死神と歌姫たちの物語   作:終焉の暁月

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どうも黒い死神です!

ドリフェス30連目でようやく星4来ました!やっと星4が1体だけという地獄から解放されたよ

それでは本編どうぞ!


第18話

放課後、柏と一緒に商店街へ向かい羽沢珈琲店と書かれた看板のある店に入ると

 

「ヘイらっしゃーい!何にいたしやしょーか!?」

 

「「?」」

 

何故か寿司屋の板前みたいな挨拶が飛んで来たので、思わず戻って看板を見るとやはり羽沢珈琲店と書いてあった

 

「えっと...此処って喫茶店ですよね?」

 

「いっイヴちゃん!此処は寿司屋じゃないよ!」

 

「あっつぐみさん!お客さん来ましたよ!」

 

「つぐみ、説明頼みたい」

 

「説明って言われても...まずはこの子の紹介かな。今寿司屋の挨拶をしたのは此処でバイトしてる若宮イヴちゃんだよ」

 

「若宮イヴって...Pastel*Palettesのキーボードの人ですよね?」

 

「はい!Pastel*Palettesのキーボード担当、若宮イヴです!よろしくお願いします!」

 

「此処にもアイドルいたよ...んで、何故にその挨拶?」

 

「私、日本の文化に憧れてて中でもブシドーは日本の象徴です!」

 

「武士道ねぇ...」

 

まぁ何となく察しはついた

 

「まぁ細かいことは気にしたら負けということで、珈琲ください。花梨は何がいい?」

 

「私はカフェオレが飲みたいです」

 

「じゃあそれお願いします」

 

「翔君たちの席取ってあるから好きに使っていいよ」

 

「ありがとな。確かに此処なら落ち着けそうだ」

 

「では早速やりましょうか。曲の方はできてるのでしょう?そちらを聴かせてくれませんか?」

 

「ほい、これ音源だ」

 

「ありがとうございます」

 

「お待たせしました!珈琲とカフェオレです」

 

「速いな...ありがとうございます」

 

「翔君、イヴちゃん同い年だし敬語いらないんじゃない?」

 

「そうなの?年上かと思った」

 

「貴方も一年生なんですね。羽丘ですか?」

 

「えぇ。そういえばこっちは名乗ってなかったな。俺は神道翔、そして妹の神道花梨だ」

 

「よろしくお願いします」

 

「よろしくお願いします!私は花咲川なんです」

 

「そうなのか...んじゃ、珈琲いただきまーす」

 

そう言って珈琲を飲もうとすると若宮がめっちゃ見てくるから飲もうに飲めない

 

「えっと...どうした若宮さん?」

 

「その、その珈琲私が淹れたんです。だから感想聞けたらなと」

 

「へぇ。バイトなのに珈琲淹れれるのか...おぉ、美味い」

 

「ほっ本当ですか!?」

 

「あぁ、少なくとも今まで飲んだ珈琲で1番美味いよ」

 

「カフェオレもとても美味しいです」

 

「あっありがとうございます///」

 

「イヴちゃん、お客さん来たからお願い!」

 

「分かりました!それではごゆっくり」

 

「ありがと」

 

それにしてもこの珈琲美味いな...後でもう1杯頼もうかな

 

「そろそろ始めますか。お兄様は何に悩んでるのですか?」

 

「Roseliaに合うような歌詞が浮かばないんだよ。ハァ...」

 

「溜め息ばかりついてないでやりますよ」

 

「は〜い」

 

柏に言われて取り掛かろうとしたとこで

 

「すみません、ちょっといいかしら?」

 

「はい?何でしょ...」

 

誰かに話しかけられ振り返るとそこにはいつしか助けた白鷺と松原がいた

 

「やっぱり、あの時の。確か...神道君だったかしら?」

 

「お久しぶりです。白鷺さんに花音さん」

 

「千聖でいいわ。それより相席いいかしら?」

 

柏に目線を送ると渋々だがいいと言うので了承した

 

「ありがとう。珈琲代は私が奢るわ、この前のお礼として」

 

「別にいいですよ。大したことをしたわけじゃあるまいし」

 

「私の気が済まないのよ」

 

微妙に圧をかけてくるので奢ってもらうことにした

 

「久し振りだね2人とも」

 

「こんにちは、花音さんは迷わず来れましたか?」

 

「ちっ千聖ちゃんと一緒だから大丈夫だよ」

 

「まず1つ、この前は本当にありがとう」

 

「こちらの気分でやったことなので気にしないでください。それよりこんな所でどうしたんですか?」

 

「花音と2人でお出かけよ。休憩がてら此処に来たら貴方たちがいたのよ」

 

「なるほど...あれからは大丈夫ですか?」

 

「事務所でしつこく聞かれたけどなんとかね。さっきから何か悩んでるみたいだけどどうしたのかしら?」

 

「色々あって曲を作ることになったんですけど...歌詞が浮かばないんです」

 

「曲作りってことはバンドか何かやってるのかしら?」

 

「昔はやってましたよ。今回はある人たちに内緒で作ってあげようかと」

 

「今度私たちにもお願いしたいわね」

 

「千聖さんもバンドやってるんですか?」

 

俺の発言で場の空気が凍った。さっきからこんなことばかりな気がする

 

「お兄様、常識知らずにも程がありますよ...」

 

「まさか、こんな所に知らない人がいるなんてね。私はそこにいるイヴちゃんと同じグループ、Pastel*Palettesでベースをやっているわ」

 

「1日に何回アイドルに会うんだよ...すみません、その辺には疎いので」

 

「いいのよ。それより、手伝わせてもらってもいいかしら?力になれるかは別だけど」

 

こいつ、何でここまで俺に関わろうとする?たかが1回ナンパから助けただけじゃねえか。何か裏がありそうだな

 

「それは構いませんが...どうしてそこまで俺に関わるんです?」

 

「嫌だったかしら?私の友人が貴方に気があるらしくてね。私的にも興味はあったし...」

 

「ちっ千聖ちゃん!///」

 

何か知らんが白鷺の友人が俺に気があり、俺に興味があるからと?松原に関しては顔赤くしてるし何なの?

 

「...まぁ何となく察しはつきました。その辺に関してはお兄様は鈍感過ぎて話にならないレベルなので」

 

「おい、どういう意味だそれ」

 

「そっそう...花音、頑張りなさい」

 

「うん...」

 

「さっ話はここまでにして神道君の歌詞作りをやりましょう。どんなことで悩んでるの?」

 

こいつは信用できない。裏がある気がしてならない

 

「おい、話していいのか?こいつだけは信用できないんだが」

 

「私に言われても...ここは上手いこと利用すればいいのでは?私としては花音さんは信用してもいいのですが」

 

柏の松原は信用してもいいと言うのがよく分からんがまぁいいや

 

「曲を作るグループに合うような歌詞が浮かばないんです」

 

「そのグループについて教えてくれないかしら?」

 

「Roseliaというバンドなんですが」

 

「Roseliaなら一緒にライブしたことあるから知ってるわ」

 

「私もRoseliaなら知ってるよ」

 

そういえば松原もバンドやってるとか言ってたな

 

「あのバンドは落ち着いた雰囲気があるから、その感じの歌詞はどうかしら?」

 

「それも考えたんですが曲の感じに合わなくて」

 

「難しいわね...いつも私たちに作ってくれる人の気持ちが分かったわ」

 

自分たちに作るなら簡単だが他人にとなるとな...その時誰かの携帯が鳴った

 

「あら?ごめんなさい、少し電話してくるわ」

 

「分かりました」

 

芸能人は忙しいねぇ...俺は絶対嫌だ

 

そして電話を終えた白鷺が戻って来て

 

「ごめんなさい、仕事が入ってしまって。今日はここで失礼するわ」

 

「そうですか。頑張ってください」

 

「ありがとう。花音はどうするの?」

 

「私はもうちょっと考えるよ」

 

「そう、できれば花音を家まで送ってもらえると嬉しいわ」

 

「花音さん迷いますもんね。私はいいですよ」

 

「俺も大丈夫です」

 

「うぅ、ごめんね」

 

「いい歌詞を書いてね。ではまた今度」

 

「さようなら」

 

できればもう会いたくないけど

 

「それじゃあ再開しようか。私は別にRoseliaに合う歌詞じゃなくてもいいと思うな」

 

「どういう意味ですか?」

 

「翔君はRoseliaに伝えたいことはある?」

 

伝えたいことか...あるにはあるな

 

「ありますけど...」

 

「じゃあそれを歌詞にしてみたらどうかな。そうすれば想いも伝わると思うよ」

 

「伝えたいことを歌詞に...!」

 

「私はやったことないから大したことは言えないけど...」

 

「いえ、今ので十分浮かびました。花音さん、ありがとうございます」

 

「ふぇ?そうなの?それなら良かった」

 

「後は家帰って仕上げるかな。すみませーん、若宮さん珈琲くれるか?」

 

「はい!少々お待ちください!」

 

「あれ?このお金は...」

 

「それならさっき千聖さんが置いて行きましたよ。お釣りは要らないそうです」

 

「明日お礼言わなきゃ...」

 

「お待たせしました!」

 

「おっ来た。ありがとう」

 

「それも私が淹れたんですが...」

 

「うん、美味しいよ。普通の喫茶店より全然」

 

「そっそうですか?ありがとうございます!」

 

「お兄様が飲み終わったら私たちも帰りますか」

 

「そうだな。花梨、会計済ませといてくれ」

 

「分かりました」

 

「つぐみー!会計頼む!」

 

「翔君帰るの?ならイヴちゃんも今日は上がっていいよ!お客さんも減ってきたし」

 

「分かりました!それでは失礼します」

 

「よければ私たちで家まで送りますよ?若宮さんもアイドルなのでストーカーとかいるかもしれませんから」

 

「...」

 

「若宮さん?」

 

「いっいえ!それではお願いします」

 

気のせいか?一瞬彼女の顔が曇ったように見えたのは

 

「花梨、俺は先に帰っていいか?」

 

「何言ってるんですか?若宮さんが襲われたら珈琲飲めなくなりますよ?」

 

「それは困るけど...ストーカーくらいお前1人で何とかなるだろ」

 

「...これはお姉様に報告ですかね?女子を残して帰ろうとするなんて」

 

「あーもぉ!分かったよ!」

 

「ふふっ」

 

「チッ...ご馳走様」

 

「大変だね...翔君も」

 

「ホントですよ」

 

「お会計終わりましたよ」

 

「こちらも支度できました!」

 

「よし、それじゃあ行くか。つぐみ、ありがとな」

 

「うん!また明日!」

 

さて、これからこの女子2人を家に送らねばならないのだが

 

「若宮さんと花音さん、どっちが家近いですか?」

 

「私は15分くらいです」

 

「私は...分からないかな」

 

「迷いすぎて本来の時間が分からないと...なら若宮さんから送りますか」

 

「...お願いします」

 

まただ。彼女の顔が曇った

 

まぁいっか。さっさと送るか

 

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先に時間の分かる若宮を送っているわけだが...彼女の顔が曇った理由が分かった

 

「柏、気付いたか?」

 

「えぇ。誰かが私たちを、いや、若宮さんをつけている」

 

さっきから後ろの方で人の気配がする。おそらく若宮のストーカーだろう

 

「あっ見えてきました。では、私はここで」

 

「あぁ。珈琲美味しかったよ」

 

「さようなら」

 

「イヴちゃんじゃあねー!」

 

後は松原だけだが...その前に

 

「花音さん、千聖さんの連絡先知ってます?」

 

「知ってるけど...どうしたの?」

 

「彼女に伝えなければいけないことがあって...スマホ貸してくれませんか?」

 

「うん、いいよ」

 

松原からスマホを受け取り白鷺に電話をかける。仕事が終わってればいいが...

 

『もしもし花音?どうしたの?』

 

「花音さんではありませんがもしもし。神道です」

 

『神道君?どうしたの?』

 

「ちょっとまずいことがありましてね。実は......」

 

『なるほどね。事務所に伝えとくわ』

 

「できれば他のメンバーには伝えない方がいい。おそらく心配をかけたくなくて黙っていたと思うので」

 

『えぇ、分かったわ』

 

「では、よろしくお願いします」

 

『任せて。ありがとう』

 

これで多少の対策はとれたか...

 

「ありがとうございます。これお返ししますね」

 

「うん。でも本当にストーカーがいるなんて」

 

「今時良くある話です。昔私もストーカーされたことがありますから」

 

「え、そうなの?」

 

「あん時か...あれは笑えたなぁ」

 

「人の苦労も知らないでよくそんなことが言えますね」

 

 

「どんなことがあったの?」

 

「面白いことですよ」

 

「そっそれじゃあ分からないよ〜」

 

「また今度お話ししますよ。家の場所は分かりますか?」

 

「えっと、スマホに登録してあるよ」

 

何故それで迷うんだ?

 

「それならいいです。もうストーカーもいないみたいですし、行きましょう」

 

さっきから嫌な予感がするな...何か面倒ごとに巻き込まれそうな...

 

俺はそんな予感がしながら松原を家におくりとどけた

 




読了ありがとうございました!

何だか時間が狂ってる気がしますが...次回からしっかりして行きたいと思います!

何かストーリーにリクエストがあれば感想等で教えてください!

評価や感想お待ちしております!

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