った十文字槍を地面に叩きつけ、更に衝撃を加えるために地面に拳を振り下ろす。すると地面から炎が爆発し、その爆発が藤吉の元に向かう。そしてこれは伝説龍の「究極技」でありかなりの魔力を消費する。

 

健太・藤吉「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

ブラストバーンとハードプラントが衝突すると大規模な煙になり、辺りを包む。

 

健太「くぅっ!?」

 

藤吉「ぬぅっ!?」

 

そして煙が晴れ、俺と藤吉は互いにへばりながら睨み付ける。藤吉はすぐに膝をつく。

 

藤吉「ぬっ....、ぬぅ.....!」ドサッ!

 

灯花・ねむ「藤吉!!」

 

吉信「....まさか「マギウスの闘神」と呼ばれた藤吉が膝をつくとは....。」

 

健太「はぁ....、はぁ....、どうだ藤吉ぃ....。あんたに膝を着かせてやったぜ.....、へへ....。」

 

いろは「健太さん!」

 

壮介「大丈夫か健太!!」

 

健太「ま、まぁな....。」

 

久之「てめえ!!藤吉さんの仇!思いs「よせ....」えっ?」

 

藤吉「久之、お前が仇討しようが拙者の負けは変わらん....。」

 

久之「くっ.....!」

 

藤吉「この際だ。灯花殿、ねむ殿、我らの計画を奴らに話したらどうだ....?」

 

灯花「....わかった。もしかしたらこれまでの事を理解できるかも知れないしね。」

 

悠太「無理だと思うが、聞かせてもらおうか。」

 

灯花はマギウスの目的とウワサと魔女がなぜ必要なのかを話した。前からわかっている通り、マギウスの目的は解放を目指している。

なら何故魔女とウワサが必要なのか。何でもウワサのせいで多くの人が発するエネルギー魔女が増えたりするとき等に起こるエネルギーを使用して解放に繋げるらしい。

そしてその集まったエネルギーは「エンブリオ・イブ」の誕生を促すということ。

そしてエンブリオ・イブの誕生にマギウスが揃っていれば、この神浜から世界に向けて奇跡を起こせるようになるということらしい。

 

吉信「実現すれば、前代未聞、かつ独立を勝ち取るようなものですからねぇ....。」

 

巧「そうだ、キュゥベエから独立した人類は宇宙に認められる。」

 

灯花「そうすれば私は人類が何百万年かけても知れないような宇宙を知ることが出来るかも知れないんだよ?」

 

ねむ「僕はこの地球そのものを原稿にしてあらゆる物語を具現出来る」

 

アリナ「アリナは自分のアートワークを永久に生の象徴として君臨させて宇宙規模のアートにこのソウルを委ねられるってワケ」

 

久之「もちろん魔法少年少女達は救われ、ハッピーエンドだ!どうだ?素晴らしいだろう?」

 

壮介「宇宙に認められるだと......?話が飛躍しすぎてわかんねぇ....。」

 

レナ「それに、「エンブリオ・イブ」って何なのよ....。」

 

ももこ「うぅっ....、頭が痛くなってきた....。」

 

フェリシア・俊「( ゚д゚)ポカーン」

 

かえで「フェリシアちゃんと俊君止まっちゃったよ...。」

 

やちよ「小さい子どもなのに壮大すぎるスケールね....」

 

健太「はぁ....、いろいろ聞きたいことはあったが質問は一つだけでいいか?」

 

灯花「どうぞ?」

 

健太「何でそんな高尚な思想を持つお前が人間を利用した?」

 

灯花「あれ?言わなかったー?魔法少年少女より価値のない人を先に使う方が良いでしょー?」

 

健太「価値のない人...、だと....?」

 

灯花「そうだよ、物事を考えるにはリスクが必要だから使えるものは使わないと。」

 

健太「ちぃっ....、最初からこの質問しとけば良かったぜ....。」

 

いろは「......」

 

鶴乃「いろはちゃん.....。」

 

健太「後一つ質問しても良いか?」

 

灯花「良いよ?」

 

健太「お前ら、本当にいろはや環ういという存在を知らないのか?」

 

灯花「だーかーらー!知らないものは知らないよ!私の記憶には微塵もないよ!」

 

健太「.....だがな、いくら考えられた方法でもな、限度ってもんがあるんだよ。その限度を超えて、自分の大切な家族とかを殺しても良いのか?」

 

灯花「.....ふんっ!みんなも同じ考えなの?」

 

壮介「当たり前だ!お前みたいなクソガキに誰が従うか!」

 

壮介の言葉通り灯花の言葉に耳を傾ける奴はマギウス以外誰一人いない。それを見た灯花は呆れるような顔をした。

 

灯花「いいよ、説明して損しちゃった....。行こ!皆!」

 

吉信「我々はこの案で強硬します。もう手段も選びませんからね。」

 

久之「ねむにはすまないがうわさは利用されないように消させてもらうぜ。良いか?」

 

ねむ「いいよ、せっかく作ったうわさが利用されてマギウスに支障が出たら命を削る意味がなくなるからね。」

 

やちよ「守るべきものじゃないの?」

 

ねむ「その役目はほとんど終わってるよ。後少しだからね。さぁ、未来の歴史を繋ぐのが今から楽しみだよ。」

 

アリナ「バイバイ」

 

久之「覚悟しとけよてめえら!」

 

吉信「あっ、みふゆさんと通は羽根達を頼みますよ。」

 

みふゆ・通「.......」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

灯花達が先に行った後、遅れるようにみふゆさん達もついていこうとしていた。

 

通「ほな、行くで皆。」

 

黒羽根「はい....」

 

やちよ「藤村君....、みふゆ....。」

 

みふゆ「やっちゃん.....。」

 

三人「.........」

 

通「すまん、他は先に戻っといてくれ。後で追いかけるわ。」

 

黒羽根「了解しました....。」

 

羽根達が先にどこかへいくと三人になった。

 

やちよ「二人とも、今回はありがとう。貴方達のおかげで仲間が助かったわ。」

 

健太「俺からもありがとうございます。」

 

通「別にワシらは気まぐれで助けただけや。理由なんざないからのぉ。」

 

みふゆ「話がそれだけなら私達は戻りますね。」

 

やちよ「ねぇ、いい加減戻ってこない?」

 

通「....認めるわ。あいつらのやり方は少々問題や。」

 

みふゆ「はい、けど私達の求める未来は魔女にならない世界なんです。」

 

通「それに、ワシには責任があるんや。黒羽根や白羽根の連中を巻き込んでしもぉた責任がな....。やからワシは果たさなあかんねや。皆の夢を叶えるっちゅう願いをな。」

 

みふゆ「そういう事なんです。すいません....。」

 

みふゆさんと通はそう言ってこの場を去った。そしてこの場にはただ空気が舞うだけだった。

 

健太「あ~、なんか再結成したってのにしんみりしちまったな。」

 

いろは「はい....」

 

やちよ「ええ...」

 

さな「そうですね....」

 

フェリシア「俺は全然元気だぞ!」

 

鶴乃「私も!少なからずみふゆは変わってないし!」

 

壮介「それがせめてもの救いっすね。」

 

俊「まぁ、何はともあれ皆さんがこうして無事に揃って本当に良かったです。」

 

健太「ああ、全k....あ?....なんだ?....また急に視界が....」ドサッ

 

俺は突然ふらつき、その場に眠るように倒れてしまった....。最後に見たのは急いで駆け寄る壮介達の姿だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

ーー壮介sideーー

 

健太「ああ、全k....あ?....なんだ?....また急に視界が....」ドサッ

 

全員「っ!?健太!?//健太さん!?//健太君!?」

 

皆が急いで健太の元に駆け寄る。

 

壮介「健太!おい!しっかりしろ!!」

 

ももこ「まさか!?さっきの時の反動か!?」

 

さな・俊「はわわわわ.....」

 

フェリシア「おい!健太!しっかりしろよ!おい!」

 

鶴乃「健太君!大丈夫!しっかりして!」

 

いろは「健太さん!」

 

やちよ「ソウルジェムは....!?」

 

かえで「ふゅぅ~!どうしようレナちゃん!!」

 

レナ「レナに聞かれても分からないわよ!」

 

悠太「おい、お前達、そう騒ぐな。」

 

壮介「いや、普通は騒ぐだろ!何であんたと十六夜さんは冷静なんだよ!?」

 

十六夜「健太の顔に耳を近づけて良く聞いてみたらどうだ?」

 

壮介「ん?......え?」

 

いろは「壮介さん、健太さんは大丈夫なんですか!?」

 

壮介「.....大丈夫だ。どうやら眠ってるみたいだ。」

 

(壮介 悠太 十六夜以外)全員「へ?」

 

悠太「そういう事だ。」

 

十六夜「恐らく、今までの疲れがどっと押し寄せたんだろうな。」

 

ももこ「なんだよ....、眠ってるだけかよ」

 

いろは「心臓が止まりそうになりました....。レナちゃんとかえでちゃんも来てくれてありがとう。おかげで鶴乃ちゃんを助けられたよ。」

 

レナ「別にお礼とか良いわよ。かえでも復帰してくれた訳だし。」

 

いろは「なら、今度はご馳走してあげるよ。それぐらいなら良いでしょ?」

 

レナ・かえで「.....ゴクッ....。」

 

壮介「二人は本当に食い物には目がないんだなぁ....。」

 

悠太「ふっ、甘いものばかり食べてると体に悪いぞ?」

 

レナ「っ!?わっ、私は全然釣られてないわよ!」

 

かえで「ふゅぅ~....。」

 

ももこ「ほらほら、終わって早々騒ぐなよ.....。」

 

十六夜「七海、環君、壮介君、マギウスの連中はかなり気が立ってるはずだ。近いうちにどこかで話の場を設けないか?」

 

壮介「はい、そうした方が良いっすね。」

 

十六夜「じゃあまた連絡を取ろう。」

 

やちよ「ええ、またお礼をさせてちょうだいね。」

 

十六夜「うむ、また内の店に遊びに来てくれ。悠太、行くぞ。」

 

悠太「ああ」

 

やちよ「.....さて、帰りましょうか。」

 

いろは「はい、みかづき荘に帰りましょう。」

 

ももこ「あたしも行くよ。健太をおんぶしなきゃ行けないしさ。」

 

ももこさんはそう言って健太をおんぶしていた。健太は完全に爆睡していて、寝言を少しだけ発していた。

 

健太「スゥ...スゥ...お姉ちゃん....スゥ....スゥ....」

 

壮介「今お姉ちゃんって言ったよな?」

 

俊「はい。なんか健太さんが寝言を発するのって不思議です。」

 

ももこ「ハハハ、これが健太の本来の姿だからさ。詳しい事は帰ってから話すよ。」

 

ももこさんはそう言って歩き出す。こうしてマギウスとのドンパチに一旦の区切りがついた。そして俺達は後で健太の壮絶な過去をももこさんから聞く事になる。


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