Roseliaの新曲最高でしたね!Roseliaの皆さんもFUTURE.WORID.FES出場おめでとうございます!
因みにRoseliaとRASの合同ライブ2日間とも当たっちゃったんですけど、受験生何で行けないんですよね...虚しい
咲夜side
「今日1日此処で働かせてください」
「え?」
ある日の朝。俺は山吹ベーカリーに頼み事をしに行った。内容はさっき言った通り今日1日此処で働かせてもらうこと
「えっと...因みに何で?」
「明日モカの誕生日なんだ。前に一緒に合宿に行った時にパンを作ったんだが、やはり家にある物では限界でな。本格的な物を作りたい」
あの時も美味しそうに食べてくれたけど、誕生日となれば別だ。もっとしっかりした物を食べさせたい
「そういうこと?お父さんに聞いてみないと分からないけど...作ったことはあるんだよね?」
「あぁ。1日だけだし、無給で大丈夫だ」
「ちょっと待ってて」
沙綾は一言断ると店の奥へ入って行った。断られたら家で作るしかないけど...できることなら此処で作りたいな。5分くらいしたところで沙綾が出てきた
「お待たせ。お父さんが一回パンを作ってみてくれって。その結果次第かな」
「了解。ありがとな」
まずは第一段階クリアといったところか。まだ気は抜けないがな
「材料は家のやつ使っていいからね。着いて来て」
沙綾に案内され店の厨房に入る。めちゃ綺麗じゃねえか。これだけ揃ってればあの美味しさもよく分かる。中には沙綾の父と思われる人がいた
「君が此処で働きたいという子かな?見たことある顔だね。うちの常連さんかい?話は沙綾から聞いているよ。経験はあるみたいだね」
「まぁ1回しか作ったことありませんけどね。料理は得意なつもりです」
「翔君の料理凄く美味しいんだよ。前にライブの打ち上げで作ってくれたんだけど、凄かった」
「沙綾がそこまで言うなら心配無いだろう。作り方は改めてこちらで教えるから、エプロンに着替えてきなさい」
「ありがとうございます」
優しい人だな。大事な人に贈るんだ。妥協は許さない。最高のものを作ってやる
♪ ♭ ♯ ♪ ♭ ♯ ♪ ♭ ♯ ♪ ♭ ♯ ♪ ♭ ♯
「できましたよ。味見お願いします」
「分かった。沙綾も食べてみなさい」
「はーい」
できあがったパンを沙綾と彼女の親父さんに渡す。ヤバイ緊張してきた。俺的にはかなりいい感じにできたと思うけど...
「...どうですか?」
「とても美味しいよ。生地もしっかりしてるし味もとてもいい。あとはふんわり感が出せれば最高だ」
「翔君やっぱり凄いね。私より上手いかも」
「流石に沙綾には負けるさ」
「是非うちで働いてほしいものだね。君みたいな人なら大歓迎だよ」
「そうしたいんですが...これ以上バイトを増やすと妹に殺されるというか...」
「花梨ちゃんのこと?確かにあの子怒ると怖そうだね」
「怖いなんてもんじゃねえよ。キレれば刀振り回して襲いかかって来るぞ」
「...絶対に怒らせないようにします」
「じゃあそろそろ取りかかろうか。翔君には店の商品も一緒に作ってもらうからね。私がしっかり教えるから安心しなさい」
「ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」
さぁここからが本番だ。プロに教えてもらえるなんてこんな滅多な機会もう無いだろう。覚えられることは覚えてモカへのプレゼントに相応しいパンを作ってやる
「終わったー!」
「お疲れ様。今日はありがとう。お陰で助かったよ」
「いえ、むしろ迷惑だったでしょうに...」
「飲み込みが早くて驚いたよ。すぐに店に出せるレベルになったし、君がレジにいる間なんて女子高生が殺到して来たからね」
「やめてください思い出したくないんで。今日はありがとうございました」
「翔君お疲れ様。これ、今日のバイト代だよ」
そう言って沙綾は大量のパンを持って来た
「無給でいいって言ったんだけど...まぁありがたく受け取っておくよ。沙綾も今日はありがとな。お陰で最高のものが作れたよ」
「また今度手伝いに来てくれると助かるんだけど、いいかな?」
「時間があれば何時でもやりますよ。妹に見つかりさえしなければ」
柏に知られたらおそらく3日は口を聞いてもらえないだろうな。最近シフトを1日だけ減らしたんだし、これくらいは許してほしい
「じゃあそろそろ店閉めるから、もう帰ってもいいよ。本当にありがとね、翔君」
「あぁ。何だかお前の妹たちに気に入られちまったしな。たまにはそっちにも顔出すよ」
「分かった。じゃあね」
「おう」
さて、後はモカにあげるだけだな。モカがいつも頼むという商品を作ったんだし、これなら喜んでもらえるだろう。明日はAfterglowの予約入ってたし、その時に渡せばいいか
次の日
モカside
「モカ、誕生日おめでとう」
「モカちゃん、おめでとう!」
「おめでとうモカ!」
「おめでとう!」
「モカ、おめでとう」
「ありがとね〜」
今日はあたしの誕生日。朝つぐの家に集まると皆が祝ってくれた。これから練習なのにパーティーしたくなっちゃうな〜。今までと違うのは此処にりゅ〜君がいることかな
「おめでとう。パーティーはまた今日の夜にやるから、楽しみにしててね」
「はーい。じゃあ練習行くよー」
「張り切ってるなモカ。アタシも張り切らなきゃな!」
「張り切りすぎてテンポ速めるなよ巴」
「うぐっ...気をつけます」
他愛ない会話をしながらCiRCLEへ向かう。いつも通り、りゅ〜君と蘭がイチャついてあたしとともちんで弄って蘭が顔を真っ赤にして...こんな日常が続けばいいのにな〜
(そういえば...しょ〜君は覚えててくれてるかな?)
前に誕生日を聞かれたから教えたけど、彼は覚えているだろうか?忘れられてたら暫く立ち上がれないかもな〜。どうか覚えててくれますように。それと...
「りゅ〜君は何でそんなにニヤついてるのかな?」
「いや、顔に翔から誕生日プレゼント貰えないかなって書いてあったから...ククッ」
「りゅ〜君の意地悪///」
それでもなおニヤニヤしているりゅ〜君があまりにもムカついたので脛を思いっきり蹴った。痛みに悶えながらつぐに慰められ、それを見た蘭に更に蹴られる。ちょっと可哀想だな〜
「いってぇ...こいつら人が怪我してるところピンポイントで蹴ってきやがる」
「前から思ってたんだけど琉太怪我多くないか?何をしたらそうなるんだ?」
「えっ!?いや、まぁ...色々とな」
あからさまに怪しい反応をしている。しょ〜君もそうだけど、絶対に何か隠してるよね
「今度みっちり聞かせてもらうからね。ほら、着いたよ」
「それまでに生きてたらな」
「?何か言った?」
「何でもねえよ。じゃあお前たちは先に始めててくれ。最初は3曲くらい合わせてから個人練習な。苦手なフレーズをしっかり確認しといてくれ。今日は翔もいるし、キーボードとドラムは困ったら彼奴に聞け」
『了解』
「琉太遅えよ。シフトギリギリじゃねえか」
中に入ると既にしょ〜君が受付に入っていた
「悪りぃ。すぐに準備する」
「俺もRoseliaあるんだからな。それとモカ、行く前にちょっと来てくれ」
「?はーい」
「しっかりな」
「うっせえ」
何か2人が話してるけど何だろう?まさか誕生日プレゼント...な訳無いよね
「どったの?」
「お前今日誕生日だろ?だからこれ、プレゼント」
「え...」
「もしかして嫌だったか?」
「そっそうじゃなくて...覚えてたの?」
「当たり前だろ。伊達に学年トップじゃないからな。昨日沙綾に頼み込んで山吹ベーカリーで作らせてもらったんだ。合宿以来の手作りパンだが、結構自身はあるぞ」
「っ...ありがとねしょ〜君/////」
「あぁ。誕生日おめでとう、モカ」
「っ〜〜〜〜〜〜/////じゃっじゃああたしは練習行くからねー」
「頑張れよ」
心臓がうるさい。さっきの微笑んだ顔を思い出すだけでどうしようもなく胸が高まってしまう。彼はズルい。無自覚であんな顔をしてしまうのだから
「お待たせー」
「やっと来た。お楽しみの時間はどうだった?」
「へ...///」
「モカめっちゃ顔赤くしてたな!珈琲欲しくなるぜ!」
「モカのさっきの顔、凄く面白かった」
ここぞと言わんばかりに蘭とともちんがあたしを弄ってくる。この時初めて蘭弄りも程々にしようと思ったのだった
因みに夜のパーティーにもしょ〜君は来てくれて、Afterglowの皆から弄られたのは別の話
今年の誕生日は今までで最高の誕生日となった
読了ありがとうございます
評価や感想お待ちしております
そろそろ本編も進めないとですね...勉強しないと...