バーサーカーのヒーローアカデミア   作:残月

34 / 47
職場体験後の学校

 

 

 

職場体験を終え、通常の学校登校で久しぶりに会うクラスメイトと意見交換や感想を言いあう。それぞれが有意義な時間を過ごしたかと言えば違った例もある。

 

 

「ギャハハハハハハハハッ!マジか爆豪!」

「固まっちまって洗っても直らねぇんだ。笑うな……殺すぞ」

「やってみろよ、8:2坊や!」

「イメチェンにも程があるだろ、爆豪…!」

 

 

ベストジーニストに一週間念入りに強制的に8:2の髪形にされていた爆豪。切島や瀬呂と狂夜に笑われていて、キレていた。

 

 

「えー、活躍してたんじゃん」

「そうは言っても非難誘導とか、パトロールばかりだったから」

「私も似た様な感じだったわ。一度、隣国からの密航者を捕まえたけど」

「「それ、凄くない!?」」

 

 

他の場所では芦戸が耳郎と蛙吹と話していてヴィラン退治とかもやったとかで興奮していた。

 

 

「お茶子ちゃんはどうだったの?この一週間」

「とても……有意義だったよ」

「見事な構えだな。後で組手でもしてみるか?」

 

 

蛙吹の質問にお茶子は構えをしながら静かに息を吐いていた。

それはさながら今から格闘技でも始めるのではないかと言う雰囲気である。素早く拳を繰り出す様に狂夜も気になった様だ。

 

 

「目覚めたのね、お茶子ちゃん」

「バトルヒーローの所に行ってたんだっけ」

「一週間で変化がすげーよな」

「いや、上鳴。女ってのは本性を隠し持ってるもんなんだぜ?」

 

 

そんなお茶子を見ていた上鳴が呟く中、峰田は爪をかじりながらそんな事を言っている。マウントレディの所で嫌な経験をしたのだろうと、話を聞いていた者は察したがマウントレディに振り回されていたシンリンカムイの事を知っている狂夜からしてみれば苦笑いを浮かべる他ない。

この後、上鳴の迂闊な発言からヒーロー殺しの信念を肯定する様な一言が出てしまい、緑谷が上鳴を諫める。

 

 

「上鳴くん!」

「あ、ごめん……悪ぃ」

「確かに信念が通っている男だった。クールだと思う人もいるだろう。だが、俺はやはりヒーロー殺しの事は認められない……奴は粛清という手段を選んだ。どんな考えを持とうが、そこだけは間違いなんだ。俺のようなものを出さない為にも改めてヒーローを目指すのだ!」

 

 

ビシッと腕を振り、決意を新たにする飯田に緑谷は安心した様な表情になる。

 

 

「信念と因縁のぶつかりは必定……か」

「……なんだ、それ?」

 

 

何かを思い出したかの様に呟く狂夜に轟は首を傾げた。

 

 

「昔、なんかの本に載ってた言葉……今の状況にピッタリだと思ってな」

「信念と因縁……」

 

 

狂夜の言葉に轟も思う事があるのか悩ましげな雰囲気になっていた。

雑談もそこそこに授業となる。機動力を確かめるテストとなり、此処で驚かれたのは緑谷と狂夜だ。

瀬呂、飯田、芦戸、緑谷、狂夜とクラスでも機動力が高い面子での障害物レースとなったのだが……

 

 

「緑谷、スゲーっ!」

「間桐も完全について行ってる!?」

 

 

二人は個性を上手く扱い始めたのだ。緑谷はフルカウルを上手く使い、跳ねる様に障害物を跳んで行き、狂夜は個性のコントロールが格段に上がった状態で足場から足場への着地と跳躍が素早かった。

 

 

「な、マジかよっ!?」

「二人とも速すぎるよ!」

「緑谷君、間桐君!なんて素早さと身のこなしだ!」

 

 

瀬呂、芦戸、飯田の順にコメントを零し、自分に優位なレースだと思ったのに置いて行かれた瀬呂は焦りながらも緑谷と狂夜を追う。二人の進歩……と言うよりも緑谷の進歩に爆豪は静かに怒りに震えていた。それは緑谷に対してなのか、自分自身に対してなのかは本人のみが知る所である。

 

 

「凄いな、緑谷。動きが格段に上がってるぞ」

「落ち着け、行ける!常に緊張と冷静を……あ」

 

 

ほぼ同じ速度で跳んでいた狂夜は緑谷に話し掛ける。緑谷は集中していたのか狂夜の言葉に反応出来ず、更に注意不足で落下してしまった。その間に狂夜が緑谷を追い越してトップでゴールとなり、緑谷は最下位となった。

 

 

「まあ、なんだ……付け焼き刃でも凄いと思ったから精進するしかねーよな」

「そ、そうだね……足場の悪い場所では着地地点と力の入れ方が……ブツブツ……」

 

 

落下した緑谷を慰める発言の狂夜と反省しながらも、いつもの様に自己分析に取り掛かる緑谷。この後は授業も進めつつ、誰が一位になるかや動き方の課題などで大いに盛り上がった。

 

◆◇◆◇

 

 

「なあ、間桐。帰りにハンバーガーでも食べてかね?」

「あ、悪い……今日は先輩の所に行かないと駄目なんだわ」

「え、何何!デート!?」

 

 

授業も終わり放課後になり、上鳴から寄り道の提案をされた狂夜だったが断った。恋バナが好きな芦戸が速攻で食い付いた。

 

 

「職場体験に先輩がインターンに行ってる所に誘われたんだけど、思う所があって断ったんだよ。そしたら先輩、超不機嫌でさ……今日は宥めに行かないと……」

「けっ!リア充が……!」

 

 

狂夜の発言にあからさまな舌打ちをした峰田。

 

 

「つー訳で悪いけど今日は遠慮しとくわ」

「お、おお……じゃあな」

 

 

バタバタと教室から去って行く狂夜に声を掛けながら見送る上鳴。

 

 

「あれが本当にモテる奴の行動だよな」

「ぢぐじょぉぉぉぉぉ、オイラは職場体験で地獄を見たってのにぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」

「マウントレディの所で本当に何を見たんだよ、お前は」

 

 

瀬呂の発言に血の涙を流す峰田。そんな峰田を見ながらツッコミを入れた上鳴。

 

 

「間桐って何げに天然だよね」

「素直にデートって言えば良いのに」

「後で話聞きたーいー!」

 

 

狂夜の恋愛観を語り合う耳郎、葉隠、芦戸。狂夜が去った後の教室でそんな会話が繰り広げられていた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。