僕のヒーローアカデミア ─とある男の物語─(仮)   作:楽園の主

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最近とても暑くなりましたね。じめじめもしてますので私は夏が苦手です。

あ、それと2021.6/20本日、数話ほど話の展開を変えました。
18~20話において、尾白が騎馬戦中、意識を保ち、本戦に出場させました。
軽くしか変わってませんがよろしければ見返してみてください。


第21話 ─勝ち負け─

「緑谷、完全停止ィ!?アホ面でビクともしねぇ!心操の"個性"かァ!?」

 

プレゼントマイクの実況の声だけが大きく響く。

地味な絵面だからだろうか、観客の声はまばらだ。

 

「デクくん…!?」

「いったいどうしたというんだ…!?」

 

心配そうに、麗日と飯田はそう呟いた。

 

「全っっっ然目立ってなかったけどひょっとしてやべえやつなのかァ!?なんか下克上!?」

「だからあの入試は合理的じゃねえって言ったんだ」

「ん?何?どしたイレイザーヘッド?」

 

相澤先生は実況席で何らかの紙を取り出す。

そこには緑谷と心操の簡単なデータが記されていた。

個人戦になるからなにかに役立つかとまとめておいたのだ。

心操はヒーロー科の試験、実技試験で落ちていた。

普通科も同時に受けていたことを考えると、彼もそれは想定していたのだろう。

彼の"個性"上、あの仮想敵を倒すという入試内容ではポイントは稼げない。

 

「お前は…恵まれてていいよなぁ緑谷出久」

 

そう、彼は呟いた。

 

「振り向いてそのまま場外まで歩け」

 

緑谷に向けてそう言い放った。

すると、緑谷はそれに従い、歩いて場外へとまっすぐ向かっていく。

 

「え、えぇ!?緑谷!ジュージュン!!」

 

心操 人使。"個性"洗脳。

彼の言葉に答えた者は洗脳スイッチが入り、彼の言いなりになってしまう。

彼にその気がなければ洗脳スイッチは入らない。

体力テストの結果。緑谷もヒーロー科にしては酷い数値だったが、"個性"を活かしてない種目でも心操はそれより1歩劣っていた。

普通にやって勝つのは緑谷だ。"個性"の洗脳さえ攻略できていれば。

何にせよ、決着は早い。

 

(ダメだ!体が!勝手に!!頭が…モヤがかかった…みたいに…ちくしょう!!止まれ!!止まれって!!折角…尾白くんと香月くんが忠告してくれたのに!!くそ…ちくしょう…!!)

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

「操る"個性"か…強すぎない?」

 

レクリエーションの途中。緑谷は尾白と香月に心操の"個性"について聞いていた。

 

「ああ。でも、多分初見殺しさ。そう言うギミックなんだと思う。名前を呼ばれた、とかじゃなく、彼の何に答えても"個性"は発動する」

「うっかり答えでもしたら即負けだね…」

「いや、万能って訳じゃあない。解除は心操が解除する以外にもある。衝撃だ」

「衝撃によって解ける…?」

「ああ、本人はそう言っていた」

 

とは言ってもどの程度の衝撃で解けるのかは不明、それに1対1での対戦でそのような外的要因は期待できない。

尾白と香月は情報を出し尽くしたのか、それを伝えて立ち上がる。

緑谷がそれに対して礼を言った後。

 

「頑張ろうな」

「…うん!!」

 

そう言って、尾白は拳を緑谷に向ける。

緑谷はそれに応え、彼らは拳を合わせた。

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

(ちくしょう!!こんな!!呆気なく!!皆!!託してくれたのに!!)

 

必死に動かそうとしても、体の自由は効かない。

まっすぐと、場外へと歩を進めてしまう。

 

(こんな、ところで─────)

 

緑谷の目線の先。動かせないその目線の先にはゲートがあった。

そこに、何かがザザ、と影のようなものが現れる。

まるで、モヤのかかった頭を晴らすかのように。

そこだけ鮮明に見えた。ゲートの先に、幾人もの人影を。

 

(何っっっっだこれ!!!)

 

瞬間、ぴくり、と彼の指が動いた。

指だけが、彼の意思で動かすことが出きた。

 

「わかんないだろうけど…こんな"個性"でも、夢見ちゃうんだよ。…さぁ、負けてくれ」

 

その言葉の直後。バキ、という骨の砕けるような音と共に、緑谷の腕が振るわれる。

それと同時に、強烈な風が周囲に巻き起こる。

緑谷の足は、残り数センチというところで、場内へ踏みとどまった。

 

「緑谷!!踏みとどまったァ!!!」

 

一瞬動かせた指に"個性"を集中、暴発させて無理矢理"個性"を解いたのだ。

ギリギリ踏み止まったからか息を荒らげながら、彼は振り向く。

 

「なんで…体の自由は効かないはずだ!何したんだ!!」

 

彼の言葉に答えないように、万が一荒い息ですら洗脳されないように、彼は暴発させてない方の手で自分の口を塞ぐ。

 

(指は僕だ──でも、動かせたのは違う!知らない人たちが浮かんで、一瞬頭が晴れた!)

 

その時、オールマイトから聞いた言葉を思い出した。

 

─ワンフォーオールは、聖火の如く引き継がれてきたもの─

 

緑谷がオールマイトから譲渡されたように、オールマイトも誰かから譲渡された。

また、その誰かも。

 

(人…この力を紡いできた人の…気配…!?救けてくれたのか!?あるのか!?そんなこと!?)

 

考えを巡らせる緑谷。しかし今考えても答えは出ない。今考えるべきは、この戦い、そして相手のこと。

その相手である心操も洗脳が解かれたことに焦っていた。

 

(何も答えない…ネタが割れたか…いや、最初からあいつらに聞いていたはずなんだ、また口を割らせるしか───)

 

心操の"個性"は答えさせる必要がある。

 

「…なんとか言えよ」

 

心操の言葉に、答えず緑谷はジリ、と近づく。

 

「〜っ!…指動かすだけでそんな威力か、羨ましいよ」

 

心操のその言葉に、緑谷は過去を思い出した。

 

(僕もそれ、昔、思ってた)

 

オールマイトに出会う前、無個性だった時に。

 

「俺はこんな"個性"のおかげでスタートから遅れちまったよ!恵まれた人間には分からないだろ!?」

(わかるよ。でも…そうだ。僕は、恵まれた!)

 

元々無個性だった緑谷は、心操の気持ちが痛いほどよくわかった。

力がない者は、ここへ登るスタートラインにすら立てない。

心操も、"個性"は持っていたが、直接的な力を持たないせいでヒーロー科というスタートには立てなかった。

緑谷は、オールマイトに出会って。人に恵まれてスタートラインにたてた。

 

「誂え向きの"個性"に生まれて!!望む場所に行けるヤツらにはよ!!!」

(人に、恵まれた!!)

 

緑谷は、答えない。そして、心操に掴みかかった。

 

(だからこそ、僕だって!!)

「なんか言えよ!!」

 

心操は掴みかかった緑谷の顔面に拳をねじ込む。

しかし緑谷も、それくらいでは倒れない。

そのまま、心操を押し出そうと力を込める。

 

「押し出す気か?ふざけたことを…!お前が出ろよ!!!」

 

掴みかかっている緑谷の腕から心操は逃れ、緑谷の顔をつかみ、外へと投げ出そうとした。

 

(僕だって!!負けられないんだ!!!)

 

その腕を左手でつかみ、右手は心操の胸倉を掴む。そして、投げ飛ばした。

戦闘訓練で、爆豪を投げ飛ばしたように。

体力テストでの部分使用に戦闘訓練での投げ。

緑谷はこの戦いで、経験を活かすと言うよりは、活かせる経験で強引に流れを作って勝利したのだ。

投げられ、地面に叩きつけられた心操の足は、場外へとついた。

 

「心操くん場外!緑谷くん!2回戦進出!!」

 

主審のミッドナイトが試合の行く末をみて、そう宣言した。

歓声が、スタジアムに響く。1回戦。緑谷、勝利。

 

 

 

 

 

 

 

───────

 

 

 

 

「心操くん洗脳!?すげえ!初めて聞いた!!」

「羨まし〜!」

 

中学の頃。心操の"個性"を知った者達は彼の周りに集まる。

 

「悪ィことし放題じゃんか!」

「足つかないしね。」

「私らを操ったりしないでよー?」

 

クラスメイトはそう言った。

 

「ハハ……皆、そう言うよ」

 

そりゃあ、洗脳なんて"個性"。心操自身も他人が持っていればまず悪用を思いつく。

犯罪者。"敵向きだね"って間接的に言われているようなもの。

心操は、それにもう慣れていた。

そういう世の中、仕方が無いこと。

 

「でもさあ…」

 

でも。

 

 

 

 

 

 

────────

 

 

 

 

 

 

「2回戦進出!緑谷出久!!!」

 

プレゼントマイクの声が、スタジアムに響く。

心操は、とても悔しそうな顔をしながら、立ち上がる。

2人は向かい合って頭を下げて、試合終了の礼をした。

 

「イヤァ!初戦にしては地味な戦いだったが!とりあえず両者の健闘を讃え、クラップユアハンズ!」

 

その声とともに、観客達は皆、惜しみない拍手を2人に送った。

礼をしながらも、緑谷は思い出していた。心操の、先程の言葉を

 

─恵まれた人間には分からないだろ!?誂え向きの"個性"に生まれて!!望む場所に行けるヤツらにはよ!!!─

 

気持ちが分かるだけに、少しも笑えない言葉だった。

 

「心操くんは、なんでヒーローに…?」

 

なぜ憧れたのか。そんな言葉を、彼は投げかける。

一瞬の沈黙。その後、心操は短く答えた。

 

「…憧れちまったもんは仕方ないだろ」

 

その気持ちは、ワンフォーオールを継ぐ前の緑谷と同じ気持ちだった。

しかし、今の緑谷には、何を言ったって、と思い、言葉に詰まる。

心操は、そのままゲートへと向かう。ゲートを潜る、その少し前に。

 

「かっこよかったぞ!心操!!」

「正直ビビったよ!」

「俺ら普通科の星だな!」

「障害物競走1位のやつといい勝負してんじゃねーよ!!」

 

同じクラスの皆が、心操を讃える。

さらに、プロヒーロー達の言葉も聞こえる。

 

「あの"個性"…対敵に関しちゃかなり有用だぜ。欲しいな…!」

「雄英もバカだなーあれ普通科か?」

「まぁ受験人数半端じゃないからなー、仕方ない部分もあるけどな」

「それに戦闘経験の差はなー…」

「どうしても出ちまうもんな。持ったいねぇ」

 

ヒーロー達は、彼を賞賛し、評価していた。

 

「聞こえるか、心操。お前すげぇぞ」

 

皆の言葉を聞いて、心操は、振り向かずに緑谷に言葉を投げかける。

 

「結果によっちゃ、ヒーロー科の編入も考えてくれる。…覚えとけよ?」

 

自分の決意を、表明するかのように言葉を続けた。

 

「今回はダメだったとしても…絶対諦めない。ヒーロー科入って、資格取得して…絶対お前らより立派にヒーローやってやる」

 

強い意志。その言葉に、野暮な言葉は必要ない。

緑谷は、答えた。

 

「…うん!」

 

瞬間、緑谷に"個性"が発動された。

洗脳された緑谷は再び動くことが出来なくなる。

 

「普通構えるんだけどな、俺と話すやつは」

 

そう言いながら、心操は"個性"を解除した。

 

「そんなんじゃすぐ足を掬われるぞ?せめて…みっともない負け方はしないでくれ」

 

そう言って、心操は再び歩みを進めた。

 

「…うん」

 

緑谷もまた、逆方向のゲートへと向かっていった。

彼が向かうは救護室。緑谷は折れた指の骨を治癒してもらうためだ。

そこへ着くとオールマイトがいた。同席の元、治療をしてもらう。

 

「全然…笑えなかったです」

 

治療の後、緑谷はそうオールマイトへと呟いた。

 

「…まァ…心操少年の叫び。君には心苦しい戦いだったね」

「でも…"だから負けていい"とはならない…1番を目指すって、そういうことなんです…よね?」

 

緑谷は深刻そうにそう言う。

 

「可哀想に、あんたまた変なプレッシャーかけたろ」

「必要なことなのです痛いッ!!」

 

リカバリーガールはその緑谷の様子を見て、オールマイトからのプレッシャーのせいだろうと考えたのか、オールマイトの脇腹に思いっきりパンチをした。

オールマイトは非常に痛がっていた。

 

「そうだオールマイト、僕…幻覚が見えたんです」

 

8〜9人ほど。定かではないがそれくらいの人間が、洗脳でモヤがかかったような意識になった時、そのモヤを払うかのように幻覚が浮かんだ。

その瞬間に辛うじて指が動いた。

その幻覚の中には、オールマイトのような髪型の人もいたと言う。

 

「あれは…ワンフォーオールを紡いできた人たちの、意思のようなものなのでしょうか」

 

真面目に、自分の考えを言った。

オールマイトならこれの真実を知るだろうと、思って彼に言ったのだ。

 

「怖ぁ…何それ……」

「ええ!?ご、ご存知かと…!」

 

まるで怪現象を見たかのように戦々恐々とするオールマイト。

知っているものだと思っていた緑谷はその反応に驚いた。

 

「いや、私も若かりし頃見たことはあるよ。ワンフォーオールを掴んできた、わかりやすい進歩だね」

 

どうやら知らない風だったのは冗談だったようで、オールマイトはそれについての考えを続ける。

"個性"ワンフォーオールを体に染みついた面影のようなものだと彼は考えていた。

そこに意思どうこうは介在せず、双方干渉できる様なものでは無い。

つまり緑谷の言うように、それらが洗脳を解くことはないはずなのだ。

つまり、その幻覚が洗脳を解いたのではなく。

 

「君の強い想いは面影を見るに至り、心操少年の洗脳に対して一瞬!指先だけでも!打ち勝ったってことじゃないか!?」

「…なんだか釈然としませんけど…」

「食い下がるな!!というかそれより対戦相手を見なくてもいいのかい?」

「あ、そうでした!」

 

そう言いながら、緑谷は立ち上がり、礼を言いながら救護室を出ていった。

救護室を、沈黙が包む。

 

「あんたも、いた…ってね。」

「…いい事です」

 

嬉しそうとは言い難い、真面目な風に、オールマイトはそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…邪魔だ」

 

次の試合は轟VS瀬呂。

轟は控え室から出てゲートへ向かう途中、背を壁に預けて立つエンデヴァーに出会った。

目障りだ、と言ったふうに轟はそう、彼に言った。

 

「醜態ばかりだな、焦凍。」

 

轟は、答えずにエンデヴァー前を通り過ぎようとする。

 

「左の力を使えば、障害物競走も、騎馬戦も圧倒出来たはずだ。…いい加減子どもじみた反抗をやめろ。お前には、オールマイトを超えるという義務があるんだぞ」

 

轟は、答えない。しかし、表情にわかりやすく、少しずつ苛立っているのだろうということがわかった。

 

「分かっているのか?兄さん達とは違う。お前は最高傑作なんだぞ!」

 

苛立ちが大きくなりすぎたからだろうか、無視するつもりだっただろう轟は彼に答えた。

 

「それしか言えねぇのかてめぇは…」

 

振り向かず、立ち止まらず。彼は言葉を続ける。

 

「お母さんの力だけで勝ち上がる。戦いでてめぇの力は使わねぇ」

 

未だ変わらない決意を、彼はエンデヴァーに伝えた。

 

「…学生のうちは通用したとしても、すぐ限界が来るぞ」

 

轟の背にエンデヴァーは言葉を投げかける。

返答は、なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オ ツ カ レ!」

「ト ナ リ、あけてあるぞ!」

「ありがとう!2人とも!」

 

試合を終えた緑谷は生徒用観客席に移動、麗日と飯田を見つけてその隣に座る。

 

「お疲れ様、緑谷。まさかあいつの"個性"をあんな方法で打ち破るとはな。指、大丈夫か?」

「香月くん。うん、大丈夫だよ」

 

さらにその隣には香月がいた。

労う言葉と共に心配を口にする。

その後、なにか話そうとするも。

 

「お待たせしました!!続きましては〜こいつらだァ!!」

 

プレゼントマイクのその声に、皆の目線はスタジアムに向けられる。

 

「優秀!!なのになんだその拭えぬ地味さはなんだァ!?ヒーロー科!瀬呂 範太!

 

VS!

 

2位1位と強すぎるよ君ィ!同じくヒーロー科!轟 焦凍!」

「ひっでぇ」

 

プレゼントマイクの選手紹介が終える。

その紹介に瀬呂範太はひとつ、ボヤいた。

 

「レディィィィイイ!!」

 

プレゼントマイクのその声の途中。瀬呂は首をコキ、と鳴らしつつ言う。

 

「まァ…勝てる気はしねーんだけど…」

 

んー、と悩むかのように唸る。

 

「START!!」

 

プレゼントマイクの開始の合図と同時に、瀬呂は"個性"のテープを伸ばして轟を拘束した。

さらに、それを振り回し、遠心力で轟を場外へと引きずっていく。

 

「つっても!!負ける気もねぇ!!!」

 

場外狙いの不意打ち。そして短期決戦。

轟が強者である以上これが最善手か、と思われた。

しかし。

 

「悪ィな」

 

轟は、"個性"を発動した。轟の凍結が体から瀬呂のテープを伝い、瀬呂を襲う。

しかし、それだけにとどまらなかった。

凍結は続き、巨大な氷塊を作った。その大きさは、天井の開くスタジアムから天へと続く。およそ、数十メートルはくだらない。

その氷塊は危うく観客席の人間まで巻き込みそうな勢い。

スタジアムの外で警備していたヒーロー達にも見えるほど大きく、救護室等スタジアム内にいる人間も驚くほどの衝撃が走る。

観客はおろか、実況していたプレゼントマイクすらも絶句した。

パキィン、と。体に張り付いたテープを凍らせ、それを砕く。

 

「や…やりすぎだろ…」

 

体全体を凍結させられた瀬呂は小さな声でそう言った。

 

「瀬呂くん、動ける?」

「動けるはずないでしょ…冷たいってか痛ぇ…!!」

「瀬呂くん行動不能!轟くん2回戦進出!!」

 

主審のミッドナイトがそう言った。

 

「ど、どんまーい!」

「どんまーい!」

 

観客席から、自然とどんまいというコールが投げかけられる。

皆が声を揃えて、どんまいコールを繰り返す。

 

「すまねぇ、やりすぎた…イラついてた」

 

自然と沸き起こったどんまいコールの中。

自身が凍らせた瀬呂を、氷塊を。自身の左手で溶かしていく轟の姿が。

緑谷の目には、酷く悲しく見えた─────





あーTSとかいいかもしれないなぁ。主人公TSさせっかなぁ。
なんて考えてました。気が向いたらします。いつか。
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