次回から原作開始だ。
五反田家で総理を迎えて圧迫面接っぽいことをしたり脅しをかけたりして五反田家の安全を確約させたり、ウチの娘(仮)達をかわりばんこで護衛させることを無理矢理承諾させて日から一週間ぐらい経った今日。
何の日かというと、一夏と弾のことが全世界へバレる日である。
本当はもっと早くバレる予定だったが、弾があんな目にあったので少し時間を開けるように情報工作しておいた。
政府からの正式な発表なので取材陣が馬糞に群がるGのようにいる。ホント気持ち悪い。バルサンしたい。
俺は自分の船から見ているが…
家に行くと一夏目当てのパパラッチがGのようにいたので逃げてきた。
弾のところも同様だが、営業妨害になるようなら実力行使でねじ伏せるように言ってあるし、それでもしつこい様なら《死喰い》と《戦姫》を使うように言ってあるし問題ないだろう。
あー、本当にメンドクサイ。何故か俺にまでIS学園で学生やれって言われるし。しかも姉さんが強制的に言ってきてるおかげで逃げ場がないし…
「やだもー」
艦内にある自室に備え付けの簡易ベッドの上でぐったりと寝転がっていると空気の抜けるような音と共に出入り口の扉が開く。
顔だけ音源に向けて動かすと、末っ子のメーヴェが中に入ってくるところだった。
「なんか用か、メーヴェ」
特に動く必要もないのでそのままの体勢で聞く。ぶっちゃけやる気が出ない。
「御父様に通信が入っています」
メーヴェの言葉に俺は疑問を持った。この戦艦にはキチンと通信機がある。だが、その回線は普通に知ろうと思って知れるものではない。
知っているとしてもスコールと束姉と姉さんとアリサちゃんぐらいだろう。未だに各国政府から連絡来てないし。
「誰だ」
「楯無と名乗っています」
なんだ、あいつか…
警戒して損した。たく、あのヘタレめ。もういい、八つ当たりしよ。
メーヴェから通信機の子機を受け取り、ベッドに座って通信を受ける。まるっきり電話だろうにこれ。あ、こらメーヴェ俺の上に座るな。そして寝ようとするな。
「何の用だ、ヘタレ」
『酷い!!いきなり罵倒された』
「うっさい。だから貴様はダメなんだよ。さっさと用件を言え」
『苦労して見つけたのになんで罵倒されてるの私。えと、ちょっと手伝って欲しいことが…』
「簪との仲直り」
『簪ちゃんと仲直りしたくて…ハッ!』
「自分で蒔いた種だろうが。悪いが俺は簪側だ。悪く思うなよ?」
こら、メーヴェ。足をブラブラさせるな。弁慶に当たって地味に痛い。
「それに、『無能であればいい』だったか?お前の言いたいこともわからんでもないが言い方に問題がありすぎだろうが」
『うぅ…』
「というかなんだ。この程度のことで連絡してきたのか?普通に俺の携帯にかけてくればいいだろう。馬鹿なのか?」
『わ、私だって反省してるのよ!!でも、簪ちゃんとお話しようと思っても簪ちゃんに露骨に避けられちゃって…』
「自業自得だな。同情の余地すらねえ。」
『そ、そうなんだけど!!そうなんだけど!!』
げ、ハールまで来やがったのか。あ、こらお前ら膝の上で暴れんな!!
「それで?お前の尻を拭えと?それでも当主か?」
『お願い!!』
「はぁ、仲直りの手伝いをすればいいのか?」
『ありがとう、四季君』
「ただし、条件が一つだけある」
『手伝ってくれるんだもの。私に可能な限りで叶えてみせるわ!!』
「男性操縦者の家の前に群がっているマスゴミ共をどうにかしろ。それができれば手伝ってやる」
『それは一時的にじゃなくて、長期間でいいのかしら?』
「ああ。永久には無理だからな。そのうち別の話題に飛びつくだろ」
『わかったわ。じゃあ、これで』
通信機からの音が消えた途端にメーヴェとハールが首に抱きつくように飛びついてきた。
「「御父様ー」」
「重っ!!」
いきなりのことに反応が出来ず通信機を床に落としてしまったが、仕方ない。
そんなことよりも今は俺の首に拘束具バリにくっついて離れようとしないこいつ等二人だ。
「「抱っこー」」
「離れろ!!」
「「やー」」
くっそ、めんどくせえ。ていうか、重い。
「御父様、少しご報告が…って、貴女達何をしているんですか!?」
今度はヌルかよ。これ以上は俺のSAN値がシャレにならん。逃げよ。
ヌルが二人を引き剥がしたのと同時に部屋を出る。3人の声が聞こえた気がするが、それは気のせいだ。
重要機密区画を抜けて格納庫に到着すればあとはこっちのもんだ。ハッチを開いて海中に飛び込んでリーゼを展開。
もうこのまま家まで行こう。本当に疲れた。
「やあやあ。お帰り、しーくん」
マスゴミのいなくなった家は実に快適だった。だが、自室に行くと何故か束姉がいた。
今日は厄日なんだろう。きっとそうなんだ。俺の心が折れた音が聞こえた気がしたが、もうどうでもいいや。
「どこ行くのさ…」
「二人っきりになれるところだよ」
束姉が妖艶な流し目をこちらに送りながら不敵な笑みを浮かべるが、俺はため息を付くだけだった。
束姉のいった意味は普通に考えればラブの方のホテルに行くとか想像できるが、この人は普通ではなく天災だ。間違ってもまともに捉えてはいけない。
そう、二人っきりになれる。束姉はそう言った。つまり誰もいない場所、無人島とか束姉のラボとかそこら辺だろう。
宇宙には行かないはずだ。多分。
「ラボ?」
「うん。ステルス月面基地はまだ未完成でね…」
あ、この人やりやがった…
「お、おう…」
「はいいくよ、そら行くよ~」
束姉に手を引かれて家の外に行くと、庭に巨大な人参が鎮座していた。意味がわからない。
「はい乗って~」
あ、やっぱりこれに乗るんだ。俺の精神がガリガリと削れていってるが大丈夫なのか、俺…
束姉と密着体制で暫くいると音も振動もなく到着した。流石だわ。
束姉のラボに来るのも2年半ぶりか?
自動扉をいくつか潜ると、白髪の少女がいた。
「これ誰だよ?」
少女に指差して束姉に聞くと、指を少女に優しく包み込まれた。
予想外過ぎてビクッと反応してしまった。いや、正直折ってくるのかと思った。こんな普通の反応とか久方ぶりだわ。
アリサちゃんも姉さんも基本的に折りに来るから…
「モンドグロッソの時の子だよ」
ああ、あの時の。
"焔獅子"と"薔薇騎士"で軽く捻ってガウェインに預けた子か。
「クロエ・クロニクルと申します。その節は大変お世話になりました、四季御父様」
「なんで御父様!?」
「束さんの教育の賜物なのだ!!」
やっぱりあんたのせいか!!
「私の妹たちも助けていただいたそうで、心の底から感謝しています」
クロエは指だけでなく掌全体を包み込む。優しく、まるで壊れ物を扱うかのように…
「お、おう…」
無理矢理に吐き出した言葉はこれが限界だった。いや、本当に無理です。
「しばらく手を繋いであげて。クーちゃん、君に会いたがってたから」
束姉に言われたからではないが手を解く気はなかった。なんでかは自分にも解らなかった。
「あ、それでね。ここに呼んだ本題なんだけど…」
「あ、このまま始めるんだ」
相変わらず読めない。というかクロエいていいんだ。どこまで話したんだ…
「第4世代型の件なんだけどね、予定通りに行こうと思うんだ」
「展開装甲か…」
「うん。一応第5世代型の試作案も考えているんだけれどアレは宇宙に行かないと意味がないからね」
「わかった。俺に異論はない」
そう。俺たちの目的のために必要なことだ。これでさらに政府の追跡は強まるしIS学園にすら特殊部隊が送り込まれるだろうが、仕方ない。
この程度の言葉で済ませていいことではないが、それでも俺たちの思惑は止まらない。
必要な犠牲。未来のための礎。どんな美辞麗句を並べ立てようが俺たちがやろうとしていることは犯罪だ。いや、それ以上か…
「しーくん、降りてもいいんだよ?」
束姉の言葉に俺は考えることを止めて首を横に振った。
「今更除け者にすんなよ。俺だって開発者の一人なんだ。背負うさ」
「そっか。無茶しちゃダメだからね?」
「束姉こそめんどくさいことするなよ?」
「ウンワカッタヨー」
最期の返事だけ明後日の方向を向いて棒読みだったのはなんだ?
アレか?ちょっかい出しにくんのか?
死なない程度に相手してやるけど俺の造った無人機使うなよ?
一応プロテクト掛けとくか…
あ、ダメだ。直ぐに破られるわ…
さて、娘がさらに増えたこの状況。一体どうするべきか…
クーちゃん出てなかったなと思って一応お情け程度に出しといた。
ごめんよクーちゃん。
あとついでに百式と紅椿のフラグ(?)を立てて、最後にシリアス(?)で締め。
次回は1-1の自己紹介とチョロイン(メシマズ)を絡ませてさっさとクラス代表決めてしまおう。
ただ、四季君参加させると四季くんの一人勝ちだからどうしようか…