ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!!   作:さすらいの風来坊

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ここ数日、執筆意欲が湧いてきております。
よしりこパワーのおかげかなん?
(作者の推しは曜ちゃんです。)


【5-3】犬を拾う/出会いがあれば別れもある。

梨子「たっだいま~♪ ふふん♪」

リク「お邪魔しま~す。」

ガイ「お邪魔します。」

 

ある日の学校終わり。

梨子は預かっている犬を見せるためにガイとリクを家に招きいれた。

 

梨子「良い子にしてた~? 今日はお土産があるのよ~? じゃーん! えへへ、面白そうでしょ?」

 

「アン! アンアンアン!」

 

ホームセンターで買った犬用のおもちゃを袋から出すと、犬はゲージの中ではしゃぎはじめた。

 

梨子「はい♪」

 

ゲージの扉を少しだけ開け、おもちゃを渡すと、犬は待ってましたと言わんばかりの勢いで遊び始めた。

 

梨子「ふふふ♪ 面白い?」

 

おもちゃで遊ぶ様子を微笑ましく見守る。

 

リク「可愛い~!」

ガイ「この前まで犬の姿を見ただけで怯えてたのに、見違えるくらいに溺愛してるな。」

 

リクは梨子と一緒に犬を観察、ガイは梨子の成長に感心していた。

その時...

 

コンコンコン

 

梨子「はい?」

 

梨子ママ「梨子~、お友達よ~。」

 

部屋のドアをノックされて、母親がドアを開ける。

 

梨子ママ「あら、ガイさんにリクくん来てたのね~。いらっしゃい。」

リク「こんにちは。」

ガイ「お邪魔しています。」

 

梨子「あ、善子ちゃん。」

善子「ヨハネ。ガイさんとリクも居るのね。」

 

梨子ママと一緒に善子が居た。

 

梨子ママ「あら? そのワンちゃんまだいたの?」

 

何日間か犬を預かっていることを知っている梨子の母だが、まだ預かっているとは思っていなかったらしい。

 

梨子「あぁ...うん。なんか、もう少しだけって言われちゃって...。」

梨子ママ「あぁ...そう...。」

 

梨子の母は納得するが、善子は納得がいかないような表情で梨子の部屋に入り、犬が入っているゲージを手に取った。

 

善子「でも梨子ちゃん、犬すごい苦手だから、やっぱり私の家で預かろうかな~なんて...。」

 

いつもの堕天使ではなくお淑やかな口調で『梨子は犬が苦手』という理由を付けて犬を預かると言いはじめたが...

 

梨子「あ~ら、善子ちゃんの家はマンションだからダメって聞いたけど?」

善子「少しなら大丈夫よ。」

梨子「ダメって言うから私が預かったのよ?」

 

今度は梨子が『マンションはペットを飼えない』という理由を付けて、ゲージを奪い返す。

お互いに譲りたくないらしく、その光景に梨子ママ,ガイ,リクも苦笑いだ。

 

梨子「さぁ、ご飯にしましょうね~、ノクターン♪」

善子「ノクターン...?」

 

梨子ママ「まぁ...、どうぞごゆっくり...。」

 

ここで梨子の母が部屋から出ていく。

少し間が空いて、場が落ち着く。

 

ガイ「なぁ、その犬は善子が面倒見てたのか?」

善子「えぇそうよ。見つけた時は雨だったからそのままって訳にいかないでしょ。師匠と相談して私がしばらく面倒見てたわ。」

リク「ジャグラーさんと?」

善子「師匠はゲージと餌を買ってくれたわ。」

ガイ「へぇ~。あいつもなかなか可愛げがあるな。」

 

 

~~~~~

 

 

やば珈琲の店内

 

JJ「ックション!」

曜「どうしたんですかジャグラーさん。」

ルビィ「風邪ですか?」

JJ「いや、今ガイにバカにされた気がする。」

 

 

~~~~~

 

 

善子「それよりちょっと! ノクターンって何よ!」

梨子「この子の名前!」

善子「はぁ!?」

 

お淑やかモードのスイッチからいつものスイッチに切り替えた善子が、先ほど梨子が口にした『ノクターン』という名前に食らいつく。

 

梨子「いつまでもワンちゃんじゃ可哀想でしょ~?」

善子「この子は私が出会ったのよ! 名前だってライラプスって言う立派なのがあるんだから!」

 

梨子&ガイ&リク「「「ラブライブ...?」」」」

 

善子「ライラプス!」

 

善子も名前を付けていた。

 

善子「大体何よ! 犬苦手だったんじゃないの!?」

りかこ「苦手だけど...仕方ないでしょ! 面倒見て欲しいって言ったのは善子ちゃんよ!」

善子「ヨハネ!」

 

リク「あぁ...2人とも落ち着いて...。」

 

梨子と善子の言い合いは激化し、同じ部屋にいるガイとリクはほったらかしにされている。

 

ガイ「...。」

リク「ガイさん、2人を止めた方がいいんじゃ...って、ガイさん? ガイさ~ん。」

 

これ以上は喧嘩になりかねないと思ったリクがガイと共に2人を止めようとしたが、ガイはゲージの犬から視線を外さないでいた。

 

ガイ「あぁ悪い...。あの犬、なんか見たことあるような気がしてな...。」

 

そう答え終わった時...

 

コンコンコン

 

梨子ママ「2人とも、ちょっといい?」

 

梨子&善子「「えぇっ!?」」

 

部屋に入ってきた梨子の母を威圧感丸出しで睨む2人だが...

 

梨子ママ「沼津の方で、もらってきたんだけど...。」

 

梨子&善子「「あぁ...。」」

 

梨子の母が見せた1枚の紙によって、表情が悲しみに変わる。

その紙とは、梨子がノクターン、善子がライラプスと名付けた犬の捜索届だった。

 

ガイ「迷子の犬だったのか。」

リク「そうみたいですね。」

ガイ「2日くらい前にブラック店長の店で同じ紙が貼ってあったのを思い出した。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その日の内に飼い主と連絡が取れたため、2人がお世話していた犬は本来の家族の元へ戻ることが出来た。

 

女の子「あんこ~♪ よかったね~♪」

 

善子「...。」

梨子「よ、よかったですね...。」

 

本当の犬の名前は『あんこ』らしい。

あんこと再会できたことで飼い主の幼い女の子は嬉しそうな表情をしている。

 

母親「本当にありがとうございました。」

 

女の子の母親からお礼を言われるが、梨子と善子の表情は晴れないままだ。

 

母親「あんこもお礼を言いなさい。」

あんこ「アン!」

女の子「ありがとう!」

 

別れる際、女の子が駆け寄り、彼女の腕の中で抱かれていたあんこがぺろりと梨子の手のひらを舐めた。

 

梨子「...。」

 

手のひらを舐められた梨子は取り乱すことなく、その手を眺めていた。

 

母親「それじゃあ、失礼します。」

女の子「ばいば~い!」

 

車に乗り込んだ親子とあんこがこの場を去る。

 

善子「ううぅ...! ライラプス~!」

梨子「...。」

 

お別れするのが悲しいようで、善子は泣き出してしまった。

しかし、梨子はずっと手を眺めたままだった。

 

リク「ちょっと寂しいですね...。」

ガイ「あぁ...。梨子と善子には仕方ないが、あんこには家族が居るんだ。家族の元に戻れて嬉しいだろうさ。」

リク「そうですね。それに、飼い主の女の子があんこと再会した瞬間の笑顔が幸せそうでしたし。」

 

それから、一連の流れを少し離れた場所で見ていた2人。

あんこと関わった時間はわずかだが、彼らなりに思うところがあった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌日。

部室で果南と千歌が話し込んでいるところに外から曜が走ってきた。

 

曜「千歌ちゃん、大変!」

千歌「ん?」

曜「梨子ちゃんと善子ちゃんが...!」

果南「どうかした?」

曜「情緒不安定...。」

 

外から曜が来たということは、梨子と善子が少なからずグラウンドに居ることになる。

 

梨子「ノクターン...。」

善子「ライラプス...。」

 

2人とも全く元気が無く、木の枝でグラウンドにあんこの絵を描く。

絵は異なるが、2人の動きには寸分の狂いもなく完璧に揃っている。

 

梨子&善子「「うう...取ってこい...。ハァ...。」」

 

絵を描き終えたら、2人同時に木の枝を投げた。

方向,角度,回転数,着地のタイミングなどが全く同じであった。

 

鞠莉「シンクロ?」

ルビィ「でもどうして2人が...?」

 

梨子と善子の様子を7人のメンバーとリクが伺っていた。

メンバーからすると、昨日までの2人では無いことに疑問しか涌いてこない。

 

花丸「まさか...悪霊に憑りつかれたずら?」

ルビィ「なんかちょっと善子ちゃんっぽいね、花丸ちゃん。」

花丸「ずらん!」

 

花丸によるモノマネは完成度が高かった。

 

ペガ「かなり落ち込んでるね。」

リク「2人とも相当可愛がってたからね。」

 

ダーク・ゾーンから顔だけ出しているペガも2人を気にかけている。

昨日ペガは姿を現さなかったが、ダーク・ゾーンには声が届くため、何があったかは把握していた。

 

 

一方、絶賛落ち込み中の2人はというと...

 

梨子「善子ちゃん...。」

善子「ヨハネ...。」

梨子「練習...しよ?」

 

このまま気持ちを引きずるわけにもいかないと思い、練習を提案する。

他のメンバーを待たせていることもあり、これ以上は迷惑をかけられない。

 

善子「そうね。」

 

2人とも気持ちを新たに立ち上がる。

 

善子「思いっきり身体を動かして、このもやもやした気持ちを全部吹っ飛ば..........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せない...。」

 

秋の訪れを感じさせるように紅い色に染まった木々の坂道で2人仲良く暗めの雰囲気を漂わせていた。

練習中もあんこ(ノクターン/ライラプス)のことが頭から離れなかったのだ。

 

梨子「はぁ...。飼い主の元に戻ったのは良かったんだけど...。」

善子「やっぱりこんなの間違ってる!」

梨子「えぇ...。」

 

いきなりの珍発言に理解できてない。

 

善子「よく考えてみれば、あの人が飼い主だって証拠はないはずよ! 仮に飼っていたとしても、本当に飼っていたのがライラプスだとは限らない。そっくりの違う犬だったという可能性も...!」

梨子「そんな無茶苦茶な...。」

善子「取り戻しに行くわよ!」

 

否定はできないが肯定もしづらい理論を言う善子。

挙げ句の果てには、あんこ(ノクターン/ライラプス)を預かっていたときに使っていたゲージを持って連れ戻すと言い張った。

 

梨子「はいぃ?」

善子「言ったでしょ? あの子と私は、上級契約の関係。Destinyで結ばれているの。」

梨子「無茶よ! 迷惑でしょそんなことしたら!」

善子「だったらいい! 私1人で行くから!」

 

本来なら梨子が正しい。

というか、普通に考えれば連れ戻すなんて考えつかない。

だが善子は聞く耳を持たず、坂道の階段をかけ降りていった。

 

対する梨子は善子を止めるべきか迷った。

その時、制服のポケットに入れていた犬用のビスケットを取り出した。

あんこ(ノクターン/ライラプス)を預かっている間、そのビスケットをおやつにあげていた。

犬が苦手な梨子も、おやつをあげるうちに苦手意識が薄くなり、いつの間にか可愛がっていた。

思い出したら自然と足が動き、善子の後を負っていた。

 

 

 

 

 

続く。




ウルトラマンタイガの23話見ました。
ウルトラマンゼロが登場しましたね~。(登場の仕方にはちょっと笑いました。)
トレギアとの空中戦はかっこよすぎです。
ニセベリアルは本物があまり使わなかったデスシウム光線を使ったり、サンダーブレスターオーブのビルを武器にした戦い方をしてましたね。
そしていよいよ最終回への幕開けですね。
楽しみです!


話は変わって、先日のFNS歌謡祭には梨子ちゃんのお母さん役である水樹奈々さんも出ていましたね~。
直接的な共演はありませんでしたが、りきゃこと共に親子出演を果たしてました。

そこで1つ思ったことがありまして、もしも梨子ちゃんのお父さん役があったらと考えたんですね。
真っ先に宮野真守さんが浮かびました(笑)。

そうなれば、Aqours,水樹さん,まもちゃんが音楽番組に呼ばれたら、リアル世界で桜内家が集合します(笑)。

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