超次元ゲイムネプテューヌ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第50話

三人称サイド

 

 

スナイパーを捕まえた刹那はポーチに入れていた縄でグルグル巻きにし、メッセージ付きで警察署に転移させた。そしてアルトリアからの念話を受け取り其方へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜校門前〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルトリア!ネロ!」

 

「刹那!早くアイエフの所へ!」

 

「急げ奏者よ!」

 

 

アルトリア達と合流した刹那はアイエフが居るグラウンドへと向かおうとする。だが、

 

 

「待て、貴様らは此処で殺す・・・」

 

 

他の面々より派手な仮面を付けた男が立ちふさがる。ディメンションで直ぐに飛んでいけるが相手の戦力が把握しきれない以上下手に敵を残す訳にも行かない。運良く敵は一人なので何とかなるだろう。そう刹那が思っているとアルトリアが前に出る。

 

 

「刹那、此処は私に任せてネロと共にアイエフの元へ向かってください。直ぐに追いつきます」

 

「分かった。ネロ、僕に掴まって」

 

「うむ、頼んだぞアルトリア!」

 

 

そう言って刹那とネロはディメンションを使いグラウンドへと移動した。

 

 

「ック!行かせるkガハッ!?」

 

 

仮面の男も追おうとするが突然何かに飛ばされ壁に叩きつけられた。攻撃の来た方向に顔を向けると其処には青と銀の鎧に身を包み右手に,何か,を持ったアルトリアが立っていた。

 

 

「向こうへは一歩も通さん。進みたければ私を倒せ!」

 

 

アルトリアは直様構えて仮面の男にへと突進して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜グラウンド〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「着いた!アイエフ!」

 

「むう・・・誰もいないぞ・・・」

 

 

グラウンドに到着した刹那とネロは暗く静かなグラウンドを見回す。其処にはアイエフは愚か敵の仮面集団すら居ない。警戒しながら刹那はサーチを掛けるが何も以上は無い。

 

 

「アイエフ・・・一体何k「やあ、初めまして。如月刹那君」!誰だ!」

 

 

声の聞こえた自分の背後にセシアを向ける。そのまま刹那はウインドフォームへと姿を変え、体も大人へと変化する。すると目の前の暗がりから一人の男が姿を現した。刹那はその男に見覚えがあった。二日前、アイエフから貰った資料に載っていたネプテューヌに取り入ろうとする人物にしてこの大陸の大物の政治家だった。名前までは覚えていないがかなりの権力者で金にものを言わせてやりたい放題らしい。その男はニヤニヤとした笑い顔を浮かべ、話し始めた。

 

 

「おやおや、行き成り剣を向けるなんて随分と乱暴じゃないか」

 

「人の命を狙う輩を警戒しない人なんて居ないと思うけど・・・」

 

「ハッハッハ!それもそうだね。私に戦う気は無いよ。君に話があって来たんだ」

 

「・・・話し・・・?」

 

 

男の言葉に刹那は怪しく思う。次の瞬間、男は大きなアタッシュケースを取り出して刹那の前に放り投げる。地面に落ちた衝撃でケースは開き、中から大量の紙幣が出てきた。

 

 

「其の中に5億程入っている。今回の件から手を引いてくれないか?」

 

「ふざけるな・・・そんな事に誰が応じr「アイエフさんの命がどうなってもいいのかね?」!どういう事だ!」

 

 

男の言葉に刹那は殺気をぶつけるが男は「おお、怖い怖い」とヘラヘラ笑っている。そして話しだした。

 

 

「実は私は面白い能力を持っていてね?催眠術を使って人を操る事ができるんだよ。しかも催眠術を掛けた人間を乗っ取って他の奴に催眠術を使わせる事も可能さ。アイエフさんもだけどアライさんもこの場に居ないのは何故だと思う?此処まで言えば分かるよね?彼女達は私の手の中だと言う事さ。でも君は私との取引を蹴った。私は一度でも断られたら深追いはしない主義でね・・・仮面の奴らは倒されちゃったけど代わりに良い兵隊が二人も来たよ。さあ、ヤツを殺せ!」

 

 

男の合図に暗闇から二つの影が飛び出し、刹那に攻撃を掛ける。刹那はセシアを使って防御するが大体予想が付いていたがそれでも認めたくなかった相手の姿を目にし、動きが鈍った所を蹴り飛ばされる。咳き込みながら前を見ると虚ろな目で得物を持ったアイエフとアライが立っていた。そして男がクックックと笑い始める。

 

 

「此奴等もバカだねえ!アライさんも自分が乗っ取られている事も知らずにさあ!そしてアイエフさんにも彼の体から催眠術を使って操り人形にしてやったのさ!それに残念だけど一度操られた人間は催眠術が解けても一生廃人さ!さあ、人形共!其奴を殺して次はイストワールだ!」

 

「「・・・・・・・」」

 

「ふざけるな・・・貴方は人を何だと思ってるんだ!」

 

「そんなの決まってるだろう?使い勝手のいい駒さ!才能の無いクズの様な人間でも私の忠実な下僕として役立つ事が出来る。感謝して欲しい位だよ!」

 

「・・・貴方は危険だ。此処で絶対に捕まえてみせる・・・」

 

「やってみたまえよ。出来るのなら・・・ね?」

 

 

次の瞬間、アイエフ達が刹那へと攻撃を仕掛けてくる。刹那はそれをセシアで受け流す。そして風をセシアに纏わせて振るい、アイエフ達を吹き飛ばし、魔力を溜める。

 

 

「二人共・・・後で助けるから・・・。セシア!モード《オルタス》!」

 

「モードチェンジ!モード《オルタス》!」

 

 

次の瞬間、刹那のバリアジャケットとセシアが形を変える。バリアジャケットは紫のコートとズボン、黒のインナーとなり、オレンジ色のバイザーが装着され、セシアはコアの付いた銀色の片手剣が右手に、同色のスパイクの付いたシールドが装着される。そして刹那の周りでは紫色の魔力、無属性の魔力が溢れ出している。これはウインドフォームと同様、一つの属性に特化したモードで無属性の魔力に優れた状態である。刹那は更にネプテューヌのオーラを解放する。

 

 

「《ミキシトランス[ネプテューヌ]!》」

 

「これはこれは、まさか女神様の力を使えるとは・・・ですが貴方に出来ますか?この二人を傷付ける事が?」

 

「できるよ。少なくとも二人はこれ以上貴方の操り人形になるのなら一生廃人を選ぶと思うよ。まあそんな事はさせないけどね・・・」

 

「そう言うのならやってみなさい!」

 

「やってやるさ!《ドッペル・ゲンガー》!」

 

 

瞬間、刹那の姿が三人になり一人はアイエフへ、もう一人はアライへ、そして最後の刹那本体は男へと向かって行く。それを見て男の表情は驚愕に染まった。

 

 

「な、何だその能力は!?人間じゃない!?ば、化物だ!」

 

「何言ってるのさ?貴方だって能力持ちなんだから同類だよ。僕が化物なら貴方だって十分化物さ。それに命の重さも考えない貴方は化物にも劣る只のクズだ」

 

「う、うるさい!わ、私に従え!」

 

 

そう言って男は自分の目を赤色に光らせるが刹那には効かなかった。刹那はゆっくりと足を踏み出して行く。男は何度も何度も従えと繰り返しながら目を光らせる。だんだんと刹那と男の距離が近づいて行き、やがて其の距離は2mも無くなった。

 

 

「何故だ・・・何故私の能力が通じない!?」

 

「其れは僕も目を使った能力を持ってるからさ。僕の其れは特殊でね、相手の催眠術とか目を使った類の物を無効化するんだ。だから貴方はどう足掻いても僕を操り人形にはできないって事」

 

「・・・まだ、まだだ!まだコイツが居る!来い!私の番犬よ!」

 

 

男はポケットの中から血のような真っ赤なディスクを取り出し、握りつぶした。次の瞬間、割れたディスクから肉の塊の様な物が出現し、男を取り込んで巨大化して行く。刹那は慌てて後ろへと回避する。既にアイエフ達は気絶させられて居て、分身体に抱えられていた。分身体は目の前の肉塊見て状況を察し、アイエフ達をイストワールの避難した場所と同じ場所に転移させた。そして刹那三人は肉塊へと向き直る。既に肉塊は校舎の高さを超えていて、刹那本体は直ぐに結界を発動させて一般人に見られない様にする。やがて肉塊は形を創り始め、巨大な人間の悲痛な表情の体に何百と言える数の触手、最後に肉塊の一番上に上半身だけを出し、血管がビキビキと浮き出た男が姿を現した。

 

 

「ミタカ、コレガワタシノサイコウケッサクノデビルキメラダ!」

 

「うっわ、趣味悪いねあの人・・・」

 

「この前見たネプテューヌとセシアの絵が可愛らしく見えるよ・・・」

 

「何か腐ったトマトみたいな感じだね・・・」

 

「マスターは相変わらず変な所でマイペースですね・・・」

 

「「「え?そうかな?」」」

 

「息ぴったりですね・・・」

 

 

刹那三人は各々の感想を口にし、肉塊を見上げる。そしてあることに気付いた。肉塊をよく見ると小さく沢山の人の顔が浮き出て喚いているのだ。

 

 

「フフフ・・・コイツラハアヤツリニンギョウトシテモツカエナクナッタヤツラデツクッタモンスターナノダ。オマエニハタオセマイ!」

 

「貴方は何処まで人の命を粗末に扱うんだ!」

 

「イッタダロウ・・・ヒトナドショセンハタダノコマ。ワタシノゲボクダト」

 

「貴方は・・・貴方だけは!行くぞ!」

 

「「おう!」」

 

 

刹那三人は散開して触手を斬り裂き男へと向かって行く。触手を斬る度に呻き声や叫び声が聞こえ、表情を歪ませながらも向かって行く。そして三人同時に男の目の前にたどり着いたが男の周辺から大量の触手が出現し、殴り飛ばされる。その瞬間、刹那はある声が聞こえた。

 

 

【・・・タスケテ・・・】

 

 

地面に叩きつけられた刹那達は起き上がりながらアイコンタクトを取る。そして三人同時に魔力を溜める。

 

 

「ナニヲシテモムダダ!マトメテシネエ!」

 

「「「負けるかあああああああ!」」」

 

 

瞬間、三人はある魔法を発動する。その魔法は《限界突破(オーバーロード)》と言って一定時間体のリミッターを外すことが出来る魔法だ。本来人間が能力をセーブしている余力を無理矢理引き出す為、体への負担が大きい。更に今は分身も使っているので分身が消えた後、その分身の分も本体が負担する事になる。だが、相手と自分の今出せる全力の魔力を考えるとこれしか方法は無い。リミッターを外した三人は一斉に飛び上がり、上空高くへと上がる。そこから急降下し、魔力を込めた剣で男を三連続で斬り裂く。

 

 

「「「《カタストロフィードライブ》!」」」

 

 

男は触手を伸ばして抵抗するが触手ごと斬り裂かれ地面に大きなアスタリスクのマークを造った。そのまま肉塊はサラサラと灰へと変わっていく。その中で幾つか綺麗な光が見え、そこから声が聞こえた。

 

 

『ありがとう!』

 

『これで眠る事が出来る』

 

『本当にありがとう!』

 

『お兄ちゃん!ありがとう!』

 

『これで婆さんの所に行けるわい、ありがとのう』

 

 

子供から老人まで、様々な魂が天へと昇って消えていく。刹那はそれを最後まで見届けた後、結界分身と解除し、イストワールの避難場所へと向かった。

 

 

三人称サイド終了

 

 

刹那サイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜避難場所《リーンボックス・特命課》〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イストワールさん!アイエフ達はどうですか!」

 

 

リーンボックスの特命課に協力を要請していた刹那は直様本部へと向かい、アイエフ達を寝かせてある医務室へ駆け込みイストワールに状況を聞いた。イストワールは目に涙を浮かべ首を振る。

 

 

「・・・たった今、アイエフさん達の死亡が確認されました・・・」

 

「そんな・・・電気ショックとかはしたんですか!」

 

「しました!でも・・・駄目だったんです。体が想像以上に衰弱していて・・・」

 

「・・・退いてください・・・これから彼女達の蘇生をします」

 

 

僕の言葉にイストワールさんが驚愕の表情をした後に叫ぶ。

 

 

「もう無理なんです!生き返らせるなんて絶対n「諦めるな!」・・・刹那さん・・・」

 

「アイエフ達は絶対に助けます。だから諦めないで祈っていてください」

 

「刹那さん・・・分かりました、貴方を信じます。アイエフさん達を助けてください」

 

「ハイ!」

 

 

絶対に助けてみせる・・・例えこの体が朽ち果ててもね・・・。

 

 

刹那サイド終了

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