ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!! 作:さすらいの風来坊
自分はもちろんガイさんになりましたよ~。
自分ではハロウィンのコスプレしてますが、周りからは少し豪華な私服と思われるので、気が楽ですわ。
いわゆる「知る人ぞ知る」って感じです!
まぁ小さい子がいるとこに行けば話は別ですが(笑)
次にガイさんの姿になるのは約2週間後の4thライブの時だ!
ダイヤと共に、沼津市を流れる狩野川の河川沿いに到着した。
ダイヤ「皆さん、楽な体勢を取っていただいてかまいませんわ。」
そう言われ、ダイヤの周りにAqoursメンバーが集まり着席し、ガイとジャグラーはダイヤの正面にある柵にもたれかかる。
ルビィは泣いた疲れがあるのか、ダイヤが膝枕して眠っている。
千歌たちは東京のイベントで何があったかを全て話した。
すると、ダイヤはルビィの頭を撫でながら口を開く。
ダイヤ「得票数0ですか...。」
千歌「...はい。」
ダイヤ「やはりそう言う事になってしまうのですね。今のスクールアイドルの中では...。先に言っておきますが、貴方達は決してダメだった訳ではないのです...。」
ダイヤは静かに話す。
ダイヤ「スクールアイドルとして十分経験を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるパフォーマンスもしている。でも...それだけではダメなのです...。もう、それだけでは...、」
曜「どういうことです?」
ダイヤ「7236。これが何の数字だか分かりますか?」
千歌「ラブライブにエントリーしたスクールアイドルの数ですか?」
ダイヤ「ええ...。去年、最終的に登録された人たちの数ですわ。その数は、第1回大会の10倍以上...。」
千歌「そんなに...。」
ダイヤの言う通り、スクールアイドルは今や全国の学校に存在すると言っても過言では無い。
その人気の火付け役になった『μ's』と『A-RISE』。
この2組の功績があることで、今のスクールアイドルの世界があり、ラブライブという大会がある。
そう考えると、『Aqours』は例えるなら『産まれたての赤ん坊』なのだ。
ダイヤ「貴方達が誰にも支持されなかったのも、私達が歌えなかったのも、仕方のない事なのです..。.」
梨子「歌えなかった...?」
善子「どういう事...?」
善子が聞くと、ダイヤは儚い表情で続ける。
ダイヤ「2年前、既に浦の星には統合になるかもと言う噂がありましてね...。」
なんと、ダイヤは自分がスクールアイドルをやっていたこと,鞠莉と果南の3人組だったこと,東京のイベントに出場していたことを話した。
ダイヤ「...でも、歌えなかったのですわ...。貴方達は歌えただけ立派ですわ...。」
曜「じゃあ、反対してたのは...。」
ダイヤ「いつかこうなると思っていたからですわ...。」
その一言で2年生は今までのダイヤとのやり取りを思い出していた。
ダイヤは彼女たちを否定していたわけではなく、その逆だったのだ。ダイヤなりのやり方で彼女たちを導き、自分たちと同じ道を歩まないように見守っていたのだ。
ダイヤにとって今のAqours6人は後輩であり、その中には妹のルビィが居る。妹が姉と同じ経験をしてほしくないとも思っていた。
ダイヤの話を聞いたあとは解散となった。
だが、ガイとジャグラーはその場にとどまる。
JJ「さっきの黒澤ダイヤの話を聞いてどう思う?」
ガイ「ダイヤが言っていたことは事実なんだろうな。」
JJ「あぁ。俺たちはこの世界に来て日が浅いが、あの話は信じられる。ただ、1つだけあいつは嘘をついてる。」
ガイ「お前も気付いたのか。」
JJ「まあな~。あの娘たちは騙せても、俺らは騙せないさ。」
その後、2人も別行動をとった。
翌朝...
まだ日の出まで時間があるが、千歌は起きて海に向かった。ガイは部屋でその気配を感じ取る。
さらに、千歌が海岸を歩いているところを梨子が目撃する。
梨子「千歌ちゃん?」
海に向かって歩いていく千歌を見て梨子は慌てて千歌を追いかけた。
梨子が海岸に着くと...
梨子「千歌ちゃーーん!」
千歌の名前を叫ぶ。それも必死に。
なぜなら、海岸に居たはずの千歌が見当たらないのだ。
その声を聞いたガイも外に出て梨子と合流する。
ガイ「梨子!」
梨子「ガイさん!千歌ちゃんが居ないんです!」
ガイ「何?」
梨子「さっき海に向かって歩いていたので、もしかしたら...。」
ガイ「ひとまず名前を呼んで探すしk...。」
千歌「あれ、梨子ちゃんとガイさん?」
海の中のから千歌が出てきた。それを見た梨子ガイは安堵のため息をつく。
すると、梨子が...
梨子「千歌ちゃん、海の中で何か見えたの?」
と聞いた。
千歌「ううん...何も...。」
ガイ「何も?」
千歌「うん...何も見えなかった...。」
梨子「そっか...。」
千歌「でもね、だから思ったの。続けなきゃって。私、まだ何も見えてないんだって。先にあるものが何なのか、このまま続けても0になるのか、それとも1になるのか...10になるのか...ここで辞めたら、全部分からないままだって...。」
梨子「千歌ちゃん...。」
千歌「だから私は続けるよ、スクールアイドル。だってまだ0だもん!」
そう言い終えた千歌の様子が変わる。
千歌「0だもん...0なんだよ...。あれだけ皆で練習して、歌を作って、衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って...。皆に良い歌聞いて欲しいって...。スクールアイドルとして輝きたいって...。」
千歌は涙混じりに言葉を発する。
千歌「...っ! ...なのに0だったんだよ!? 悔しいじゃん!!」
ついに今まで抑えてきた悲しみと悔しさが溢れた。
昨日電車の中で曜に悔しいかを聞かれた時には答えなかったが、今は感情を爆発させて「悔しい」と叫んだ。
千歌「差がすごいあるとか! 昔とは違うとかそんなのどうでもいい! ...悔しい...やっぱり私...悔しいんだよ...。」
そして、今度は涙を流して「悔しい」と言葉にした。
その様子を見た梨子は千歌のそばまで来て、千歌を後ろから優しく抱きしめる。
梨子「よかった...。やっと素直になったね...。」
千歌「だって私が泣いたら、皆落ち込むでしょ...? せっかく皆スクールアイドルやってくれたのに...。」
梨子「バカね。皆千歌ちゃんの為にスクールアイドルやってるんじゃないの。自分でそうするって決めたんだから。」
千歌「えっ...?」
梨子「私も、曜ちゃんもルビィちゃんも花丸ちゃんも、もちろん善子ちゃんも。」
梨子がガイの居る方に視線を向けた。千歌も同じ方向を向くと...
曜「おーーい!」
ガイの隣では、曜が千歌と梨子に聞こえるくらいに叫び、ルビィと花丸は手を振り、善子は腕を組んでいた。
千歌「でもっ...。」
梨子「だからいいの...。千歌ちゃんは感じた事を素直にぶつけて...声に出して?」
するとガイの隣に居た曜,ルビィ,花丸,善子が千歌の元に駆け寄る。
曜「千歌ちゃん!」
梨子「皆で一緒に歩こう。一緒に...。」
梨子の目にも涙が浮かんでいた。
千歌は皆の姿を見て、梨子の言葉が引き金になり...
千歌「うっ...あぁ...あぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
今まで抱えていたものを吐き出すかのように大声を上げて泣き始めた。
梨子「今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にする事は出来るかも。私も知りたいの。それが出来るか...。」
千歌「...うんっ!」
すると、さっきまで曇っていた空から太陽が顔を覗かせる。その光がAqoursを照らす。
その様子を終始見守っていたガイは...
ガイ「おーい! いつまで海に入ってるつもりだー! そろそろあがれー!」
Aqours「はーい!」
6人は涙が混じりながらも笑顔で返事をした。
その笑顔を見たガイは...
ガイ「(あの笑顔を必ず守る。)」
そう心に誓ったのだ。
一方、魔王獣の調査をしていたジャグラーがとある場所で巻物を見つけた。
JJ「これはまさか...。」
巻物の中身を確認すると...
JJ「間違いねぇな。こいつはこの世界の『太平風土記』だ。だとすれば、次の魔王獣が現れる前にこいつを読み解かねぇと...。」
ジャグラーが太平風土記を探して見つけたのと同時刻...
駿河湾海底
???「フガァァァァ....」
富士山深層部
???「ゼットン.....」
続く。
これにて8話は終わり、次回からは9話に入ります。
以前お知らせしたように、9話は結構分割します。恐らく【9-6】までかかるかそれ以上になるかもです。
それだけ大きな展開が待っていますので楽しみにしていただけたら幸いです!
それでは、9話でお会いしましょう!