死神と歌姫たちの物語   作:終焉の暁月

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今回から第4章の始まりです

4章では主に咲夜、奏斗、華蓮が中心となって物語が進んでいきます。そしてこれがこの物語の鍵となっております。みなさんどうか楽しみにしてください


第4章 死神たちの謎
第47話


咲夜side

 

 

「体育祭?」

 

「えぇ、2週間後花咲川と合同でやるみたいよ」

 

俺は今家で晩御飯を食べながら華蓮の話を聞いていた。体育祭、それはどの学校でもやるようなイベントだろう

 

俺は体育祭が嫌いだ。走ったりするのも面倒だし、何より日に焼けるのが嫌なのだ。後でピリピリ痛いし

 

「そういえばもうそんな時期でしたね。中学と高校では日程が違うと聞いていますが」

 

「うん。2週間後の木曜日が高等部、金曜日が中等部と言うことになっているわ。どっちかがやってる日はもう片方は休みよ」

 

「ほぉ。じゃあ柏の走ってる姿でも見に行くかね」

 

「恥ずかしいのでやめていただけるとありがたいです。それに、お兄様が来たら体育祭どころじゃなくなりますよ」

 

いやなんで?別に俺が参加するわけじゃあるまいし、何も起こらない筈なんだけど

 

「中等部の方ではお兄様と奏斗さんはとてつもなく人気なので行ったら取り囲まれますよ」

 

そういうことか。それだけは勘弁してほしい。変装して行くか

 

「変装するからいいよ。とにかく俺は嫌だ。日に焼けたくない」

 

「あんたは女かっての。日焼け止め塗ればいいでしょう。花咲川と対抗でやるから咲夜か奏斗君のどっちかにそっちについてもらうわよ」

 

「絶対に行かない。あんなキチガイしかいないところに行きたくない」

 

主に戸山とか弦巻とか北沢とか頭のおかしい連中のことを言っているが、あとは白鷺とかもいるし

 

「じゃあ奏斗君に行ってもらうわね。あんたらにはほぼ全種目に出てもらうことになってるからよろしくね」

 

「はぁ!?」

 

だから嫌だって言ってんじゃん!何、俺のこといじめようとしてる?

 

「リレーとかは2人にアンカーとして出てもらうわよ。盛り上がるし」

 

「...ちなみに拒否権は「ないわ」ですよねー」

 

ハァ...これはもう出るしかねえな。あーめんどくせー

 

「明日から徐々に練習が入っていくからまぁ頑張りなさい」

 

「お前もやれよ...18歳だろうが」

 

「一応高校は卒業したから。成績も勉強運動ともにトップだったし」

 

「クソが」

 

中学の頃はリレーも何もかも他が相手にならんくてつまらなかったことしか覚えていない。大体俺と奏斗でトップ取ってたからなぁ

 

「あっそうそう。高等部で最後ライブやりたいんだけど...」

 

「俺たちがか?」

 

「いや、ガルパのみんなよ。瑠奈さんが折角この辺では有名なバンドがこの2校で揃ってるんだしやろうって言い出して」

 

「ふ〜ん...それを俺に言ったということは友希那に聞いてくれと?」

 

「さっすが学年1位!Afterglowは奏斗君に頼んであるし、ポピパにハロハピは言えば勝手に出てくれるでしょう。パスパレは分からないけど」

 

いやいやこの状況で他にどんな答えがあるってんだよ。舐めてんのか?

 

「Roseliaだって出るとは限らんぞ?友希那とか氷川は興味ないだろうし」

 

「そんなもの咲夜が言えば一発よ。パスパレも咲夜が言えばなんとかなると思うよ」

 

どっからその自信が出て来るんだかね...後で友希那と白鷺に聞いてみるか

 

「一応両方聞いてみるよ。断られても文句言うなよ?」

 

「それは瑠奈さん次第ね。失敗したら給料減らされちゃう」

 

「めでたいことじゃないか」

 

「あんたね...仕送りも減らされるわよ?」

 

「えっ...」

 

いやいや、ただでさえ困ってるのにこれ以上減らされたら死活問題だぞ

 

「この前100万入れてもらったばっかなんだけど、返せとかないよな?」

 

「さぁ?」

 

「......」

 

マズイ。これはいけない。これは無理矢理でも参加させるしかない!

 

 

 

『いいわよ』

 

「へ?」

 

即答でOKをもらってしまった。あまりのことに変な声が出てしまった

 

『だから、そのライブ出てもいいわよって。新曲も披露してみたいし』

 

「いっいいのか?お前らってそういうの興味なさそうだし...」

 

『確かに普通に誘われてたら断っていただろうけど、他でもない翔の頼みだもの。断るわけないじゃない』

 

「そっそうか...ありがとう」

 

『でも急にどうしたの?なんだか凄い他人行儀に頼んできたけど』

 

「理事長命令だ。なんでも今回のライブは羽丘理事長が計画したらしくてな。オファーして来いって言われたんだ」

 

『よく知ってるわね。貴方が私たちと関係が深いなんて』

 

そりゃ親戚だからな。知ってて当然だろう...なんて言ったら色々とヤバイことになるので

 

「あの人情報網がえげつないらしいからな。その程度のことなら筒抜けだろう」

 

『そう。じゃあ貴方もセットリスト考えておいてちょうだい』

 

「了解。じゃあ俺は千聖さんに聞いてみるから、じゃあな」

 

『えぇ、おやすみなさい』

 

「おやすみ」

 

さて、次はパスパレか。彼奴らは事務所の許可が必要だからな。ダメ元で聞いてみるかな

 

 

 

『いいわよ』

 

「は?」

 

こいつは今なんと言った?何勝手に決めちゃってんの?

 

『何よは?って。パスパレもそのライブに出るって言ってるじゃない』

 

「いっいやでも、事務所の許可とか必要なんじゃ...」

 

『そんなもの私がちょっと物を言えばすぐに許可出してくれるわよ』

 

うわぁ。流石女王様だこと

 

『ねぇ、今失礼なこと考えてなかったかしら?』

 

「そっそんなことあるわけないじゃないですか」

 

『ふ〜ん...まぁいいわ。みんなには私から連絡しておくからあとは任せて頂戴』

 

「了解しました。ではおやすみなさい」

 

『おやすみなさい』

 

こうもあっさり物事がうまく進むと後が怖いな。ろくでもないことが起きそうな気がする。そんなとき、誰かからメールが届いた

 

「ん?奏斗か」

 

『Afterglowは出るってよ。そっちはどうだ?』

 

どうやら向こうもOKもらえたらしい

 

『Roseliaとパスパレも許可はもらっといた。あと2つは心配いらないだろう』

 

『分かった。俺は寝る』

 

『おやすみ』

 

奏斗のやつもう寝るのか?まだ11時にもなってねえぞ。暇だしセットリスト考えとくかな

 

「友希那は新曲やりたいって言ってたけどまたなんか作ってるのか?それともSanctuaryのことか?」

 

まぁ前者だと考えようもないのでここは後者で捉えるべきだろう。体育祭であれやるのもどうかと思うけどな...

 

 

奏斗side

 

 

俺は華蓮さんに頼まれ体育祭での特別ライブにAfterglowに出演してもらうべく蘭と電話をしていた

 

「というわけなんだが、どうだ?」

 

『あたしは全然いいけど、みんなの意見聞かないと』

 

「他の連中は即答でOK出すだろ。特にひまりと巴は」

 

『ていうかあたしじゃなくてひまりに聞きなよ。一応Afterglowのリーダーだし』

 

「半年間お前たちと一緒に過ごしているが、未だにひまりがリーダーというのが理解できん。蘭や巴の方が余程統率力があるぞ」

 

『そっそう?ありがとう...』

 

そもそも何故ひまりがリーダーをやっているんだ?俺がこうして蘭に聞いているのも蘭の方が適していると思っているからだ

 

「取り敢えずそういうことだから、セットリスト考えておいてくれ。俺は他のメンバーに伝えておく」

 

『あたしも伝えとくよ。琉太は巴とつぐみお願い』

 

「分かった」

 

あの2人なら物分かりが良いし少し説明すればすぐに理解してくれるだろう

 

「話は以上だ。モカとひまりはよろしくな」

 

『うん。じゃあおやすみ』

 

「おやすみ」

 

この後巴たちに伝えたが、2人とも理解が速くて助かった。それにひまりと違って変に盛り上がって電話が長くなることもなかったし

 

「そういえば、咲夜の方はどうなったんだ?」

 

華蓮さんからは彼奴にはRoseliaとパスパレを頼んであると聞いている。Roseliaは咲夜の言葉があれば一発だろうが、パスパレは事務所の許可が降りなければならない

 

メールで聞いてみるとRoseliaは勿論、パスパレからもOKが出たとのこと。仕事早いなホントに。つうかパスパレ本当に大丈夫なのか?幾ら何でも早すぎる気がする

 

何か闇を感じたので考えるのをやめ俺は眠りについた

 

 

華蓮side

 

 

私は自室で組織について考えていた。最近は動きが特に活発化し、襲われることも増えていった

 

夏休みの合宿のとき、RoseliaとAfterglowに命を狙われているのがバレたのはまずかった。1度全員消すことも考えたけど、大した情報が流れたわけでもないのでやめておいた

 

「ホント、どうしたらいいのかしら...」

 

最近は無傷でねじ伏せるのも難しくなってきた。心なしか数も増えてるし。周りの先生に疑われることも多くなり、隠し通せるのも時間の問題だ

 

「そろそろこっちも仕掛けないとヤバイわね...なんとかしないと」

 

なんとかすると言っても解決策が何もないのでどうしようもできない

 

「今度彗人さんに会ってみようかしら。あの人なら何か相談に乗ってくれそうだし」

 

しかもめちゃくちゃ強いしね。子供のとき私と咲夜、奏斗君の3人で彗人さんと戦ったけど為す術もなくボコボコにされた

 

明日は土曜日だし1度警察に顔を出してみようかしらね

 

 

 

 




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