転生したけど普通に生きたい!!……え?ダメ?   作:紫蒼慧悟

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タイトルオチ。
何故かシリアス調だったはずなのにどうしてこうなった…


誘拐とか犯罪だから!!!

黒服に絡まれてから一ヶ月が経過するかしないかという4月の終わり頃。俺と一夏は学校を休んでドイツまで来ていた。

まあ、GWだし大丈夫だろう。理由は勿論姉さんの応援。

鈴とノッポには土産を買って来いと言われたので其処らへんの石ころでも拾っておいてやろう。

現在のドイツは世界中からモンドグロッソ観戦の旅行客でいっぱいいっぱいになっている。

今この時は人口密度が世界一になっていること間違いなしだ。

というよりも俺が行くことをどこで嗅ぎつけたのか知らないが、こないだのロシアと同じく国賓待遇でホテルまで連れて行かれた。

勿論一夏も一緒だ。

というよりも一緒じゃないとコアを停止させるところだったが、その心配はいらないようだった。

一夏に簡単なドイツ語講座を教え終えてモンドグロッソの会場に来たが、人口が密集しすぎて気持ち悪い。

一夏は姉さんの控え室へ行き、俺はアリサちゃんんぽ控え室へ行くため道を別れた。

というよりも丁度反対側らしい。何の因果だ?

3回のノックをした後に部屋に入るとアリサちゃんは瞑想していた。

俺が入ってきたことで中断して目を開き、俺を軽く睨む。

「決勝で姉さんと決着だって?」

「ええ。それで?敵情視察ですか?」

「まさか。教えてくれるわけでもないだろうに、よく言うよ」

「勿論です。それで?」

「"ヤツラ"が動いてるらしいから気をつけて」

俺の言葉にアリサちゃんは目を細めて話の続きを促す。

「理由はあんまりわかってないけどどうやら動いてる部隊が複数あるんだ。一応警戒はしておいて」

「そうですか。まあ、邪魔するなら誰であろうと潰すだけです」

アリサちゃんはそう言って瞑想に戻る。これ以上ここにいても邪魔になるだけなので潰されないうちに退散する。

にしてもおかしい…

一つは予定通りに行動に移す本命だとしても、揺動の数がおかしい。多すぎる。

しかも不規則に動きすぎている部隊がある。なんのつもりだ?

取り敢えず補足だけでもしておくか…

何故かは知らんがコアの反応までありやがる…

嫌な予感がする。何も起きない訳は無いが身内が巻き込まれないでいればいいんだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前の部は無事に終わり、残すところは準決勝第2試合と決勝のみ。

準決勝第1試合は日本vsアメリカ。第2試合はロシアvsドイツという訳ありな対決になった。

第1試合は予想通りに姉さんの勝利で終わった。

そして、第2試合ももう間もなく始まる。ドイツの代表は漆黒の第2世代型ISで近距離防御型のスタイルのようだ。

にしてもドイツは黒いの好きだな…

特殊部隊の制服も黒一色だったな…

試合が開始されようとした時に二つの出来事が起こった。

一つ目は監視していた不規則な動きをしていた部隊の反応がロストしたこと。

もう一つは一夏が誘拐されたという刀奈からの連絡だった。

迷った。いや、迷ってしまった。

俺は一夏の兄であるはずなのに一瞬とはいえ迷ってしまった。

自己嫌悪に入りかけた思考を振り払って一目散に姉さんの控え室へと走る。

ドアを開くと鬼神のような表情の姉さんがそこにいた。

スタッフの全員が部屋の隅で突如入ってきた俺に助けの視線を向けて来るが知らん。

俺は構わずに姉さんに声をかける。

「どうする気?」

俺のこの行動にスタッフの全員が目を見開く。

あるものは尊敬の眼差しで、また、あるものは同情の視線で。

「助けに行くに決まっているだろう?」

姉さんの心は既に決まっていた。なのに俺は迷ってしまった。

家族の危機であるはずのこの状況で俺は迷ってしまった。

自己嫌悪していることに気づき、思考を切り替える。

「場所を割り出す。5分待って」

「急げよ」

ディスプレイを複数起動して、会場のシステムを掌握する。

案の定"ヤツラ"が動いていたがそんなことはどうでもいい。

一夏の場所を割り出すために隅々まで目を光らせると、ドイツの軍人が入室してくる。

そいつが言うには一夏の場所へ案内するということだった。

一応こっちでも見つけたが既にドイツ軍が包囲していた。

おかしい、いくらなんでも速すぎる…

そういうことなのか?

だが、ロシアに勝っていないこの状況で?一部の強行?

ダメだ。どの理由もそれっぽくはあるが憶測の域を出ない。

まあ、一夏が助かるならそれでいい。

自分が見つけれなかったことを悔やむよりも無事に救出されることを優先しろ!

思考を切り替えて、姉さんに一夏が捕まっている場所、既にドイツ軍が包囲していることを伝える。

ドイツ軍人は一瞬顔を強ばらせ、姉さんはそれを訝しむもすぐに部屋を出る。

俺もそれに続き、遠隔操作で姉さんのIS『暮桜』のリミッターを解除しておく。

通常、競技用のISはリミッターを施され本来の3割程の性能しか出せないようになっている。

そのリミッターを外し、本来の性能を出せるようにしておく。

その事は勿論秘匿回線(プライベートチャネル)で姉さんに伝えておく。

そして、アリサちゃんにも秘匿回線でこちらの現状を説明しドイツが何かしでかさないように時間稼ぎをしてもらうように要請しておく。

アリサちゃんにとっては児戯にも劣る行為なのか二つ返事で了承。

そして、一夏が監禁されている場所にたどり着く。

熱源を感知すると、部屋の中央に椅子に縛られたと思わしき状態の一夏。一夏とある程度距離を開けた状態で5人の反応がある。

だが、姉さんにとっては敵にすらなりえない。

だが、どうするかだな…

目的はこの状況による姉さんの不戦敗だろう…

展開したディスプレイでどうづるか検討していると、一番下のディスプレイが警告音を発して一番上に上がってくる。

そのディスプレイに写っていたのは、俺より年下の少女がISを纏ってこっちに全速で向かってくるところだった。

このタイミングで!?狙ってやがったな…

「防げ"紅蜘蛛"!!」

トリガーワードまで発した俺の言葉に応えるように通路いっぱいに広がるように展開される紅。

その光景に姉さんを含めてこの場にいる俺以外の人間の表情が今日が気で埋められる。

一瞬後に"紅蜘蛛"の体に衝撃が走り若干後退はさせられたものの、敵勢ISを受け止めた。

だが、それは一瞬に突き崩された。

切り捨てられた"紅蜘蛛"の向こうから現れたのはヘッドギアのせいで表情はわからないものの苦痛の声を上げている。

銀髪の長髪。苦痛の声。俺よりも年下の少女が俺達が生み出したISのせいで苦しんでいた。

以前にもISの登場で不幸になった人間がいた。俺と束姉が来た時には時すでに遅く事切れていた。

だが、今回は違う。今ならまだ助けられる。

だが、彼女を救うということは一夏を助けないということだ。

「行って来い」

背後からの声に振り返ると、姉さんが俺を見つめていた。

「お前がやらなければならないことだろう?」

「けど、一夏が…」

「私がいる。一夏は私が必ず助ける」

「…………わかった」

苦渋の決断だった。結果的に見れば俺は一夏を見捨てることを選んだのだ。

涙が出てきた。自分が許せない。この選択を選んでしまった自分が心の底から許せなかった。

目の前にいる赤の他人よりも一夏を助けたかった。だが、それをすることはできなかった。

一つだけわかったのはドイツのせいということ。

目の前で佇んでいるISのコアからの反応はドイツの研究機関が使用しているもの。

そして、ドイツはISの登場以前から最強の兵士を造り上げる研究をしていた。

その研究はISの登場で更に発展してしまった。つまり彼女は望まれて生まれたわけではなかった。

背後の軍人の会話を盗聴していると、"始末しろ"という単語が聞き取れた。

つまりはバレてはいけない類の研究なのだろう。

正直に言って反吐が出る。

彼女はISの被害者だ。つまりは俺が助けなければならない。後ろにいる軍人共の好きにされてたまるか!

『そうだよ。私達が救わなきゃいけないんだよ、しーくん』

いきなり束姉から通信が入ったと思ったら、目の前に束姉の顔がどアップで飛び出してきた。

「わかってる。それで?」

『あの娘は束さんが預かるよ。治療も必要そうだからね』

「まだ何人もいそうだけどな…」

『そうだね。できることならその娘達全員救いたいものなんだけど、そうもいかないだろうね…』

「出来たら苦労しないっての…」

『ホントだよ!!もう束さんてきには世界征服でもしてやろうかと思っちゃったよ!ぷんすか!!』

止めろよ、本当に!!あんたなら速攻でできるから。

「じゃあ、あれを止めて回収すればいいんだな?」

『そうゆうことだよ。回収用に無人機を一機向かわせたから』

「ゴーレム?」

『ううん。しーくんの作った無人機の"ガウェイン"を送ったよ!!』

「ちょっ!?アレ送ったのかよ!!自動迎撃システムとハドロン砲リンクさせたまんまなんだぞ!!」

『え?国の一つや二つぐらい滅んだって人間は絶滅しないから大丈夫だって』

いかん。この人かなりキレてらっしゃる。

というか、速攻で止めるぞ。やべえ。

こっちからのコアへの製作者権限での停止は効かなかった。

なら、虎の子で勝負。俺自身で止めることも考えているがそれは最終手段だ。

"紅蜘蛛"を量子化して回収し、"焔獅子"と"薔薇騎士"を呼び出す。

赤い狼の体にナノマシンで炎を操り、口には刃物を咥えている"焔獅子"

純白の鎧を纏った騎士のような体に血のように赤い杭がいたるところから生えている"薔薇騎士"

どちらも未だに完成とは程遠い試作型だが、十分すぎるほどの戦力だ。

"薔薇騎士"はその自身に内包したシステムにより彼女が乗るISのシールドエネルギーを吸収し出す。

このシステムの欠点はオンオフが聞かないことと周囲のIS全てに作用するということ。

つまり…姉さんごめん。アリサちゃんもごめん。

『四季ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!』

いや、ほんとごめんなさい。

御陰で向こうの動きも鈍っている。ここで畳み掛ける。

"薔薇騎士"が動きを鈍らせ"焔獅子"が両手両足を身動きが出来なくなる程度に燃やし、動きを完全に止める。

後は俺の仕事だ。

コアへのアクセスが出来ないなら物理的に停止させる。

"薔薇騎士"へ指示を出し俯せにする。大抵のISは背中にコアが収納してある。

まあ、俺は束姉と同じで製作者権限があるから場所はわかるんだけどな。

背中にあるハッチをハッキングして開けコアを取り出す。

コアの抜き取られたISは動きが止まり、搭乗者の少女を吐き出す。

少女を受け止めお姫様抱っこ状態になる。軍人がこちらに近づいてくるのを"薔薇騎士"と"焔獅子"が間に割り込み阻止する。

ディスプレイの一つからアラーム音が鳴り響きガウェインが近くにまできていることを知らせる。

相変わらず束姉は完璧すぎるな。全然完璧じゃないけど。

天井の壁が破壊されて通常のISより一回り大きい黒い機体が降りてくる。

両手でポッドのようなものを抱えており、その中に少女を寝かせるとハッチが閉じて生命維持装置が作動する。

ガウェインはポッドを大切に抱きかかえ、来た時と同じように空に上がって帰っていった。

問題は背後にいるウザったい軍人共だな。




やっとギアスの機体が出た。
ん?これが初めてだっけ?まあいいや

因みにイタリアの代表はアリサちゃんが瞬殺しました。
テンペスタ?知らんな…

銀髪の少女…一体何者なんだ…
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