ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!! 作:さすらいの風来坊
執筆意欲が途端に消え去り、スランプに陥ってました。
今後の投稿もかなり遅いです。
楽しみにされてる方々には申し訳ないです...。(>_<)
善子「何で着いてきてんのよ。」
梨子「だって、一応私にも責任はあるし...。」
学校を出て小一時間。
2人は閑静な住宅街にやってきた。
もちろん、あんこに会うために。
善子「さすが...なんか邪悪な気配に満ち溢れてる家ね。」
梨子「そう? 普通の家にしか見えないけど...。」
善子「ギラン。」
1軒の家の前に立ち止まると、善子は右腕を伸ばし...
善子「感じる。ライラプスの気配があの壁の向こうから...!」
自信満々にライラプスの居場所を当てたが...
梨子「善子ちゃん。」
善子「ヨハネ!」
梨子「この住所だとこの家じゃなくて、こっちじゃない?」
善子「えっ...。」
探していた家の隣に来てしまっていた。
梨子「うん。やっぱりこっちよ。」
善子「たしかに...感じる。」
梨子「さっき同じこと言ってなかった?」
善子「うるさいわね! 呼び寄せる!」
気を取り直して、本来探していた家の前まで来た訳で、外にあんこは居なかった。
そうなれば、十中八九は家の中。
善子「来~い...来~い...。リトルデーモンライラプス...。主の元に~。」
お得意の堕天使モードを駆使して、あんこを呼ぼうとするが...
母親「あら~、この間はどうも。」
梨子「ハッ...。」
善子「えっ...。」
あんこの飼い主である母親が買い物から帰ってきたらしく、偶然出会ってしまった。
梨子「その...あの...失礼しました~!」
突然すぎたのと、堕天使を見られた恥ずかしさなのか、梨子と善子は一礼してその場から足早に立ち去った。
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梨子「出てこないわね~...。」
善子「やはり何者かに妨害されているようね。」
足早に立ち去ったあと、再びさっきの家の近くまで戻ってきた2人。
今はあんこの住む家が見える位置にあるコインパーキングで様子を伺っている。
善子「こうなったら...。」
梨子「こうなったら?」
善子「出てくるまで待つ!」
持久戦に持ち込んでまであんこに会おうとする姿勢を崩さない善子。
梨子「本気? 日が暮れるわよ?」
善子「嫌なら帰りなさいよ。前にも言ったけど、あの子は私にとって特別なの。」
梨子「でも...。」
それに対して、梨子は心配でいっぱいになるが、善子の並々ならぬ想いに強く言えないでいた。
すると、梨子のスマホにメッセージが届く。
梨子の母から『何時頃帰ってくるの?』という内容だった。
時刻は夕方であり、空も茜色に染まりつつある。
母を心配させないために家に帰らないといけないが、あんこが出てくるまで帰らないと言い張る善子のことが心配な梨子。
善子を一瞥して、『もうすぐ帰る。』と返信を打ち込んだあと、近くのバス停でバスを待っていた。
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善子Side
梨子が去ってもその場から動かずに、あんこが出てくるまで待っていると...
JJ「んなとこで何やってんだ?」
善子「師匠...。」
買い物袋を片手にぶら下げたジャグラーが声をかけてきた。
JJ「ガイから聞いたぞ。あの犬が飼い主の元に帰ったってな。お前のことだから、大方諦めきれなくてここに居るんだろ。」
善子「うっ...そうだけど...。」
図星で言葉に詰まる。
善子「さっきまでリリーが居たけど、帰ったわ。」
JJ「だろうな。気配が移動したのを感じてたからな。野暮なこと聞くが、帰らねぇのか?」
善子「ライラプスをこの目で見るまでは帰らないわ。」
その意志が固いと感じたジャグラーは息を1つ吐いて、善子の隣に立つ。
善子「師匠は買い物帰りなんでしょ? お店に行かなくていいわけ?」
JJ「やたらとわがままな弟子の言うことを聞くのも師匠の努めだ。」
2人して待っていると、2つのシルエットが近づいてきていた。
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梨子Side
バス停で内浦方面行きのバスを待っていると...
「もしや、梨子さんですかな?」
梨子「えっ?」
ガイやリク,ジャグラーでもない声で名前を呼ばれたが、その人物は梨子もよく知る人物だった。
梨子「店長さん...。」
仲見世商店街でやば珈琲店を営むブラック店長だ。
店長「こんな住宅街で会うなんて珍しいものですね。おつかいか何かですか?」
梨子「いえ...。ちょっと成り行きで来たというか...。ここに書かれてるお宅に用事があって...。」
鞄から1枚の紙を出して、店長に渡す。
あんこを探しているという紙だ。
店長「おや、お得意先のお宅ですな。」
梨子「え...じゃあ...。」
店長「さっきコーヒー豆を届けたばかりでしてね。」
梨子と善子が預かっていたあんこの飼い主の家が、店長のお得意先だったとは、妙な繋がりがあるものだ。
梨子「あの家に1匹の犬が居るのはご存知ですか?」
店長「えぇ、知ってますよ。人懐っこい性格で可愛い子ですよ。たしか、少し前まで迷子になっていたらしいと聞きましたね。」
梨子「実は、私と善子ちゃんが預かっていたんです。」
店長「なんと...。そういえば、飼い主の女の子が、2人の高校生のお姉さんが見つけてくれたと話していましたね。それが梨子さんと善子さんでしたか。」
こちら側もあんこの話が進む。
店長「もしかして、別れたことが寂しくてホームシックのような気持ちを抱いているのでは?」
梨子「店長さんの言うとおりです...。さっきまで善子ちゃんと待っていたんですけど、そろそろ帰らないとお母さんに心配かけちゃうかなって...。」
そんな話をしていると、いつの間にか曇っていた空からポツリと滴が落ちてきた。
梨子「雨...。」
店長「降ってきましたね。」
ふと善子のことが頭をよぎる。
雨の中でも待っていると考えると、このままほおっておくわけにもいかない。
梨子「私、善子ちゃんの所に戻ります。」
店長「であれば、私も着いていっていいですかな? 何やら不思議な繋がりですし、久々に善子さんの顔を見てみたいですし。」
梨子「それなら、一緒に行きましょう。」
すぐ手前にバスが来ていたが、梨子はバスに乗らず、ブラック店長と共に善子の元へ向かった。
しばらく歩くと、さっきまで居たコインパーキングの場所に善子と男の姿があった。
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善子「梨子...。それに店長...。」
梨子「風邪引くわよ。」
店長「お久しぶりです善子さん。」
JJ「桜内とマスターとは珍しい組み合わせだな。」
コインパーキングに4人が揃う。
梨子「あと、これ。」
ここに来る途中でお店に立ち寄り、差し入れを買ってきた。
善子「いらない。」
梨子「はい。」
善子に渡そうとするが、断られた。
だが、数分後には差し入れの『うなぎおにぎり』にパクつく。
善子「どうして戻ってきたの? それに店長も一緒だなんて。」
梨子「考えてみたら、帰っちゃったら本当に出てきた時に会えないなって...。店長さんとはバス停で偶然会ったの。」
善子「私が先に出会ったんだからね!」
梨子「それはわかってるけど...。」
雨が降る中、梨子もあんこを一目見るまで帰らないらしい。
JJ「この時間はいつもの配達じゃなかったか?」
店長「配達を終えて店に戻ろうとしたところ、バス停で梨子さんに遭遇したのですよ。それに梨子さんの話を聞いたら、常連のお宅でしてね。」
JJ「なるほどな。妙な繋がりがあるもんだ。」
料金表の看板を挟んでJK同士,宇宙人同士で会話が進む。
梨子「どうして運命なの?」
善子「なにが?」
梨子「いや...。」
善子「DestinyよDestiny。」
梨子「そうかもしれないけど...。」
さっきから、あんことの出会いは運命だと言い張る善子だが...
善子「堕天使って、いると思う?」
梨子「え?」
話題が堕天使へと変わった。
善子「私さ、小さい頃からすっごい運が悪かったの...。」
スッと立ち上がって善子自身の昔話を始める。
しゃがんでいる梨子、ブラック店長とジャグラーも耳を傾ける。
善子「外に出れば雨に降られるし、転ぶし、何しても自分だけうまくいかないし...。それで思ったの。きっと、私が特別だから、見えない力が働いてるんだって。」
梨子「それで、堕天使?」
善子「勿論、堕天使なんているはずないって、それはもうなんとなく感じてる。クラスじゃ言わない様にしてるし。でもさ...。」
すぐそこにある自動販売機の前まで移動し、飲み物を選びながらも話は続く。
善子「本当にそういうの全く無いのかなって。運命とか、見えない力とか、ホントはあるんじゃないのかなって。それに、私たちのすぐ側には師匠たちが居る。そんな時、出会ったの...。」
店長「それがあの子だったと。」
善子「えぇ。何か見えない力で引き寄せられているようだった。これは絶対、偶然じゃなくて、何かに導かれてるんだって、そう思った。不思議な力が働いてるんだって...。」
自販機のボタンを押して、飲み物を梨子に渡す。
善子「ほい、ライラプス。」
梨子「むぅ...ノクターン!」
缶には『あんこたっぷりぜんざい』と表記されていた。
ぜんざいを受け取り、飲もうとした時...
女の子「止んだね~。」
善子と梨子が張り込んでいた家から、あんこと女の子が出てきた。
雨が止んだので散歩に出かけるようだ。
女の子が散歩に出る準備をするが、母親の呼ばれて一度家の中へ戻った。
あんこは首輪のリードを家の策に繋がれ、外で待っている。
梨子「善子ちゃん。」
店長「待った甲斐がありましたな。」
JJ「行くか?」
今なら千載一遇のチャンスで、再びあんこ(ノクターン/ライラプス)に触れあえるが、善子はその場でぜんざいの缶を持った腕を前に伸ばし、念力でも送るかのようなポーズをとった。
善子「むむむ...気付いて...!」
JJ「何してんだ。」
すると...
あんこ「クゥ?」
善子たちの方を振り向いた。
だが...
あんこ「アン! アンアン!」
急に吠え出したのだ。
梨子「善子ちゃん...?」
善子「私のせい!?」
店長「いえ、あれは何かに怯えている、もしくは...。」
JJ「威嚇しているのどっちかだ。」
女の子「どうしたのあんこ?」
あんこ「アンアン! アン!」
鳴き声を聞き付け、家から飼い主の女の子があやすが鳴き止む様子は無い。
ジャグラーと店長が周囲を警戒した瞬間...
ドシーン!!
空から4体のロボットが街に降り立った。
それと同時に、街を一斉に攻撃し始めた。
店長「ジャグラーさん...あのロボットは...。」
JJ「奴らは『スペースリセッター グローカーボーン』。かつて別宇宙の地球に送り込まれた破壊兵器だ。」
4体のグローカーボーンは両腕から衝撃光球弾のプレスバルブや両腕のボーンキャノンを発射し、沼津の街を侵攻する。
梨子&善子「「きゃあ!」」
店長「ぐっ...!」
JJ「噂通り容赦無しか...。」
女の子「きゃっ!」
攻撃が4人の近くに落ちた。
その内の1体がこっちへ向かって来る。
女の子「あんこ? あんこ!」
女の子が必死にあんこの名前を叫び始め、何かと思いそちらに視線を移すと、さっきの攻撃でできた瓦礫にあんこが閉じ込められてしまったのだ。
母親「早く逃げるわよ!」
女の子「でもあんこが...!」
あんこ「クゥ~ン...。」
善子「ッ...!」
梨子「善子ちゃん!」
JJ「あのバカ...。」
店長「おやおや。」
目の前の状況に善子が腹を括るかの如く、真剣な表情で女の子の元へ駆け寄った。
善子「私があんこちゃんを助けるからね!」
女の子「おだんごのお姉ちゃん...。」
善子「ん~~~!!」
ありったけの力を込めて瓦礫を退かそうとするが、びくともしない。
そこへ...
梨子「ん~~~!!」
善子「梨子...。」
店長「私たちも居ますよ。」
JJ「早く助けるぞ。」
4人で力を合わせると、瓦礫は少しずつ動き...
ガシャーン!!
女の子「あんこ!」
あんこ「アンアン!」
無事に助けることができた。
母親「皆さんありがとうございます!」
女の子「お姉ちゃん、おじさん、ありがとう!」
だが、感動に浸っている時間は無い。
グローカーボーンは刻々と近づいてきている。
店長「皆さんで避難することにしましょう。私がお子さんをおぶりますから、お母様はあんこさんを。」
そして一同は避難を始める。
ひたすら逃げるが、グローカーボーンは追いかけてくる。
しかし、彼らが逃げる方向から2つの光がものすごい速さで飛んで来て頭上を通過した。
JJ「あいつらようやく来たか。」
2つの光のうち、1つは3体のグローカーボーンの中心に降り立ち、『ウルトラマンジード プリミティブ』に、もう1つの光は『ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン』になり、上空から蹴りをお見舞いし着地した。
女の子「ウルトラマンが来てくれたよ!」
あんこ「アンアン!」
アルファ「何の為に4体居るか...。わかるよね?」
ライザーでグローカーボーンを召喚した張本人は、これから始まる戦いに期待を寄せていた。
続く。
この半年ですが、3月を境に世の中がガラリと変わりましたね。
1月はラブライブ!フェス(両日現地)、2月は伊波さんのcartes Á jouer 東京公演,CYaRon! 1st LoveLive! Braveheart Coarter(両日現地)に行ってから今日までずっと自宅警備でした。
ただ、バイトはあったので収入が減るということは無く、むしろ増えました(笑)
今はコロナが落ち着いてきたのか第2波が来たのかわからない状況ですから、気を付けて生活していきましょう!