バーサーカーのヒーローアカデミア   作:残月

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ヒーロー名、決定。

 

 

 

体育祭が終わってから二日後、狂夜はねじれと共に電車に乗っている最中、めちゃくちゃ声を掛けられた。

 

 

「体育祭、見たぞ」「凄いな、見ていてハラハラしたよ」「かっこよかったです」「プロレスみたいな戦い方ばかりかと思ったけど、アクション映画みたいな戦いでドキドキさせてもらった」

 

「不思議、狂夜君が人気者」

「俺自身、不思議ですよ。あの体育祭が中継されているのも含めても、こんなに注目されるなんて思わなかったです」

 

 

電車から降りた後もチラチラと狂夜を見ている人達が多かった。中には女子高生も居たので、ねじれの機嫌が悪くなっていたのだが狂夜は気付いていなかった。

そんなトラブルがありつつも、雄英高校に到着した狂夜は教室に入るなり、轟から声を掛けられた。

 

 

「間桐、その……話が……」

「ああ、親父と会ったんだってな。昨日、親父から話を聞いて驚いたぞ。親父の幼馴染の人が轟のお母さんだったなんてな」

 

 

教室の端に移動した狂夜と轟は自分自身の親の話をする。狂夜の父である雁夜と轟の母である冷が幼馴染である事や実は長年、轟家のアシストを雁夜がしていた事実を話し合った。

 

 

「俺は……何も知らなかった。いや、知ろうともしなかった」

「そりゃ俺も同じだっての。親父が偶に幼馴染の見舞いに行ってるのは知ってたけど、轟のお母さんとは知らなかったし」

 

 

自身の親達の交流関係が意外と近かった事に驚く子二人。因みにを言うと雁夜は見舞いに頻繁に行っている姉の冬美と交流が多かったので知らなかったのは狂夜と焦凍だけである。

 

 

「お前ら、席に着け」

「お、相澤先生が来たからまた後でだな」

「……ああ」

 

 

教室に相澤が来たので速攻で静かになる1-A教室。相澤の怪我が治ったのなんだの話も挟みながら相澤から今後の話が語られ、教室内にピリッとした空気が流れる。

 

 

「今日のヒーロー情報学は……『コードネーム』ヒーロー名の考案だ」

「「「胸膨らむやつきたぁぁぁぁぁ!!」」」

 

しかし、相澤の口から語られた内容によってまたしても賑やかになる教室。だが、その騒ぎは相澤の睨みで一瞬で冷めて静かになる。

『ヒーロー名』それはヒーローとして活躍するためには必須な項目。

いい加減な名前を付けてしまったら生涯その名で呼ばれ続けることになるから大事な事である。

 

そして名と実績はプロヒーロー達によるドラフト指名が関係する。

先の体育祭を見てプロ達からの指名は既に行われておりそれを元にプロヒーローの所へ職場体験に行かせて経験を積ませようというのが学校の考えである。

 

 

「と言っても指名が本格化するのは2・3年……つまりは即戦力になってからだ。一年は大体将来への『興味』によるもので、情けない姿を見せれば一方的にキャンセルも珍しくない」

「大人は勝手だ!」

 

 

憤る峰田の声を無視して相澤は黒板に指名の内訳を映し出す。その内容にクラス中が騒ぎになる。

 

「例年はもっとバラけるんだか今回は片寄ったな」

 

 

轟 4123

爆豪 3556

常闇 360

間桐 355

飯田 301

上鳴 272

八百万 108

切島 68

麗日 20

瀬呂 14

 

 

「こんなにハッキリと分かれるとは」

「つーか、1位と2位の順番が逆転してんな」

「表彰台で暴れてりゃマイナスになるわな」

「ビビってんじゃねーよ、プロが!」

 

 

それぞれが思い思いの事を口にする。狂夜はボンヤリと「クラスでは上位だけど地味にドラフト低かった」とちょっとショックを受けていた。

 

 

「まぁ各自で思うことはあるだろうが、それも踏まえて全員にはこれから職場体験をしてもらう。USJでもう既に味わったと思うが、改めてヒーローとしてどうやるのかを学べるいい機会だ」

「そのためのヒーロー名なんですね!」

「ああ。だから慎重に決めろよ」

「そうよ! 適当に決めると地獄を見るわ!」

 

 

相澤の説明の途中でミッドナイトが教室に入ってくる。ミッドナイトからヒーロー名に関しての説明を受けた1-Aは各種それぞれヒーロー名を考えて発表する流れになった。

 

 

「ほんじゃ、俺からヒーロー名……『ターミネーター』」

「アタシもー!『エイリアンクイーン』!」

「未来からの侵略者に血が強酸性のアレを目指してるの!?やめときな!」

 

 

やたらと早く手を挙げた狂夜と芦戸。内容は明らかにボケに走ったヒーロー名だった。芦戸は不満そうだったが狂夜はふざけたのは明らかだった。出だしから大喜利みたいな空気になり、他のクラスメイトが尻込みをしている中、蛙吹が馴染みやすい名前を出したので流れが変わり、皆も安心して発表出来る様になった。次々にヒーロー名が決まっていき残っているのは狂夜、緑谷、爆豪のみとなる。

 

 

「そんじゃ、今度は真面目に……『バーサーカー』」

「さっきとあんまり変わってなくね?」

「自分自身の個性と混ぜ合わせた名前にしたいのね。でも、この名前だと逆の意味で捉えられてしまうかも知れないわよ?」

 

 

発表した名前に上鳴がツッコミを入れ、ミッドナイトも名は体を表し、良い意味で受け取られないと苦言を呈した。

 

 

「だからこそ……こんな個性でもヒーローになれると示したいから、この名前でと決めた」

「なら、良いわ。間桐君も決まったし……後は」

 

 

狂夜のヒーロー名も決まり、後は緑谷と爆豪となった。緑谷は『デク』とヒーロー名を決め、爆豪は何度もリテイクが出された後に保留とされた。

 

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