『PSYクオリアって?』『ああ!』   作:ヤマシロ=サン

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ほら早い(?)


第10話

「ファイナルターン!!」

 

 

 

 

 

 

レンの手札は3枚、それにそのうち二枚は何かわかってんだ、畳み掛けるならここしかないぞ……トシキ……!

 

 

 

「バーニングホーンをコール!バーニングホーンでブラスターダークをアタック!」

 

「………。」

 

 

これでレンのインターセプトを封じた。あとはレンのさっきのドロートリガーで引いた一枚が何かによるが。

 

「………ジ・エンドでファントムブラスターを攻撃。」

 

「………ッ……、リアガードを……ッ!………ノーガードだ。」

 

 

レンも悟った。

 

 

 

()()()()()()()』と。

 

 

「チェックザドライブトリガー。……ファーストチェック。」

 

 

 

『槍の化身 ター』

 

 

 

「ぐ………ッ!」

 

「☆トリガーだ。効果は全てジ・エンドに。セカンドチェック……!」

 

 

トシキは二枚目を見た。そして、ニヤリと不気味に笑う。あ、これ()()()()

 

 

 

『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』

 

 

 

「……レン、お前ならこの意味………()()()()()()

 

「……えぇ。」

 

 

トシキは引いたジ・エンドをドロップゾーンに置く。………そして。

 

 

 

「………()()()()()()()()だ。……ジ・エンドは再び立ち上がる!!」

 

 

 

これがジ・エンドのスキル。アタックヒット時にもう一枚のジ・エンドを捨てることでスタンドできるというものだ。

 

 

「………ッ、櫂………!!」

 

「エルモのブースト、ジ・エンドでファントムブラスターオーバーロードに攻撃だ!!」

 

『約束の火エルモ』はオーバーロードをブーストした時、更にパワーを+6000するスキルを持っている。これでジ・エンドはさっきのトリガー含め、パワーは28000となった。それにクリティカルは2。攻撃さえ通せば勝てる。

 

 

「…まだだ、私は……、()()は櫂を……超えるんだッ!! ガード!!」

 

 

 

 

 

『グリムリーパー』

『アビス・フリーザー』

『ブラスターダーク』

 

 

 

……残り一枚はブラスターダークだったか。これでファントムブラスターオーバーロードのパワーは33000。

 

 

「…トリガー1枚で抜けるな。引け、トシキ。」

 

 

トシキはこくりと頷いた。

 

 

「チェックザドライブトリガー、ファーストチェック。」

 

 

 

『ドラゴニック・オーバーロード』

 

 

 

……トリガーじゃない。

 

 

 

「……セカンドチェック!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ドラゴンモンク ゲンジョウ』

 

 

 

「ゲット、ヒールトリガー。効果は全てジ・エンドへ!!」

 

「ぐぅ………ッ!!」

 

 

 

 

これでパワーは33000、ファントムブラスターオーバーロードに並んだ。これで攻撃は通る。

 

 

 

 

ジ・エンドの激しい剣舞と銃撃が入り混じった攻撃がファントムブラスターオーバーロードを捉えた。オーバーロードは膝から崩れ落ちる。

 

 

 

 

 

 

ーーーートシキが勝った。

 

 

 

 

「トシキ……!」

 

「………ッ、……あぁ……!」

 

 

 

トシキは遂に成し遂げた。成し遂げてしまった。PSYクオリアの運命力をも凌駕するファイターになったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………だ。

 

 

「まだだ………!」

 

 

 

 

乱雑に置かれたトリガーゾーンのカードを見た。

 

 

 

『ファントムブラスタードラゴン』

()()()()()()()()

 

 

 

「ッ!?」

 

 

 

 

ヒールトリガーだと………!?

 

 

「まだだ……、ボクのPSYクオリアは終わってない……!まだッ!!勝利のビジョンは………ッ!!」

 

 

 

まだ、レンは終わってなかった。満身創痍ながらも首の皮一枚でつなげてきた。

 

 

「……なんて執念してやがる……!」

 

「くくく……、またこれで、ボクにターンが回ってくる……!このファイト、ボクの勝ちだ……ッ!!」

 

 

そう、ここでヒールトリガーを引いてしまったおかげでファントムブラスターオーバーロードのパワーは18000、リアガードのバーニングホーンの攻撃はブースト込みでも通らない。つまり、またレンのターンが回ってきてしまうのだ。まさか………、引き当ててしまうなんて………!

 

 

()()()()、レン。」

 

 

トシキが手札から見せた一枚のカード……、それは。

 

 

 

『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』

 

 

 

 

「ひ………っ!」

 

 

 

 

 

「ぺ ル ソ ナ ブ ラ ス ト」

 

 

 

 

 

レンの顔が再び青ざめる。あいつの手札はもう無い、受けるしか無いんだ。

 

 

 

 

「うわぁ……。」

 

 

 

今めっちゃ悪そうな顔になってたぞ、トシキ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

「トシキ、おめでとう。正直負けたと思ったわ。」

 

「最悪の事態を想定して予め用意しておくことを教わったからな。といっても、トリガーチェックでジ・エンドが出たおかげなんだが。」

 

「にしても、最後のお前の顔すごく悪そうな顔になってたぞ。チームAL4の白髪クンにしたときみたいな顔してたじゃん。」

 

「……うるさい。」

 

「まぁ、いいか。……とりあえずお前さんの勝利を祝って…………、乾杯。」

 

「………。」

 

 

二人でジュースの入ったコップで乾杯をした。………俺とトシキは俺の家でこうやって、打ち上げをしているわけだが。

 

 

「なんでボクも混ぜてくれないんですかー?ハルトー。」

 

 

何故かレンもついて来てるし。

 

 

「うるせー、俺はトシキが勝つ方に全振りしてたからお前の勝利なんか望んでなかったんだよォ!!」

 

「ひどいですよハルト。ボクの心はもうズタズタなんで慰めてくれませんかー?」

 

「そんな軽口聞けるなら大丈夫だろ。」

 

「うぅぅ………!」

 

 

「……レン。」

 

 

トシキが声をかける。

 

 

「なんですか、櫂。これ以上ボクをいじめるのはやめてください。」

 

「PSYクオリアなんてチカラ、無くても強くなれる。俺はそれを今日証明したつもりだ。……レンはどう感じた?」

 

「………。」

 

「俺は昔の、3人で楽しくファイトしてたあの頃に戻りたい。あの頃のお前が一番輝いてたと俺は思うんだ。」

 

「………過去には戻れない、そんなことくらい櫂もわかってるでしょう?」

 

「………ッ…!」

 

「それにPSYクオリアが絶対的なチカラじゃない、そんなことはハルトに負けたときにわかりました。それでも………!」

 

「………。」

 

 

レンは顔を上げ、櫂を、まっすぐとその目を見て言った。

 

 

「それでも、ボクは櫂に追いつきたかった……!!だって、櫂は……、昔も今もボクの目標だったから………ッ!!」

 

「……レン。」

 

「なんでもよかった。あの時もそうだった。チームで一番弱かったのはボクだった。強くなってチームの役に立ちたかった。テツと櫂、二人の隣に立ちたかったんだ……!!そして、ずっと思ってた。一回だけでも、まぐれでもいいから櫂に勝ちたかったんだ……!」

 

 

震え声で弱々しくレンは言った。レンが力を欲した理由、元々はチームのために、チームの力になりたかったからなんだ。

 

 

 

「レン。」

 

「…………なんですかハルト。」

 

「もう一度トシキとファイトするんだ。」

 

 

「……無理ですよ。あの力を以てしても勝てなかった。ましてやボクだけの力で勝つなんて……。」

 

すると、トシキはデッキケースを出して言った。

 

 

「レン、俺とファイトだ。俺は知ってる。お前が表では明るく振舞ってても、裏では試行錯誤を繰り返して必死に強くなろうとしてたことを。きっと今でもそのはずだ。お前の、お前だけの力で俺を倒してみろ。」

 

「櫂………。」

 

「レン、お前のPSYクオリアを通したファイト、それもきっとお前にとってはいい経験になってるはずだ。チカラが無くてもお前は弱くなんてない。騙されたと思ってやってみな?」

 

 

PSYクオリアはユニットとの意思疎通だけでなく、ファイトの流れがよく見えるようになる。その感覚さえ思い出せれば……。

 

 

「………わかりました。櫂、ボクとファイトだ。」

 

「ああ。」

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

「ファントムブラスターオーバーロードでジ・エンドにアタック。」

 

「…………ノーガード。」

 

「ドライブチェック、1枚目………、2枚目、クリティカルトリガー。パワーはブラスターダーク、クリティカルはオーバーロード。」

 

「ダメージチェック。…………トリガーなし、お前の勝ちだ。」

 

「え…………。」

 

 

レンは心底驚いたような表情でトシキのダメージゾーンを見た。そこには6枚、カードが並んでいる。

 

 

 

「………か、勝て………た…………?」

 

「ほら、PSYクオリアなんて無くても勝てたじゃん。」

 

 

レンはPSYクオリアを使っていた時の経験を決して無駄にしてなかった。それを自然と糧にして強くなってたんだ。

 

 

「……………ぅ、うぅ………、勝でた……ッ……!櫂に………ッ、うぅぅ………!」

 

「……泣くなよ。」

 

 

レンの目からは大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。すると、突然抱きしめられ、俺の胸に顔を埋めていた。

 

 

「だって……、うれじくて………、うれじぐでぇ…………ッ!」

 

「………。」

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

結局、レンはそのまま眠ってしまったので大変不本意だが、俺の家に泊めることになってしまった。夜も遅いので今回はお開きということになった。

 

 

「トシキ、レンとファイトした時、本気で戦ったのか?」

 

「………俺が手を抜いたことがあると思うか?」

 

 

あっ、やっぱ悔しかったんだ。

 

 

「そうか……、俺も負けてられないな。」

 

「……あぁ。」

 

「じゃ、また明日なトシキ。」

 

「…じゃあな。」

 

 

トシキは自宅に(と言ってもすぐ隣だけど)帰って行った。

 

 

「さぁて、俺も寝るかなぁ。」

 

 

うぅーんと唸り声をあげながら背伸びをして、自分の部屋に戻ろうと振り向いた時だった。

 

 

「ハルト。」

 

「……なんだレン、起きてたのか。」

 

「ふふっ、()()、ねぇ………。」

 

 

……?

 

 

レンの反応が変だ………。

 

 

「…あー、そういうことか。」

 

「うんうん、そういうことー♪」

 

 

まぁ、結論から言うとコイツは俺の()()()()()()()()だ。眼の色が普段のレンよりも紅いのだ。てか、目に光がない。

 

 

「いやぁ、ハルトのオトモダチの『カイ』って人すごいんだね。PSYクオリアの運命力ですらねじ伏せちゃうんだからね。」

 

「あぁそうだな(適当)で、何の用だよ、俺はもう寝たいんだけど。」

 

「えぇ〜、ハルトといちゃいちゃしたいから出てきたのに〜。」

 

「うるせ、夢でも出てくるクセにリアルでも出てくるんじゃねえよ。」

 

 

すると突然抱きつかれて、押し倒されてしまう。

 

 

「なんで?私、ハルトがいないと何もできないのに。ハルトが寝ている間だけなんて我慢できないよ。」

 

「………。」

 

「すんすん……、イヤだなー。レンの匂いが染み付いてる。でも……、私の身体だし。それに…他の女の匂いも少しするね…。」

 

「他の女って……、別に何もしてないぞ?」

 

「へぇ…、まあいいや。なんならいっそのことレン(わたし)の匂いたくさんつけちゃうね♪」

 

 

「なにを……んむッ!?」

 

「んむ……ッ、ちゅ…、ん……♡」

 

 

押し倒されたかと思ったら突然唇を奪われた。突然のキスに驚きを隠せなかった。それと同時にとてつもない快感が襲う。

 

 

「ぷはぁ……♡」

 

「………はぁ、はぁ……。なんで、いきなり……。」

 

「えへへ……、やっぱり気持ちいいよねハルト♡」

 

「ふーん、アイツ、こんなことして胸押さえてるんだ。なんでそんなことするのかなぁ……。」

 

 

ダークはおもむろに自分の服の中に手を突っ込んだ。すると、服の中からするすると白い包帯が落ちてくる。

 

 

「ふぅー、苦しかった〜。」

 

 

そう言うと、彼女は正面からその胸を押しつけるように抱きついてきた。

 

 

「……おい。」

 

「うーん、やっぱりこんな小さい胸じゃハルトは喜んでくれないよね。」

 

 

いや、そんなことないんだが。誰であれ、そんなことされたらこっちも気が気じゃなくなるんだけど。

 

 

「私の身体ならもっと、ハルトを喜ばせられるのにね。……ハルトのために育ててきた身体だから。」

 

「そんなこと言っても俺の答えは変わらないぞ。」

 

「………えー。」

 

 

ダークは俺の胸に顔を埋めてきた。

 

 

「私ねー、ハルトとこうやって直に触れられて、過ごせてすごい幸せなんだ……♡ もうこの身体もらっちゃおうかな……。

 

「……だとしてもな。お前は惑星クレイの住人で、この世界ではカードのキャラクターでしかない。」

 

「……そう言うと思ったよ、ハルトなら。そこらへんのメリハリは恐ろしいくらいハッキリさせてしまうからね貴方は。」

 

 

 

「ま………。」

 

 

 

 

 

 

 

そんなことで止める気(諦めるつもり)もないけどね

 

 

 

 

 

 

 

彼女は()()()のように狂気を宿した瞳を不気味に輝かせながら嗤っていた。

 

 

 

 

「…………()()、私が出るから。」

 

「なに………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーあいつの言ったあの言葉、その時の俺は理解出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

『ぴんぽーん』

 

 

そして翌朝、結局あまり眠れなかった俺はコーヒーを飲みながら時間になるまでテレビを眺めていると突然インターホンが鳴った。

 

 

「はーい。」

 

 

玄関に行き扉を開けた。

 

 

「どちらさm…………、あぁ……。」

 

「レン様の迎えに来たわ、入れなさい。」

 

 

そこにいたのは青い髪に青を基調としたライダースワンピを着こなし、腰には可愛らしいピンク色のリボン、チームAL4の青髪ちゃんこと『鳴海 アサカ』さんだ。

 

 

「あー……、気苦労かけてすみません。どうぞどうぞ。」

 

「お邪魔するわね。」

 

 

とりあえず中に入れて、椅子に腰を掛けさせた。

 

 

「あ、コーヒーです。よかったらどうぞ。」

 

「ありがとう、いただくわ。」

 

 

さっき豆を挽いて作ったコーヒーだから、そこらのインスタントよりかは美味しい自信はあるんだけどどうかな……。

 

 

「ぶほっ……!?」

 

「ど、どうしました鳴海さん!?」

 

 

突然鳴海さんがコーヒーを噴き出したからめっちゃびっくりした。

 

 

「けほっ……、これってブラック……?」

 

「あ、すみません。シロップとミルク持ってきますね。」

 

「………悪いわね。」

 

「いえいえ。」

 

 

鳴海さん大人っぽいのにブラック飲めないんだ。……かわいいな。

 

 

そんなことを思いながら棚にあるガムシロップとコーヒーフレッシュを取りに行った。

 

 

 

***

 

 

「ねぇ、木崎。」

 

「はい。てか、俺の名前知ってるんすね。多分初対面だと思うんですけど。」

 

 

昨日、レンとトシキのファイトの時は奥の方でファイトを観てたのはわかったけど話したことはなかったな。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

一瞬俺の思考が停止した。神妙な顔で鳴海さんはそう聞いてきたのだ。

 

 

「貴方が普通のファイターじゃないのはわかってる。レン様を下し、挙げ句の果てには少しの間とはいえ、レン様を寝たきりの状態に、精神的に不安定な状態にさせてしまった。正直あなたのことを私は()()()()()わ。」

 

「……すみません。」

 

「謝ることないわ。今は貴方のこと別に憎んでなんかいないし。」

 

「なんでですか?少しの間だけとはいえ、レンをおかしくしてしまったのも事実でしょう?」

 

 

今もおかしいけど………、じゃなくて、鳴海さんの様子をみる限りレンのことをものすごく慕ってるみたいだったから憎まれたり恨まれたりしててもおかしくないのに。

 

 

「……そうね。でも、あの後のレン様のご様子を見てたらあなたを憎むことなんてできなくなってしまったわ。」

 

「……。」

 

「レン様、あなたのことを話す時とても楽しそうに話すんだもの。ここ最近では見たことないくらい綺麗な笑顔をされてたわ。……私やテツと話しててもあんな笑顔見せないのに、正直妬ましいくらいよ。だからすぐわかったの、貴方は悪い人じゃないって。」

 

 

 

 

 

 

「それにね……、私知ってるのよ。()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

 

「……いつ頃から気づいてたんですか?」

 

「気づいたのは半年くらい前のことよ。レン様がシャワーを浴びてる時に偶々背中を見てしまったのだけど、あまりにも華奢すぎるし、腰回りを見たらすぐに気づかされたのよね。それに、レン様からは()()()()()()()もしなかった。清潔にされてるとはいえそういう匂いがしなかった時点で違和感を覚えてたの。」

 

「やっばり、さすがレンのそばにいるだけはありますね。」

 

「当たり前よ。だけど、この事実はできることなら……………………気づきたくなかった。」

 

 

ふるふると震えながら俯く鳴海さん。彼女のその気持ち、わからなくもなかった。

 

 

「………本気で、本気でレン様のことが好きだったの。その事実を知ってしまった時、苦しくて、つらくて、とても耐えられなかった。」

 

「………鳴海さん。」

 

「………私の願いはもう叶わない。だけど、レン様のことは誰よりも好きなの。だからレン様には………幸せになってほしい。」

 

「…………。」

 

「木崎………、レン様のこと幸せにしてあげて。」

 

「……俺には無理ですよ。俺、アイツのことをそんな目で見たことなんて一度もないんです。」

 

「………。」

 

「さっきの質問の答えですけど、レンは俺の友人で、ライバルです。昨日のファイトでアイツは更に大きくなった。自分もなんだかんだ言いながらも嫌いではないんで、仲良くしていきたいとは思ってるんですよ。」

 

「……なによ。」

 

「え?」

 

 

 

 

次の瞬間、鳴海さんの渾身の右ストレートが俺の顔面を捉えた。

 

 

「ぶべら!?」

 

 

女性とは思えない威力に驚きつつもバランスを崩し、そのまま俺はいすと一緒に倒れてしまう。

 

 

「貴方はレン様と繋がれる資格がある!!私と違ってね!!なのに、なにそんな贅沢言ってんのよ!!」

 

「いぎなりなにずるんでずか!?てか、向こうから一方的に絡んできて好きもクソもないですよ!!」

 

「そもそも貴方はレン様と関係があるだけでもありがたいことなのに、それに加えて好かれてるのよ!?もう、神に感謝してもいいくらいだわ!!」

 

「知らんがな!!それは鳴海さんが一方的に思ってることでしょーが!!」

 

「なんでレン様はこんな畜生人間なんか好きになったのよおおお!!!」

 

 

 

……畜生呼ばわりは流石に酷くないですか?

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「すみません、流石に鳴海さんの気持ちを蔑ろにしすぎでした。」

 

「……。」

 

 

あの後、言い合いになって15回くらい顔面に拳を捻じ込まれた俺は根負けしてこうやって頭を下げている。鳴海さんも目を赤くして息をあげていた。女性泣かすなんて本当に自分って畜生だな。そういうとこ直さないと……。

 

 

 

「……お詫びと言ってはなんですけど、朝食食べていきますか?」

 

「………うん。」

 

 

 

 

 

とりあえずなにも食べてなかったみたいなんで朝食を作って食べてもらった。鳴海さんに美味しいと言ってもらえたのでよかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 




ダークボンドトランペッターちゃんの話書きたいです()


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