ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!!   作:さすらいの風来坊

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りきゃこ(逢田梨香子さん)の1st EP『Principal』を聞き浸っている風来坊です。
聞けば聞くほど、りきゃこに惹かれていきます。
ぜひ1度は聞いていただきたいです!


【2-5】雨の音/祝え、歌詞が完成したことを!

善子「で、電気は?」

花丸「無いずら。」

鞠莉「Really!?」

 

中に上がったが電気は通っておらず、灯りはロウソクのみ。

それも、ぼや~っとした明るさだ。

 

果南「どどどどうする? 私は平気だけど...。」

 

と言いつつ、声は震えている。

 

ガターン!!

 

果南「はぐぅ!」

 

おそらく雷だろう。

その音にビビった果南は柱とハグする。

 

鞠莉「とりあえずやる事もないし、曲作り?」

 

とりあえず鞠莉が指揮を取る。

 

ルビィ「でも、また喧嘩になっちゃったりしない...?」

果南「き、曲が必要なのは確かなんだし、とにかくやれるだけやってみようよ!」

ダイヤ「そうですわね。」

 

ダイヤを筆頭に他のメンバーも賛同する。

だが...

 

ギィィィ!!

 

果南「はぐぅ!」

 

直後に床が音を鳴らし、ビビる果南はダイヤに抱き付いた。

 

鞠莉「意外とパーッと出来るかも!」

花丸「だといいずらね。」

ダイヤ「歌詞は進んでるんですの?」

 

作詞するにしても、ダイヤの言う通り歌詞をある程度考えないと先に進まない。

なお、果南はまだダイヤに抱き付いている。

 

花丸「善子ちゃんがちょっと書いてるの、この前見たずら。」

善子「何勝手に見てんのよ!」

 

このメンバーの中で以外な人物の名前が挙がった。

 

果南「へ~、やるじゃん!」

ルビィ「すご~い!」

鞠莉「Great!」

 

3人から褒められる。

 

善子「ふっふっ。いいだろう。だがお前たちに見つけられるかな? このヨハネ様のアークを...。」

花丸「あったずら!」

善子「こらぁー!」

 

褒められると調子に乗るが、ちゃんとオチもある。

天狗になる途中で花丸に歌詞ノートを見つけられてしまう。

ノートにはどんな歌詞が書かれているかというと...

 

ルビィ「これはぁ...。」

果南「う、うらはなれせいきし...?」

善子「りゅうせいきしだん !」

 

善子曰く、『裏離聖騎士団』と書いて『りゅうせいきしだん』と読むそうだ。

 

ダイヤ「この黒く塗りつぶされているところは何ですの?」

善子「ブラックブランク!」

ダイヤ「読めませんわ...。」

 

何で読めないものを書くのだ。

 

善子「ふん! お前にはそう見えているのだろうな! お前には!」

花丸「誰にでも読めなきゃ意味ないずら。」

ルビィ「それで作曲のほうは...?」

鞠莉「進んでるよ♪ ちかっちたちも元気な曲が良いに決まってま~す!」

ルビィ「えぇ...。」

花丸「まるは苦手ずら...。」

 

そんなやり取りをしている中...

 

ミシッ

 

果南「うっ...。」

 

床が軋る音に反応した果南が、顔をひきつらせ、ビビりながらも音がした方向に振り向く。

 

果南「ん?」

 

「キィ~♪」

 

果南「あなたは?」

 

そこに居た小さい生き物を抱える。

 

果南「ねぇ、みんな。」

 

抱いたままメンバーに話しかけると...

 

ルビィ「リムちゃんだ!」

ダイヤ「なぜここに?」

花丸「可愛いずら~!」

鞠莉「So cute!」

善子「か、可愛すぎる...!」

 

この6人でリムに面識があるのは黒澤姉妹の2人だけ。

残る4人は初対面。

しかし、リムの可愛い見た目にメロメロになっている。

 

「リムどこだ~?」

 

すると、奥からリムを探す聞き慣れた声が近づいてきた。

 

ルビィ「リムちゃんはここに居ます!」

ガイ「あ、やっと見つけた。急に俺の頭から離れて走っていったから、探すのに苦労したよ...。」

 

戦いを終えて、リムを探していたガイと合流する。

ガイの姿を見ると、果南の元からジャンプしてガイの右肩に着地した。

 

果南「ガイさん、その子は一体...?」

ガイ「こいつは『リムエレキング』っていう怪獣で、名前は『リム』だ。けど、人懐っこい性格で、ルビィとダイヤ、それに梨子は1度リムと遊んだことあるんだ。果南,鞠莉,花丸,善子とは初対面だったな。リム、皆に挨拶だ。」

リム「キィ~♪」(手をふりふり)

 

ズキューン!!

 

おそらく、6人のハートはリムの可愛さに射ぬかれたであろう。

 

ガイ「ところで、今何をしてたんだ?」

ダイヤ「善子さんのノートを見ながら作詞をしようとしていました。」

善子「ヨハネよ!」

ガイ「そうだったのか。俺も手伝うぞ。」

ダイヤ「ありがとうございます。こちらがそのページに...。」

 

さっき見ていたページを開けたが、ダイヤの動きが止まった。

 

ダイヤ「あら? このブラックブランク、動きますわ。」

 

首を傾げて問う。

横からルビィがダイヤの言うブラックブランクに目を向けた。

 

ルビィ「っ!? お姉ちゃん! それ、虫!」

 

ダイヤ&ルビィ「「ピギャァァァァァァァァァァ!!」」

 

黒澤姉妹はお互いを抱きしめながらお揃いの悲鳴をあげた。

同時に、部屋の中で灯していたロウソクの火も消えた。

 

花丸「ずら?」

ガイ「あらま。」

 

要するに1面真っ暗だ。

 

 

「「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」」

 

 

今度は姉妹に加え、果南,鞠莉,善子も悲鳴をあげた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子「私たち、どうなっちゃうの...?」

 

真っ暗になったが、リムが自ら電気を発生させ、その明かりを頼りに再びロウソクに火を灯すことができた。

すっかり脱力しきった善子が静かに言葉をこぼす。

他の5人も元気が無い。

 

花丸「全然噛み合わないずら...。」

果南「このまんまだと、曲なんてできっこないね...。」

ダイヤ「そうですわね...。」

鞠莉「So bad...。」

ルビィ「そんなに違うのかな...ルビィたち...。」

 

そのため、ネガティブな考えを口にしてしまう。

 

ガイ「なにそんなしょげてんだ?」

善子「え?」

 

落ち込む6人に言葉をかけるガイ。

 

ガイ「バラバラってことは、言い換えれば個性が成り立ってる証拠だ。それに、『十人十色』って言葉が地球にはあるだろ。みんな違ってみんな良い。無理に合わせる必要は無い。ジャグラーも言ってたぜ。お前らはバラバラでこそ真の力を発揮するってな。」

 

果南「それぞれの個性...。」

鞠莉「確かに、Aqoursは9人居るんだもん。個性がなきゃこんな人数にはならないわ...。」

花丸「みんな違ってみんな良い。まさにその通りずら♪」

善子「クックッ。今度こそ堕天使ヨハネの力を大いに解放できそうね。」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ダイヤ「ルビィ!」

 

ガイの一喝で前向きになった6人だったが...

 

ダイヤ「ピギャァ!」

ルビィ「ピギィィ!」

 

背中合わせに座っていた2人の首筋に水滴が落ち、短い悲鳴がシンクロした。

 

花丸「雨漏りずら。」

善子「どうするの?」

 

天井を見上げると、姉妹が座っていた場所から水滴が染み出して落ちている。

 

果南「こっちにお皿あった。」

 

仏壇の近くの置いてあった皿を見つけた果南。

それを手に取り、雨漏りする場所に設置する。

 

鞠莉「今度はこっち! ええっと...。」

 

他の場所からも雨漏りを確認した。

 

ダイヤ「鞠莉さん。こちらにお茶碗がありましたわ。」

 

善子「こっちもお皿ちょうだい!」

果南「OK!」

 

花丸「こっちも欲しいずら。」

 

ルビィ「お姉ちゃん。桶、桶。」

 

さっきまで落ち込んでいたのが嘘のように、6人はテキパキと動き、雨漏りに対処していた。

 

全ての場所に茶碗やお皿,桶など置いた6人は、水滴が皿や茶碗などに落ちる音に耳を傾けていた。

水滴の落ち方は不規則だが、音の鳴り方は小さいながらもリズミカルだった。

それはやがて、1つの曲を演奏するかのように...。

 

ダイヤ「テンポも音色も大きさも。」

ルビィ「1つ1つ、全部違ってバラバラだけど。」

善子「1つ1つが重なって。」

鞠莉「1つ1つが調和して。」

果南「1つの曲になっていく。」

花丸「まる達もずら!」

 

6人は言葉を紡ぎ、そして自然と肩を組み笑いあった。

 

鞠莉「よーし! 今夜はここで合宿ずら~~!」

 

「「「「「えぇ~!」」」」」

 

バラバラなりにも1つとなり、今度こそ歌詞を完成させるべく、鞠莉の一言で合宿することになった。

他の5人は戸惑うも、どこか楽しそうな顔をしていた。

 

ガイ「ん? もしかして俺とリムもか?」

鞠莉「私たちの顧問なんだから、ガイさんも合宿よ!」

ガイ「お、おう...。」

 

ルビィ「久しぶりにリムちゃんと一緒だね♪」

リム「キィ~♪」

花丸「今日からよろしくずら、リムちゃん!」

リム「キィ~♪」ピョンピョン

 

というわけで、7人と1匹のお寺合宿がスタートしたのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌朝、旅館の屋根に上って朝日を眺めていた千歌が居た。

 

梨子「千歌ちゃん。」

曜「そんなとこで何してるの?」

 

梨子と曜が廊下の窓から顔を出して千歌に話しかける。

こんな朝に2年生が揃ってるということは、こちらも泊まりで作詞をしていたようだ。

 

千歌「輝いてる。」

梨子「えっ?」

千歌「なんか、見えたんだ。今、何をやりたいか...何を思っているのか。私が私に問いかけていた答えが。」

曜「千歌ちゃん...!」

 

どうやらこちらは作詞ができている様子だ。

 

リク「ふわぁ...。おはようございます...。」

ペガ「シャキッとしてよリク~。」

 

欠伸をして、ペガに背中を押されながら梨子と曜が居る窓辺にやってきたリク。

すると...

 

果南「千歌ぁ~~!」

千歌「ん? あ、みんな!」

 

旅館の玄関には1年生,3年生,ガイが揃っている。

ちなみに、リムはルビィに抱っこされている。

 

曜「曲は出来た~?」

ダイヤ「バッチリですわ!」

 

その問いにダイヤが自信満々に答え、他の5人は笑みを浮かべ...

 

「「「「「じゃーん!」」」」」

 

果南が1冊の歌詞ノートを掲げる。

それを見て千歌,梨子,曜にも笑みが浮かぶ。

 

千歌「本当!?」

梨子「さあ! じゃあ練習しなくちゃね!」

曜「2曲分あるんだから、頑張らないと!」

千歌「うん! 学校とラブライブに向けて!」

 

Aqoursにやる気がみなぎる。

 

リク「無事にできたみたいだね。」

ペガ「これで両方とも成功しそう!」

 

部屋の方ではリクとペガが安心した様子でAqoursを見守り...

 

JJ「ようやく完成したのか。」

ガイ「まぁな。今回もジャグラーに助けられた。サンキュー。」

JJ「もっと褒めていいんだぜ?」

ガイ「まったく...。」

 

外ではいつの間にか合流していたジャグラーがガイと共に立ち合っていた。

 

皆で喜びを分かちあう中、鞠莉のスマホに1件の着信が入るのだった。

 

 

 

 

 

続く。




【2-4】でお伝えした通り、2話のストーリーは終了で次回から3話に入ります。

さてさて、リムがAqoursメンバーの多くと友達になりました。
あとは千歌と曜の2人と友達になるだけ!
いつ友達になるかはお楽しみに!

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