ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!!   作:さすらいの風来坊

80 / 117
今回、戦闘シーンありです。
どんな怪獣が現れるかは読んでのお楽しみです。


【1-2】ネクストステップ/運命に抗う者。その名は『ウルトラマンジード』

曜「そっか。秋になると終バス早くなっちゃうんだよね。」

 

練習が終わり、帰りのバスを待ちながらバス停の時刻表を見ていた曜が呟く。

 

花丸「そうずらね。」

ルビィ「日が暮れるのも早くなっちゃうから、放課後の練習も短くなっちゃうかも。」

 

これからの季節は秋、そして冬へと移っていく。

そうなると、終バスの時間が早くなる。

当然練習の時間も削られてしまう。

 

ダイヤ「説明会まであまり時間はありませんわよ。」

ルビィ「それは...分かってるけど...。」

ダイヤ「練習時間は、本気で考えないと。」

 

何か案が無いか考えていると...

 

果南「朝、あと2時間早く集合しよっか!」

 

朝練の提案を果南がしたのだが、集合時間が早すぎる。

提案した果南以外の7人が「う~~ん...。」と唸る。

 

果南「じゃあ決まりね!」

善子「早すぎるわよ!」

 

誰かからツッコミが来るかと思ったら、案の定、善子がツッコミを入れた。

 

梨子「それと善子ちゃん。もう少し早く帰って来るように言われてるんでしょ?」

善子「ギクッ! ど...どうしてそれを...。」

 

どうやら図星のようで、ヘンテコなポーズをとる善子。

 

梨子「あぁ、うちの母親が、ラブライブの予選の時に善子ちゃんのお母さんと色々話したらしくってぇ。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

回想:善子の家

 

善子「堕天使ヨハネの名に於いて...。」

 

いつものように生配信をしていたら...

 

善子ママ「善子?」

 

部屋のノック無しで善子の母が入ってきた。

 

善子「うっ...!」

 

すかさずドアを強制的に閉める善子。

それに負けじと対抗する善子の母。

 

善子「ぐぬぬぬ...。」

善子ママ「コラッ! 開けなさい! 善子!」

善子「ヨハネ!」

善子ママ「コラッ! 開けて!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

梨子「なんか...部屋にも入れてもらえないって...。」

善子「だ...だから、ヨハネは堕天使であって、母親はあくまで仮の同居人と言うか...。」

千歌「お母さんってどんな人なの?」

梨子「学校の先生なんだって。善子ちゃん、幼稚園まで哺乳瓶放さなかったからお母さん...。」

善子「にゃわぁぁぁぁぁ!!」

 

次から次へと善子の黒歴史を話していく梨子だったが...

 

梨子「待って...。沼津からこっちに来るバスは遅くまであるのかな?」

 

ふと疑問が沸いたらしい。

 

「「「「「「「う~ん...?」」」」」」」

 

これまたメンバーで頭を捻るが...

 

千歌「仕事帰りの人がいるから...あっ! 向こうで練習すればいいんだ!」

花丸「それなら時間も確保出来るずら!」

ルビィ「ルビィ賛成!」

 

千歌の閃きに希望が見いだせた。

 

果南「そうだね。鞠莉は?」

 

まだ賛同を得ていない鞠莉に問いかけるが、鞠莉は1人で少し離れた場所でスマホの画面を見つめていた。

 

鞠莉「へっ? No Problem!」

果南「...。」

 

周りからしたら話を聞いていなかったかのように思われるが、果南だけは鞠莉の一瞬の迷いと言える表情を見逃さなかった。

 

千歌「よし! じゃあ決まり!」

梨子「明日、練習場所になりそうな場所を皆で探しましょ!」

善子「新たなリトルデーモンを増やそうぞ!」

花丸「善子ちゃん張り切りすぎずら。」

善子「ヨハネ!」

 

1年生と2年生はそうとも知らず、練習のことを話し合っていた。

 

だが、その談笑は突然壊される。

 

「キシャアァァァ!!!」

 

千歌「なに!?」

 

何かの鳴き声に全員が周りを警戒する。

すると、淡島の方向にある本土の山から怪獣が現れた。

 

曜「怪獣だ!」

ダイヤ「皆さん学校へ避難しますわよ!」

 

ダイヤの的確な指示でAqoursは学校へ続く坂をかけあがった。

 

ガイ「みんな!」

 

学校へ避難すると、ガイが出迎えてくれた。

 

果南「ガイさん、あの怪獣は?」

ガイ「ゴモラのように見えるし...レッドキングにも見える。」

善子「新しい怪獣ってこと?」

ガイ「俺も見たことが無い...。とりあえずアイツは俺がなんとかする。みんなは避難してくる人々の案内を頼めるか?」

鞠莉「任せて!」

 

Aqoursは鞠莉とダイヤの指示で避難誘導を開始。

ガイは誰にも見られない校内の隅っこでオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘアッ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン》

 

浦女を背に、ウルトラマンオーブが現れる。

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

 

 

ゴモラとレッドキングを合わせた怪獣

vs

ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

 

怪獣「キシャアァァァ!!」

オーブ「オゥリャァ!」

 

オーブと怪獣が激突する。

怪獣は全身が焦げ茶色で、目や角,腕に所々に赤い場所やラインがある。

また、胸には紫色だが『カラータイマー』にも見えるものがある。

 

オーブ「(この怪獣は一体...?)」

 

通常の怪獣より一回りでかい体で、見た目からして凶悪な姿をしていて、オーブも初めて目にしたタイプだ。

 

 

一方で、避難誘導が終わった浦女では、Aqoursがオーブの戦いを見守っていた。

 

善子「なんか...アイツ不気味よね...。」

鞠莉「ガイさんもわからないって言ってたし...。」

 

再び現れた怪獣に不安を隠せないでいた。

 

 

 

オーブ「スワァッ!」

 

オーブはパンチやキックを撃ち込むが、怪獣はビクともしない。

それどころか、怪獣のパワーが勝っている。

 

オーブ「こうなりゃ、力と力で勝負だ!」

 

選んだフュージョンアップ形態は...

 

ガイ「ゾフィーさん!」

《ゾフィー》(ヘアッ

 

ガイ「ベリアルさん!」

《ウルトラマンベリアル》(グワッ

 

ガイ「光と闇の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ サンダーブレスター》

 

バーンマイトやパワーストロングを超える力持ち『サンダーブレスター』になった。

 

オーブ「闇を抱いて光となる!」

 

 

 

ゴモラとレッドキングを合わせた怪獣

vs

ウルトラマンオーブ サンダーブレスター

 

 

梨子「あの姿は...!」

花丸「どうしたずら?」

 

「桜内、やはりお前は察しが良いな。」

 

Aqours全員の耳にあの男の声が聞こえた。

 

JJ「あの姿は、オーブトリニティに次ぐ強い力を持つ姿だ。闇に落ちたウルトラマンベリアルと宇宙警備隊のゾフィー隊長の力を借りている。」

善子「師匠!」

曜「ジャグラーさん!」

鞠莉「ジャグジャグ!」

JJ「小原、てめぇ...。」

鞠莉「テヘペロッ!」

 

ジャグラーは新しいあだ名「ジャグジャグ」の称号を獲得した。

 

JJ「そんなことは後回しだ。はぁん...。あの怪獣は『スカルゴモラ』、いや...『カイザースカルゴモラ』って言ったほうが妥当だな。」

ダイヤ「その怪獣は一体何なのです?」

 

内浦に現れた怪獣は『カイザースカルゴモラ』と言うらしい。

 

JJ「恐らく、ガイは『ゴモラのようにもレッドキングのようにも見える』とか言ってただろ。」

千歌「言ってました。」

JJ「アイツの考えは正解だ。スカルゴモラってのは、ゴモラとレッドキング、そしてウルトラマンベリアルの力でフュージョンライズした怪獣だからな。だが、今回はベリアルの強化版の『カイザーベリアル』の力を使ってやがる。」

ルビィ「それじゃあ...あの怪獣は...。」

JJ「厄介な相手だ...。」

 

ジャグラーが丁寧に説明をしたおかげで、カイザースカルゴモラの強さを理解できた。

すると、カイザースカルゴモラは角にエネルギーを蓄え始めた。

それに対抗すべく、オーブは大きめのゼットシウム光輪を生成。

 

エネルギーをフルに溜めたカイザースカルゴモラは勢いよく突進してきた。

これは技の1つ『スカル振動波』だ。

この突進をゼットシウム光輪で正面から受け止めたが、オーブは徐々に押されていく。

 

オーブ「グッ...ンンン...。」

KSG「キシャアァァァ!!」

オーブ「グワァァァァァァ!!」

 

「「「「「「「「「ガイさん!!」」」」」」」」」

 

最後は完全に押されてしまい、スカル振動波を喰らってしまった。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

果南「カラータイマーが...。」

 

オーブのカラータイマーも鳴り始めた。

ここで、カイザースカルゴモラはオーブに興味を無くしたようで、浦の星に歩みを進める。

 

曜「怪獣がこっちに来ちゃう...!」

JJ「どういうことだ...。」

 

この行動にジャグラーは想定外だったようで、内心焦る。

 

JJ「(チッ...。前に超合体で戦った時のダメージが残ってやがる...。こんな時に戦えないのかよっ!)」

 

迫り来る恐怖に体が強張ってしまった9人。

避難した人々もパニックを起こしている。

 

オーブ「デュワ!」

 

なんとかして進行を止めに入るオーブだが、オーブに対する関心を完全に無くしたカイザースカルゴモラは簡単にあしらう。

そして尻尾で吹き飛ばす。

 

オーブ「グゥ...。」

 

オーブは膝を着いて動けず、誰もが終わりだと悟った瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

「シュワァァァ!」

 

カイザースカルゴモラに飛び膝蹴りを喰らわせた巨人が現れた。

 

「フッ。」

 

その巨人は着地するとイージスを解除し、オーブに近寄る。

 

「ガイさん! 大丈夫ですか?」

 

オーブ「ジード...。」

 

ジードは手を差しだし、オーブを立たせた。

 

オーブ「どうしてここへ?」

ジード「ゼロに言われて来ました。詳しいことはアイツを倒してから話します。」

オーブ「わかった。」

 

KSG「キシャアァァァ!!」

 

ジードから喰らった飛び膝蹴りが気に食わなかったのか、カイザースカルゴモラは怒りを露にする。

 

オーブ「フンッ!」

ジード「ハァァァ!」

 

オーブとジードは連携してカイザースカルゴモラに攻撃していく。

 

 

善子「新しいウルトラマン...?」

梨子「ガイさんを助けてくれた...。」

 

9人とも、新しいウルトラマンの登場に目を丸くしていた。

 

JJ「オーブを助けたのは『ウルトラマンジード』だ。」

ダイヤ「ウルトラマンジード...。」

JJ「目を見てみろ。ジードの目、サンダーブレスターのオーブと似てるだろ?」

 

9人はジャグラーの言うとおり、ジードとオーブの目を見比べた。

 

鞠莉「色は違うけど、似てるわ。」

JJ「今のオーブはウルトラマンベリアルの目に近い。それに似てるジードは、ベリアルの息子だ。」

果南「待って...。ジャグラーさんはさっき、ベリアルは闇に落ちたって...。」

JJ「確かにそう言った。ベリアルは光の国が生んだ最強最悪のウルトラマンだからな。だが、ジードはベリアルの息子という運命に抗い、ヒーローになった。」

 

ジードの経歴を知った彼女たちはお互いに目配りして...

 

千歌「ジードさぁぁぁん! 頑張ってぇぇぇ!」

花丸「ファイトずらぁぁぁ!」

ダイヤ「負けないでくださぁぁぁい!」

果南&鞠莉「「ガイさぁぁぁん!」」

曜&梨子「「ファイトォォォ!」」

善子&ルビィ「「応援してるよぉぉぉ!」」

 

2大ウルトラマンを大声で応援する。

 

ジード「何で僕の名前を? って、ジャグラーさん!」

オーブ「ジャグラーがジードの名前を教えたんだろうな。最後に決めるぞ!」

ジード「はい!」

 

オーブとジードは光線技を射つ体勢に入る。

 

オーブ「ンンンンン...! ゼットシウム光線!」

ジード「フッ! ハァァァァァ...! レッキングバーストォォォ!」

 

2つの光線がカイザースカルゴモラに命中。

 

KSG「キシャアァァァ...。」

 

ドゴーーーン!!

 

「「「「「「「「「やったー!」」」」」」」」」

 

Aqoursも避難した人々も、ウルトラマンの勝利にひと安心した。

オーブは町を修復して、ジードと共に空高く飛んでいった。

 

 

 

 

 

続く。




新登場の怪獣は『カイザースカルゴモラ』でした。
1期にカイザーベリアルの力に触れていましたから、そこから『カイザーベリアル融合獣』を独自で誕生させました。
ジード本編のベリアル融合獣の凶暴(狂暴)化した存在と認識していただければ大丈夫です。

2期はカイザーベリアル融合獣を中心とした怪獣が登場しますので、そちらも期待していてください!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。