ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜 作:萊轟@前サルン
みらい「戦兎くん、明日は京都に行くよ!」
戦兎「えっ…?明日、京都って明日はまだ平日では…?」
みらい「この学校は七色ヶ丘中学校と同じで中学2年で修学旅行があるんだよ!」
戦兎「まじかよ!今から準備しねぇと!みらい、いつものセリフ言っておいてくれ!」
みらい「分かったよ!さて、明日から始まる修学旅行…私と戦兎くんの関係はどうなるのか!?第10話どうぞ!」
テストが終わった次の日の夜、戦兎の元に大量の荷物が詰まっているであろうパンパンに膨れ上がっているボストンバッグを持ったみらいがやってきた。
「みらい!?なんだそのパンパンのバッグは!」
「だって明日、修学旅行でしょ?だから準備したの!」
「俺、そんなの聞いてないぞ!」
「それは、戦兎くんが先生の話をしっかり聞いてないからでしょ!ほら、早く準備するよ!」
俺はみらいに明日が修学旅行だと修学旅行前夜に言われて驚く。戦兎は今日、学年集会的なものが行われていたのを思い出し、あれが学年集会ではなく、団結式だったのかと今頃気づいた。
「でもあれ団結式だったのか?」
「団結式だったよ!きっと、戦兎くんは式の最中寝てたから団結式って分からなかったんだよ」
「はぁ…肝心な時に無能になるなんて…」
俺は深いため息をついてから、自分の部屋のタンスの中を探っていき、自分のボストンバッグに着替えや必要な物を詰めていく。そして約2時間後、どの荷物があるかないかなどの最終確認まで終わらせ、修学旅行の準備完了となった。
「よし!準備完了!あとは寝るだけだ!…ってもう夜中の1時かよ!」
修学旅行の準備を終わらせて、部屋の壁時計を見ると既に次の日になっており、俺は急いでベッドにダイブし、毛布を被って寝た。
そして翌日の早朝、リュックサックを背負いボストンバッグを右手に持ちながらバスがやって来る場所まで3人と共に向かう。戦兎はいつも起きる時間なのでスッキリ起きていたが、3人はいつもより1時間以上早く起きているので生気の抜けたような表情を浮かべていた。恐らく、早い時間に起きることに慣れておらずまだ眠たいのだろう。
バスが来る場所まで歩いている途中、みらいの背負っているリュックサックの少し空いている部分からモフモフしたぬいぐるみのような手が出てきてチャックを開いているのが見えた。
「みらい、リュックサックの中見ていいか?」
「…いいよぉ〜」
みらいの了承を得てリュックサックの中を見るとそこにはクマのぬいぐるみがあった。このぬいぐるみがリュックサックを開けたのか?と一瞬思ったがぬいぐるみが動くなんてあり得ないと思い、みらいのリュックサックを締めて再び3人の前を歩いていく。
そして朝日奈家から歩く事、約15分、バスが来る場所に着いた。既に勝木かなと長瀬まゆみの2人や大野壮太がいた。
「3人共、バスが来る場所に着いたぞ!いい加減おきろ!眠たそうな顔してるのはみっともないぞ!」
「だって〜眠いんだもん…」
「私も珍しく眠いわ…」
「はーちゃんも…」
3人は皆がいるのにも関わらずまだ眠たそうな顔をしている。バスが来る場所にいる人の中で眠たそうな顔をしているのはみらい、リコ、ことはの3人だけであった。
バスが来る場所で待つ事10分、バスがやって来る。バス席は自由らしいので俺はみらいの横の席に座り、リコはことはの横に座る。
みらいは出発後、すぐに寝てしまった。俺も寝ようかなと思い、目を閉じようとしたその時、みらいのリュックサックから先程のクマのぬいぐるみが出てきた。俺はクマのぬいぐるみを掴んでまじまじと見る。クマのぬいぐるみは俺が瞬間、動くのをやめたが、動いているところを見られているので今更、動かないフリをしても無駄だ。
「おい、お前動いてるの見たぞ、動かないフリしてもダメだぞ」
クマのぬいぐるみの脇腹あたりを両手で掴みながらそう言うとクマのぬいぐるみがモフッという声と共に動き出した。
「皆にはモフルンが動く事は内緒してモフ」
「分かった!皆には言わないでおいとく!」
どうやら、このクマのぬいぐるみの名前はモフルンというらしい。モフルンは皆には自分が動く事を内緒にするよう、俺に言ってきた。俺はモフルンが動く事を皆に内緒にする事にした。
「ねぇモフルン、俺、近いうちに
「良いと思うモフ!みらいも毎晩戦兎くん、戦兎くんって呟いていたほどだから伝わると思うモフ!」
俺は窓側の方を向きながら寝ているみらいの右肩に手を置きながらモフルンにそう言うと、モフルンはみらいが毎晩、俺の名前を呟いていることを明かした。これを聞くと普通はゾッとするが、みらいだからなのか、俺はみらいがそんなに自分の事を思っていてくれたなんて…!と嬉しい気持ちになった。
「そっか、なら良かった!これで安心して気持ちを伝えられる!」
これは旅行後に分かった話だが、この時みらいは起きていて俺とモフルンの会話を聞いていたらしい。だが、俺が近いうちに気持ちを伝えると言ったので恥ずかしくなったので起きられず、寝たふりをしていたという。
「さて、そろそろ新幹線に乗り換えだな!起きろ、みらい!」
「…もう新幹線?」
「そうだよ!早くいくぞ!」
おれは寝起きのみらいの手を引いてバスから降りていく。そして一度全体で点呼を取ってから駅のホームへ行って新幹線が来るのを待つ。何分か待っていると新幹線がやってきた。俺らは周りの迷惑にならないよう素早く新幹線に乗り込んだ。
俺は勝木かなの隣に座り、座席を回して後ろの席と向かい合わせにした。俺の向かいの席にはみらいが座っている。みらいは俺が勝木かなの隣に座ったせいか、勝木かなをジーっと見ていた。
「み、みらい…?私をジーっと見てどうしたの?」
「あっ、いや!何でもないよ!あははは…」
みらいはジーっと見てたのを笑ってごまかしたが、みらいのこの笑いには深い闇があるような気がした。
そして、新幹線が京都に向けて走り出してから間もなくの事、俺以外の5人はまた寝てしまっていた。暇だったので外の景色を眺めていると俺の左肩に何かが触れる。顔だけを動かして確認してみるとそれは勝木かなの頭だった。俺はみらい一筋のはずなのに、何故かキュンとしてしまった。その後、俺も睡魔に襲われ、眠ってしまった。
気づくと、いつのまにか京都駅に着いていた。俺は新幹線を降りてみらいと点呼を行う場所へ向かう。
「戦兎くん、最高の修学旅行にしようね!」
「おう!」
点呼を取っている間にみらいとお互いにとって最高の修学旅行にしようと約束をした。そして、点呼が終わった後、バス乗り場に行き、みらいと共にバスに乗り込んでいくのだった。