ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜   作:萊轟@前サルン

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万丈「遂に戦い始めてしまった2人…一体、どうなっちまうんだ?」

リコ「戦兎くんが変わると信じるしかないわ」

ことは「うんうん…でも、戦兎くんなら変われるはず!」

万丈「そうだな!あいつを信じよう!って事で第36話どうぞ!」


36.アナタと私が創る未来へ繋がる新たな風

 ルビースタイルへ変身したみらいは俺を止めるべく容赦なく攻撃を仕掛けてくる。2人の戦いを見ていたリコとことはは怪物と戦う万丈の元へ向かう。

 

「万丈くん、怪物は鎧武さんに任せて今は戦兎くんとみらいを止めた方がいいんじゃないの?」

 

「止めなくていい…」

 

「なんで!?」

 

「みらいは口で言っても聞かなくなった戦兎に拳で伝えている。今、2人の戦いを止めてしまえば戦兎は確実に救世主ではなく支配者への道を辿る。だから、どんな事態が起ころうが絶対に2人の戦いを止めるなよ!」

 

「……」

 

「…分かりました」

 

 万丈の言葉を聞いたリコは何も答えずに怪物と戦い始める。隣にいたことはも渋々了承する。

 

 俺とみらいは互角の勝負を繰り広げていた。そんな俺たちの元に朝田 陽菜がやってきた。

 

「救世主、これを!」

 

 朝田 陽菜はそう言いながら俺に緑色の拳型の武器と兎と戦車の絵が描かれた緑色のフルボトルを渡してきた。

 

「これは…?」

 

「ビルドストームナックル!それを使って"破壊"ではなく"創世"への希望の風を吹かせて!」

 

「わかった」

 

 俺はビルドストームナックルにビルドストームフルボトルを装填する。そしてビルドストームナックルをドライバーに挿す。

 

ボトルビューン!

 

『ビルドストーム!

 

 待機音を少し流した後、ドライバーのレバーを勢いよく回す。そして、ナックルに形状が似た坩堝型のストームライドビルダーが背後に出現し、中で吹き荒れる大量ストームを俺の頭上からぶちまける。そして俺を覆っているストームをかき消して変身が完了する。

 

風来天才!ビルドストーム!

 

『ビュンビュンビュンビュンビビューン!』

 

 ビルドストームへと変身した俺は右肩にラビットラビットのアーマーが付いており、左肩にはタンクタンクのアーマーが付いている。そして複眼も右目がタンクタンク、左目がラビットラビットになっていた。全身は緑基調の色となっている。

 

 俺がビルドストームへ変身したのを見た朝田陽菜は近くの木陰へ行き、小さな声でこう呟く。

 

「…救世主さん。この力、どう使う?」

 

 朝田陽菜はそう呟いた後、どこかへと姿を消していった。俺は右手に持ったビルドストームナックルでみらいの腹部を一発殴る。腹部に強烈な殴りを受けたみらいは苦しい表情をし、腹部を抑えながらその場に四つん這いのような形になる。

 

「これで終わりだ…!」

 

 俺はそう言いながらビルドストームナックルの表面中央部に付いているボタンのような物を長押しする。そしてビルドストームナックルに緑色のオーラを纏わせた状態で四つん這いになっているみらいにアッパーをかまそうとしていた。だがその瞬間、みらいが残った力で何とか立ち上がり、俺をぎゅっと抱きしめる。

 

「2年前、悪い人から私を救ってくれた救世主のような戦兎はどこへ行ったの…?」

 

「あれはただ助けただけだ。救世主とかではないだろ?」

 

「戦兎からしたらそうかもね。でも、私からしたらあの時の戦兎は救世主に見えたよ!」

 

「なら、俺にどうしてほしいんだ?」

 

「救世主になってほしいの…ちゃんと他のライダーさん達と心を通わせられるような救世主に!今からでも遅くない。私と一緒に良い未来を創ろうよ」

 

「みらい…」

 

 俺はみらいの言葉を聞いてやはり、自分のやり方は間違っているのかもしれないと思い始めた。俺は右手に持っていたビルドストームナックルを地面に落とす。

 

「俺はウィザードとは心を通わせずに力を奪っていった…確かにそんなんじゃ救世主どころか支配者になっちまう。だから、お前の言った通り、心を通わせてみる!」

 

「戦兎…!」

 

「良い未来へ繋がる新たな風を吹かせてやる!」

 

 俺はみらいにそう言い、怪物の方へと向かっていく。残った力を使い果たしてしまったみらいはその場に倒れてしまう。

 

「みらい、俺の吹かせる風を見ててくれ!」

 

 俺は拾ったビルドストームナックルを再びドライバーに装填する。そしてレバーをいつもより長く回して必殺技を発動させる。

 

『Ready Go!』

 

『タービュレンスフィニッシュ!ビュンビュンビュビューン!!』

 

 俺は乱気流に乗って高く舞い上がった後、怪物に向かって勢いよく急降下していく。必殺技を受けた怪物は爆発と共に消え去っていくのだった。

 

「おお!やるじゃねぇか!」

 

 戦いが終わった後、鎧武は変身を解き、俺の元にやってきた。万丈は倒れているみらいを背負いながらリコ、ことはと一緒に近寄ってきた。

 

「ビルド、まだ名前聞いてなかったな!名前は何ていうんだ?」

 

「俺は桐生戦兎!アンタは?」

 

「俺は葛葉紘汰!」

 

 と、葛葉紘汰はそう言いながら手を差し出してきた。俺は差し出された手を強く握り、固い握手を交わすのだった。その瞬間、葛葉紘汰の体内からオレンジフルボトルとロックフルボトルが出てきた。俺と鎧武は心を通わせられたようだ。

 

「ようやく元の世界に戻れるのか…」

 

「ん?どういう意味だ?」

 

「この世界が本来いるべき世界てはないと最初から気づいてたんだ俺がこんな普通の姿で暮らしてんのは有り得ない」

 

「そういえば鎧武は神様だったか」

 

「あぁ。だから、力を受け取って貰えて良かった!んじゃ、後は頼んだぜ!救世主さん!」

 

 葛葉紘汰はそう言い、光の粒子となって澄み渡る青空へと消えていった。鎧武の力を受け取った俺たちは青空を数秒の間見つめた後、朝日奈家へ帰っていくのだった。

 

 翌日、俺が町に出掛けようと支度をしているとみらいが俺の部屋へ来た。

 

「本来を戦兎らしさを取り戻してくれてよかった!」

 

「みらい!!お腹の怪我は大丈夫なのか!?」

 

「まだ少し痛いけど大丈夫!」

 

「あの時は本当にごめんな…」

 

「大丈夫だって!ささ、町に行くんでしょ?私もついてくよ!」

 

「みらい……ありがとうな」

 

 俺はみらいにいろんな意味を込めてありがとうと告げた後、支度をしてみらいと共に町へ出かけていくのだった…




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