ハイスクールD×D~九尾の少年~   作:toruyuki

15 / 53
第2章
第1話


おっす!おら悟……っと危ねぇ危ねぇ、ついノリでヤバイこと口走るとこだったぜ。自重せねば自重。

 

てことで皆さんおはようございます。おれはただ今絶賛朝の筋トレ中です。

 

これは何時ものことだがここ最近はちょっと違っている。なんと、部長とイッセーも一緒にやっているのだ!と言っても部長は付き添いでメインはイッセーなのだが。

 

なんでも、イッセーの神器は基礎値が高ければ高いほど効果を発揮して、戦いに有利になるとか。

 

そのため数日前から体を鍛えている。あ、ぶっ倒れた。

 

元々運動神経抜群なイッセーだが、部長のメニューは凄まじく毎日鍛えているおれですらたまに音をあげる。

 

なぜおれも一緒にやっているかというと、初めは部長とイッセーだけでやる予定だったがこいつが、「近衛も体鍛えているので、一緒にやらせましょうよ」とか言いやがってさ。

 

まぁ、おれも最初は『一人より楽しいからいいっか!』って思ってたけどさ。いざやってみるともう大変。何度逃げ出そうとしたことか……。

 

「よし、今日のランニングとダッシュはこれくらいにしときましょうか。次腕立て伏せやるわよ」

 

「おーす」

 

「は、はい……」

 

走っただけで死にそうなイッセー。もうこれだけでどのくらい凄いか軽く予想がつくよな。

 

「準備したわね。じゃ始めなさい」

 

そう言って、イッセーの上に座る部長。

 

「うおっ……部長、もうやばいです」

 

「こらっ弱音を吐かない!私の下僕が弱いなんて認めないんだから」ペシッ

 

腕立て伏せをするときはいつも部長がイッセーの上に座る。重い方が筋肉が鍛えられるからな。

 

おれは重りの代わりに片腕で腕立てをする。

 

 

 

 

「……299……300!やっと終わった……!」

 

無事(?)に腕立てを三百回終えたおれたち。

 

「すぐに次、腹筋、背筋、スクワット、その他各種三百回いくわよ」

 

「わ、わかりました」

 

「了解でーす……」

 

でもまだまだ部長の鬼の指導は続きます。

 

「それにしても遅いわね。もうそろそろ来てもいいと思うのだけれど」

 

「?誰か来るんですか部長?」

 

「えぇ実は……あ、来たわ」

 

イッセーの質問に答えようとした部長は、公園の入り口の方を見た。

 

つられておれたちも見ると、

 

「イッセーさーん、部長さーん、近衛さーん!おまたせし……きゃっ!」バタン!

 

アーシアさんが走ってきてコケていた。

 

 

 

 

「はい、イッセーさん。どうぞお茶です」

 

「ありがとうアーシア」

 

「近衛さんもどうぞ」

 

「おう!ありがとうアーシアさん!」

 

おれたちは各種筋トレを終え、休憩していた。

 

いやー今日は死ぬかと思ったね。今までの中でもダントツで一番キツかった。全身ガタガタいってるわ。

 

「そういえばアーシアはどうしてここに?」

 

「部長さんからイッセーさんが毎日ここでトレーニングをしていると聞いて、何かお手伝い出来るとことはないかと思いまして」

 

な、なんて良い子!好きな人のためには身を削る!これぞ正しく究極の愛!……と迄はいかなくとも素晴らしい心掛けだね。おれも見習いたいものだ。

 

そんなことを考えながら部長の方を見てみると、

 

「…………ハァ」

 

何か思い詰めたような顔をしている。

 

「部長?どうかしたんすか?」

 

「い、いえ何もないわ。そうだわ、アーシアもいることだしアレを済ませましょう」

 

「アレ?」

 

「そうアレ。近衛には関係ないことだからここで別れましょう」

 

アレとは何かとても気になるが、関係ないと言われたらどうしょうもない。

 

「わかりました。じゃあ今日の部活でまた」

 

「えぇまたね」

 

「じゃあな近衛」

 

「近衛さん、学校で!」

 

お別れを言って、家に向かって帰る。

 

 

 

学校

 

 

 

家に着いたおれは、家族の朝ごはんと弁当を用意して学校に向かった。

 

教室に着くと中は騒々しく、全員窓際にいた。

 

「ん?前にも何か見たことがあるような……」

 

んー何時だったかな?………そうだ!イッセーが部長と一緒に登校してきたときだ!その時と状況が似てるんだな。

 

そんな考えに行き着いたら、前から松田と元浜が涙を流しながらこっちに来た。

 

「近衛……俺たちは今猛烈に悲しんでいる」

 

「そうだ……その理由が分かるか?」

 

「いや、全く分からん。でもしいて言うなら……イッセーが部長とアーシアさんと一緒に登校してきたとかか?」

 

「何ッ!正解だ!見てもいないのにどうしてわかったんだ?」

 

適当に言ったら当たってたみたいだ。

 

「どうしてって、今朝部長たち三人がイッセーの家に向かったことを知ってるからな」

 

そう素直に答えたら、二人は目から血を流さんというような勢いで涙を流した。

 

「な、なんだ……と」

 

「そ、それはもしや……朝……帰り」

 

バタン!

 

怒りと悲しみのあまりに気絶した二人。御愁傷様です。何か勘違いしてたけどそっちの方が面白そうだからいいか!

 

そんな二人を無視して窓の方に向かい、外を見てみる。

 

おーおーマジで三人で登校してますわ。羨ましいぞイッセー!てかアーシアさん凄く嬉しそうだな。それもそうか、好きな人と登校出来たら嬉しいよな。おれだって嬉しいもん。

 

しかし、そんなアーシアさんとは真逆で部長は今朝同様、浮かない顔をしていた。

 

自分の席に着き、授業の準備をしていると、イッセーとアーシアさんが入ってきた。

 

「おー新婚夫婦のお出ましだ」

 

「なんだそれ。茶化すなよ近衛」

 

「そ、そんな夫婦だなんて……早すぎますよイッセーさん!」

 

「いやいやアーシア、今のは近衛が勝手にいっただけだから真に受けるな」

 

おれの言葉に過剰に反応を示すアーシアさんをイッセーがなだめる。

 

「それはそうと、今朝のアレって何だったんだ?気になって授業に集中できねぇよ」

 

「別にお前が授業に集中できないのはどうでも良いが、アレってのはアーシアが俺の家にホームステイする件のことだ」

 

意外と重大なことをさらりと言うイッセー。

 

「ふぅ~ん。……え?……ええぇぇぇぇぇ!マジですか!?イッセーの家にアーシアさんがホームステイ!?」

 

流石にこの事実には驚いた。だって一つ屋根の下に年頃の男女が共に住むんだぜ?驚愕しかないわ。

 

おれの声が大きかったせいで、この事実がクラス中に一気に広まった。

 

「アーシアさんが!?」

 

「イッセーの家に!?」

 

「ホームステイ!?」

 

「それってちょっとヤバくない?」

 

「うん、近衛と違って女子にはとても優しいイッセーくんだけど一つ屋根の下ってのわ」

 

おいそこの女子!おれと違ってって何だ!おれだって女子に優しいわ!

 

「どうしていつも、イッセーばかり!」

 

「うらやましぃぃぃ!」

 

男子どもは醜かった。

 

「やいやいイッセー!アーシアちゃんがお前の家にホームステイってのはどういうことだ!」

 

「リアス先輩や姫島先輩だけじゃ飽きたらず、その毒牙を金髪美少女天使アーシアちゃんにまで向けるのか!」

 

いつの間にか復活していた、男子の代表の松田と元浜がイッセーに詰め寄った。

 

「俺がいつ部長と朱乃さんに毒牙を向けた。ただアーシアが俺の家にホームステイしたい、って身元受取人の部長にいってこうなっただけだよ」

 

「嘘だ!そんな嘘には騙されないぞ!」

 

「何時だ!?いつその毒牙をアーシアちゃんにかけた!」

 

イッセーが真実(多分)を言っても松田と元浜の怒りは収まらなかった。どうしようかと迷っていると、

 

「ほ、本当です!私が部長さんにお願いして、イッセーさんのお家に泊めてもらえるようにしたんです」

 

救世主が舞い降りた。アーシアさんの口から告げられると二人は、

 

「そんな……どうして」

 

「……イッセーばっかり」

 

バタン!

 

本日二度目の気絶。御愁傷様です。せめてどうか安らかな眠りを……。

 

 

 

 

 

 

「じゃチラシ配りいってきます」

 

「いってきます!」

 

「えぇいってらっしゃい」

 

部長に見送られ、イッセーとアーシアさんがチラシ配りに向かう。

 

どうしてイッセーも一緒に行ってるかといえば、簡単に言うと心配なのである。

 

アーシアさん一人を見知らぬ土地に一人で出歩かせたくないそうだ。どんだけ過保護だよ。

 

「うふふ、イッセーくんは心配屋さんですね」

 

「はは、そうですね」

 

朱乃先輩も木場も同じことを思ったらしい。

 

おれはふと、今朝のことが頭を過り部長を見てみる。

 

「…………ハァ」

 

やっぱり今朝と同じ様に何か思い詰めた顔をしている。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。