大丈夫かって?
大丈夫だ、問題無い!!
ISは兵器じゃねえから!!!
病室の窓から見える光景に俺は何とも言えない気持ちになってしまった。
「なぁ…
隣にいるよくわからない奇抜な格好をしたもう一人の姉といってもいい人に聞くが、
「必要なんだよ…束さんの"あの子"を馬鹿にしたアイツ等に教えてやるんだ…
あの子が…あの子がいれば、宇宙に行けるってことを!!」
違うよ…
こんなやり方じゃダメだよ…
「"しーくん"にはあの子の作製にも手伝わせちゃってごめんね…
体弱いのに無理させちゃったね…」
"しーくん"
それが俺、
急にしおらしくなるのは卑怯だ。
確かに熱中しすぎて何回か薬を飲み忘れて姉さんに叱られた挙句に弟の
説教の内容覚えてないし…一応俺、お兄ちゃんなんだけどなぁ…
「大丈夫だよ…楽しかったしね。それになんとなくだけどコアの作り方もわかったし…」
「束さんにとってもしーくんの理解力には脱帽だよ…
でもね…しーくんの作ったのはISのコアじゃないよ。アレは別物。
ISであってISではない"別物"だよ。」
やっぱりか…俺程度の頭脳で理解できるなら苦労はないよなぁ…
「けどね…
しーくんの作った物もISなんだよ?」
「どうゆうこと?」
どっちなの?
相変わらず束姉の言うことは大半が理解するのに時間がかかる…
「簡単に言えば従兄弟みたいな関係だよ」
そうゆうことか…
俺の作ったものはISに似た別物だが、同時にISでもある。
だからISと同じように女性しか使えないし、絶対防御やらなんやらもある。
だが、別物。
束姉のISが"上"に進化するものだとしたら、俺のISは"横"に進化するものだ。
似ているけど違う。故に従兄弟という言い方で表したんだろう…
「にしても…まるで弾幕ゲームみたいだな。見てる分にはだけど…」
窓の外…空には爆発の際の球体の光が幾つも現れては消えてまた現れていく。
「そうだね。間違ってはいないよ?ミサイルという名の弾幕だけど…」
あの弾幕の中心に俺の実姉がいるんだが…
「流石は姉さんだ。ミサイル2341発を苦もなく落として言ってる。」
「だよねだよね!流石はちーちゃん!!そこにシビれる!あこがれるゥ!!」
ミサイルもそうだが各国が送り込んできてる戦闘機までいるのがなぁ…
束姉と一緒に作った、超超高性能量子コンピューター《高天原》によって姉さんを中心にしてミサイルと機動兵器の補足が完了している。
「ミサイルは残り502発。
戦闘機207機、巡洋艦7隻、空母5隻確認したけど残りは戦闘機42機、巡洋艦2隻だね。」
「あれ、空母は?」
「既に5隻とも無力化済みだね。
対空機銃は使用不可能だし、通信も不能。本国に帰るしかできないだろうね」
戦闘機は姉さんが破壊し尽くして逝ってるから修理のしようがない
巡洋艦も同じだ。
砲塔は全て発射不能状態。
空を飛んでる姉さん相手に魚雷は意味がないから後は空母同様に本国へ帰るしか道はない。
戦闘機のパイロットはちゃんと脱出しているし、脱出できない奴は姉さんが無理矢理空中に放り出してるけど大丈夫だろう。
「あの高さから海面に叩きつけられたら痛そうだなぁ…」
「束さんには一生わからない痛みかな…」
いや、そのうち姉さんに紐無しバンジーさせられそうな気がするんだが…
まぁ…この人のことだからそれの対策も万全なんだろうな…
「ふっふっふ。流石は束さんの作り上げた子だね!圧倒的じゃないか!!」
確かに圧倒的だ。
今まで存在したどんな兵器でさえISには敵わない。
だけど……これじゃあ…
"兵器"としてしか認識されないよ、束姉?
それぐらいはわかってるはずだよね?
その後…俺の予想通りに世界はISを兵器として認識し、宇宙への進出は進まなかった。
だが、技術は進んだ。
その御陰か俺の余命が後十年から十五年に伸びることになった。
これも束姉は見越していたのか…?
だとしたら……本当に天才だわ…
間違えた。
天災だった。
プロローグはここまでかな?
次回から一話一話が長くなるよ!!