死神と歌姫たちの物語   作:終焉の暁月

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どうも黒い死神です!

最近テストがあってなかなか更新できない...


第6話

次の日

 

「ハクー準備できたか?」

 

「バッチリですよー」

 

「奏斗も家出たらしいから後少ししたら行くぞ」

 

「了解です」

 

私たちは現在奏斗さんを待っているところ。奏斗さんの通学路に私たちの家があるので、此処が待ち合わせ場所になっている

 

「はぁ〜授業ダリィなぁ」

 

「仕方ないですよ。それに担任はお姉様なのでしょう?あんまり不真面目にしてると殺されますよ?」

 

「殺し合いなら勝てる自信はある。だが怒らせると手がつけられないのでやめておこう」

 

「フフフ...流石のお兄様でもお姉様には頭が上がりませんね」

 

「華蓮からも多少の仕送りは貰ってるしな。何かと世話になってる」

 

「そういえば今日はバイトの面接に行くんでしたっけ?CIRCLEへの道は分かりますか?」

 

「大体は覚えてるがあまり自信がない...案内頼めるか?」

 

「勿論ですよ」

 

「ありがとな」

 

ピンポーン

 

「おっ来たか。それじゃあ行くか」

 

「はい」

 

「お待たせ。行こうぜ」

 

「あぁ」

 

咲夜side

 

奏斗が来て家を出発し十分くらいしたところで見覚えのある人がいた

 

「ふええぇぇ〜ここ何処?」

 

昨日助けた松原さんが道に迷っていた

 

「あの〜松原さん?どうしました?」

 

柏が松原さんに声をかける

 

「あっ花梨ちゃんに翔君、とえっと...」

 

「あっ俺は妹尾琉太です」

 

「私は松原花音っていいます。よろしくね」

 

「こちらこそ」

 

「それでどうしたんです?何やら道に迷っているようですが」

 

「えっと...その...実は私極度の方向音痴で」

 

「まさか...学校への道が分からないとかはないですよね?」

 

「...」

 

「普段はどうやって行ってたんですか?」

 

「いつもは千聖ちゃんと一緒に行ってるんだけど...今日はお仕事入っちゃったらしくて」

 

「確か松原さんは花咲川でしたよね?お兄様、今何時ですか?」

 

「自分で見ろよ...えーと7時半か」

 

「なら大丈夫ですね。案内してあげましょう」

 

「えっ?いいの?」

 

「時間も余裕ありますし大丈夫ですよ」

 

「あっありがとう...」

 

「んじゃ俺たちは先に行ってるわ」

 

「何言ってるんですか?お兄様も行くに決まってるでしょう」

 

「えっ」

 

何故俺まで行かなきゃいけねえんだよ

 

「か弱い女子だけで行かせるつもりですか?」

 

「...ハァ。分かったよ」

 

「俺はいいか?」

 

「琉太さんは大丈夫です」

 

「了解」

 

花音side

 

私は千聖ちゃんがお仕事入っちゃったらしいので一人で学校に行こうとしたのだが

 

「ふええぇぇ〜ここ何処?」

 

案の定道に迷ってしまった。どうしよう?美咲ちゃん呼ぼうかな?そう思ったそのとき

 

「あの〜松原さん?どうしました?」

 

昨日ナンパから助けてくれた翔君に花梨ちゃんがいた

 

「あっ花梨ちゃんに翔君、とえっと...」

 

「あっ俺は妹尾琉太です」

 

もう一人の男の人が自己紹介をしてくれた

 

「私は松原花音っていいます。よろしくね」

 

「こちらこそ」

 

私はあまり男の人が得意じゃないけどこの二人といるなら優しいと思ってあまり緊張しなかった

 

「それでどうしたんです?何やら道に迷っているようですが」

 

「えっと...その...実は私極度の方向音痴で」

 

「まさか学校への道が分からないとかはないですよね?」

 

「...」

 

「普段はどうやって行ってたんですか?」

 

「いつもは千聖ちゃんと一緒に行ってるんだけど...今日はお仕事入っちゃったらしくて」

 

「確か松原さんは花咲川でしたよね?お兄様、今何時ですか?」

 

「自分で見ろよ...えーと7時半か」

 

「なら大丈夫ですね。案内してあげましょう」

 

「えっ?いいの?」

 

「時間も余裕ありますし大丈夫ですよ」

 

花梨ちゃんが案内してくれると言ってくれた

 

「あっありがとう...」

 

「んじゃ俺たちは先行ってるわ」

 

「何言ってるんですか?お兄様も行くに決まってるでしょう」

 

「えっ」

 

「か弱い女子だけで行かせるつもりですか?」

 

「...ハァ。分かったよ」

 

「俺はいいか?」

 

「琉太さんは大丈夫です」

 

「了解」

 

どうやら翔くんも行くことになったけど、何か悪いな...

 

「翔くんも無理しなくていいよ?」

 

「まぁせっかくだし行くことにします。またナンパされそうですし」

 

「ありがとう...」

 

そんなこんなで私たちは花咲川女子学園に向かっている

 

「花音さんは何か趣味ありますか?」

 

只今絶賛花梨ちゃんと女子トーク中だ。私だけ名前呼びというのもアレなので二人にも名前で呼んでもらうことにした

 

「私バンドやってて、とっても楽しいんだ」

 

「バンドですか?ちなみに楽器は何やってるんですか?」

 

「私はドラムやってるよ」

 

「意外ですね。ドラムって花音さんのイメージと違いますし」

 

「そっそうかな...」

 

「ちなみに私たちも昔バンド()()()()んですよ。お兄様や琉太さん、そしてお姉様と一緒に」

 

「そうなんだ!花梨ちゃんってお姉さんもいたんだね」

 

「えぇ。お姉様はドラムが一番得意なので時間があったら練習一緒に行っていいですか?」

 

「勿論!メンバーのみんなも喜ぶよ!」

 

花梨ちゃんたちがバンドをやっていたのは意外だ

 

「翔くんは何の楽器やってたの?」

 

ずっと二人で喋るのは申し訳ないと思い翔くんに話を持ちかける

 

「俺はキーボードですね。一応ドラムもできますが姉さん程上手くはできませんね」

 

「そうなんだ。うちのバンドキーボードいないから今度一緒に合わせようよ!」

 

「時間があればその時に」

 

翔くんたちが来るの楽しみだなぁと思いながらどんどん歩いてゆく

 

そして横目で翔くんの顔を見てこう思っていた

 

『かっこいい』と

 

顔は美形でとても整っていて、声は凛々しい感じで白い髪がすごく似合ってる。さらに昨日助けてくれたときの

 

『失せろ』

 

が特にかっこよかった。思い出しただけで顔が赤くなってくる

 

「花音さん大丈夫ですか?顔赤いですけど」

 

「ふぇ!?ううん!何でもないよ!」

 

翔くんに見られて羞恥でさらに顔が赤くなる。多分耳まで赤くなってるだろう

 

「そっそうですか...」

 

この時私はある想いに気づいてしまった

 

 

 

 

私は翔くんに“恋”していると

 

 

 

 

たった一回助けられただけで私は彼に恋してしまったのだ

 

本当は今すぐに伝えたいけどその時ではないと思う

 

「...そろそろ着きますよ」

 

「あっホントだ。二人ともありがとね」

 

「いえ、ではまたどこかで」

 

「うん!じゃあね!」

 

少しずつでも彼に近づくことを誓った

 

咲夜side

 

俺は半強制的に松原花音の案内に連れてかれ、それが終わったので羽丘に向かっている

 

「柏、時間は間に合いそうか?」

 

「...」

 

「おい柏?」

 

「はっはい!?何でしょう?」

 

「いや、時間は間に合いそうかなと聞いたんだが」

 

「えっと...ギリギリですね。少し急いだ方がいいかもしれません」

 

「お前大丈夫か?ここんとこボーっとしてること多いけど」

 

「そっそうですか?全然大丈夫ですよ」

 

「そうか。あまり溜め込みすぎんなよ」

 

「ありがとうございます」

 

最近柏の元気がないように見える。それに以前より感情を表に出すようになったし、何かがあったのは間違いなさそうだ

 

「それより走りませんか?これだと着いたとしてもギリギリですから」

 

「分かった。荷物貸せ、流石のお前でも荷物ありはキツイだろ」

 

「...すみません」

 

「気にするな。じゃあ行くぞ」

 

「はい!」

 

何があったのかは知らないが、これ以上柏を悲しませたくない。俺にできることをやろう...

 

柏side

 

最近何故だか気分が乗らない。理由は分かっている、分かっているのに認めたくない自分がいる

 

「ハァ...ハァ...着いた」

 

どうやら考えてるうちに学校に着いたみたいだ

 

「あー疲れた。ほら、荷物返すよ。頑張ってこい」

 

「ありがとうございます。ではまた後で」

 

「放課後頼んだぞ」

 

「はい」

 

そういえばお兄様はCIRCLEでバイトをすると言っていた。放課後案内をしなければならない

 

「HR寝ますか...」

 

昨日なんだかよく分からない気持ちでいっぱいで全然寝れなかったため、私はHRで寝ることにした

 

奏斗side

 

「おせ〜なぁ。大丈夫か?」

 

松原さんを花咲川に送ると言って別れたがそろそろHRが始まる時間だ。華蓮さんも来ないし姉弟揃ってなにやってんだか...

 

「ふ〜着いた〜」

 

やっと咲夜が来た。せめて労いでもかけておこうか

 

「お疲れさん」

 

「ん...」

 

口数が少なくなってるあたり相当疲れてるんだろう

 

「お前最近柏の押しに弱くなったな」

 

「...何か彼奴段々と華蓮に似てきた気がする」

 

「私が何だって?」

 

「うおっ!?なんだ華蓮かよ...脅かすな」

 

「チワース」

 

「おはよう二人とも。んで咲夜。私が何だって?」

 

「いっいや、何でも「私が何だって??」...」

 

「話した方が身のためだぞ」

 

「あら?私は奏斗君にも聞いてるつもりだけど?」

 

「えっ」

 

「あんまり長引くと二人とも後でこの世から」

 

「「すみませんでした」」

 

「...よろしい。何か柏の名前出てきたけど」

 

「最近柏の奴、強情的になったっていうか...色々と押してくるようになってそれが華蓮に似てきたなと...」

 

「...へぇ。今度あの子に聞いてみようかしら」

 

「俺は彼奴の感情は分からんからな...今日あたり聞けば?

晩飯なら作ってやれるぞ?」

 

「バレると怒られるけどいっか。お願いね」

 

「了解」

 

「ねぇ奏斗君」

 

「はい?」

 

「絶対貴方の差し金よね?柏が感情表に出すようになったの」

 

「まぁそうですけど」

 

「確かにそれが一番いい方法かもしれないけど、あの子がそれを捨てた理由からして効果は薄い」

 

「どういうことですか?」

 

「そのままの意味よ。よく考えてこれからもよろしくね」

 

「...分かりました」

 

「それじゃあ皆HR始めるよー」

 

華蓮さんが言うからには何かがあるのだろう。後で柏と話し合いだな

 

咲夜side

 

朝から華蓮に殺されかけるという災難に遭ったが、その後は何事もなく授業をやり昼休みとなった

 

「昼ご飯何処で食べる?」

 

と奏斗が聞いてきたので

 

「屋上行くか?誰もいなさそうだし」

 

「そうだな」

 

そう言って屋上に向かうと案の定誰もいなかった

 

「綺麗だな」

 

思わずそう呟いていた

 

「あぁ。さて、食うか」

 

弁当箱を開けて卵焼きをつまもうとした瞬間ドアが開いた

 

「相変わらずここって綺麗だよね!」

 

「うん!ほら、モカと蘭と巴も早く!」

 

「分かったからそんな焦るなって...」

 

「ひーちゃんはしゃぎすぎ〜」

 

「全く...いつも通りでしょ?」

 

「うぅ、つぐ〜三人がいじめてくる〜」

 

「えっとその...すみません騒がしくしてしまって」

 

なんだか見たことあるような五人組が俺たちに謝ってくる

 

俺は喋りたくないので奏斗に目で合図する

 

「構わないよ。いいね、皆元気で」

 

「これが私たちの『いつも通り』ですから!」

 

「あはは...流石はAfterglowの皆さん」

 

「アフター...グロウ...あっ」

 

「ハァ、やっと気付いたか」

 

「なんだ、アタシたちのこと知ってたのか」

 

「俺は何度かライブ見させて貰ってるよ」

 

「ありがとう。そっちの人は?」

 

「...一度だけ」

 

「そうなんですね!ありがとうございます!」

 

「これからも頑張ってね。ボーカルの人以外は同じクラスかな」

 

「だね〜。ジ〜〜〜」

 

なんか白髪の女が俺を見てくるんだが

 

「...何?」

 

「...同志!」

 

「は?」

 

「う〜ん、多分その髪のこと言ってるんじゃないか?」

 

「これか...」

 

確かに俺の髪も白いがもっと純粋だと思う

 

「皆で仲良くお昼ご飯かな?」

 

「あぁ。そうだ、一緒に食べないか?ライブの感想も聞きたいし。皆いいか?」

 

「あたしは構わないけど」

 

「モカちゃんも大丈夫だよ〜」

 

「私もいいよ」

 

「私も!」

 

「翔もいいか?」

 

「...好きにしろ」

 

赤髪のやつコミュ力お化けだな

 

なんか知らんがAfterglowのメンバーと食うことになった




今回はAfterglowとご対面です。1章の間にタグで書いたメンバーと会わせるつもりなのでこれからもよろしくお願いします!

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