こんな感じで何も思い浮かばなければ期間空きまくるので、どうぞよろしくお願いします。
あと、ダークボンドトランペッターのOR手に入って満足です()
「でさ、ブレードのやつが拗ねちゃってしばらく口聞いてくれなくなっちまったんだよなー。」
「あはは、まぁ、ブレードは割と嫉妬深いからね。ハルトが迂闊だったんだと思うよ。」
「えぇ……、俺が悪いのかよ……。」
「んー、全面的にハルトが悪いっ!!っていう気は無いけどさ、きっとブレードは褒めて欲しかったんじゃないかな。」
「………そもそもさ、アイツ料理がめちゃくちゃ下手くそだったことに俺は驚いてるんだよ。」
見た目は凄くうまそうなスープなのに一口食べた瞬間に口が弾け飛びそうになったもんな。あ、物理的にね?
「あれでも上手くなった方だよ。最初なんか食べた人は最低5日は寝込んでたんだからね。」
「……まじか。」
「うん。ボクも………1週間くらい意識不明だったし………。」
そんな虚ろな目で空を見上げているのは、レモン色の短い髪に青い被り物をし、水色の瞳に赤縁眼鏡、服装は近未来感の溢れた青い装束のような服を着ている。かなり中性的な容姿をしているが、れっきとした女の子である。
そんな彼女の名前は『小さな賢者 マロン』
名前の通り、賢者で、博識である。
***
マロンは割と温厚な性格してるからさ、結構俺も話しやすいんだよね。ブレードやダークに話したらちょっとしたことでハイライトオフで迫ってくるんだもん。俺目線結構助かってる部分もあるんだよな、困ったことの相談にも乗ってくれるし、ポジション的に言えばかなり親友に近いって感じかな。
「ん、そろそろお昼になるね。ハルト、ボクの家でお昼食べていかない?ご馳走するよ、って言っても料理がそこまで得意なわけでもないけど。……………ダメかな?」
かわいい(直球)
その上目遣いが既に俺から断るっていう選択肢を消しにかかってるんだよな。よって答えは一つ。
「じゃあ、お邪魔しようかな。」
「よしっ、それじゃボクの家に行こうか。」
***
「お邪魔しまーす。」
「はーい、どうぞ。」
そして、マロンの家にやってきた。家はあまり広くは無いが、それは多分本棚が沢山あるから狭く感じるだけなんだろう。生活するスペースをかなり削っているようにも見えた。流石賢者って呼ばれてるだけあって本も沢山読んでいることが一目でわかる。
「〜♪」
鼻歌交じりにおたまを握っているのはもちろんマロンだ。エプロンを付けてる姿は正直可愛いと思う。
「おまたせハルト、カレー作ってみたんだ。味の感想聞かせてね♪」
「おっ、すごく美味しそうだな。いただきまーす。」
俺はスプーンでルーをご飯とうまく絡めてすくい、口の中へと運んだ。
「ん……、美味しい……!」
単刀直入に言うと、すごく、もう今までに食べたことないくらいに美味しかった。カレーがここまで美味しく感じたのは初めてだ。というか、俺好みにここまで仕上げたマロンがすごいんだな。
「ホント?えへへ、口にあったみたいでよかったよ。まだまだ沢山あるからどんどん食べてね♪」
マロンもホッとしたような安心した表情を浮かべ、笑顔を浮かべた。
俺はしばらくの間、どんどん進むスプーンを止めることが出来なかった。
***
ボクはハルトのことならなんでも知っている。
身長、体重、IQ.、体脂肪率、好きな食べ物、好きな飲み物、ペットにしたい生き物、好きな女性のタイプ、苦手な性格など、例を挙げればキリがないほどにだ。
今回作ったこのカレーもハルト『だけ』の好みに仕上げた。カレーのルーの分量や種類、人参の刻み方、じゃがいもの大きさ、煮込む時間の長さ、肉の固さなど寸分狂わず正確に作り上げている。
「んっ、うめぇ………!」
ハルトが間違いなくおいしいと言ってくれるのはわかってたとはいえ、やっぱり好きな人に美味しいと笑顔を見せてくれるのは嬉しいものだ。ボクの頰が熱くなり、緩んでいるのがわかる。
ここで、ボク特製の媚薬と睡眠薬を合わせたものをカレーに投与して、ハルトを眠らせた後、じっくりと既成事実を作ってしまっても良かったのだが、そんなことはしなかった、というよりできなかった。そんな無理やりハルトを襲って、孕んだとしてもハルトは喜んでくれるはずがない。もしかしたら嫌われるかもしれない。それだけは絶対にあってはならないのだ。
………というのは、一番最後以外は建前で、目的はもう一つある。そもそも、ブレードたちみたいな強引な方法でハルトを堕とすのは合理的じゃないからボクとしてはあまり好みじゃないってことだ。
だからボクはハルトにとって別の意味で特別なヒトになることにしたんだ。友人、親友のような位置に立つことでハルトのブレードたちには見せない表情、ボクだけを頼ってくれるように仕向けている。ボクの持つ知識なんてハルトのためだけにあるようなものだ。
ここらへんに住む人たちはみんなそうだ。ハルトのデッキのユニットたち、また、初めてハルトにあって感化されたユニットたちが住んでいる。よって、この区域は全てハルトを中心にして回っているんだ。みんなハルトのことが大好きだし、ハルトさえいればクレイなんてどうでもいいとまで思っている末期の奴らもいるくらいだ。………ま、その末期にボクやブレードも入っちゃうんだけどね。
ブレードの兄はアルフレッドに次ぐロイヤルパラディンの指揮者であり、常に前線に立ち、仲間を鼓舞し、引っぱっている。妹であるハルトのブラスターブレードも勿論才能は兄譲りで高い。現場の指揮能力も譲らず劣らずってところだね。……まぁ、物事への関心が薄いし、ハルトのことばっかり考えてるからその点を含むならかなり兄に劣っているのかもしれないね。
まぁ、彼女のことは置いておくとしてボクだってそうだ。ボクなんて突発したスキルもないただのグレード1。ブラスターブレードのように周りを鼓舞することもできない。それでもハルトはボクを必要としてくれた。それだけで嬉しかったんだ。
ハルトが望むならどんなことでもするよ。でも、ハルトはボクたちのことを大事にしてくれてるから無茶なことをさせようとしたりは絶対にしない。みんなが積極的にアプローチを仕掛けても上手く有耶無耶にして誤魔化しながら躱してる。ハルトも、平等に、みんなのものであろうとしてくれてるんだ。でも、ここ最近は周りからの激しすぎるアプローチに疲れてるみたいだ。そのことを知った時にボクのすべきことがわかったんだ。
ハルトの親しい位置に立って、癒してあげること。
これは恋愛感情を捨てないといけないかなりハイリスクな行動だ。親身になってあげないといけない。アプローチも制限されてしまうだろう。ハルトのことが大好きな周りの連中に譲らないといけない。それを思った時、迷ってしまった。
でも、ハルトの顔を思い返すと、胸がキュンキュンして苦しくなっちゃって………、ハルトへの愛が抑えきれなくなってしまいそうになるんだ。
だから………
***
「んむっ………、んっ………///」
夜、ボクは静かに眠るハルトを襲うんだ。今だってそう、ハルトの口に舌を潜り込ませてディープキスの快感に浸っている。でも、ハルトは起きない。理由は簡単、眠りを深くする魔法をかけているんだ。これでよほどの物理的な痛みを加えない限り起きないはず。
「……ぷはぁ………♡」
苦しくなって顔を離す。すると、ボクとハルトの口と口で銀の糸がたらりと垂れた。
「ふふっ、ハルト……♡」
幸せだった、ただただ幸せだった。ハルトが好き。そんな人とこうして繋がっている。それはもう、麻薬的で病みつきになるようなそんな幸福感に襲われる。
万が一、ハルトが起きてしまったら………?
「〜〜〜ッ♡」
ボクの背中にゾクゾクと何かが走った。無意識にボクは服の裾に手をかけ持ち上げていく。そして、その服を地面に捨て、上半身には何も隠すものがない、生まれたままの姿となった。ハルトの目が開くだけでボクの醜態が晒されてしまう、そう思うだけで興奮し、息が荒くなっていくのがわかった。
「は………っ♡はぁ………っ♡………んっ♡」
ボクはハルトに覆い被さるように密着し、その胸の膨らみを直接の押し付けるように体制をとった。直接触れているのでソレはより明確に、マシュマロをつぶすように柔らかく形を変えていることがわかった。そして、その感覚はより敏感になっていた。
「んっ♡…………はると、ボクね、ハルトに満足してもらいたくて頑張ったんだ………。胸だって大きくっ………なったんだよ……?もう今のブラじゃ収まりきれないんだ……っ♡」
もっとハルトに意識して欲しくて、魅力的になりたくて………、ずっとひとりでシてたんだよね……♡
「でもっ………、ボクに勇気がなかったから…………っ、ごめんね………♡」
ゾクゾクと、そんな背徳感すら味わいながら、こうして深いキスを交わす。
「………んッ………!?んん〜〜〜〜〜ッ♡」
カラダが熱くなり、心拍数は上がっていく。そして、突然身体がビクンビクンと痙攣するように跳ね上がり頭の中が真っ白になった。ハルトが下手したら起きてしまうようなそんなギリギリな行為をしているという背徳感だけで絶頂してしまったみたい。
「ボクの全てはハルトのモノなんだ………♡だから絶対に見捨てないでね………♡見捨てられちゃったらボク…………生きていけないよ………。」
そんな淡い一言をこぼし、眠りについた。
***
苦しい。
なんで苦しいかって?
そりゃあ、顔面いっぱいに柔らかいものが押し付けられてるからに決まってんだろ!!
やっとマロンが眠りについてくれたから安心して眠れるってのに………、危うく窒息死しそうになるとはなぁ。………たしかにちょっと大きくなってるよね、うん、着痩せするタイプだったっぽいわ。
ん?まるで今までの会話を聞いてたかのような素ぶりだなって?……あー、まぁ実際全部聞いてたしな。
俺が眠る前らへんくらいに眠りの魔法、正確には眠りを深くする魔法をかけられたんだけど、俺には効いてなかったってだけだよ。
何で効いてないのかというとだな、まずはブラスター二人組から魔法耐性を強くする薬を飲まされてその後にカロンから周りの魔力を薄める効果のある薬を注射されたり、マーハちゃんからは魔素を吸収する人形をプレゼントされたり、ソウルセイバードラゴンの加護を受けてたり色々仕込まれてるから、魔法や薬物耐性に関しては多分トップクラスだと思うわ。
まぁ、おかげでマロンの本音も聞けたし、これからどうしていくべきか考えるいい機会になったんじゃないかなぁ………。マロンもマロンで俺の為に努力してしてくれてたのも正直嬉しかったしな、カレーなんか多分相当研究して作ってると思うし、ほんと感服させられたね。
「……さて。」
俺は起き上がる。まず、すべきことはひとつだ。
「とりあえず服を着せよう。」
うん、ほぼ全裸で寝かせるのはダメだからね。とりあえず床に脱ぎ捨てられてたマロンのパジャマを拾ってなんとか着せようとしてみる。
「……よいしょっと……。」
なんとか袖までは通すことができた。しかし、直ぐに壁にぶち当たってしまう。そう、『ボタン』だ。彼女が言っていた通りなら確実に大きくなっているのだ。そこで前から使っているであろうこのパジャマ、当然サイズが合わなくなってきてるのも見えてくる。下から止めていっているのだが、上から二番目以降がどうにもこうにも、ボタンが届かないのだ。既に窮屈そうで左右からその双丘に力がかかっていて、谷間が出来上がってしまっている。もう辛抱たまらんですわ(理性崩壊)
「……んっ……♡」
彼女の声が漏れ、身体がピクッと反応した。それが既にエロくて、もう、なんか、こっちの理性が吹き飛びそうだ。とりあえずボタンに関しては諦めて、なんとか布団を被せて冷えないようにしてあげることで収束した。
***
「………と……!」
「……ると……、お………て……!」
「んぁ……?だれ………………だ…………。」
目を開けてゾッとした。目の前に広がったのは紅い瞳、一瞬フリーホラーゲームとかでよくあるいきなり画面いっぱいに映る怖い画像あるっしょ?あんな感じ。まぁ、そんな紅い目と紅い髪が特徴な奴って言ったらレンくらいしかおらんわな。てか、なんで俺の家に上がり込んでるんだよ。
「うおぁっ!?」
「あっ、やっと起きたねハルトっ♪」
飛び起きたかと思ったら、突然抱きしめられてしまった。
「……えへへ、やっとこっちでハルトに会えた♡」
「……レン?」
「……これがホンモノのハルトの感触……、ふふっ」
「……レンさん?」
「……あっ、………そっか、私が『雀ヶ森レン』だったんだっけ。」
何かボソボソ言ってるが、顔を埋めているためさっぱり聞こえなかった。
「……ハッ!ハルトに会えたのが嬉しくてついつい喜びに浸ってしまってました……!」
レンは正気に戻ったかのように顔を上げた。
「なんで俺の家にいるんだよ。鍵閉めてあっただろ?」
「えへへ、会いたくて仕方なかったんでピッキングして玄関開けてきちゃった☆」
「なーにやってだこいつ。」
ピッキングしてまで開けるって、もう鍵さん仕事してないやんけ。オートロック式のマンションに引っ越そうかな……。
「明日決勝………?だからさ、今日暇だったんだよね〜、もう今日はずっとハルトと一緒にいるから。」
「えぇ………帰れよ……(困惑)」
「ひどいよー。」
うん、レンあたりになるともう構うのもめんどくさいから帰ってほしいわ。よし、テツに連絡しよう。
「むぅ………、せっかく来てあげたんだから構ってよー。」
再び俺に抱きついて上目遣いで俺を見るレン。
「………?」
俺はレンの目を見て違和感を覚えた。何か違うような感じがしたからだ。赤は赤でももっと深く、もっと濃い赤。レンならそんな目をしていたはず、いや、別に俺が目フェチとかそういうやつじゃないからね?あくまで違和感の話だからね?
「………レン、だよな?」
「んー?私は『雀ヶ森レン』だよ?」
………
「………お前は誰だ?」
俺は改めて問う。
「………だからー、私は雀ヶ森レンだってー……」
「レンの一人称は『僕』のはずだが?」
「………。」
いや、私の時もあるけど、あれは公の場だけのはずだ。本来の一人称は私じゃなく『僕』だったはず、それに、レンは基本、敬語……いや、丁寧語で喋るはずだ、マイペースな感じは似てるが、明らかにマイペースの方向が違う。
それに、俺はこの『感じ』にどこか覚えがあった。
「………んー、やっぱり気づいちゃうかぁ……。悔しいけどよく『雀ヶ森レン』のこと見てるね、ハルト。」
諦めたように苦笑いを浮かべるレンの姿をした何か。
「お前は一体誰なんだ?」
「ハルトならわかるでしょ?」
にやにやと俺を試すように言い放つ。候補は一応いる、というよりそいつしか思い浮かばない。でも、あまりにも現実離れしすぎてて信用していいのかすら悩まされる。
「ふふっ、信じられないって顔してるね。」
「えっ、マジで
「んー?オマエって誰かなぁ、名前でいってごらん?」
こいつ………。
「……
「ぴんぽーん♪」
………マジか。
「なんでお前が
「ふふっ、この身体は雀ヶ森レンのモノなんだけどね、ちょーーっと、本人の方を
「そうか、だったら本人に早く返してあげなさい。」
「えー、やだよー。こーやって、ハルトを直に触れて感じることができるんだもん。少なくとも完全に返納することは無いよ。」
「おい。」
「んー、まあ、全国大会みたいな面倒ごとは本人に任せるけどね。ハルトのそばにいるときは大体『私』になるかな。」
すると、レンのポケットから音楽が流れる。………着信か。
「もー、ハルトと楽しく話してたのに………、テツからだー、はいっ、ハルトよろしくっ♪」
「ちょっ!?」
レンがめんどくさく思ったのか俺に携帯を投げてきた。
「………もしもし?」
『……レンs………、ハルトか。ということは、レン様はハルトのところにいるのか。』
「ああ、なんか俺の家にいたんだが?」
『そうか、なら、すぐに本部に帰還するよう言っておいてくれ。』
「わかった、一応理由を聞いておこうか?」
『櫂が押しかけて来たんだ。おそらくレン様が目的だろう。』
……トシキのやつ、いつの間にそんなことしてたんだ。連絡の一つよこせってのに。
「おっけ、レンに言っておくよ。」
『あぁ、よろしく頼む。』
そう言ってテツは通話を切った。
「おい、レン。」
「なぁに?ハルト。」
ソファーで寝転がっていた
「お前じゃない、本人の方に急用ができたみたいだぞ?すぐ本部に戻れってさ。」
「えぇー……、もーしょうがないなー。」
「ぐっ…!?」
そう言った後、突然レンの中身が抜けたかのように俺に倒れこんできた。この状況を見て俺は悟った。
「えっ………、俺が運ぶの………?(困惑)」
「……とりあえずタクシー呼ぶか。」
突っ立ってても仕方ないので、取り敢えず携帯でタクシーを呼ぶことにした。
次回は櫂くんとレンくんがアレする回です。(適当)
カラパレの中で一番誰が好きですか? 番外編の参考程度にさせていただこうかなと()
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キャロ
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セレナ
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ソナタ
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フィナ
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カノン