超次元ゲイムネプテューヌ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第53話

刹那サイド

 

 

僕はあの後フレイヤさんに連れられてアテナさんも含めた三人で神殿へと向かった。パンドラさんと天照さんは用事があると言って帰っていった。神殿へと到着し、ある一室に通された。其処は如何にも執務室と言った感じで椅子に長いヒゲの男性が座っていた。一見普通の人なのに只者では無いオーラを出しているので神という事が分かる。男性は此方を見るとニコリと笑って話し掛けて来た。

 

 

「よく来たね。私はアテナの父で《ゼウス》と言う者だ。よろしく」

 

「はい、僕は《如月刹那》です。アテナさんには何時もお世話になってます」

 

「いや、此方こそ家の娘が済まない。まだ何十年もあった君の人生を台無しにしてしまった」

 

 

そう言ってゼウスさんは頭を下げる。僕は慌ててそれを止めた。

 

 

「頭を上げてください!僕は寧ろ感謝しているんです。遅かれ早かれ自殺してたと思いますし・・・」

 

「それでもだ。一人の人間の人生を狂わせた事に変わりは無い。本当に済まない」

 

「いえ、だから気にしないでくださいって!アテナさ〜ん(泣)」

 

「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ(以下同文)」

 

「何か呪詛呟いてるーーーーー!?フレイヤさん何とかしt・・・フレイヤさん?」

 

 

フレイヤさんの姿が見当たらなく代わりに床に紙が落ちてありこう書かれていた。

 

 

何か面倒くさそうだから帰りま〜す☆ミ

by.フレイヤ

 

 

み、見捨てられた!?ど、どうしよう!目の前では頭を上げないどころか土下座を始める最高神様に後ろでは虚ろな目で泣きながらブツブツと言っているアテナさん。誰でもいいから何とかしてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜一時間後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの・・・本当にもういいですから・・・」

 

「いや・・・分かった・・・」

 

「うう・・・ごめんなさい・・・」

 

「ほらアテナさんも泣き止んで。気にしてないって言ってるじゃないですか」

 

 

やっとの事二人の行動を止める事ができた。お互いが落ち着いた所でゼウスさんに言われ椅子に座り、フレイヤさんが連絡しておいてくれた要件を話す。

 

 

「ゼウスさん。僕の不老不死の内の不老を何とか出来ませんか?身長が伸びる様になりたいんです」

 

「別にそれは構わないのだが・・・」

 

 

ゼウスさんは言いにくそうに顔を顰める。

 

 

「行って下さい。どんな事でも背が伸びるのなら受け入れます!」

 

「・・・実はゲイムギョウ界で眠っている君の体なんだがね・・・君が戻って目を覚ました後から少し大変な事になる可能性があるんだよ」

 

「大変な可能性・・・ですか?」

 

「ああ、君の体が神力に慣れていなくてね。体に様々な変化が起こる可能性があるんだ。例えば五感の一部が機能停止したり体が女性になっていたり体が縮む事だって有り得るんだ。例え君の身長が伸びていたとしてもその変化によってまた縮むだろう。今の状態の君の体に何かを施すと変化が加速する場合もある。・・・それでも君はそれを望むかい?」

 

「はい、お願いします」

 

 

僕の即答にゼウスさんは驚いた表情を浮かべる。背が縮むと言ってもずっと続く訳ではないだろうし、前に似た様な事はあったから大丈夫だろう。だから背を下さい!

 

 

「・・・分かった、君の体の身長を伸ばしておこう。それと変化の事で君も君の家族も大変だろう。だから君にはこの子を連れて行って欲しい。君の助けになってくれる筈だ」

 

 

そう言うとゼウスさんの手から青に近い色の小さい兎が現れた。その兎は僕を見た瞬間、物凄い勢いで僕に飛び付いて来た。僕はそれを慌ててキャッチする。兎は必死に僕の頬に顔を押し付けてスリスリしてくる。僕も兎の頭を撫でた。そしてその光景を見ながらゼウスさんは言った。

 

 

「刹那君、その兎を何処かで見た事は無いかな?君が一番良く知っているはずだよ」

 

「え?・・・!まさか・・・そんな・・・お前・・・中学の時の・・・兎・・・?」

 

「キュッ!」

 

 

瞬間、兎の体が光り始め人型になっていく。光が晴れると其処には毛と同じ色の髪の色をしたウサ耳の女性が涙目で立っていた。(イメージは問題児の黒ウサギ)

人型の方は大人の姿な為に兎の時との差に驚愕した。

 

 

「やっと・・・やっと会う事が出来ました・・・刹那様!」

 

「にゃっ!?本当にあの兎小屋に居たチビなの・・・?」

 

「はい!一番弱くて小さかったチビを毎日膝の上で撫でてくれましたよね?私は覚えていますよ・・・ああ、やっぱり貴方の手は暖かい・・・」

 

 

そう言って兎は僕の手に自分の手を絡めてくるが僕はそれを軽く振り払った。そう、僕はこの子にそんな事を言ってもらう資格なんて無い・・・。

 

 

「僕は君達を守れなかった・・・そんな僕が君に暖かい何て言ってもらう資格なんて・・・!」

 

「刹那様・・・チビは・・・チビ達は貴方を恨んだりはしていませんよ。寧ろ全員が貴方に感謝しているんです」

 

「!?どうして!」

 

 

何で!?僕は君達を殺してしまったも同然なのに・・・。

 

 

「貴方が私達の世話をしてくれる前の事・・・覚えていますか?」

 

「確か・・・兎小屋がボロボロで餌も無かったよね?」

 

「イエス、あのままだったら私達はあと二日も持ちませんでした。餌なんて一週間近くもらえていなかった上食事は雨水のみでチビは体が小さくて力も無かったので真面に食べる事ができなかったのです。でも、貴方が来て兎小屋の掃除と餌をくれてチビ達は生き延びる事が出来たのです。だからそんな悲しい事仰らないで下さい・・・。チビ達を助けてくれてありがとうございます・・・今度はチビが貴方を救う番ですよ!」

 

「・・・いいのかな・・・僕・・・君に・・・君達に・・・そんな事言ってもらえて言いのかな・・・?」

 

「いいんです!貴方はチビ達の何倍も苦しんで来たじゃないですか!これ以上貴方には苦しんで欲しく無いんです!」

 

 

そう言われ僕はチビに抱きしめられる。その瞬間、涙が溢れて僕は暫くの間泣き続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「落ち着きましたか刹那様?」

 

「うん・・・ありがと・・・」

 

「良かったですね・・・グスッ・・・」

 

「アテナ、お前まで泣いているのか・・・グスッ・・・」

 

 

ようやく落ち着いた僕はゼウスさんに頭を下げる。

 

 

「ゼウスさん。チビと再会させてくれてありがとうございます」

 

「気にしないでくれ。私から出来る事はこれ位だからね。ゲイムギョウ界に戻る前に他の子達にあって行くといい。それとこれを君に渡そう。神になった記念品だ。ゲイムギョウ界でなら存分に役立つだろう」

 

 

そう言ってゼウスさんは机から地図と一緒に青い端末の様な物を渡してきた。

 

 

「その端末を左腕に当ててみてくれ」

 

「はい、分かりました」

 

 

ゼウスさんに言われるまま左腕に端末を近づけると端末からベルトの様な物が出現し、腕に固定される。

 

 

「おお、かっこいいですね!一体どんな機能が付いているんですか?」

 

「うむ、それは,彼,が説明してくれるよ」

 

「おう!任せろ!」

 

「にゃっ!?もしかしてコレってデバイスですか!?」

 

 

端末から声が聞こえそれを見るとディスプレイが展開されその中に青い犬?みたいなのが喋っていた。何だろう、新型のインテリジェンスデバイスかな?

 

 

「残念ながら俺はデバイスのAIじゃねえよ。俺の名前は《ウォーロック》!気軽にロックとでも呼んでくれ。これからよろしくな刹那」

 

「うん、よろしくロック。所でAIじゃ無いってどういう事?」

 

 

僕が聞くとロックはフフフと笑いながら応えた。

 

 

「俺は所謂宇宙人って所だ。お前の居る世界とは別の世界からのな」

 

「・・・えーーーーーーーー!?う、宇宙人!?」

 

「ああ、素晴らしい反応ありがとよ!」

 

「いや・・・君達・・・楽しんでいる所を悪いんだがそろそろ説明をしてくれないか」

 

「あ、ワリいなゼウスのオッサン、今説明するからよ」

 

「ちょっとロック!?ゼウスさんは偉い人なんだよ!?」

 

「いや、構わんよ。君もよければ私の事を,お義父さん,と呼んでくれても構わない・・・君になら娘を任せられる・・・」

 

「い、いやそれはちょっと・・・」

 

 

そんな期待した目で見ないで下さい!最後の方は聞こえなかったけど何て言ったんだろうか?取り敢えずロックに説明してもらおう。

 

 

「ロック、説明お願い」

 

「おう、まずこの端末は《ハンターVG》ってやつでネット通信だけでなくデバイスの機能もあるんだぜ!まあある意味今の俺はデバイスか?」

 

「本当!?セットアップしてみてもいい!?」

 

「ああ、いいぜ。起動コードはセットアップじゃないんだけどな」

 

「それって今頭に不意に浮かんだ言葉かな?」

 

「ビンゴ!早速やってみろよ」

 

「うん!それじゃあ行くよ!」

 

「おう!いつでも来い!」

 

 

僕は左腕を上に翳し、頭の中に浮かんだ単語を口にする。

 

 

「《トランコードシューティングスター》!」

 

 

瞬間、僕の体が光に包まれる。そして左手に何かが宿っていく感触。ユニゾンの時と似た様な感覚だ。光が晴れると僕の体はウインドフォームを青くして腕と足に未来系な感じのアーマーが装着されたバリアジャケットに包まれていた。それよりもビックリした事がある。それは・・・

 

 

「どうだ、スゲーだろ!」

 

「左手がロックになったーーーー!?」

 

 

はい、左手にロックの口があります。寿命が五年位縮んだよ・・・。

 

 

「まあ、普通は驚くだろうな。アイツも最初はそうだったからな」

 

「アイツ?」

 

「ああ、また今度話してやるよ。それでこの状態の話に戻るぞ」

 

「はい、よろしくお願いします。ロック先生」

 

「おっ!なんか新鮮な感じだなそれ。それじゃあ始めるぜ!」

 

 

そう言ってロックは機嫌よさそうに説明を始めた。

 

 

「まず今の状態は《ファーストモード》つってな。所謂第一形態だ」

 

「て言う事はまだモードがあるの?」

 

「ああ、山ほどあるぞ。試しにやってみるか?」

 

「うん!・・・でも流石に場所を考えないとね・・・」

 

「あ〜・・・じゃあ知識だけ教えとくか。いいか?ファーストモードであれば三種類のモードを使いこなす事ができるんだ。まあ、此処から先はお前の頭に知識だけ送るから後はゲイムギョウ界でやろうぜ」

 

「うん、ロック先生。ご教授ありがとうございました!」

 

「うむ、精進しろよ!オッサン、終わったぜ」

 

「分かった。それじゃあ刹那君、この地図の通り行けば他の兎達の小屋へ行けるよ。君は神にはなったけど特に縛られるルールは無いから安心して欲しい。でも神力にはリミッターを付けて置きなさい。それじゃあまた会おう」

 

「はい!ありがとうございました!」

 

 

ゼウスさんに挨拶をして僕達は地図に書かれた場所へと向かった。えっと確か場所は・・・

 

 

「桃の栽培所?こんな所にいるのかな・・・?」

 

 

刹那サイド終了

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