超次元ゲイムネプテューヌ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第31話です。


第31話

刹那サイド

 

 

リーンボックス戦から二日、今日はラステイション対ルウィーの試合の日。チームの皆で敵情視察なのだが・・・

 

 

「これで会場はボーン!だな!」

 

 

とある理由で少し遅れた僕は現在絶賛人質にされている。しかも重傷だ。

なぜこうなってしまったのか。それは今から数時間前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆数時間前◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、皆!今日はラステイションとルウィーの試合だ!今日の試合をしっかり見て次のルウィー戦の作戦を考えるぞ!」

「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」

「皆さん、バスが来ましたよ!早く乗ってください!」

 

 

セシアに言われ、僕達は会場に向けてバスに乗ろうとした。だが、そこで急にセシアが何かに気付いた顔をした。

 

 

「・・・どうしたの・・・?」

「実は・・・今日マジェコンヌさん達が来るんです!それで待ち合わせに指定された場所が会場と正反対の場所で・・・。バスで行けないんです・・・」

「・・・そっちは僕が行くから・・・セシアは皆と会場に行って・・・」

「そんな!私が行きます!元はわたs「・・・大丈夫だから・・・」分かりました・・・。しっかり撮影はしてきますので試合が終わった後もまかせて下さい!」

「・・・ありがとう・・・監督・・・僕は遅れていきますので・・・先に行っててください・・・」

「ああ、分かった。気をつけろよ?」

「・・・はい・・・」

 

 

マジェさん達は畑仕事があったらしく、今日から此処に滞在して大会を見るそうだ。

こうして僕は監督達と正反対のバスに乗り、マジェさん達を迎えに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜しばらくして、待ち合わせ場所〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

指定の場所に着き、辺りを見回していると向こう側でマジェさんとワレチューがベンチに座っているのが見えたので僕はそこに向かった。

 

 

「お、刹那。お前が迎えに来てくれたのか。ありがとう」

「選手なのに悪いっチュね」

「・・・気にしないで・・・それじゃ行きましょう・・・次のバスが来ます・・・」

 

 

こうして僕達はバスに乗り、試合会場へと向かった。

そしてその道中、会場まであとバス停を三つ位になった頃にバスが急停止した。何事かとバス内の全員が慌て始めるが次の瞬間、銃声が鳴り響いてバス内に静寂が満ちた。そして音源を目で辿ると黒いマスクを被った男が銃を持って立っていた。

 

 

「テメエら死にたくなかったら運転手以外ここから降りろ!早くだ!」

 

 

男の言葉に急いで全員がバスから降りていく。僕もバスから降りようとするがマジェさんとワレチューは戦闘体制に入りかけていた。それを僕は慌てて止める。

 

 

「・・・何してるんですか・・・早く降りますよ・・・」

「いや、だがアイツを止めないと会場に着かん」

「そうっチュよ。だからさっさとやるっチュ」

「・・・よく考えて下さい・・・今ここで仮にもあの男を止めたとしても警察からの事情聴取が先です・・・。・・・そうなったら女神との接触は絶対です・・・。・・・顔を合わせた瞬間戦闘勃発ですよ・・・。・・・だから早く降りて周りに見つからない様に会場へ移動しましょう・・・。」

 

 

僕が理由を話すと二人は納得した様に戦闘体制を止め、降りようとした。そしてバスからマジェさん、ワレチュー、僕の順番で降りようとして僕の番になった所でバスは急発進を始めて僕だけが車内に取り残された。

その僕の首根っこを掴み上げて男はニヤリと笑った。

 

 

「お前は人質だ。俺が逃げ切るまでいい道具になってくれよ?」

 

 

・・・やられた・・・。もっと早くマジェさん達に気付くべきだった!

後悔してももう遅く、僕は男の持っていた縄で縛られて何かを首に注射され、一番後ろの座席に放り投げられた。体に力が入らない。逃げようと能力を使おうとしても全然発動しない。それから男は運転手を脅してバスを走らせてある場所に向かった。そこは一戸建ての建物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆そして現在◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから男は僕と運転手をバスから降ろし、運転手のみ解放した。運転手は一目散に逃げていった。

僕はそのまま連れられて建物の中に入れられる。

中は普通の家で男の仲間と思われるマスクの集団が三人いた。

 

 

「おう、帰ってきたか。どうだった?設置は成功したか?」

「ああ、しっかり付けてきたぜ。まあ、反対方向に逃げてバスジャックしちまったけどな」

「しっかりしてくれたまえ。これからが楽しいパーティーの始まりなのだから」

「ああ、分かってる。でもここ最近計画立ててた所為でご無沙汰なんだよな。だからいい女見つけて来たぜ」

「お前そいつどう見ても小学生じゃねえか!ロリコンかよ!ギャハハ!」

 

 

そう言いながら男は僕を仲間達の前へ放り投げる。僕は腕と足を縛られている所為で動けない上に魔法や能力が使えない。

待て、女って僕の事か?言い返したいが注射の所為か口もうまく動かない。

アルトリアとC.C.も会場にいる為、助けも無い。かなり危ない状態だ。

 

 

「おい嬢ちゃん、よく見てな。今から玉遊びに夢中になってる馬鹿なガキ共と女神をボン!してやるからよ!そしたら今度は祝杯代わりにお前を殺すぜ!」

 

 

そう言いながら男は僕の髪を掴んで引っ張り上げて笑いながら言う。

 

 

「まあ、その前にちょっと面白い事しようぜ!」

「何だよ面白い事って?」

「ここの映像を会場を含めた全ての電子機器の画面に映して皆の前でその子をボコろうよ!」

「お前そういう趣味かよ!まあいいぜ!パーティーの前祝いだ!じゃあ準備してくれよ!」

「任せなよ!ハッキング位朝飯前だよ!」

 

 

そう言いながら仲間の一人がパソコンを凄いスピードで打ち始める。そんな事したら場所がバレるだろうに・・・。まあ、助かるからいいが。ボコるって前世以来だな・・・。

それよりもさっきから言っていたパーティーって何の事だろうか?《設置》・・・《玉遊びに夢中》・・・《女神》・・・《ボン!》・・・まさか!

さっきの男達の言葉から最悪な事を予測してしまった。一か八か、頼む!通じてくれ!そう思いながら僕はセシアに念話をする。

暫くすると念話にセシアが出る。

 

 

『マスター今どこですか!?マジェコンヌさん達は来ないし前半終わりましたよ!』

『セシア!ノワール達に報せて!会場のどこかにそこが軽く吹っ飛ぶ位の爆弾がある!』

『ええ!?どういう事ですか!?と言うより今どこn『そんな事はどうだっていい!早くしないと手遅れになる!』わ、分かりm

 

 

ズキン!

 

 

突然頭を激痛が遅い、念話が強制的に終了させられた。そして感覚的に念話が使えなくなったと感じた。これも薬の影響だろうか?

すると男の一人が僕を見て薬の説明を始めた。

 

 

「痛いだろう?これは能力者用に配合した特殊な薬でね。能力が強ければ強い程効き目も上がっているんだ。能力を無理に使おうとすると頭がイカレるから気を付けた方がいいよ?」

「コイツの薬師としての腕は達人級だからな!あいつもハッキングとかの機械系はスゲーぞ!」

「まあ、私は飽く迄も毒専門だがね」

「俺も犯罪にしか使えないぞ?お前の爆弾の作成技術も異常だろう」

「うるせえ!とにかくコイツを殴った後で会場をさっさと爆破しようや」

 

 

男三人は不気味な笑顔で高笑いしている。本当にマズイ事になった。ノワール達は大丈夫だろうか。

それにしても何故この三人はこんな事をするのだろうか?そう思っているとまた表情に出ていたのだろうか爆弾の男の方が僕に話しかけてくる。もう、この三人は《爆弾》、《毒薬》、《ハッキング》でいいや。

 

 

「何でこんな事すんのかって顔してるな。いいぜ教えてやるよ。俺達はな?特に理由なんかねえよ!強いて言うなら只暇だったからだ。それに何か女神ってイラッと来るんだよ」

 

 

・・・今コイツは何て言った?暇だから?暇だから皆を殺そうとしたのか?ふざけるな・・・。

 

 

「・・・け・・・る・・・」

「あ?何だって?聞こえねえよ!」

「ガフッ!」

 

 

爆弾は僕の腹に蹴りを入れる。抵抗できない僕は激痛と嘔吐感に耐えた。

 

 

「おいおい、あとちょっとなんだから待ってくれよ?」

「悪い悪い。ボソボソ喋っからイラッと来ちまってよ」

「薬で痺れているんだ。当然だろう」

「お、よし!ハック完了!カメラも用意したし、会場の音声も聞こえるよ!」

「おし!じゃあ始めようぜ!カメラスタート!」

 

 

男達はカメラのスイッチを入れて僕に向ける。彼らの周りにはディスプレイで会場の様子が見えた。

会場では試合が中断されて此方の様子が見えるのか全員此方を見て唖然としている。

様子を見るに爆弾は見つかってない様だ。

そんな中ハッキングがカメラに向かって話し掛ける。

 

 

「はーい、会場の皆さん。これからこのお嬢さんを皆の目の前でボコボコにしまーす。因みに、そっちの声も聞こえるからこの子の知り合いは絶望した声を聞かせてね」

 

 

狂ってる・・・。こいつら狂ってる・・・。前世の奴らよりタチが悪い。

そう思っていると再び腹部に突き刺さる様な激痛が走る。腹部を見ると蹴りでは無く何か刃物で刺した様な傷ができていてそれが視界に入った瞬間喉の奥から鉄の味の液体が登ってきた。

 

 

「ガハッ!」

「おいおい、刃物はやめろって。すぐ死んじまうだろ?」

「いやーついつい。そう言うお前だってペンチとか竹串とか持ってんじゃんwww」

「お前は後だ。コイツを殺しかねん。次は私だ」

 

 

そう言って毒薬は僕の腕を掴み、注射器を刺して何かを僕の体に打ち込んだ。

瞬間、

 

 

「アアアアああァァAAaaあああアアあ!」

 

 

途轍も無い激痛が僕の全身を駆け抜けた。そしてその痛みは頭に集中していく。

 

 

「どうだ?これはあらゆるモンスターの毒を合わせて死なない程度の威力にまで下げたんだ。死にはし無いよ。死には・・・ね」

 

 

何かを話している様だが激痛の所為で分からない。ディスプレイからも何かが聞こえるが聞き取れない。頭が痛い。

だが一つだけ爆弾の口から聞こえてきた言葉があった。

 

 

「コイツももう飽きたな。よし会場の奴ら《殺すか》」

 

 

殺す?会場の皆を?セシア達家族を?ネプテューヌを?ノワールを?神久夜達を?・・・ふざけるな!

僕は体に鞭打って立ち上がる。

 

 

「・・・ふざ・・・け・・・る・・・・・・な・・・」

「あん?まだ動く気力があったのかよ?じゃあ今動けなk!?」

 

 

僕が睨みつけると爆弾が動きを止める。ハッキング達も同様だ。

頭を主に全身に激痛が走り、力が入らないが今はそんな事言ってられない。皆の命が掛かっている。

 

 

「・・・絶対に・・・守るんだ・・・」

「は、ハッ!お前みたいなガキに何ができる!女はすっこんでな!」

「・・・僕は・・・男だ・・・!」

「何!?ガアッ!」

 

 

僕は爆弾に踏み込み顎にパンチを放つ。男は脳震盪を起こして倒れた。

それを見て毒薬とハッキングはたじろぐ。そして注射器を持って襲いかかってきた。

 

 

「クッ!このガキ!」

「ハアアアアアアアアア!」

「ゲブゥ!」

 

 

僕は跳び上がり、頭部に踵落としを放つ。直撃した毒薬は白目を向いて爆弾の上に倒れた。

 

 

「・・・お前で・・・最後だ・・・」

「ヒッ!何でだよ!何で他人の為にそんなになるんだよ!このバケモンが!」

「・・・化物で結構・・・それで・・・それで誰かを救えるのなら・・・笑顔にできるのなら・・・僕は化物にだって何にだってなってやる・・・!」

 

 

僕がハッキングに向かって走ろうとするとハッキングはポケットから黒光りした鉄の塊を向ける。

あ、ミスった・・・。

ハッキングの手の中の塊から飛び出した火花を見た瞬間、胸部に激痛が走って僕は意識を落とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犯人確保!被害者の搬送急げ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は激痛とサイレンと誰かの声に目を覚ました。体を起こす気力も無く、首を動かして周りを見回すと警察らしき人達が気絶した毒薬と爆弾、その向こう側に血の海に沈んで動かないハッキングが見えた。

 

 

,・・・このバケモンが!,

 

 

言われ慣れた・・・はずだったんだけどな・・・。

血とは違う何か温かい液体が僕の目元を流れた。

 

 

「おい!君!大丈夫か!?」

 

 

救急隊の人が僕に駆け寄ってくる。

・・・ああ、僕死ぬのかな・・・。

そんな事を考えながら僕は意識を落とした。

 

 

刹那サイド終了

 

 

 

 




最近生徒会の仕事がまた多くて嫌になります!ああ、温泉に行きたい・・・。
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