死神と歌姫たちの物語   作:終焉の暁月

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投稿遅れてすみません

ドリフェスで星4が6体出ました!


第42話

咲夜side

 

今までとは何もかもが違う夏休みを過ごし、それは終わりを告げた。今日は金曜日で始業式だけやって終わりだ。どうせなら月曜まで引っ張れよ...

 

「柏、準備できたか?」

 

「大丈夫ですよ。奏斗さんも今家を出たみたいです」

 

「分かった、とは言っても家隣だしすぐに『ピンポーン』ほら来た」

 

「では行きましょうか。お姉様は先に行ったみたいですし」

 

「なんか瑠奈さんに呼ばれたらしいぞ。話があるとか言って急いで出て行った」

 

なんだか嫌な予感がするな。それに俺と奏斗が被害を受けそうな感じがする

 

「どうしました?浮かない顔をして」

 

「いや、何でもない」

 

「おーいお前らいつになったら出てくんだって鍵開いてる?」

 

「悪りぃ、少し柏と喋ってた。鍵が開いてるのは華蓮が瑠奈さんに呼ばれて先に行ったから」

 

「ほぇ〜...んじゃ行くか。どうせ午前で終わりなんだし、午後からバイト行こうぜ」

 

「あぁ、それと瑠奈さんに仕送りねだりに行く。合宿で大半を使ったからな」

 

どっかの誰かが一緒に行くと言い出すからこうなるんだよ。流石に彼奴らから参加費をもらうわけにもいかず、費用は全て俺と華蓮、奏斗で賄った

 

「華蓮さんも給料入るまで節約しなきゃって呟いてたしな。悪いことをしたな」

 

どうせボーナス入ってるからあんまり気にしてないけどな。しかも瑠奈さんからおまけまでもらってるらしい。その金寄越せってんだよ

 

「瑠奈さんの所に行くなら少し急いだ方がいいんじゃないか?いつも通りの時間に出たから着くのはギリギリになるぞ」

 

「だな。柏、走るから荷物寄越せ」

 

「ありがとうございます。あの、少しは加減して走ってくださいね?私が追いつけないので」

 

「あれでも軽く走ってる方だけどな...まぁ善処するよ」

 

とにかく学校に行くか。瑠奈さん許可してくれるかな...

 

 

♪ ♭ ♯ ♪ ♭ ♯

 

 

そんなこんなで俺たちは理事長室の前にいる。今から仕送りをお願いしに行くのだが、何故か言い出しにくい

 

「...妙に緊張するな。あの人のことだし断りしないだろうが...」

 

「何かしらの条件をつけて来ることはほぼ間違いない。そこは覚悟を決めよう」

 

前にも此処に入学させてほしいと頼みに来たとき、その場に溜まっていた書類整理を条件とされたことがあった。普通の人ならその程度かと思うだろう?だが量がハンパなかったのだ。朝行ったのに帰りは夜だったぞ

 

「HR始まる前に済ませるか。すみません、理事長はいらっしゃいますか?」

 

中に人がいるかもということを考えてあえて理事長と呼ぶ。すると中から

 

「いるわよ。入りなさい」

 

「失礼します」

 

ドアを開けた先には呑気に紅茶を飲む瑠奈さんがいた

 

「今は誰もいないから普通に話して大丈夫よ。それより2人してどうしたのかしら?」

 

「実は...今月の生活費がヤバいことになってまして。今月分だけ仕送りをいただけないかと...」

 

「あら、それは大変ね。分かったわ、それぞれに100万くらい入れとくわ」

 

「ありがとうございます」

 

おぉ、案外すんなりと引き受けてくれた

 

「ただ条件が1つ」

 

えぇ、あるのかよ

 

「来週から2人には1週間だけ花咲川女子学園に行ってもらうわよ」

 

「「は?」」

 

What?今この人はなんて言った?花咲川とかまだ共学になってないじゃん。それに1週間だけって

 

「最近花咲川も人が少なくなってきてね、羽丘が共学にすると言ったら向こうも来年からすることにしたのよ」

 

「事情はなんとなく分かりました。ですが何故1週間だけ向こうに行くのですか?」

 

「まぁ体験みたいなものよ。新年度いきなり男子が来るって言っても実感湧かないだろうから、少しでも慣れさせとこうって」

 

成る程ね...花咲川なら花音とかいるし、仕送りの条件となれば引き受けるしかないだろう。奏斗も納得のようだ

 

「分かりました。向こうの理事長とは話はつけてあるのですか?」

 

「勿論よ。丁度良かったわ、華蓮を呼んでこのことを話させようと思ってたけどいらなかったわね」

 

だから彼奴は呼ばれたのか。HRで話そうとしたけど俺たちが来たから意味がなくなったな

 

「話は終わりかしら?そろそろ始業式も始まるから1度戻りなさい」

 

「分かりました。ありがとうございます」

 

少し面倒なことになったが、仕送りはゲットできたし結果オーライだな

 

「教室戻るぞ。まだ移動はしてないだろうし」

 

「あぁ。後で友希那たちにも言っておかないとな」

 

「蘭たちにも言っておくか。紗夜には内緒にしとくよ、驚かせたいし」

 

「お前後で何されるか分かんねえぞ?まぁ奏斗がそうするなら俺も花音には内緒にしとくわ」

 

とりあえず始業式怠いな。瑠奈さんのことだしすぐに終わらせてくれるだろうけど

 

 

華蓮side

 

 

始業式を終えてクラスでは提出物の整理を行っていた

 

「みんなー整理が済んだら番号順に前に出してね。宿題の順番は黒板に書いておくから」

 

1学期の間で教師の仕事にはだいぶ慣れた。他の先生たちも優しくしてくれたおかげでもある。私のことは23歳だと思われてるので見た目が若々しすぎると年配の方からは嘆かれてしまうがそこまで居心地は悪くはなかった

 

全員宿題を出し終えてまとめられたので教卓に立ち話をする。毎度どう話すか考えるのがめんどくさい

 

「それじゃあ、改めてみんな久し振り!2学期も頑張っていこうね!2学期は体育祭があるからそっちの練習も頑張ろう」

 

私が体育祭の話をすると喜びの声や悲しみの声など様々な声が聞こえた。きっと運動が得意か苦手かで分かれていることだろう。ただ2人だけ無関心な奴がいるけど

 

「ほーら翔に琉太君、貴方たちもやるんだからもう少し関心を持ちなよ」

 

「んなこと言ったって体育祭とか怠いだけだろ?日に焼けるし」

 

女か私の弟は

 

「それに今年は花女と合同でやると聞きましたけど、向こう男子いないでしょう?そこんとこどうするんです?」

 

「そこは...多分話し合いが行われるからそれ次第ね。あぁそれと、2人に言いたいことが「来週から花女に行ってこいだろ?」...何で知ってんの?」

 

「さっき理事長に聞いた。少し頼み事をしに行ったときにな」

 

それじゃあ私が朝早く呼ばれた意味ないじゃん...というかこの2人絶対仕送り頼みに来たでしょ

 

「えぇー翔君花女行っちゃうの!?」

 

「琉太君も?」

 

クラスの女子からは嘆く声が飛び交う。まぁこの2人はこの学校では絶大な人気を集めてるし無理もないか。こらそこ、行く前に抱いてとか言ったやつ、弟に手を出そうってなら殺すわよ?

 

「1週間だけよ。再来週には戻って来るわ」

 

私の言葉で全員が安心する。特にモカなんか翔が花女に行くと言った瞬間絶望に満ちた顔してたもん。そんなに彼のことが好きなのね

 

「向こうには知り合いもいるしなんとかなるだろ。事前に挨拶とか行った方がいいか?」

 

「いや、月曜の朝直接行ってくれれば大丈夫よ。集会みたいなのやるらしいからその前に理事長室には行ってもらうけど。月曜は私も同行するから安心して」

 

「分かった」

 

でもそうなると本来の仕事である翔の監視ができないのよね...盗聴器つけてもいいけど一瞬でバレるし後で殺されかねないし...

 

「琉太君、翔の監視頼んだわよ」

 

「了解」

 

「いつまで見張られなきゃならないんだよ...あのクソジジイマジFuck」

 

「それじゃあもうすぐで帰りの時間になるからそれまで適当に喋ってて」

 

この後は特に仕事もないし上がるつもりでいるけど、暇なんだよね...何しよっかな

 

「ねぇ咲夜、今日ってCiRCLE誰が予約入れてる?」

 

周りでは結構な声で話しているので小声なら本名でもバレない...筈

 

「確かRoseliaにAfterglow、Poppin’Partyの3つだったと思うが」

 

「ふ〜ん。じゃあRoseliaとAfterglowは適当に見てあげよっかな」

 

「俺たちはバイトあるからそれまではなんとか頼む。それか臨時で雇ってもらえば?まりなさんなら許してくれるだろ」

 

「それもいいけど、久し振りにあの子たちの音を聴きたいのよ。時間になったら一緒に行きましょ?」

 

「分かった」

 

いや〜楽しみだなぁ。特にあこと巴はみっちり鍛えてやらないとね。あの2人性格似てるせいでミスの仕方も似てるというか本当に仲良いよね

 

咲夜は私のこと、どう思ってるのかな?




読了ありがとうございます。いつもより短くてすみません

評価や感想お待ちしております

突然ですが、気分的にもう1つ何か書こうか迷ってます。一応ヒロインは紗夜で考えてますが、希望があれば感想の方でよろしくお願いします

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