ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜   作:萊轟@前サルン

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万丈「前回、俺たちはリコの14歳の誕生日を盛大に祝った!薔薇も渡せて良かったぜ!」

戦兎「人の金で買うなんて最低だぞ!恋人へのプレゼントなら自分で稼いで買えよ!」

万丈「はぁ?俺はちゃんと稼いで買ったからな!」

戦兎「…どこで働いてるの?」

万丈「町の中心部にあるnascitaで働いてる!」

戦兎「へぇ〜」

万丈「少しは関心を持てよ!」

戦兎「ってことで第15話どうぞ!」

万丈「無視かよ!」


15.皆を守る為の覚悟!?戦兎が思う正義のヒーロー!

 ある平日の朝、俺がビルドの武器であるドリルクラッシャーのメンテナンスをしていると、みらいがモフルンを抱えて地下にある俺の部屋にやってきた。

 

「ふぁぁ…何してるの〜?」

 

「武器のメンテナンスをしてる!メンテナンスが終わったら何かで試したいからモフルン貸してくれないか?」

 

 みらいは可愛いあくびをし、眠い目を擦りながら俺にそう聞いてきた。この時の俺はみらいにとってモフルンがどれだけ大事なものなのかを理解していなかった為、みらいからモフルンを借りてドリルクラッシャーのメンテナンス後の威力がどうなっているかの実験台にしようとしていた。

 

「モフルンに酷いことしないで!」

 

「そんな強く攻撃しないから!」

 

 モフルンを実験台にすると聞いたみらいはさっきまで眠そうにしてたのが嘘のようなくらいにまで目を見開き、モフルンをギュッと抱きしめて俺の差し出した手からモフルンを遠ざける。

 

「…戦兎くんなんてもう知らない」

 

 俺はモフルンを借りようとみらいにしつこく迫ってしまった。自分の大切な友達をそんな目で見られてショックを受けたみらいは下を向きながら俺の部屋を去っていく。俺の部屋から出て、ドアを閉める時、みらいは小さな声で俺にそう言った。

 

 みらいにそう言われた俺はみらいに嫌われたと思い、目の前が真っ暗になり、自分の心が壊れていくのを感じた。心に傷を負った俺は再び布団に潜り、寝てしまった。結局、その二度寝のせいで遅刻ギリギリに起きてしまい、起きた後の着替えも中々進まず、遅刻してしまった。

 

「桐生、お前が遅刻なんて…一体、どうしたんだ?」

 

「…特に何も」

 

 俺は先生にそう言い、暗い表情を浮かべた顔を下に向けながら自分の席へ行き、ゆっくりと席に座っていく。隣のみらいを見ると、みらいはリコ達と楽しく話しており、俺と目が合うと険しい表情を浮かべて、くるりと顔の向きを変える。

 

 完全に嫌われた…と更に心に傷を負った俺は授業に集中する事が出来ずにいた。みらいの顔を見るたびに俺は今日の朝、みらいに言われた事を思い出してしまい、精神的に追い込まれていく。

 

「戦兎くんどうしたの?今日はいつもに比べて元気ないみたいだけど…」

 

「…大丈夫!さぁ、次の授業の準備だ!」

 

 俺が暗い表情を浮かべている事に気付いたリコはどうしたのか?を俺に聞いてきた。本当はリコの言う通り、いつもに比べて元気がないが、人前で弱いところは見せられない為、俺は大丈夫と答える。

 

 一方のみらいは壮太と話していた。いつもなら休み時間になると俺の所に来るはずのみらいが今日は壮太の所にいた。俺はみらいと楽しそうに喋っている壮太が羨ましく思えた。俺もみらいと喋りたいのに…そう思いながら机に突っ伏していると、俺の元にみらいと話していた壮太がやって来て俺の耳元でこう呟く。

 

「今日から俺が"正義のヒーロー"だ!みらいから信頼を失ったお前なんて"正義のヒーロー"失格だ」

 

 壮太にそう言われた俺はカチンときてしまい、鬼の形相で壮太の胸ぐらを掴んだ。それを見てたみらいは俺と壮太の元にやってくる。

 

「やめてよ!!壮太が可哀想だよ!」

 

「………」

 

 みらいは俺の手を引き離した後、壮太の手を引いて廊下へと出て行ってしまう。更に心に傷を負い、俺の心は半壊していた。

 

 俺は自分がみらいの大切な友達にあんな事をしていなければ…と思いながら再び机に突っ伏して悔し涙を流す。ことはは涙を流す俺の頭をさすり、慰めてくれた。リコも大丈夫?と言って心配してくれた。

 

「なぁ、みらい!学校終わったら公園に行かないか?」

 

「いいよ!」

 

 みらいは壮太の誘いに快く応えたものの、いつもと何かが違うような気がしていた。

 

 そして放課後、壮太とみらいは帰りの支度を済ませた後、公園に向かって歩いていった。壮太は公園に向かって歩いている途中、みらいにこう言う。

 

「みらい、今日から俺がお前の"正義のヒーロー"だからな!どんな状況でも必ずお前を守ってやる!」

 

「ふふっ…ありがとう!」

 

 普通、守ってやる!と言われると、キュンとするはずなのだが、みらいの心はキュンとしなかった。カッコいい言葉なのに何でキュンとこないのだろうか?みらいがそう考えていると、みらいの頭の中に俺の姿が浮かび上がった。

 

「戦兎くん…」

 

「どうかしたのか?」

 

「ううん、何でもないよ!さぁ、行こう!」

 

 みらいは無意識のうちに流れた少量の涙を手で拭いてから再び公園に向かって歩いていった。

 

 公園に着いた2人は近くのベンチに座って仲良く話している。だが、そんな2人の近くに突如、狼のような爪や姿をし、スマホのようなものを背中に付けている怪物が現れた。みらいは変身しようとしたが、壮太が隣にいるし、リコがいないという事から変身が出来なかった。

 

 みらいがどうしようか戸惑っていると、怪物の狼のような鋭い爪がみらいに迫っていく。壮太はその場から逃げて木陰に隠れてしまう。みらいは逃げ遅れてしまい、怪物の攻撃を受けてしまうのを覚悟して目を瞑ったその時、誰かがみらいに抱きついてみらいの代わりに怪物の攻撃を受けた。

 

「ぐはぁ…!」

 

「…戦兎…くん!?」

 

 みらいを守ったのは俺だった。俺は鋭い爪に背中を引っ掻かれたせいで背中が血だらけになっていた。

 

「私、戦兎くんにあんな冷たくしてたのに…何で守ったの!?」

 

「それは俺が正義のヒーローだからだ…!」

 

 俺は怪物の攻撃にびびって木陰へ逃げてしまった壮太の方へフラつきながらも身体を向けて壮太にこう言う。

 

「皆を守る為に自分の身を投げ打つ覚悟がないお前に正義のヒーローを名乗る資格はない!」

 

「信頼がない正義のヒーローなんていないだろ!」

 

「確かにいない…だけど、最初から信頼がある正義のヒーローもいない!正義のヒーローは皆の安全を守り続ける事で信頼を得ていくんだ!」

 

「…それがお前が思う正義のヒーローか。正義のヒーロー失格なんて言って悪かった…戦兎、お前は正真正銘正義のヒーローだ!」

 

「あぁ!」

 

 俺は笑顔を浮かべて壮太にそう返事をしながらドライバーを腰に装着する。そして、ドライバーの二つのスロットにニンジャフルボトルとコミックフルボトルを挿す。

 

ニンジャ!コミック!

 

bestmatch!

 

ドライバーからの音声が鳴り響いた後、俺はビルドドライバーのレバーを勢いよく回す。

 

『Are youready?』

 

「変身!」

 

 レバーを回すと、前方と後方にスナップライドビルダーが現れる。俺は変身!という声を掛けた後、スナップライドビルダーに挟まれて変身する。

 

 

忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!イエーイ!

 

 変身後、俺は四コマ忍法刀を持ちながらスマホと狼が混ざったような容姿をした怪物に向かっていく。

 

『分身の術!』

 

 俺は四コマ忍法刀のトリガーを一回引いて分身の術を発動させる。出現した分身三体と共に攻撃していく。

 

 俺と一体の分身は怪物の身体を攻撃し、残りの分身二体は怪物の背中に付いているスマホを破壊していく。

 

『火遁の術!』

 

『風遁の術!』

 

 二体の分身は火遁の術、風遁の術を発動させて「火炎斬り!」「竜巻斬り!」という音声が鳴った後、四コマ忍法刀に火炎を纏った斬撃と竜巻を纏った斬撃を繰り出す。背中のスマホが破壊され、怪物は弱体化していく。それを見た俺はドライバーのレバーを再度、勢いよく回して必殺技を発動させる。

 

Ready go!

 

ボルテックフィニッシュ!イェーイ!

 

 俺は怪物の目の前に煙幕を張り、煙幕で油断した怪物の背後に回り込み紫色の巨大手裏剣を投げつけ、リアライズペインターで実体化させた漫画の擬音を敵にぶつけていく。

 

 必殺技が決まり、怪物は爆発と共に消えていき、怪物の元となったスマホと狼はそれぞれ元の場所に戻っていった。

 

 変身を解いた後、俺はみらいの元へ歩み寄っていく。

 

「お前の大切な友達を実験台にしようとしちゃってごめんな」

 

「私こそ冷たくしちゃってごめんね!」

 

 俺はみらいの元へ歩み寄った後、朝、モフルンを実験台にしようとした事を謝った。俺が謝ると、みらいも俺に冷たくした事を謝ってくれた。

 

 怪物の攻撃を受けた時にできた背中の傷をずっと耐えていた俺はみらいの許してもらった後、みらいの目の前で倒れた。

 

「戦兎くん!?しっかりして!!戦…くん!…戦」

 

 みらいが俺の心配をしてくれているが、俺の意識は段々と遠のいていき、みらいの声も聞こえなくなっていった。

 

 倒れてから何時間経ったのだろうか?気づくと、窓から見える空は既に真っ暗になっており、俺の寝ているベッドの周りにはみらいとみらいの両親と祖母、万丈、リコ、ことはがいた。

 

「…戦兎くん!」

 

「いてっ!今は抱きつくな!背中が痛い!」

 

 俺が目を冷ますと、みらいは大粒の涙を流しながら俺に抱きついてきた。みらいの手が俺の傷口に触れた為、背中に痛みが走った。俺はみらいに今抱きつくのはやめろと言ったが、みらいは俺が目を覚ましてくれて本当に良かったのか、背中に回した腕をギュッと締めてしばらくの間、俺を抱きしめていた。

 

 その後、皆は俺の病室を出ていく。みらいは皆が出ていった後、ベッドで横になっている俺にこう言う。

 

「私、戦兎くんにあんな酷い事言っちゃったけど、戦兎くんの事好きだからね…///」

 

「フッ、俺もだ!」

 

 みらいは顔を赤くしながら俺にそう言い、俺の病室から出ていった。俺はみらいが病室を出ていった後にそう返答した。

 

 

to be continued.......

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