刹那サイド
僕の前世を話してから約2時間、未だにセシアは僕に抱きついている。
「・・・・あの・・・・そろそろ・・・・。」
「ダメです。少なくとも後3時間は離しませんから。」
・・・・後3時間もこのままか・・・・。
でも、温かい・・・・。なんか眠くなってきちゃった・・・・。
僕の眠い様子にセシアは気づいたようで
「マスター。眠いのでしたらこのままお眠りになっても大丈夫ですよ?私はずっと傍にいますから。」
眠そうな僕にセシアは微笑んでくれた。
そして僕は温かい感覚と共に意識を落とした。
刹那サイド終了
セシアサイド
マスターの前髪を切らない理由を聞いた時、とてつもない後悔が襲ってきました。
マスターはその後も自分の過去を語ってくれました。その話を聞いて、再び後悔の念にとらわれ、新たに怒りの感情が湧いてきました。
容姿が普通とは違うからという理由で理不尽にマスターに数々の行為を行ってきた人達を私は許せませんでした。
マスターの話の途中、私は思わず何回も泣きそうになりました。
普通の人なら自殺していてもおかしくないのにマスターは耐えて、耐えて、耐え続けました・・・・。
そんなマスターをアイスピックで刺したり、犯したりした院長と体育教師には怒りを通り越して殺意が湧きました。
話し終えたマスターが少し顔を上げました。その表情を私は見ていられなくなり、思わずマスターを抱きしめました。マスターは驚いていた様で、私がマスターの事を嫌いになったと思っていたようです。そんな訳ないじゃないですか!マスターの様な優しい人を嫌えという方が無理です!
・・・・でもそんなマイナス思考しかできなくなるほどマスターの精神が疲労していると考えるとさらに涙が止まりません。そこから二時間、私はマスターをずっと抱きしめていました。
あなたはもう一人じゃないと言い聞かせるように・・・・。
程なくしてマスターは私の腕の中で眠り始めました。私も少し眠くなってきました・・・・。少しだけ私も寝ましょう。私はマスターを抱え、ソファーに横になりました。
「おやすみなさい、マスター。」
私はそう言いながらマスターと一緒に眠りました・・・・。
セシアサイド終了
刹那サイド
セシアの腕の中で寝ていたはずの僕は何故か真っ白な空間にいた・・・・。アテナさんがいた所に少し似ている。
「やっとこの空間に来たか・・・・。待ちくたびれたぞ、坊や。」
どこからか声が突然聞こえ、僕は辺りを見回した。だがどこを見ても真っ白な空間が続くだけだ。
すると再び声が聞こえてきた。
「ああ、言うのを忘れていたな。目を瞑ってみろ。」
その声の通り目を瞑ると先ほどとは違う空間が見えた。目を閉じている筈なのに、目の前に見えたのは先ほどに似た真っ白い空間なのは同じだが、15個の目の様な物と様々な模様のような物が浮かんでいる。僕はその中の一つに見覚えがあった。
「・・・・ギアス・・・・。」
そう、空間に浮かんでいる模様の一つが僕が前世で見た《コードギアス》のギアスのマークなのだ。
思わずそのマークを見つめていると僕の目の前に一人の女の人が立っていた。視界のせいで分り難いが、僕はその女性にも見覚えがあった。女性は緑色の髪をして白い服を着ている。僕は恐らく正解であろう人物の名前を口にする。
「・・・・C.C.・・・・。」
「ほう、私の名を知っているのか。坊や。」
どうやら当たりの様で緑色の髪をした女性C.C.は面白い物を見たような声を出す。
そして僕は彼女に質問をした。
「・・・・ここはどこなの?・・・・」
「ん?まだ気づかないのか?ここは私の作り出した精神空間だ。私はお前の特典《15の魔眼》の俗に言う化身と言ったところかな。」
C.C.は知らなかったのかと思ったらしく説明を始める。
「お前の特典の魔眼は全部で15個もある。流石にお前だけでは使いこなせないのでな。魔眼を使いやすくしたり、使い方を教えられるようにアテナの奴に作られたのが私ということだ。」
C.C.はやれやれと言いながら説明を終える。だが、魔眼を使うにあたって一つどうしても気になる事がある。それは・・・・
「・・・・僕の目・・・・まともに見えない・・・・。」
そう、僕は右目が完全に見えない上、左目もぼやけてしか見えないのだ。僕の言葉にC.C.は、
「何言ってるんだ。そんなものお前のもうひとつの《能力を作る能力》で治せばいいだろう。」
と何言ってんのコイツみたいな声で言ってくる。
正直すっかり忘れてた。・・・・あ、そういえば特典の中のユニゾンデバイスとかいうのはどうなったんだろうか。それと兵器を開発する場所も気になるし・・・・。
「ああ、忘れていたよ。ユニゾンデバイスはアテナが今頑張って最高のを作っているそうだ。開発の方はセシアに聞け。そこまでは知らん。」
C.C.は面倒くさいといった顔で話をやめる。・・・・あれ、なんで口に出していないのにこの人は分かったんだ・・・・?
「ん?そんなもの私がお前の心を読んだからに決まっているじゃないか。」
C.C.はこれぐらい当然と言うが僕から見たらたまったもんじゃない。・・・・まてよ、という事はさっきも僕の心の中を見られてたってことか?
「ああ、お前のマイナス思考ばかり流れ込んでくるからイライラしたよ。」
「・・・・じゃあ・・・・読むのをやめればいい・・・・。」
「それは断る。私の楽しみを減らされるのは嫌だからな。」
人の心の中身を楽しみにしないで欲しい。原作同様この人はかなりのドSみたいだ。
そう思っていると、空間に突然罅が入り始めた。
「どうやらお前の目が覚めようとしているみたいだな。それじゃあまた会おう。」
そう言うとC.C.は霧のように消えてしまった。そして僕は何かに引っ張られる様な感覚とともに崩れていく空間から姿を消した。
刹那サイド終了
以上第4話でした。明日から平日なのが辛いです・・・・。