学校
「失礼しま「何度言ったらわかるの!」うおっ!」
部室に入ると部長が大声を出していた。
「でも彼女は友達なんです!友達を見捨てることなんて俺にはできません!」
それに対しイッセーが反論していた。
「なんだなんだ?何があったんだ?」
訳がわからず木場に聞くと、
「兵藤くんが今日、堕天使の元から逃げてきた、昨日のシスターの子に会って一日一緒にいたんだ。その時色々と聞いたらしいんだけど夕方、堕天使が現れて『そいつを見逃してやるからこっちに来い』と彼女を脅して連れていったんだ。そんな彼女を助けたいと部長にお願いしたんだけどダメだと言われてこうなってるんだよ」
「!そんなことがあったのか」
木場から説明を聞き、事情を軽く把握する。
「そう言えるあなたは素晴らしいと思うわ。でもね、あなたが考えているより悪魔と堕天使の因縁は深いの。それこそ何千年前から続いてるわ。それにあなたが行動を起こせばグレモリー眷属全員に迷惑がかかるのよ」
「……わかりました」
部長が説得して、イッセーが納得したように見えた。
「そう、それは良かったわ。彼女には可哀想だけど今回はなにもできないわ」
安堵の表情で部長はそう言うが、
「なら俺は、はぐれ悪魔になります。そうすれば狂乱した悪魔が起こしたことになり、部長たちには迷惑がかかりません」
イッセーは真剣な表情でそう言った。
『なっ!』
あまりのことに全員が同じように驚く。
「そんなこと許さないわ!お願いイッセー言うことを聞いてちょうだい」
「じゃあどうすれば良いんですか!これしかもう方法が……」
すると、朱乃先輩が現れて部長に耳打ちをする。
「……!そう、わかったわ。すぐ行くわ」
そう言って朱乃先輩と一緒に何処かに行こうとする。
「!部長!話はまだ―――」
「イッセー、あなたに言っておく事があるわ」
引き留めようとするイッセーに部長は伝えた。
「あなたは『兵士』を弱い駒と考えているわね?でもそれは間違いよ。悪魔の駒もチェス同様プロモーションがあるわ」
「プロモーション……」
「ええ、これは主が敵陣と認識することで使えるわ。それと神器のことだけど―――想いなさい。強く想うの。それが神器の力となるわ」
想う。神器は所有者の想いで強くなる。
それだけを伝え朱乃先輩と一緒に何処かに向かった。
「ふぅ。よし!」
息を吐き、気合いを入れ部屋を出ようとするイッセー。
「行くのかい?兵藤くん」
そんなあいつに確認する木場。
「あぁ勿論だ。例え俺一人でも行くさ。折角部長からお許しが出たからな」
「ふふ、やっぱり気付いたんだね。それなら僕も行くよ。部長から君をフォローするよう頼まれたからね」
「ありがとう木場」
さっきの部長の言葉からそれぞれ感じ取った二人。笑い合っている二人に、
「……私もいきます」
「こ、小猫ちゃん?」
「……二人だけじゃ危険です。人数は多い方が良いと思うので」
二人を心配して一緒に行くと言う小猫ちゃん。
「小猫ちゃん……。ありがとう」
感謝の意を伝えるイッセー。そして、
「近衛、お前はどうする?」
一部始終を見ていたおれに聞いてくる。それに対し、
「オ、オレ?オレは……」
助けたい。そうは思う。詳しくは分からないがあんな優しい子が逃げてきたんだ。面倒なことに巻き込まれてるに違いない。勿論助けにいきたい。
でもそれ以上に―――怖い。堕天使の所に行くということは、前に会ったドーナシークが要るだけじゃなくて他にもいるんだ。それだけじゃない、あいつらの元にははぐれ悪魔払いだって大勢いると思う。そう考えると足がすくむ。
そんな風を迷っていると、
「いや、来てほしいけど強制はしないさ。お前にだって考えがあるからな。だからそんなに困った顔をするな」
イッセーがそんなオレを見て声をかけた。
オレは悔しかった。
ライバル視しているイッセーにそんなことを言われたのもあったが、それ以上に決めたことすら果たせないことが。
あの時、父さんが死んだ時、オレは心に誓った。何があっても、例え死ぬようなことがあっても行動することを。
なのに、オレは自分で掲げた決意すら果たせない。
あの時から成長なんていていなかった。
そんな事実が更にオレを踏み止まらせた。
「オレは……どうすればいい…何をすれば………!?」
混乱しすぎてパニックを起こしその場にうずくまる。
「近衛!どうした!」
「近衛くん!大丈夫かい!?」
そんな俺にイッセーと木場が慌てて駆け寄るが小猫ちゃんは、
「……ヘタレ」
心配ではなく罵倒を浴びせてきた。
こんな時でも罵倒ですか、ぶれないなーとか思っていると、
「……でもいいと思います。確かに女の子に一人助けにいけないのは、ヘタレの真骨頂ですけど。……人にはそれぞれの考え、生き方、信条があるんですから。でも決めたことがあるなら、それは貫いた方が良いと思います」
罵倒を混ぜながらオレを励ましてくれた。
それを聞いて、
「…………」
呆然とした。
でもそれのおかげでパニックはすぐに収まったし、決意することが出来た。
「……そうだよな、そうしないとな」
「……どうしますか?先輩」
小猫ちゃんのその問いに、
「勿論助けにいく。女の子一人助けれないなんて、やっぱり男じゃないもんな。それに、好きな子にそこまで言われたんだ。これで奮い立たなかったら人を好きになることなんてしちゃいけない」
少しはにかんだ顔で、でも確かに決意した顔で答える。
「……そうですか」
それを聞いた小猫ちゃんは、恥ずかしそうだけど嬉しそうな顔をした、気がした。殆ど無表情だから分かんないけど。
「そういうことだイッセー。オレもアーシアさんを助けに行くよ」
「そうか。ありがとな近衛」
「礼なんか言うなよ!俺たちは親友だろ?」
「はは、そうだったな」
そう言って笑い合うオレたち。
これでアーシアさんを救出するメンバーが決まった。
「よし!善は急げだ。早速向かうぞ!」
「おう!」
「うん!」
「……わかりました!」
イッセーの掛け声のもとオレたちは、アーシアさんを救出に向かった。
主人公とイッセーが被っているとお言葉を受けたので、自分なりに変えてみました。
変だと思ったら遠慮なく感想書いてください。