愛されすぎて仕事が出来ない   作:最高のモルモット

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SAN値ゴリゴリ削られたので見直ししてないです。閲覧注意です(この回飛ばしても多分OKです。)タイトルで察して、どうぞ。


BADENDは突然に

「翼さん。」

 

「…あまり喋ると、傷が開きますよ。…とは言っても、塞がってすらいないのですが。」

 

こそこそと、そしてとぼとぼ歩く2人組。1人は満身創痍の──ミイラ男。そしてソレに肩を貸しているにも関わらず、涼しい顔をしている美人──風鳴翼。

 

「…いや、この見た目どうにかなりませんかね。マリアさんの時以上にとんでもない絵面なんですけど。」

 

「…?マリアがどうかしたんですか? …それより、まさか小日向が反旗を翻すとは…。彼女だけは安全だと思ったのですが。」

 

翼さんも、皆の様子に気付いていた様だ。…感染しないか、一抹の不安は残るが、返事をする。

 

「俺もですよ。…というか、緒川さんや司令にまで狙われるとか、これなんてエロg…おっと。」

 

危ない危ない。翼さんに不埒な言葉を教えてしまう所だった。翼さんは聞き返してくるが、なんでもないと返す。

 

「…不承不承ながら、聞き流しましょう。

 

…司令や緒川さんのことは、残念でした。紫葉の犠牲のお陰で、貴方は生きているんです。…それを忘れないで下さい。」

 

「…分かってますよ。」

 

まぁその本人のせいでこの重症なんですけどね。

 

そして、とうとう辿り着く。──翼さんが匿ったと言う、友里さんがいる部屋に。

 

「…なんか、何年ぶりかに来たような錯覚を覚えますよ。」

 

「…何があったのかは大体分かりますが、そんなミイラ男みたいな顔しないでください。」

 

それアンタのせいやろ。

 

 

♢

 

「あーん。」

 

「…あ、あーん。」

 

スプーンでお粥が口に運ばれる。控えめな味だが、十分だ。

 

「どうデスか?」

 

「…あーうん。普通にお粥。」

 

ぶっきらぼうに返すクリスだが、切歌はニヤニヤしている。

 

「…んだよ。」

 

「いえ、弱ったクリス先輩も可愛らしいと思って(ry」

 

殴った。

 

 

 

 

♢

 

「あれ?藤尭さんと…翼さん?」

 

──戦慄。 またこのパターンかという思いと、何をされるか分からない恐怖。しかし、翼さんは普通に応える

 

「ん?立花か。……!──どうしたのだ?」

 

「…え?あ、いや、見かけたもので…。"2人で何してるんすか?"」

 

俺は今、震えているんだろう。翼さんが俺を気遣う素振りを見せているからだ。…まさに『ゾッとする物をお見せしよう』をされている気分だ。

 

「…いや、そのだな…。」

 

こっち見ないで。確かにどんな言い訳も無理があるとは思うけども。俺重症だし、それを運んでいる理由も、この響ちゃんに本当のことを言う訳にはいかないし。

 

つまり、詰みである。…意を決して、響ちゃんの眼を確認すると──案の定である。直ぐに答えないことに苛立ったのか、黒い物が走った。…あかんこれじゃ俺が死ぬぅ。

 

「──じ、実はね。これから仮装の練習をするんだッ!」

 

「…へ?」

 

「…な、え?──あ、ああ。そうなんだよ。」

 

翼さん。何言ってくれてんのみたいな顔しないで。もうこれしか無いでしょ。…ハロウィンはちょっと遠いけど。

 

「…成程ッ!そういうことですかッ!──ってなる訳無いですよね。」

 

デスヨネー。まぁ分かってた。というかいきなり無表情になるのやめて。怖いからさ。

 

「…た、立花。落ち着け。別に不埒な事をするわけでは無いのだ。」

 

「誰もそんなこと言ってませんよ。」

 

暗に言ってるんだよなぁ…。これは、無理ですかね。響ちゃんの鉄拳は、今の俺には致命傷だ。最悪死ぬ。

 

「何でそんな嘘吐くんですか私に言えないことなんですかだったらもう許せないかなぁ私殺しちゃうかも。」

 

息継ぎしてください。まずい、パニックになってきた。…落ち着け。響ちゃんは本当はいい子なんだ。何らかのアレが原因でこうなっただけのはずだ。

 

「…ん?」

 

「…なんですか。」

 

「いや、え?…あれ何?」

 

「……?」

 

後ろを向いた。──今です翼さんッ!

 

「──ATEMIッ!」

 

「…うッ!?」

 

ばたりと倒れる響ちゃん。…よかった。単純な子で。そしてナイスコンビネーション。翼さん。

 

「…流石藤尭さん。参謀なだけありますね。」

 

「…参謀ではないんだけどなぁ。」

 

 

 

 

 

そして、やっとドアの前に立つ。…いやぁ、ここで開けたら『実は影が薄い藤尭さんの為に作ったドッキリでした!』的なオチなら俺的に満足。

 

 

開けるとそこには───

 

 

「「「おかえりなさい!」」」

 

「」

 

──全員集合してた。各々が、俺を取り囲むように立っている。…そして、後ろの翼さんは──

 

 

 

「──これでもう、逃げられませんね。」

 

 

 

 

「こ、この裏切り者ォォォッ!」

 

 

 

 

 

 

♢

 

 

 

 

「クリス先輩。」

 

「…今度はなんだよ。」

 

「風邪が治ったら、皆でパーティでもしませんか?」

 

いつになくマジトーンな切歌に、少し動揺するクリス。しかし、パーティか。

 

「…パーティねぇ。何を祝うパーティなんだよ?」

 

「それはデスね…。…………。その時に考えるデースッ!」

 

無計画かよ。だが、その底抜けの行動力も、可愛い後輩のいい所だ。

 

「…はは、そうかよ。」

 

「司令サンは快くOKでしたよッ!よかったデスねクリス先輩?」

 

顔が熱くなるのを感じる。今熱を測れば40度は超えているだろう。

 

「…お、おま、お前ッ!」

 

「…緒川さんも、友里さんも誘ったデースッ!」

 

職員まで巻き込むのかよ。…まぁ、偶には許してくれるだろう。…ついこの間にあのバカの誕生日パーティしたばっかなのにな。

 

「…なら、あの影薄い奴も誘ってんだろ?…あの人には、結構世話になったからな…。」

 

影薄い奴。言うまでもなく我らが主人公(童貞)である。すると、切歌の表情が曇る。

 

「……ふ、藤尭さんは多忙を極めているので、いけないそうデス。」

 

「…そ、そっか。」

 

何故だろう。少し腑に落ちない。だが、この熱に浮かされた頭での思考は、長くは保たなかった。

 

 

「なら、いっか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

 

「■■■■■■!■■■■だッ!■■■■■ッ!」

 

「…■いな。ここまで■■■■のか。」

 

司令の声

 

「…本当に■■■■■■すねぇ。私■■■■■が限界ですよ。というか折れ■■■■■これ。」

 

響ちゃんの声

 

「そろそろご飯にしましょう。…■■…いえ、朔也。口を開け■■い?…大丈夫。■■■■■るわ。」

 

「──■めて、くださ■■ごめん■■■■!」

 

マリアさんの声。

 

俺は必死に懇願する。『やめてください。』『ごめんなさい』と。"確か"、こう答えた。

 

 

「"別に貴方は悪いことをした訳ではないでしょう?なら、謝る必要なんか無いわ。"」

 

 

 

 

「──えー、皆さん。…大変長らくお待■■■■した。『■持ち帰り■時間』です。」

 

司令の声。どこか楽しそうだ。──何が楽しい。

 

「…えーと、■こ■■る"7人"で、適当■『分けてしまって』ください」

 

緒川さんの声。

 

 

 

 

「わーいッ!未来!どこ■■■帰るッ!?」

 

「…うーん。■■■ころだね。…でも、■■■は取り合いになるんじゃ■■■■?」

 

やめろ。

 

「調■■■■■■になるだろうし、2人で分けましょう?」

 

「…そうだね。分け合うのは良いことだよ。」

 

やめてくれ。

 

「じゃあ、■■■■■■───この人に■■■貰いましょうか。彼も■■■■■と思うでしょう。」

 

その顔で、その声で、そんなことを言わないでくれ。

 

 

 

 

 

 

──錆びたノコギリ。

 

そして、ソレを持ちながら涙を浮かべ、恐怖に震えている────

 

 

「──いや、■■て皆ッ!…こんなの■■■■るッ!」

 

──全員に背中を押され、震える手でノコギリを握りしめる人物。その顔を見た時、勝手に涙が溢れ出た。

 

痛みや、悲しみを超えた何かを感じると、自分が泣いていることにすら気付けない。

 

「──なーに言ってる■■■すか。小夜ちゃんの時は■■なに手際よく■■たくせにー」

 

 

 

神という奴がいるのなら、俺はそいつを、後先短い一生を、恨むことに使うだろう。──それ程の所業をしたのだ。

 

 

 

 

 

「…友、里──さん…?」

 

「…ごめ■■…■■■■■…ッ!

 

 

 

 

──私が、■■ばっかりに…ッ!」

 

振り下ろされるノコギリは、俺の折れた腕を捉えた。

 

声にならない悲鳴が、部屋に響く。

 

 

何故そんなに、嬉しそうな顔をしている。何がおかしい。狂ってる。俺の事などどうでもいいが

 

──彼女が苦しんでいるのは、どういう了見だ。

 

「──ぁ゛…■…ッ!…ご、■──す……ッ!」

 

「…■■■なさい…ッ!…■■■■■■…ッ!…うぅ、ああああ…ッ!」

 

続いて左腕。…きっと、この人は順番も指定されたのだろう。この人が、わざわざ俺を苦しめるような事をする筈無いから。

 

「──ぃ■゛…ッ!?あ゛あ゛ぁッ!」

 

「──ヒイィッ!」

 

友里さんも、声にならない悲鳴をあげる。そして、尻もちを着く。精神が限界を迎えたのだろう。──しかし、悪魔共は、それに優しく手を"添える"。

 

 

 

「ほら、あと5回よ。■■■なさい、■■■。」

 

「…■■■。…もうやだよォ…ッ!誰か彼を助けてよォッ!」

 

「…もう。往生際が悪いなぁ。…手伝ってあげますから、■■■ましょ?」

 

 

 

そう言って、血塗れのノコギリを皆で持ち上げ──

 

 

 

「やだ──」

 

 

 

 

 

 

 

 

──そこからは、覚えていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BADEND__7等分

 

 




ここまで読んだ勇者は、果たしているのだろうか。ごく一部の人にしか需要が無い展開でした…。すみません。

次章ではクリきりも出てくるので、ハッピーエンドを目指して頑張って貰いましょう。

(藤尭さん、そしてファンの方。ごめんなさい。好きなキャラは虐めたくなるんです…)
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