ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜 作:萊轟@前サルン
万丈「戦兎はみらいに任せて俺たちはクマタを病院へ連れてくぞ!」
モフルン「モフ!」
クマタとモフルンは万丈に抱えてもらい、魔法病院へと向かっていた。その向かう道の途中、クマタが目を覚ます。
「うっ…ここは…?」
「クマタ!目が覚めたモフ!!」
「あれ、お前が何故ここに?」
「リコのウェディングドレスを探しにきたモフ!…あっ、クマタ、黒いトレンチコートを着た男に何をされたとか覚えてるモフ?」
「あまり覚えてはない…だけど、奴の狙うモノなら…」
「奴の狙うモノモフ!?」
クマタは黒いトレンチコートを着た男の狙っているモノが分かるらしい。
「おい、黒いクマ!アイツの弱点とか知ってるか?」
「あまり分からない…だが、願いの石は文字通り何の願いでも叶えてくれるモノ。奴を倒したいという願いを込めれば奴の弱点となるモノを出してくれるはずだ」
「それなら願いを叶えるしかねぇな」
「だけど、奴は願いの石に願いが込められた瞬間に出る願いのエネルギーを狙ってくるはずだ」
「じゃあ、どうすれば…」
「願いの石を叶えるか叶えないかのどちらかを選ぶんだ」
万丈は黒いトレンチコートを着た男の狙っているモノと弱点になるであろうモノを聞く。クマタが言うには、願いを叶えるか叶えないかのどちらしかないようだ。願いを叶えれば黒いトレンチコートを着た男の思惑通り、叶えなければ黒いトレンチコートを着た男にずっと襲われる。どちらにせよ、自分達にメリットはない。
「魔法病院に着いたぞ。受付は速攻で済ませるから、早く治療してもらえよ、黒いクマ」
「分かった」
願いの石の事や黒いトレンチコートを着た男の事を話している間に万丈達は魔法病院へ着いた。万丈はクマタが早く治療してもらえるよう魔法病院に着いてからあまり経たないうちに受付を済ませ、呼ばれるのを待つ。
呼ばれるのを待ち続ける事数十分、ようやくクマタの名前が呼ばれた。万丈はクマタとモフルンを抱えて扉に1というワッペンが貼られている部屋に入っていく。
万丈達が部屋に入った瞬間、病院の入り口の方から銃撃音が聞こえてくる。
「外で何か起こってるのか…!?モフルンと青いクマはそこにいろ!あと、先生は気にせずクマタの治療をしてくれ!!」
万丈はそう言い、銃撃音のした病院の入り口へと向かっていった。病院の入り口へ行くと、そこにはシャドウビルドがいた。
「またお前か…何しに来たんだよ」
「願いの石の力を奪いに来たのさ…!人工的に再生された願いの石は前に願いの石に選ばれた者の元へ帰ってくる。つまり、あの茶色いクマのぬいぐるみの近くにいれば願いの石は必然的に俺の近くに寄ってくるんだ!!」
「だけど、モフルンが願いを言わない以上お前に願いの石の渡らない!!」
「であれば、傷つけて無理やりでも願いを言わせるまでだ…!」
「そうはさせねぇ!!」
万丈はそう言いながらビルドドライバーを腰に装着し、ドラゴンマグマフルボトルが装填されたクローズマグマナックルをドライバーに挿す。
『ボトルバーン!』
『クローズマグマ!』
待機音を少し流した後、ドライバーのレバーを勢いよく回す。そして、ナックルに形状が似た坩堝型のマグマライドビルダーが背後に出現し、中で煮え滾る大量のヴァリアブルマグマを万丈の頭上からぶちまける。足元からヤマタノオロチのように八頭の龍が伸び上がり、冷めて全身に固着したマグマを後ろから押し割って変身が完了する。
『極熱筋肉!クローズマグマ!』
『アーチャチャチャアチャー!』
「懐かしいなぁ…お前のその姿を見るのはいつぶりだろうか?」
「はぁ?会ったこともないくせにそんな事言うんじゃねぇ!!」
「…分かるわけないか。この世界のお前には」
「さっきから何言ってんだか全く分かんねぇ…とりあえず、お前を倒す!!!」
シャドウビルドは深い意味がありそうな事を言うが、万丈はシャドウビルドの言葉を追及しようとはせず、とにかく今はシャドウビルドを倒す事だけに集中する。
「おらぁぁ!!」
「お前の攻撃パターンは読めている!」
「なら、これでどうだ!!」
万丈の行動はシャドウビルドに全て読まれており、攻撃が当たるどころかかすりもしない。そこで万丈はクローズマグマナックルをドライバーから外して左手に持ち、クローズマグマナックルの装填部に前から戦兎に貸してもらっていたライオンフルボトルを装填する。
『ボトルバーン!』
ライオンフルボトル装填後、クローズマグマナックルの中央部を長押して攻撃技を発動させる。
『ボルケニックナックル!!』
音声と共に炎のツメがクローズマグマナックルの先端に生える。万丈は炎のツメでシャドウビルドを切り裂いていき、最後の一発はアッパーをかましてシャドウビルドを自分の真上の空へと飛ばしていく。
「よっしゃあ!!」
「フン、甘いな…万丈」
「何っ!?」
万丈は放った技が決まり、シャドウビルドを追い詰めたと思っていたが、今の攻撃はシャドウビルドにはあまり効いていなかった。シャドウビルドは上空に飛ばされた事を利用し、ハザードトリガーのスイッチを押してからドライバーのレバーを回して必殺技を発動させる。
『マックスハザードオン!!』
『ガダガダゴットン! ズッタンズタン! ガダガダゴットン! ズッタンズタン!』
『Ready Go!』
『ハザードフィニッシュ!!』
必殺技を発動させたシャドウビルドは全身に紫色のオーラを纏い、ビルド ラビットラビットフォームのような速さで万丈に向かって急降下していく。
「うわぁぁ!!!」
必殺技を受けた万丈は変身が解けた後、その場で倒れてしまった。それを見たシャドウビルドは暫くは立ち上がる事ないだろう…と、そのまま歩いていき、病院の中へと入っていこうとする。
「怪しい匂いの正体はコイツかぁ…」
「お前の鼻は犬みたいだな…いっその事、あだ名も犬に変えてやろうか?」
「おい、ヒゲ!こんなシリアスそうな場面の時にふざけんなって!」
「すまない…」
病院の中へ入ろうとするシャドウビルドの前に一海と幻徳が現れた。どうやら2人は魔法界から怪しい匂いがして駆けつけてきたらしい。
「ほぉ…怪しい匂いねぇ…」
「本当の事を言うと、戦兎たちを探しに魔法界へ来たらたまたまどこかから何かが崩壊する音が聞こえてきたから駆けつけてきたんだ」
「チッ…飛んだ邪魔が入ったものだなぁ…まぁいい、相手をしてやるよ」
「その上から口調、何か気に入らねぇなぁ…いくぞ、ヒゲ!」
「おう」
2人はそう言いながらスクラッシュドライバーを腰に装着し、一海はロボットスクラッシュゼリーを、幻徳はクロコダイルクラックフルボトルをスクラッシュドライバーに装填し、ドライバーのレンチを下に倒して変身する。
『潰れる!流れる!溢れ出る!』
『割れる!壊れる!砕け散る!』
音声と共にビーカーが2人を包み込んでいき、潰したゼリーの液体が2人の入っているビーカーに溜まっていく。そしてビーカーの液体が溜まりきった所でビーカーがなくなり、溜まっていた液体が装甲として2人の身体に纏われていく。
『ロボット イン グリス!ブラァ!!』
『クロコダイル イン ローグ!オーラァ!!』
変身した一海はアタックモードのツインブレイカー、幻徳はネビュラスチームガンを持ってシャドウビルドへ向かっていくのだった…