ビルド&プリキュア 〜俺と私が創る未来〜 作:萊轟@前サルン
補講が終わり、戦兎は駐輪場へ向かい、マシンビルダーに乗って帰ろうとしたが、駐輪場にマシンビルダーがなかった。
「……えっ?バイクがなくなってる!?」
盗難に遭ったと思い、警察に連絡しようとした時マシンビルダーの置いてあった場所付近の柱に何かメッセージが書かれた貼り紙があった。
「えっと…"少しバイク借りるぜ! 大野壮太より"!?…アイツめ、覚えてろよ」
楽に帰る手段を失った戦兎は財布の中身を見ながら、大学の最寄駅へと歩いていく。
大学の最寄駅へ着いた後、今の時刻の数分後に今いる駅を出発する電車を見つけて早速その電車の車両に乗り込んでいく。車両の中はほぼ満員と言っていいほど混んでいた。
「(うわぁ…よりによって満員電車かよ)」
戦兎がそう思いながらため息を吐いて辺りを見ていると、車両の真ん中の扉近くで男に何かされていて涙目になっている女の子がいた。
「(あの女の子…もしかして痴漢にでも遭っているのか!?とりあえず、助けにいかなくちゃ!)」
女の子が困っている事に気づいた戦兎は自分の周りにいる人をかき分けて女の子のいる方へ向かう。そして男と女の子の間に入る。
「なんだお前?」
「良い歳して公共の場で変な事してんじゃねぇよ、この変態野郎」
「チッ…覚えとけよ」
戦兎が小声で注意をすると男は舌打ちをして別の車両へ移動していった。女の子は安心したのか安堵のため息を小さく吐く。
「あ、あの…助けていただきありがとうございます」
「津成木には変なヤツ多いからなぁ…君みたいな可愛い女の子は狙われやすいから気をつけなよ?」
「かっ、可愛いだなんて…///」
「んじゃオレはこの駅で降りるから!じゃあな!」
戦兎がそう言うのと同時に電車が朝日奈家最寄りの駅に着く。戦兎は車両の扉が開くのを見て降りようとする。
「待って!何かお礼させてください!!」
女の子は電車から降りようとする戦兎の服の袖を掴んで戦兎にお礼をしたいと言う。
「お礼?」
「はい、お礼したいので電車降りないでください!」
「まじか。まぁこのままでは気が済まないって顔してるし…分かった、降りずに君についていくよ」
戦兎は心の中に早く帰ってみらいに会いたいという気持ちがありながらもどうしても自分にお礼がしたいという女の子の表情を見て仕方なくついていくのだった。
「…君、名前は?」
「あっ、まだ言ってませんでしたね。私は涼村さんごです!」
「さんごちゃんね…俺は桐生戦兎だ」
「戦兎さん…!なんだかカッコいい名前ですね!」
「カッコいい名前なんて初めて言われたよ…ちょっと嬉しい」
話しながら歩いているうちに戦兎とさんごは初対面とは思えないほどに仲を深めていく。
「で、さんごちゃんは学校ではどうなんだ?可愛いんだから男達の注目の的なんじゃないか?」
「また言われた……///」
「ん?何て言った?」
「いえ、何でも!…私が注目の的になった事なんてありませんよ」
さんごは戦兎からまた"可愛い"と言われ、嬉しさのあまりその気持ちを声に出してしまった。
「そうなのか…全く、見る目のない男達だなぁ」
「戦兎さんは"罪な男性"ですね…!あっ、見えましたよ、あのお店です!」
さんごと話しながら歩いているうちに目的地に着いたようだ。さんごの指差す先にはAozora Bakeryと書かれた移動式のパン屋があった。
「戦兎さんへのお礼はあのお店のいちごクリームパンです!」
「いちごクリームパンだと!?いちごメロンパンといい、いちご系のパンって種類が豊富なのか」
戦兎は近くの席につき、少し待っているとふくろに包まれたいちごクリームパン2つを持ったさんごが戦兎の隣の席へ来た。
「あれ、隣!?向かいの席に座れば?」
「いえ、この方がいいんです…///」
「そうか?…まぁいいや」
戦兎とさんごは楽しく会話しながらいちごクリームパンを食べている。その様子を少し離れた木の陰から見ているものがいた。
「あんなニヤニヤしちゃって……戦兎さんって"ロリコン"ルン?」
「あの程度では戦兎は惚れたりなんかしないよ」
「だっ…誰ルン!?」
こっそりと戦兎達の様子を見ていると突如、近くから誰かの声が聞こえてきた。声の方へ顔を向けるとそこにはことはがいた。
「私は花海ことは。突然だけど、あなた戦兎を狙ってるでしょ?」
「当たり前ルン!」
「申し訳ないけど、諦めてもらえるかな?」
「諦める?そんな事するわけないルン!!」
「本来の"運命"が変わるとしても?」
「諦めないルン!」
「そう…ならしょうがない。無理矢理にでも諦めてもらうよ!!」
ことははララから"運命が変わろうが戦兎の事を狙い続ける"と聞いて離すことでは早期解決できないと思い、最終手段である"実力行使"で戦兎からララを離す事にする。
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!」
ことはがそう唱えると、リンクルストーン・エメラルドがリンクルスマホンという変身アイテムに挿し込まれていく。その後、リンクルスマホンの画面にアルファベットのfを書くと、Feliceという文字が浮かび上がる。
「フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
ことはがそう唱えると、服装や髪型、背丈が変化していく。
「あまねく命に祝福を…キュアフェリーチェ!!」
ことははキュアフェリーチェに変身し、まだ生身のララへ向かっていこうとしている。
「そっちがその気なら私だって…!!」
ララもことはに対抗する為に胸元にあるスターカラーペンダントでキュアミルキーへ変身する。
「スターカラーペンダント!」
「カラーチャージ!」
「きらめく星の力で♪ あこがれのわたし描くよ♪」
「トゥインクル、トゥインクル、プリキュア♪」
「長いわ!省略します!!」
スター☆トゥインクルプリキュアの変身が長い為、待ちきれないことはがキュアミルキー変身完了後のセリフ直前まで場面を飛ばした。
「天にあまねくミルキーウェイ!キュアミルキー!」
「はぁ…やっと変身したのね」
「変身が長いのはしょうがないルン!ってかあなた、変身前よりか口調も身体も大人びてるルン!」
「無駄話はいりません。いきます!」
ことははララへ勢いよく向かっていき、右腕を掴んで投げ飛ばす。投げ飛ばされたララは近くにある木の幹に身体を打ち付けられるが受け身を取っていたのであまりダメージはないようだ。
「あなた、結構やりますね」
「戦兎への想いが私を強くしてるルン…!私の事は誰も止められないルン!!」
ララの戦兎への想いは強いらしい。戦兎の事を話してたり、考えたりしている間にもその想いは少しずつ強くなるようだ。
「私は戦兎を諦めない……諦めないんだぁぁ!!!」
ララの"想い"が力へと変わる。ララの持つしし座のスターカラーペンが光だし、ララの石とは無関係にスターカラーペンダントに装填される。それと共にララはキュアミルキー しし座ドレスへとフォームチェンジする。
「嘘っ…この姿になれたルン!?」
「パワーアップした…!?」
「何でなれたのかは分からないけど、これで私が優勢ルン!!」
ララはそう言いながら、ことはに反撃していく。ララのスピードやパワーが先程と比べてだいぶ上がっている為、ことははララの攻撃を防ぐので精一杯のようだ。
「私の邪魔はさせないルン!私の"運命"は私が決めるルン!!!」
ことははララの猛攻撃を防いで疲れが溜まってしまい、隙を作ってしまう。ララはこの隙を突いて必殺技を放つ。
「プリキュア・しし座ミルキーショック!」
「ぐっ…避けきれない!」
隙を突かれたことははララの必殺技を避けきれずもろに受けてしまう。ことはは大ダメージを負い、その場に倒れ込む。
「私の勝ちルン。今後は私の邪魔をしないで欲しいルン」
ことはは立ち上がれず戦いの決着が着く。ララは倒れていることはにそう言い、その場を立ち去ろうとしている。
「ここは確か……ってはーちゃん大丈夫!?」
「みらい!?何故ついてきたのですか?」
「何故って…1人でどこかに向かうはーちゃんの姿が見えたから追ってきたの」
「ならすぐに家へ帰ってください!!ここにいてはダメです!」
「何で?」
「みらいにとってよくない事が……」
ことはは自分を追いかけてここへやって来たみらいに戦兎とさんごが仲良くしている様子をみせないよう、自宅へ帰るように必死に呼びかけるが間に合わなかった。みらいが戦兎がさんごと仲良くいちごクリームパンを食べている様子を見てしまったのだ。
「…………」
みらいは言葉を失い、同時に心の奥からは悲しみや嫉妬、怒りなどの悪いものが込み上げてくる。鬼石はみらいを強制的に嫉妬の"ホノオ"を纏いしキュアミラクルへと変身させる。
「戦兎を奪う人は全員私が殺す……この何よりも熱く燃える"ホノオ"で」
to be continued........
キュアミラクルの新たな姿の名称はキュアミラクル インフェルノスタイルです!