ハイスクールD×D~九尾の少年~   作:toruyuki

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第3話

 昼休み

 

「で?話ってのは?」

 

「あぁそれはな……」

 

 昼休み、屋上に来たオレとイッセー。普段なら昼食を食べている生徒(ほぼカップル)や遊んでいる生徒(昼休み後いつも先生に怒られてる)がいるのだが、今日は風が強く誰もいない。なので聞かれたくない話をするには絶好だった。

 

 そんなこんなで今朝のことを話し出すイッセー。

 

内容は……

 

~回想 イッセー~

 

 朝、昨日と同じような夢を見て目が覚めた俺―兵藤一誠は自分の目を疑った。

 

 何故なら、服を何も着ていなかったからだ。

 

 俺には寝るときに裸で寝るなどというワイルドな性癖はないからな。

 

「何で俺は裸なんだ?」

 

 思い出そうとして記憶を漁る。しかし当然そのような記憶はなく、しかも家に帰ってきた記憶もない。

 

「俺はどうやって帰ってきたんだ?」

 

 などと考えていると、

 

「ん、んん……」

 

 隣からとても艶かしい声が聞こえてきた。

 

「はッ!?」

 

 驚いた俺は恐る恐るタオルケットをめくった。そこには一人の女性がいた。

 

 白い絹のようで更には弾力性の高そうな肌。

 豊満なバスト、くびれたウエスト、大きすぎないヒップ。

 そして何より、紅い髪が印象的な女性がいた。裸で。

 

 はて?何でリアス先輩がここに?しかも裸。そして俺も裸。もしかして……!

 

 とか考えてたら目を覚ましたリアス先輩。

 

「ん、んぁ~。あら、おはよう。起きてたのね」

 

 優しそうな微笑みで悩ましい体を隠すことなく挨拶してきた。

 

「お、おはようございます。き、綺麗な体ですね」

 

 あまりの出来事に混乱していてこの状況を聞けない。そんな俺をよそに先輩は、

 

「ふふ、ありがとう。褒められるのは嬉しいものね」

 

 そう言いながら机の上にある自分の制服を取りに行った。もちろんなにもつけずに。

 

「いや先輩、いいんですか?そんな簡単に人に肌を見せても……」

 

「見たいなら見てもいいわよ。男の子だものね」

 

 堂々と先輩は着替えながら笑った。ではそういうことならと思い見ることにした。一応男なのでね。そんなことをしていたら、

 

「お腹大丈夫?」

 

「?」

 

 不思議に思って自分の腹をさする。

 

「昨日刺されたから」

 

「ッ!」

 

 あ、あれって夢じゃなかった?じゃあどうして俺は……。

 

「私が一晩かけて治療したからよ。もちろん裸で抱き合ってね」

 

「え?」

 

 それって、もしかして……。

 

「ふふ、そんな顔しなくても大丈夫よ。私はまだ処女だから」

 

「あぁそれはよかった」

 

 って違うだろ俺。安堵するところを間違ってるわ。

 

「どうしてそんなことが出来るんですか?」

 

「それは、私とあなたが同じ眷属だからよ」

 

「眷……属?」

 

「えぇ、改めて自己紹介するわ。私はリア

ス・グレモリー、悪魔よ。そして貴方のご主人様。これからよろしくね。あ、あとイッセーって呼んでも良いかしら?」

 

 彼女はそう言って魔性の微笑みで背中からコウモリの翼のようなものを出した。

 

「え?……えぇぇぇぇ!!!」

 

 驚きすぎて柄にもなく大声を出した。

 

こうして俺の悪魔としての人生が始まった。

 

~回想 終了~

 

「でその後は、俺が起きるのが遅いのと大声で心配になった母さんが見に来たんだけど、予想通りパニックになって、先輩が父さんと一緒に悪魔の力で納得させたんだよ」

 

「は~。朝から大変だったな……ってちょっと待てイッセー!お前……グレモリー先輩の裸じっくり見たんだな?」

 

「あぁそうだが?いや~先輩の体は素晴らしかったな。豊満なバストにくびれたウエスト。何より柔らかそうな肌。程よい肉のつき方をしてて触りたかったよ」

 

 イラつく笑顔で羨ましいことを言ってくるイッセー。―――ブチッ。

 

「うらやましい……羨ましいぞイッセー!いつもいつもお前ばかり……!ズルいんだよ!食らえ」

 

「うおっ!危ねぇな。お前がその気ならこっちもやってやるよ!」

 

「うるせぇ!今日という今日は容赦しねぇ!」

 

 久々に取っ組み合いを始めるオレたち。それは昼休みの終わりの鐘がなるまで続いた。おかげで結構重要な事を聞き返すのを忘れた。

 

 

 

 放課後

 

「やぁ。君たちが兵藤一誠くんと桜近衛くんだね?」

 

 そう言ったのは、我が学年一のイケメン王子―木場祐斗だ。

 

 成績も良く、運動神経抜群でそのうえ甘いフェイスのため学年問わず女子にとてつもない人気で、学年問わず男子から心底嫌われている。

 

 オレも『モテるやつ消えるべし』と思っているのでこいつを嫌っている。なのでいつも態度が悪い。

 

「そうですが、それがどうしました?」

 

「いやいや近衛。こいつのこと嫌いでもその態度はないだろ」

 

「はは、いいよ兵藤くん。僕は気にしていないからね」

 

 オレを注意するイッセーに対し木場はイケメン度MAXな対応で返してくる。くー!言動が全部カッコいいんだよ!こいつは!

 

「で、俺たちになんか用か?」

 

「あぁそうだった。僕はリアス・グレモリー先輩の使いで来たんだ」

 

 話を戻すイッセーに対し答える木場。この間にも周りからは女子の黄色い声が響いてる。

 

「そういえば昨日そんなこと言っていたな」

 

「俺も今朝聞いたわ」

 

「じゃ僕について来てくれるかい?」

 

 そう言って木場は歩き出した。ってオレたちまだ返事してないぞこの野郎。イケメンだからって何でも許される訳じゃないんだぞ!

 

 そう思いながらも何だかんだで木場に着いていく。道中行き先が気になり木場に聞いた。

 

「なぁ、そういえばどこに行くんだ?」

 

「旧校舎だよ」

 

「旧校舎?そんなとこあったっけ?」

 

「いや、俺も知らない」

 

 旧校舎の存在をオレたちは知らなかった。一年ここに通ってるけど初めて聞いたな。そんなとこがあったら怪談とかで噂に成りそうなもんだけどな。

 

「まぁそれも仕方ないかもね。旧校舎は部長……リアス先輩の所有物に近いからね」

 

「部長?ってことはお前オカルト研究部に所属してんのか?」

 

「うん、そうだよ」

 

『オカルト研究部』

 

 リアス先輩が所属している部活だ。他に『二大お姉さま』のもう一人も所属している。

 

 その為いろんな生徒が入ろうとしたが全員断られていた。

 

 そんな部活なもんだから、所属している生徒は珍しい。だからオレも素直に感嘆した。

 

「へぇーすげぇな」

 

「そうでもないよ」

 

 否定する木場だが、どこか嬉しそうだった。素直になれないイケメン。どこぞの少女マンガの主人公だよ!ふざけろよ!

 

 そんなこんなで旧校舎に着いたオレたち。中に入って向かった先は、二階の一番奥の部屋だった。

 

コンコン「失礼します。木場です。二人を連れてきました」

 

「ええ、入ってちょうだい」

 

 木場が扉をノックしてオレたちを連れてきたことを告げると、リアス先輩の声が聞こえた。了承を得たオレたちは中に入った。

 

 中に入ってまず目に付いたのが、沢山の不思議な文字だった。壁は勿論、床や天井までもが不思議な文字で埋め尽くされていた。しかも部屋の中心には魔方陣みたいなものもあった。

 

「うおっ!なんだこの部屋?」

 

「この文字はなんだ?」

 

 それぞれの反応を示すオレたち。木場はそれを見て楽しそうに笑っていた。

 

 部屋の中は、ソファーがいくつかあり、デスクも何台かあった。

 

「ん?あれは誰……!」

 

 部屋を見ていたオレは、ソファーの一つに誰か座っているのに気が付いた。そして顔を見ようとして見たところで、オレは電撃を食らったかのような感じがした。

 

 そんなオレに気が付いた木場が彼女を紹介してくれた。

 

「彼女は塔城小猫さん。この学園の一年生で君たちの後輩だよ」

 

 しかしオレの頭の中には全く入ってこなかった。

 

 ロリ顔、小柄な体、一見小学生にしか見えない姿。そして無表情で羊羹を食べている姿。

 

 そんな彼女を見てオレは、

 

「か、可愛い……」

 

 一目惚れだった。

 

「小猫ちゃん、こちら兵藤一誠くんと桜近衛くんだよ」

 

「初めまして、兵藤一誠です」

 

「……どうも」

 

 そんなやり取りを三人がしていたがオレまだ固まっていた。

 

「おい、近衛。近衛!」

 

 ばしっ!

 

 イッセーに叩かれて正気に戻る。

 

「はっ!」

 

「塔城小猫さんだ。挨拶しろ」

 

「は、初めまして!さ、桜近衛といいます!よ、よ、よろしくお願いします!」

 

 テンパり過ぎだろおれ……。ただの自己紹介じゃねぇかよ。うわー!え、えっと塔城さんの反応は……。

 

「…………どうも」

 

 体を遠ざけるほど警戒心MAXだった。おう……。そんなオレを見てイッセーは一言言うがオレはいじけてた。

 

「どうしたんだこいつ?」

 

「…………イジイジ」

 

 シャー

 

 突然シャワー音が聞こえたのでそっちを見ると、

 

「ふんふふん、ふふー」

 

 カーテン越しにそんな声が聞こえる。しかもシルエット付き!さらに女性!

 

「―――!」

 

「あれは……」

 

 それを見て興奮するオレと誰か気づいたイッセー。

 

 すると、キュッと水を止める音がする。

 

「部長、これをどうぞ」

 

「ありがとう、朱乃」

 

 カーテンの奥からはもう一人の声が聞こえてきた。それに言葉を返すととカーテンの影は着替えを始める。

 

 シュル シュルル シューーー!

 

 服が擦れる衣擦れ音。影だけのシルエットがまたそれを強調してとても興奮した。最後なんか違う音混ざってるけど。

 

 暫くすると、リアス先輩ともう一人女性が出てきた。先輩は紅の髪が濡れていて色っぽかった。こちらに気付いた先輩は、

 

「ごめんなさいね。昨日イッセーのお家に泊まったから、シャワーを浴びてなくて今汗を流していたの」

 

 あーなるほどー。そういうことねー。

 

 と考えながらイッセーを睨む。睨まれたイッセーは、ムカつく笑顔をしていた。

 

 きぃぃぃ!悔しい!マジ羨ましいぞイッセー!

 

 そんなことはさておき、先輩と一緒に出てきた女性はというと……。

 

「あらあら、初めまして。姫島朱乃といいます。以後お見知りおきを」

 

 リアス先輩と同じく『二大お姉さま』の一人、姫島朱乃先輩だった。

 

 今時珍しいポニーテールで、いつも笑顔を絶やさないニコニコスマイル、和風漂う雰囲気、女子高生で大和撫子を体現している人だ。

 

「初めまして兵藤一誠といいます。よろしくお願いします」

 

「初めまして!桜近衛です!お話できて光栄です!」

 

 それぞれ挨拶をする。それを聞き遂げるとリアス先輩は話を始めた。

 

「これで全員揃ったわね。取り敢えず、兵藤一誠くん、いえイッセー」

 

「はい」

 

「私たちオカルト研究部はあなたを歓迎するわ」

 

「ああ、はい」

 

「勿論、悪魔としてね」

 

 妖艶な微笑みをしながら先輩はそう言った。

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