No.1 原点
「あぁ~疲れた~」
雪の降る午後11時、世間はクリスマスだなんだとお祭り騒ぎ。対して俺は28年間彼女無し、いつもの残業で腰痛頭痛に肩こり疲労。何でこんなことになってしまったのか。今世紀最大の謎である。
冗談はさておき、やけに駅が遠いんだよなぁ、この会社。今日こそは終電にのって見せる!
「あのクソハゲが、上司だからって調子乗んな!」
小声でストレス発散も忘れない。最近、何かと運がない。この前だってジョジョの漫画が売り切れだったし、アニメの録画もうっかり忘れていた。クソッ。吉良の最後はどうなったんだ...!気になって夜しか眠れない!
あ~あ。俺にもスタンドが使えたらなぁ。少なくとも一日一回あのハゲを殴るね、俺は。
―――パッパーーー!!
「へ?」
クラクションと共にトラックのヘッドライトが俺を照らす。あぁ、そういえば俺、最近運がないんだった。目の前のトラックがゆっくりと近づいてくる。走馬灯と言うやつだろうか。今までの人生が頭に浮かぶ。何てつまらない人生だっただろう。ろくに親孝行も出来ずに先立つ不幸をお許しください。
死にたくない。スタンドの矢に当たるまで、俺は死ねん!駄目だ。考えが纏まらない。そんなことを考えてるうちに、トラックは俺を吹き飛ばす。
痛みすら感じない。首から先がない俺の体が見える。
...呆気ない死だった。
◇◆◇
―――起きよ、矮小な者よ。
「...う...うぅん」
何だ?
俺は死んだはず...
―――そなたは選ばれた。
―――その傲慢な望みは、確かにこの耳に届いた。
「誰...だ?」
―――故に、そなたを悠久の輪廻から外し、そなたの望む力を与えよう。そなたの望む世界を与えよう。
―――我を楽しませよ。矮小な者よ。
「は?...え?何が、どうなって?...え?」
―――そなたが我を飽きさせないことを願っておるぞ。
体が...光に!?ってか誰だよあんた!意味がわからん...!
「お、おい!説明し―――」
声が出せない。視界が完全に光に覆われた。なのに眩しいと思わない。自分の体が消えていくのがわかる。此処が何処だとか、俺はどうなってしまうんだとか、聞きたいことがありすぎて、逆に何も聞けなかった。ただ...
―――そなたが栄光を掴むのか、それとも汚泥を舐めるのか、とくと見せてもらおう。
その言葉が、俺の耳に引っ付いて離れなかった。
◇◆◇
時は20xx年。中国で光る赤子が生まれたと話題になった。それから次々と不思議な力を持った人間が現れる。その不思議な力はいつしか『個性』と呼ばれ、世界は人口の約八割が個性を持った超常社会へとなっていった。
そんな中、人々はある職業へと憧れを抱くようになる
その職業こそ、『ヒーロー』!
超常は日常に!
理想は現実に!
個性を悪用する『敵』に立ち向かい、世界の平和を守る『ヒーロー』が、今もっとも注目されている職業なのだ!
テレビから聞こえてくる音に、俺は本当に別世界に来てしまったのだと理解する。
「あら?ねえアナタ、この子ったらもうヒーローに興味があるみたいよ!」
「なんだって!?」
「キャッキャッ」
「ほらほら、テレビのCMを見て喜んでるわ!」
「そうか~!もしかしたらこの子は将来、大物ヒーローになるかもな!」
父さん、母さん。勝手に死んでゴメン。でも俺は今、新しい家族の下で幸せに暮らしています!
芦田 謙治改め、神田 定時 より
ps,赤ちゃんプレイ、最高かよ...!
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