バーサーカーのヒーローアカデミア   作:残月

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戦闘訓練①

 

 

 

ヒーローを育成するといっても高校生。午前は必修科目の普通の勉強がある。

それぞれの担当教科の教師は有名なプロヒーローなのだが…基本は普通。今現在は英語の授業なのだが……

 

 

「んじゃ次の英文のうち間違っているのは?……おら、エヴィバディヘンズアップ盛り上がれー!!」

 

 

その授業風景にA組全員の気持ちが重なっていた。『普通だ』と。

しかも、プレゼント・マイクは授業を盛り上げようとしているが入試の時同様に誰も反応してくれない。

 

 

昼になれば大食堂でクックヒーローランチラッシュ一流の料理を安価で頂ける。

狂夜は上鳴、切島と昼食を楽しんでいた。

 

 

「午後の授業!いよいよだな!ヒーロー基礎学!」

「しかもオールマイトの授業!」

 

 

ヒーロー基礎学を学べると、切島と上鳴のテンションはかなりハイになっていた。

 

 

「とりあえず気持ちはわかるがメシを飛ばすな」

 

 

切島に至っては食べながら喋っていた為に、ご飯粒が狂夜のテーブル近くまで飛んできていた。

 

 

「おお、悪りぃ悪りぃ!」

「元気だね、アンタ等」

「ん、拳藤か」

 

 

悪いと言いながら口元のご飯粒を拭う切島。豪快な奴なんだな、と狂夜が思っていると後ろから声を掛けられた。振り向くと料理を乗せたトレーを持った拳藤が居た。

 

 

「声がデカいから目立ってるよ、アンタ達」

「だってよ、切島、上鳴」

「おお、悪い」

「やっぱプレイボーイだよなぁ……間桐って……」

 

 

拳藤から注目されていると言われ、狂夜に注意された切島は即座に謝罪をしたが、上鳴はブツブツと他の事を考えていた。

 

 

「そっちも午後からヒーロー基礎学か?」

「うん、こっちは担任のブラドキングだけど」

 

 

B組も午後からヒーロー基礎学なのだと拳藤から話を聞いた狂夜。もう少し話を聞きたいと思っていたが、拳藤は友達を待たせてるから、と行ってしまう。

 

 

「お前、もうB組の奴と交流があるのかよ?」

「入試の時と昨日、会ったばかりだよ」

 

 

切島の質問に簡潔に答えると狂夜はご飯を一気にかっ込んだ。昼食を食べ終わり…いよいよ午後の授業。 

 

 

「わーたーしーがー!普通にドアから来た!!」

 

 

午後のヒーロー基礎学が始まり、オールマイトがHAHAHAと笑いながらクラスに入って来た。オールマイトが来た事により教室内のテンションは更に上がる。

 

 

「オールマイトだ!すげぇ、本当に先生やってるんだな!!」

「銀時代シルバーエイジのコスチュームだ!」

「画風違いすぎて鳥肌が……」

「終始あのテンションなのか?」

 

 

ザワザワと盛り上がる教室でオールマイトは、その勢いで結構!と言わんばかりに話を進める。

 

 

「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地をつくる為様々な訓練を行う科目だ!単位数も最も多いぞ!早速だが今日はコレ!戦闘訓練!」

 

 

オールマイトが右手に持っていたのはBATTLEと書かれたカードだった。

 

 

「戦闘……」

「訓練……!」

 

 

戦闘訓練の単語に爆豪は面白そうに笑みを浮かべて、緑谷は少し、不安そうにしていた。

 

 

「そしてそいつに伴って……こちら!」

 

 

オールマイトは手にしたリモコンをピッと押す。すると、横の壁が動きだした。

 

 

 

「入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた……コスチューム!」

「「「おおお!!」」」

 

 

戦闘服/コスチュームを貰えると知り、教室内のテンションはMAXとなった。

 

 

「着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!」

「「「はーい!!」」」

 

 

オールマイトの言葉にA組生徒達は年相応の子供らしい返事を返していた。

 

 

「格好から入るってのも大切な事だぜ少年少女!自覚するのだ!今日から自分は…ヒーローなんだと!」

 

 

オールマイトの言葉を耳に刻みながら更衣室で着替える狂夜達。そして着替えを終えた者達が自分の戦闘服コスチュームに身を包みグラウンドに出てきた。

 

 

「間桐……お前のコスチュームって西洋甲冑?」

「そう言う、お前は私服か上鳴?」

 

 

グラウンド・βに到着した狂夜は上鳴からヒーローコスチュームは西洋甲冑なのかと問われていた。

狂夜のヒーローコスチュームは黒いフルプレートを纏った騎士の様な姿をしている。

対する上鳴は白のシャツに黒いジャージのような、シンプルな物で。ジャージの方にはイナズマを模した白いラインが入っている。

 

 

生徒全員が揃うまでは授業が開始されない為に、今はプチファッションショーと化していた。

 

上鳴みたいに私服にも見えない姿のような者も居れば、狂夜や飯田のように全身装甲の様な出で立ちもいて、葉隠に至ってはグローブとブーツのみだった。

それはナチュラルに裸なのでは?と思った狂夜だが、口にしたら女性陣から非難の声が上がるのは明白なので黙っていた。

そして少し遅れてから緑谷も合流するが、その姿はオールマイトのオマージュというのが丸出しのコスチュームだった。

ついでに言うなら、麗日のコスチュームはサイズが合っていない為かパツパツの状態になっており、麗日の体のラインが浮き彫りになっていた。それを見た上鳴と峰田はグッと親指を立てていた。

 

 

「先生!ここは入試時の演習場だと思われますが…また市街地演習を行うのでしょうか?」

「いや!もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練だ!!」

 

 

遅れてきた緑谷を含めて漸く、授業が開始された。飯田の言った通り、この場所は入試の実技試験が行われた場所である。

 

 

「屋内?」

「敵退治といえば大半が屋外での事をイメージしがちだが、統計で言えば逆に屋内の方が凶悪敵出現率が高いのさ。監禁・軟禁・裏商売……このヒーロー飽和社会において真に賢しい敵は屋内に潜む!君らにはこれからは『ヒーロー組』と『敵組』に分かれて2vs2の屋内戦を行ってもらう」

「基礎訓練も無しにいきなり?」

 

 

蛙吹は首を傾げながらオールマイトに疑問を投げ掛ける。

 

 

「その基礎を知る為の戦闘訓練だ!ただし!今回は入試の様なただぶっ壊せばオッケーってのじゃない所がミソだ!」

 

 

カッと気合いの入った一言を告げるオールマイト。それと共に生徒達の疑問は更に沸き上がった。

 

 

「勝敗のシステムはどうなりますか?」

「ぶっ飛ばしてもいいんすか」

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか?」

「分かれるとはどのような分かれ方をするのですか」

「ヴィラン役は悪役みたいな変装するんですか?」

「ヒーロー役の方が女にモテそう!」

 

「んんん〜聖徳太子ィィ!」

 

 

それぞれが疑問を口にする中で、オールマイトは怒涛の質問返答にどう答えたら良いか悩んで苦悩していた。オールマイトは何処からかカンペを取り出し、そのまま戦闘訓練の説明に入る。

 

 

「いいかい?『敵組』がアジトに核兵器を隠してあり『ヒーロー』がそれを処理しようとしている、と言う設定だ」

 

 

オールマイトの説明に、やけに設定がアメリカンだ、と生徒全員が思っていた。

 

 

「『ヒーロー』の勝利条件は、『ヴィラン』を二人の捕縛または『核兵器』の回収、触れるだけでいいぞ!そして『ヴィラン』の勝利条件は『ヒーロー』を二人の捕縛、もしくは制限時間まで『核兵器』を守り切ることだ!捕縛には配布されている『確保テープ』を使うこと、これを相手に巻きつければ捕縛完了となるぞ!制限時間は15分!ヤバい場合は先生が止めるぞ!」

 

 

カンペのセリフを丸々読んだオールマイト。カンペが無ければ、とても先生らしいのに……と少し残念な絵である。

 

 

「そしてコンビ及び対決相手は…クジで決める!」

「ええ!?て、適当なのですか!?」

 

 

用意周到にオールマイトは既にクジを用意していた。クジでコンビを決めるのは適当なのでは?と飯田が声を上げる。

 

 

「プロは他事務所のヒーローと急造チームアップすることも多いしそういう事じゃないかな?」

「そうか…先を見据えた計らい!失礼致しました!」

「いいよ!早くやろ!」

 

 

緑谷の発言に飯田はオールマイトに頭を下げた。そしてクジによって選別されたチーム分けは以下の通りである。 

 

A 緑谷 麗日

 

B 轟 障子

 

C 八百万 峰田

 

D 飯田 爆豪

 

E 芦戸 間桐

 

F 砂藤 口田

 

G 耳郎 上鳴

 

H 常闇 蛙吹

 

I 尾白 葉隠

 

J 切島 瀬呂

 

このチーム分けでヒーロー側とヴィラン側に分かれて戦う。

初戦はAチームとDチームの戦い。AチームがヒーローでDチームがヴィランの設定である。狂夜は爆豪がヴィランって適役だな、と心の中で思っていたが、案の定といった感じで戦闘訓練が進んでいた。

 

爆豪は緑谷を狙い撃ちにしていた。その目付きや行動はヴィランそのものだと、モニターで見ていた全員の気持ちだろう。

麗日は緑谷と別行動を取って『核』の回収に向かったが、ヴィラン役に成りきった飯田に阻まれていた。訓練場の音声はオールマイトにしか聞こえないのだが、飯田はヴィランを演じようと必死なのは伝わってきた。

そして緑谷と爆豪の戦いは決着を迎える。

緑谷に殴りかかった爆豪だが、緑谷はそれを予測して爆豪の拳を受け止めつつ天井を拳で破壊した。天井を突き抜ける緑谷の拳は下のフロアから屋上までを吹き抜けにすると、麗日が柱をバットの様に扱いフロア破壊の際に出来た残骸や破片を殴り飛ばして飯田に攻撃する。それらを防ごうと構えた飯田だが、それと同時に跳んだ麗日が『核』を回収してゲームセット。

 

 

「勝者……ヒーロー!ヒーローチームWIN!!」

 

 

結果が出たとオールマイトの叫びがモニタールームと訓練場に響き渡る。

そして講評の時間となるが緑谷は不在だった。先程フロアを吹き抜けにした拳が再び、腕をバキボキにしたからである。

緑谷抜きでの講評は飯田がベストとされた。その理由は何故か?オールマイトの問い掛けに八百万が答えた。

 

 

「それは飯田さんが1番状況を理解し適切な行動をしたためです。緑谷さんは核があるとは思えない攻撃をし、麗日さんは気の緩み、爆豪さんにいたっては私怨丸出しの独断行動をしていたからです。飯田さんは訓練をキチンと理解し、相手への対策を練り、『核』の争奪される事を前提とした対処を行った。ヒーローチームの勝ちは「訓練」だという甘えから生じた反則勝ちみたいなものですわ」

「お、オーケーだ。八百万ガール……ま、まあ飯田少年もまだまだ硬い所があったがね」

 

 

八百万の答えが正確すぎたのかオールマイトは言う事を殆ど奪われてしまった為に表情が固くなっていた。

そして初戦から凄まじい戦いだったと残ったA組の生徒も奮起して訓練に臨んでいた。その後の訓練は順調に進み、順番が狂夜と芦戸の番となる。

 

 

「それじゃ行こっか間桐!」

「ああ……行こうか」

 

 

笑顔の芦戸に狂夜は『個性』が暴走しない様にしないとな……と考えながらステージとなっているビルへと足を踏み入れた。

 




狂夜のコスチュームはFate/zeroバーサーカー/ランスロットの姿です。
FGOなら再臨の第二段階。
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