ハイスクールD×D~九尾の少年~   作:toruyuki

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第4話

次の日

 

 

朝早く―それもおれが起きるより早く―家のチャイムが鳴る。

 

ピンポーン

 

当然誰も気づかない。

 

ピンポーン

 

もう一度鳴る。今度はおれが気づいた。

 

「……んあぁ?誰だ、こんな朝早くに……」

 

まだ寝ていたい頭を叩き起こし、眠い目を擦りながら玄関を開けると、

 

「やぁ、近衛くん。おはよう」

 

「……ん?木場か。おう、おは……よう!?な、なんで木場がここに!?」

 

そこには木場がいた。こいつおれの家知らないはずだよな。

 

「うん、君を迎えに来たんだ」

 

「……私もいます」

 

「うふふ、私もいますわ」

 

ワケわかんないこと言ってる木場の後ろに、小猫ちゃんと朱乃先輩もいる。

 

「え!?な、なんで小猫ちゃんたちも?てことはまさか……」

 

「もちろん私もいるわよ」

 

やっぱり!三人の後ろから部長が姿を現した。イッセーとアーシアさんはいないみたいだが。

 

「な、なんでおれの家に?てかどうしておれの家を……?」

 

「それは僕の使い魔に君のあとを追わせたんだ」

 

さらりとストーカー発言をしてくる木場。

 

「いや、悪いんだけどさ、おれそっちの趣味ないのよ」

 

「!ぼ、僕だって無いよ!いざというときのために、眷属の家は知っといた方がいいって部長がおっしゃって!」

 

慌てふためく木場。なんか面白いな。

 

「もう一つの答えだけど、これから十日間合宿をするから迎えに来たのよ。その許可も取りにね」

 

木場の代わりに教えてくれる部長。

 

「あ、そうなんですか……って合宿?十日間も?」

 

「えぇ。ゲームのために眷属みんなで鍛えようって話になってね」

 

「ああ、そうでしたね。でも母さんまだ寝てますよ?」

 

「あらそうなの?困ったわね、もう起きてるかと思ったのに……」

 

首を傾げる部長。いやいや、普通の人はまだ寝てる時間ですから!あなたたちが軽く異常なんですよ。

 

「取り合えず起こしてきますね。家の中に入って待っててください」

 

「え?……そう?じゃあお言葉に甘えて、おじゃまするわね」

 

「おじゃましますわ」

 

「……おじゃまします」

 

「おじゃまします」

 

部長に続いてみんなも入る。当然木場は最後。こんなときでもレディーファーストなんてどれだけ紳士なんだよ。

 

部長たちを居間に案内してから母さんを起こしにいく。ついでに遥香と健二も。

 

「母さん、起きてくれ。ちょっと話があるんだ。遥香と健二も」

 

モゾモゾ

 

まだ眠いため布団のなかでうずくまる。

 

「母さん!起きてくれって!話があるんだよ!ほら、遥香と健二も。もう朝だぞ」

 

「……ん、近衛、朝っていってもまだこんな時間じゃない……」

 

「眠い~」

 

「あと五分~」

 

「そんなお決まりの台詞はいらないから。今、下に部長たちが来てるんだよ」

 

すると、

 

「!それを早く言いなさいよ!お客様は待たせちゃダメでしょ!遥香、健二!起きなさい!」

 

電光石火で起きる母。こんな母さん久しぶりに見たぞ。何はともあれ起こすことには成功したな。

 

三人が支度を始める中、おれは下に降りる。居間にいくと、

 

「クンクン」

 

小猫ちゃんが必死に匂いを嗅いでいた。

 

「こ、小猫ちゃん?どうしたの?」

 

「……先輩、この匂いってカレーですか?」

 

「え?あ、あぁそうだけどそれが?」

 

「!……食べさせていただけませんか?」

 

いつもとは様子が違う小猫ちゃん。この子ってこんなにカレー好きだったの?

 

「別にいいけど。じゃあちょっと待っててね。準備してくるから」

 

「近衛、私も頂けるかしら?」

 

「私もお願いしますわ」

 

「部長と朱乃先輩も?いいですよ、木場お前は?」

 

「い、いや僕は遠慮させていただくよ」

 

部長と朱乃先輩もお願いしてくる。みんなそんなにカレーが好きなのか。それにしてもさっきの木場の態度、なんかおかしかったような……まぁ別にいいか!

 

台所に行きカレーを温める。その最中居間から、

 

『三人とも、さっきあれだけの量をたべ―――』

 

『……祐斗先輩、騎士も寝技の練習をした方がいいと思います』

 

『祐斗、今日は晴れるそうよ。走るには絶好の天気ね』

 

『祐斗くん、動きの早い相手に雷を当てるのは難しいのです』

 

『『『で、何かいった?』』』

 

『いえ、な、何も……』

 

お気の毒な木場。御愁傷様です。てかみんなここに来るまでにそんなにもたべ―――。

 

「……近衛先輩もお願いします」

 

「近衛も一緒にやるわよね?」

 

「近衛くん、お願いできますか?」

 

「…………はい」

 

こうしておれと木場の肉体の死亡が確定した。

 

 

 

「そういうわけですので十日間、近衛をお借りしてもよろしいですか?」

 

「えぇ!どうぞどうぞ!こんな息子で良ければいくらでも!」

 

あの後部長たちにカレーを配り終えたら、丁度母さんたちが降りてきた。ついでだからみんなで朝ごはんを食べることにする。

 

いやー良かったわ。昨日何故か知らないがカレー作りすぎちまったからな。部長たちが来て助かったよ。

 

そんなこんなで話が進み、おれは無事に合宿に行けることになった。学校の方は部長がどうにかするらしい。

 

「それにしてもこのカレー美味しいわね」

 

「家庭で作ったなんて信じられませんわ」

 

「……近衛先輩、今晩もカレーでお願いします」

 

部長たちがおれの作ったカレーを食べて誉めてくれた。小猫ちゃんにいたっては今晩も食べたいって言ってくれる。

 

「い、いやーそんなに誉められると照れますね。なら今晩もおれが料理作りましょうか?……そんな体力が残ってたらですけど……」

 

ポン

 

見てみると木場が同情するような目をしていた。

 

「……共に生き残ろう!」

 

「!……ああ!絶対だ!」

 

ガシッ

 

おれと木場の間に絆が生まれた瞬間だった。

 

「あ、そうだ。おれがいない間、母さんたちごはんどうすんの?」

 

「それもそうね。ん~どうしましょうか?」

 

ズコッ

 

昨日に引き続きまたしてもコケる。なにも考えてないのかよ!よくそんなんで合宿許したな!

 

「それなら私の方で準備させていただきます。料理人を家にこさせて作らせますので」

 

そんなおれと母さんを見て部長が提案してくれた。

 

「え!?そんな悪いですよ!いい機会なので母さんが作れば―――」

 

「本当ですか?それは助かります。ぜひよろしくお願いします!」

 

断ろうとしたら先を越された。母さんめ!自分が楽したいからって!少しは働け!

 

「わかりました。では手配しときます」

 

「……おい」

 

「さぁて仕事の準備でもしますかな~」

 

半眼で睨むが顔を背ける。しかもどこかに行くし。

 

「はぁ~じゃあ宿泊の準備してきますんで、ちょっと待っててください」

 

部長たちにそう告げ部屋にいく。そういえば遥香と健二静かだったけど置いてきて良かったかな?

 

準備を終えて戻ると、

 

「え?じゃあお兄ちゃん学校ではそうなんですか?」

 

「……うん、変態だよ」

 

「わぁぁ!すごーい!手品師みたい!」

 

「ははは、今度はこれだよ?」

 

「微笑ましいわね」

 

「えぇ、うふふ」

 

小猫ちゃんと遥香が話してて、木場は健二に神器使って手品してる。部長と朱乃先輩はそれを見て微笑んでいた。

 

なんだ、ちゃんと打ち解けたんだな。良かった良かった。

 

「あら、近衛来たわね。じゃあそろそろ行くわよ」

 

「小猫さん、また来てくれますか?」

 

「……うん、絶対来る。私ももっと話したいから」

 

「祐斗兄ちゃん!また手品見せてね!」

 

「うんわかったよ。健二くんまたね」

 

それぞれ挨拶する。

 

「じゃあ母さん、遥香、健二行ってきます!」

 

「いってらっしゃい。体には気を付けるのよ」

 

「お兄ちゃんいってらっしゃい!」

 

「いってらっしゃい!おみやげ期待してるから!」

 

「いや、遊びに行くんじゃないんだから」

 

おれの家を出てイッセーの家に向かう。

 

 

 

イッセーの家に着くと部長が一人で迎えにいった。

 

しばらく待つと、三人が玄関から出てきた。

 

「これでみんな揃ったわね。じゃあ早速向かうわよ!」

 

『はい!』

 

打倒ライザーの強化合宿が始まった。

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