ハイスクールD×D~九尾の少年~   作:toruyuki

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第6話

「部長、大公から討伐依頼がきてますわ」

 

 

 

 オレたちは今はぐれ悪魔を討伐に来ていた。

 

 はぐれ悪魔とは自分の欲望のために主を殺したり、あるいは主の元を去る眷属悪魔のことだ。これらの存在は危険なため各勢力見つけ次第殺すよう命令してる。

 

 グレモリー眷属も例外ではなく、部長が統治しているこの町に侵入してきたはぐれ悪魔を大公の依頼で度々討伐していた。

 

 今回の悪魔は夜な夜な魔力を使って人間を町外れの廃屋に誘き寄せ食べていた。危険なため早急に手を打ってほしいとのことだ。

 

「でオレたちの出番というわけですか?」

 

「えぇそうよ。二人とも、いい機会だから悪魔の戦いを経験しなさい」

 

「マジですか!?オレ今まで戦ったことありませんよ」

 

「あら?以外ね。九尾の力を狙うものがいてもおかしくないのに」

 

 戦えと言われ驚くオレ。そんなオレにに驚く部長。

 

「運良くそんな輩には会わなかったもので……」

 

「部長、俺も……」

 

「イッセーはしょうがないわね。ついこの間までただの人間だったもの。でも、戦闘は見ることができるわ。今日は私たちの戦いを見なさい。ついでに下僕の特性についても説明するわ」

 

「下僕の特性?」

 

「えぇ。眷属を得るのは悪魔の数を増やすだけじゃなくて少数精鋭の部隊を作る目的もあるの。それが『悪魔の駒(イービル・ピース)』。爵位を持った悪魔は人間界のボードゲーム『チェス』の特性を下僕悪魔に取り入れたの。主となる悪魔が『王』。そこから『女王』、『騎士』、『戦車』、『僧侶』、『兵士』と五つの特性を作り出したわ。軍団を持てなくなった代わりに、少数の下僕に強大な力を与えることにしたのよ」

 

 と部長が説明をしていると、

 

「美味しそうな臭いがする。しかし不味そうな臭いも。甘いのか、苦いのか」

 

 不気味さが半端無い声が聞こえる。生理的に受け入れられない感じだ。

 

「はぐれ悪魔バイザー。あなたを消滅しにきたわ」

 

 部長がそう言うが奴は、

 

ケタケタケタケタケタケタケタ……。

 

 先程と同じ不気味な声で笑う。うげー、気持ち悪い。これがはぐれ悪魔かよ。

 

 すると、暗がりから姿をゆっくり現した。

 

 上半身と言うか頭の部分は女性、しかし上半身、下半身は巨大な獣だった。獣の両手には得物を一本ずつ持っていた。下半身は四足であり、すべての足が太く、爪も鋭い。尾は蛇で独立して動いてる!

 

 とにかく気持ちの悪い生物がそこにはいた。

 

「主のもとを逃げ、己の欲求を満たすためだけに暴れまわるのは万死に値するわ。グレモリー公爵の名において、あなたを消し飛ばしてあげる!」

 

「こざかしい小娘が!貴様の紅の髪のように全身真っ赤な血に染めてやる!」

 

 絶叫にも似た雄叫びをあげるバイザー。それに対し部長は、

 

「雑魚ほど洒落た台詞を吐くのね。祐斗!」

 

「はい!」

 

 呼ばれて返事をした木場は―――消えた。

 

「は!?」

 

「ぎゃぁぁぁぁ!」

 

 突然バイザーが叫びだした。見てみると奴の腕は切り落とされ、そこからおびただしい量の血が流れていた。は?な、何が起こった?

 

「イッセー、近衛。さっきの続きを説明するわ。祐斗が与えられた駒は『騎士』。特性はスピードよ。目にも止まらない速さで動いて、敵を攻撃するわ」

 

 部長から説明され、やっと理解するオレたち。つまり木場の奴は消えたわけではなく、目にも止まらない速さで動いてバイザーを斬ったのだ。

 

「次は小猫ね」

 

 部長がそう言うから小猫ちゃんを捜すと、バイザーの足元にいた。しかも踏みつけられそうになっている!

 

「小猫ちゃん危ない!」

 

 オレの注意は意味がなく、踏まれる小猫ちゃん。あの巨体に踏まれたらオレでもイチコロだ。当然オレより小柄な小猫ちゃんは抗うこともできなく潰さ……れる?

 

「小猫は『戦車』。特性は圧倒的な腕力と桁違いな防御力。そのため、あの程度の攻撃じゃ潰されないわ。ついでに近衛、あなたも『戦車』よ」

 

 そう、部長の言う通りバイザーの足は小猫ちゃんを潰してはいなかった。小猫ちゃんが支えているのだ。

 

「ありえねぇーーー!」

 

 しかしあり得る。しかもそのまま掴んでぶん投げる小猫ちゃん。マジなに、あの馬鹿力。怖っ!

 

「今ここには居ないけど『僧侶』の駒は魔力の扱いに秀でているわ。最後に朱乃ね」

 

「はい、部長」

 

 そう言ってバイザーに近づく姫島先輩。もう何を見せられても驚かねぇぞ。

 

「あらあら、うふふ。どうしましょうか」

 

 笑いながらそう言って手に雷を発生させる。

 

「朱乃の駒は『女王』。他のすべての駒の特性を扱える最強の副部長よ」

 

ズガガガガガッ!

 

「アバババババババッ!」

 

 姫島先輩が雷を落としバイザーに食らわせた。

 

「うふふ、まだまだですわ!」

 

 笑顔が怖い姫島先輩。え、あの、ちょっと……え?

 

「あと彼女はSよ。しかも究極のS。相手が降参しても自分の興奮が収まるまで攻撃をやめないわ」

 

 ホントだ。バイザーはもう動く事もできなさそうなのにまだ続けてる。

 

「ガクガク……逆らわないようにしよ」

 

「ブルブル……あぁそうだな」

 

 心に決めるオレたちだった。

 

 それから5分後、スッキリした顔で戻ってきた姫島先輩。

 

「部長、あとはよろしくお願いします」

 

「えぇ任せてちょうだい」

 

 そう言って姫島先輩ですでに死に体のバイザーに近づく部長。

 

「何か言うことは?」

 

「殺せ」

 

「そう、じゃあ消し飛びなさい」

 

ズバァァァァン!

 

 部長の手から魔力が放たれて奴は跡形も残らなかった。

 

「ふぅー、これで終わりよ。さぁみんな帰りましょう」

 

『はい』

 

「あの、部長……」

 

 みんなが返事するなかイッセーが部長に質問した。

 

「ん?なにかしらイッセー?」

 

「俺の駒って……何ですか?」

 

 イッセーの顔からは不安が見えた。

 

 おーそういえばイッセーは自分の駒を知らないんだっけ。オレは転生場面を見ていたからわかるけど。

 

「あなたの駒は『兵士』よ」

 

 チェスの中で捨て駒に近い駒。最弱の駒。

 

 兵士だと聞かされたイッセーは落胆していた。




今回は原作と違って悪魔の歴史を先に説明してしまったので少し難しかったです。

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