ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜   作:萊轟@前サルン

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中学生編
1.運命的な出会い!ようこそナシマホウ界へ!


小鳥達のさえずりが聞こえる中、俺は目を覚ました。地に下顎をつけて目だけを動かして辺りに視線を向けてみる。どうやらここはどこかの芝生広場のようだ。

 

「あの…大丈夫ですか?」

 

 暫く芝生の上でうつ伏せの状態でいたせいか、自分を心配する声が聞こえてきた。声は自分のすぐ上側から聞こえ、俺が首を持ち上げて顔を声のする方へ向けてみるとそこには濃い金髪のショートロングヘアーの女の子がいた。

 女の子は俺に手を差し伸べた。だが、俺は女の子の手を借りず自力で立ち上がり、改めて周辺を見渡してみた。

 

「スカイウォールがなくなってる…」

 

「スカイウォールって?」

 

 俺がそう小声で呟くと、女の子は俺の言った"スカイウォール"という言葉を不思議に思ったのかスカイウォールが何なのかを俺に聞いてきた。この世界は自分自身が創り上げたスカイウォールのない新世界なのでスカイウォールのことを聞いて首を傾げるのは当然の事だと思っていた。

 

「…じゃあ、俺はこの辺で」

 

「あっ、ちょっと!!」

 

 女の子は先程まで倒れていた俺がまだ心配なのか俺に待つように言うが、俺は自分の父が望んだ平和な世界になっているかどうかを知る為に女の子を無視して街の方へ歩いていく。

 

 町へ向かう道中、前の世界では見かけなかったMofuMofuBakeryという移動販売車があった。そこには"いちごメロンパン"というピンク色のメロンパンが売っていた。食欲をそそられる美味しそうな食べ物だったが無一文な俺には買えずただ見てることしか出来なかった。

 

「はぁ…腹減ったなぁ〜」

 

 エボルトとの戦いの前から今に至るまで何も食べていなかった俺は空腹だった。そんな空腹な俺がそう言いながら店の前を少し過ぎた時、誰かが俺の目の前にいちごメロンパンを差し出してきた。

 

 空腹だった俺は遠慮をせずにありがとうと軽く会釈しながらいちごメロンパンを受け取るといちごメロンパンを俺に差し出してきた人が微笑しながら俺のメロンパンに食いつく姿を見ていた。

 

 俺は視線を斜め下60°に下げてみるとそこには先程、俺を心配していた女の子がいた。俺は鬱陶しいなと思いながらも空腹だった俺にいちごメロンパンをくれてありがとうという事を笑顔を浮かべて女の子に伝える。俺の笑顔を見て安心したのか女の子も笑顔を浮かべていた。腹も少し満たされたところで俺は再び町へ歩きだしていった。だが俺は町名が書いてある標識を見て驚いた。

 

「津成木町!?そんな町あったかな?」

 

 俺が津成木町があったかどうかを思い出す為に頭を回転させていると後方から悲鳴が聞こえてきた。まさか…と思いながら後ろを振り向くと女性が持つような黒い鞄を抱えて自分の横を走り去っていく男がいた。ひったくりだと思い、追いかけていく。ひったくり犯を追いかけて走っている途中、空に何かの気配を感じ見てみるとそこには先程の女の子がほうきに乗ってひったくり犯を追いかけていた。俺はえっ!と目を見開いて驚いた。

 

 ほうきに乗った女の子は俺よりも早くひったくり犯の元へ着き、鞄を取り返そうとするが相手が男のせいで力負けをし、逆に捕らえられてしまった。

 

「女の子を離せ!ロリコンひったくり犯!!」

 

「ロリコンって言うな!」

 

「…ひったくり犯ってのは認めるのね」

 

「えぇい、こうなったら…!」

 

 ひったくり犯の男は刃渡り5cmのナイフを服のポケットから取り出し、女の子の首元に当てる。女の子は半泣きしながら俺の方を見つめていた。俺はホークガトリングガンを右手に持ち、男の持つナイフにしっかり狙いを定めてトリガーを引いた。

 

 弾はナイフの刃に当たり、男の持っていたナイフが吹っ飛んでいく。男に隙ができた間に俺は男に逮捕術というよく警察官が犯人を拘束するときとかに用いるような技を使い、犯人を抑えて鞄を取り返し、女の子の手を引きながらその場から離れていき、持ち主に鞄を返した。女の子は鞄の持ち主が去っていくのを見送った後、怖かったのを我慢していたのか泣きながら俺に抱きついてきた。

 

「(まずい…ここで抱きしめ返すと天才物理学者が変態物理学者になってしまう!考えろ…考えろ桐生戦兎!)」

 

 俺はそんな変な考えを持っていたが女の子の身になって考えてみるとナイフを首元に当てられるのは確かに怖い場面だったと思い、俺は女の子によく我慢したなと言いながら抱きしめ返してあげた。

 

 しばらく抱きしめてあげた後、俺はこの女の子ならこの町について何か知っていると思い、町を案内してもらうためにまず名前を聞いてみた。

 

「君の名前は?」

 

「私、朝日奈みらい!中学2年生!」

 

「ちゅ、中学2年だと…!?さっきは勝手に抱きしめて悪かった!だから、俺を強制わいせつ罪で訴えないでくれ!」

 

「私、抱きしめてもらえて怖い気持ちもすっかりなくなった!さっきの姿素敵でしたよ…///」

 

 みらいは頰を赤く染めてモジモジしながらそう言う。俺はその顔を見てこれは訴えられずに済むと思い、安堵の息をついた。しかし、俺にはまだ問題があった。それは、住む場所であった。前の世界ではnascitaに住ませてもらっていたがこの世界の津成木町という聞いたことのない町には当然、住む場所なんてある訳がない。住む場所を探す為にみらいにじゃあなと言い、その場を離れようとしたその時、みらいが俺の左腕を掴んだ。

 

「ねぇ!私の家に来てよ!」

 

「なんで?」

 

「お礼がしたいの!」

 

 そう言われて俺はみらいに腕を引かれながら朝日奈家へ向かっていくのだった。

 

 朝日奈家へつくとみらいは早速、自分の両親を俺の元に呼んで俺の事を自分を助けてくれた恩人と紹介した。両親は俺に娘を助けてくれてありがとうと言った後、俺に家に上がるよう指示した。俺はお邪魔しますと言ってから家の中へ入っていく。家の中に入り、リビングに入るとそこには髪型が紫色のロングヘアで前髪はぱっつんの女の子と薄い桃色のロングヘアをした女の子がいた。

 

「あら、そちらの方は誰かしら?」

 

「この人は私の命の恩人の…誰だっけ?」

 

 まだみらいに名前を教えていなかった為、みらいは俺の名前を言うことが出来なかった。

 

「俺の名前は桐生戦兎!天才物理学者だ!」

 

「天才物理学者って事は物凄く頭がいいのか!戦兎君が僕の家に居てくれればみらいの数学の成績も上がるんだろうなぁ!」

 

「その、家についてなんですが俺、帰る場所がなくて…」

 

「なら、しばらくの間、私の家に居候すれば?」

 

 俺が帰る場所がないとみらいの父親に告げるとみらいが家に居候すれば?と俺に提案した。お父さんや他の皆ももみらいの意見に賛成し、居候する事を勧めてきた。俺はお願いしますとみらいの両親に伝え、朝日奈家に居候する事になった。

 

 俺が居候する事になってまもなく、みらいは俺を自分の部屋へ誘い、数学の問題集を取り出して俺に渡してきた。

 

「戦兎くん!ここ教えてよ!」

 

「はぁ…あのなぁ、これは自分で…」

 

 俺は自力で解かせる為にみらいの頼みを断ろうとしたが俺を見つめるみらいのつぶらな瞳に負け、教える事にした。新世界と思いきやここは異世界。俺のこれから先の未来はどうなっていく事やら…

 

 

to be continued.......

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