ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!!   作:さすらいの風来坊

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12月突入しましたね。
2019年もあとわずか。
それから、冬の気候になりましたね(^_^;)
風邪やインフルなどにお気をつけください。


【5-1】犬を拾う/仲良し(?)な師弟コンビ

今日もAqoursは駅前に借りているスタジオで練習している。

ガイは先生の集まりで練習には居ない。

 

ルビィ「また雨が強くなってきたね。」

梨子「夜にかけてさらに強くなるって言ってたし。」

ダイヤ「今日は無理して続けないほうが良さそうですわね。」

 

最近は雨の日が続いている。

室内なので雨が降っても練習はできるが、安全が最優先。

 

千歌「もうすぐ地区予選なのに...。」

曜「入学希望者も50人越えてきたんでしょ?」

 

千歌の言う通り、ラブライブの地区予選も近い。

さらに、浦の星への入学希望者も50人を超えてきており、良い感じに仕上がってきているところだ。

 

果南「まぁ気持ちは分かるけど、安全第一。今日のところは終わりにしよう。」

鞠莉「はい。」

果南「なにこれ?」

ペガ「カイロだね。」

リク「何でカイロ?」

 

鞠莉は果南にカイロを渡す。

 

鞠莉「『待てばカイロの日和あり』って言うしね。」

 

「「「「「「「「「「はぁ...。」」」」」」」」」」

 

鞠莉にツッコミを入れる者は居なかった。

そして今日は早めの解散となった。

 

外は生憎の雨模様。

駅前ということもあり、高海家と小原家が車を出してくれた。

 

千歌「果南ちゃんと梨子ちゃん、りっくんは家の車ね。」

リク「ありがとう千歌ちゃん。」

千歌「曜ちゃんも乗ってかない?」

曜「良いの?」

 

高海家の車には果南,千歌,梨子,曜,リクが乗り、小原家の車には鞠莉,ダイヤ,ルビィ,花丸が乗る。

 

千歌「善子ちゃんは?」

善子「嵐が堕天使の魂を揺さぶる...。秘めた力がこの羽に宿る!」

千歌「ふざけてる場合じゃないよ~。」

善子「拠点は至近距離にあります。いざとなれば瞬間で移動できますので。」

ルビィ「まぁすぐそこだし。」

 

善子の住むマンションは駅の反対側。

少し歩けばいいくらいの距離だ。

車で送迎のメンバーは出発し、善子も帰ろうとしたとき、ふと空を見上げた。

曇天と言えるくらいに曇っている。

 

善子「胸騒ぎがするこの空...。最終決戦的な何かが始まろうと...。」

 

「何が始まるんだ?」

 

背後から声を掛けられる。

振り向くとそこに居たのは...

 

善子「師匠!」

JJ「よう。」

 

ジャグラーだった。

 

JJ「練習終わりのようだな。」

善子「えぇ。今から帰るところよ。」

JJ「だったら送ってってやるよ。」

 

ジャグラーが付き添ってくれると聞き、善子は嬉しくなるが...

 

ビュゥゥゥゥゥゥ!!!

 

いきなり突風が吹き、手に持っていた傘が飛ばされてしまった。

 

善子「こらぁ! 待てぇ! 待ちなさい! 待つのです!」

 

傘を追いかけるが風に煽られ追い付かなかったが、風が弱くなり、傘が風の影響を免れ、少し動いている。

 

善子「何、その動き。もしかして、何かが私を導いて...。」

JJ「何やってんだ? 濡れるぞ。」

 

ビュゥゥゥゥゥゥ!!!

 

また風によって傘も吹き飛ばされてしまう。

善子の傘は自販機と塀の間に挟まってようやく善子の手に戻った。

 

善子「ん?」

 

ふと何かの気配を感じ、視線を傘が挟まっていた場所にやる。

 

善子「ふふっ♪」

JJ「あぁん?」

 

その正体を確認した善子は柔らかく微笑み、ジャグラーはその後ろから覗きこんだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

数日後。

 

梨子「うぅ...。ひっ...。くぅ...。」

 

千歌の家で、梨子が何かに怯えていた。

目の前に居る『それ』に手を伸ばすが...

 

「ワン!」

 

梨子「ひぃぃぃぃぃ! やっぱり無理ぃぃぃぃぃ!」

 

シイタケに吠えられて、驚きのあまり距離を開けてしまう。

 

ダイヤ「騒がしいですわよ?」

曜「梨子ちゃんが、シイタケと目が合ったから触れるかもって。」

千歌「ほんと!?」

シイタケ「ワン!」

 

千歌は秘かに思っていることがある。

それは、シイタケと梨子が仲良くなってくれること。

出会って当初はシイタケを見るや否や梨子はどこかに隠れたり、何かに繋いでおいてと言っていたが、最近はそれも少なくなってきた。

 

千歌「どうぞどうぞ♪」

 

梨子の手を引き、シイタケとの距離を縮める。

その距離がゼロになろうとした瞬間...

 

シイタケ「ワン!」

梨子「ひぃぃぃぃぃ! だめぇ、やっぱり無理ぃ!」

 

シイタケが吠え、慌てて後退りしてしまった。

 

千歌「う~ん...。シイタケ、梨子ちゃんのこと大好きだと思うんだけどなぁ。」

梨子「そんなことないでしょ~!」

千歌「そんなことある。犬は見ただけで敵と味方を見分ける不思議な力があるって。」

 

果南「そろそろ始めるよ~!」

 

果南の一声でミーティングを始める。

今回はシイタケに触れなかった梨子は安堵のため息をついた。

するとそこへ...

 

ガイ「すまない、遅れた。」

リク「疲れたぁ。」

ペガ「リク大丈夫?」

 

ガイ,リクが合流し、リクの影からペガが顔を出す。

2人が遅れた理由は、学校で力仕事を任されていたからだ。

女性の先生が多い浦女で男性の先生や生徒の力は激レアに等しい。

 

果南「ガイさん,リク,ペガも揃ったし、今日こそ決めないと! もう時間もないんだよ。」

 

千歌の部屋で次の大会への作戦会議が開かれる。 

果南の進行で始まったが...

 

花丸「分かってるずら...。」

ルビィ「でも、テーマって言われると...。」

 

なかなか浮かばないみたいだ。

『ラブライブは未発表の曲のみ』という縛りがあるなかで曲や歌詞を筆頭に、ダンスや衣装などをどうするかを自分たちで考えなければならない。

Aqoursは9人居るが、その9人でも今回ばかりは難航するくらいにアイデアが出てこない。

 

ダイヤ「かといって、暗黒と言うのはあり得ませんけどね。」

善子「どうしてよ!」

 

唯一、善子だけが暗黒の一点張りでアイデアを出しているが、賛同されない。 

3年生が入る前に一度だけ堕天使PVを撮っているが、残念ながらお蔵入りした。

 

善子「堕天使と言えば暗黒! Aqoursと共に歩んだ堕天使ヨハネの軌せ...。」

千歌「やっぱり輝きだよ!」

善子「聞きなさいよ!」

 

千歌に遮られ憤慨する善子。

 

果南「まあ、輝きっていうのは、千歌が始めた時からずっと追いかけてきているものだからね。」

ガイ「輝きか。光を追いかけるって意味では一貫性のあるテーマではあるが...。」

ダイヤ「ですが、Aqoursの可能性を広げるためには、もっと模索が必要ですわ。」

 

そう言いながら、ダイヤは自身の携帯電話を開き、画面を見せる。

そこに映っているのは2人の少女によるライブ映像だ。

 

リク「この人たちは?」

ダイヤ「『Saint Snow』ですわ。北海道の函館で姉妹で活動しているスクールアイドルですわ。」

ペガ「この子たちもスクールアイドルなんだ!」

梨子「リクくんとペガちゃんはSaint Snowさんを見るの初めてよね。」

 

Aqoursとガイには馴染みあるSaint Snowだが、リクとペガは初めて2人を見た。

 

千歌「えぇ!? これSaint Snowさんなの!?」

 

Saint Snowが歌っている曲は『CRASH MIND』。 

以前、東京のイベントで披露した激しいダンスが特徴的な『SELF CONTROL!!』とは違い、歌がメインとなっている。

 

ダイヤ「1つに留まらない多くの魅力を持っていなければ全国大会に進めませんわ。」

曜「そうだね。次はこの前突破できなかった地区大会...。」

果南「何か新しい要素が欲しいよね...。」

 

そう言っても簡単に思い付くなら苦労しない。

大勢いるならアイデアもたくさん思い付き、サクサク進むかと思いきや、そうではなかった。

 

「「「「「「むぅ...。」」」」」

 

みんな難しい顔をして考える中...

 

「Zzz...。」

 

ペガ「ん? 誰か寝てる?」

 

誰かの寝息が聞こえてきた。

その音がするほうを見ると、眼鏡をかけた鞠莉が寝ていた。

 

梨子「またこんな眼鏡で誤魔化して...。あれ?」

 

梨子がその眼鏡を取ると、パッチリおめめのシールが姿を表したが、ハラリと剥がれた。

 

ルビィ「待てば海路の日和ありだって。」

ガイ「なんだ? その待てばなんたらって?」

リク「ちょっと色々ありまして...。」

梨子「はぁ...。」

 

呆れてため息をもらす梨子。

 

千歌「鞠莉ちゃん、長い話とか苦手だから...。ね? 善子ちゃん?」

 

「ワン!」

 

千歌「わあっ!?」

 

なぜ千歌がそんなに驚いたのか。

その正体は、ふさふさの体毛に、やたらと大きい体の犬が居たからだ。

つまり、高海家の愛犬のシイタケである。

 

ルビィ「よ、善子ちゃんがシイタケちゃんに!?」

梨子「そんな訳ないでしょう!?」

鞠莉「ふあぁぁ...。騒がしいですね~。」

 

善子とシイタケが入れ替わったことに驚きを隠せずパニックになり騒がしくなると、睡眠中だった鞠莉が起きて、う~んと身体を伸ばした。 

 

ペガ「全然気付かなかったよ...。」

リク「ガイさんは気付いてましたか?」

ガイ「いや、全くわからなかった。」

 

ウルトラマンの2人も気付かなかったくらい、善子は姿を消すのがうまかった。

 

花丸「ん? 善子ちゃん。」

 

何がなんだかさっぱりだと言わんばかりの雰囲気の中、花丸のスマホに善子から連絡が入る。

 

花丸「天界の勢力の波動を察知したため、現空間から離脱...。」

千歌「どゆ事?」

花丸「要するに、帰るって事ずら。」

 

 

一方の善子は、制服にマスクとサングラスを装備してホームセンターに来ていた。

見知った人物が居ないか警戒するが、1人だけ善子がよく知る人物がホームセンターの入り口で立っていた。

 

JJ「時間ぴったりだな。」

善子「呼び出しておいて待たせるなんてできないわよ。」

JJ「それが噂に聞く『善い子のよっちゃん』か。」

善子「っ.../// それをどこで聞いたのよ! 忘れなさい!」

 

顔を真っ赤にしながら抵抗する善子。

 

JJ「それは無理な話だなぁ。そんなことより早く行くぞ。」

善子「ちょっと! 待ちなさいよ~!」

 

ジャグラーは面白いおもちゃを手にしたかのような笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

続く。




FNS歌謡祭が楽しみな風来坊です!
Aqoursが披露する曲は『未来の僕らは知ってるよ』、それからAKB48とコラボで『ジングルベル』を歌うそうで。
地上波でAqoursが見られるの、ほんと最高ですね!


それと、私なんと...
ラブライブフェスのチケットが当たりました!!
初日の方が当たり、人生初のμ'sに会えます(泣)
1ヶ月後がかーなーり楽しみです!

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