天才科学者にチキンなモラルを与えてみよう!   作:タカやわ

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人生は1回が丁度いい

時計の針が11時を回る頃、大学のとある研究室には仄暗い明かりが灯っていた。その中でPCをいじり物理のレポートをまとめている男がいる。彼の顔は中々にひどく疲労からくる隈と発汗でとても誰かに見せられるような顔はしていなかった。

 

突然だが、僕が住む日本にはサブカルチャーにおいて「転生」というものがある。小説や漫画でよく見かける「あったらいいな」の話だ。

当然信じていないし、信じる気もない。現実において転生というものがあったとしても僕は嬉しくはない。現実を冷めた見ているわけではないが人生2週目というのは中々きついと思う。

 

ただしかし、この瞬間だけは「転生」というものに縋りたくなった。田舎から出てきて猛勉強し、なんとか入ることが出来た憧れの大学。ここから僕の夢のキャンパスライフが始まると思っていた。尊敬している教授の研究室にも入れた。ここからだと思っていた。だと言うのに毎日させられるのは他の先輩がした実験の後始末とレポートまとめやらなんやらで、自分のしたかった研究は何もさせてもらえなかった。まだ一年生だからだと自分に言い聞かせていたがこれが2年近く続けば愚痴を言いたくなるのも仕方がないだろう。何もかも捨てて田舎に戻りたかったし、自分の研究などどうでも良くなっていた。

 

(いっその事、人生を初めからやり直したいなぁ.......)

 

出来るわけないんだけどね、と馬鹿な考えを振り払いレポートを終わらせる。

 

人間何があるか分からない。これから起こることが分かるわけがない。理不尽極まりないが、だからこそ面白いという人間もいるだろう。

しかし僕は違う。ただただ凡人だ。

そんな僕がまさか......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転生することになるなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オギャー!オギャー!

 

あれ....なんかうるさいぞ......

意識が覚醒してまず初めに耳に入ってきたのは赤ん坊の産声だった。

 

「お産まれになりましたよ!柳田さん!」

何を言ってるんだ僕の名前は柳田じゃないぞ。そもそも結婚もしてなければまだ彼女もいないし.......

 

 

あれ?なんか眩しいな。それになんだかやけに肌がヒリヒリする。

そんな事を考えていると目の前に助産師のような人が俺をだき抱えた。

 

 

 

え?これってまさかの 僕、

 

 

 

 

「オンギャーーーー!!(転生したのーーー!??!)」

 

 

 

 

 

 

 

(悲報)俺氏、ベリハードな2週目突入

 

 

 

 

 

 

 

 

出産からままぁまぁの時間が経った

 

 

 

よし、やったー夢が叶ったぞーー(白目)

 

生後2ヶ月の乳児が見事な白目をした瞬間である

正直こうなるのも仕方ないだろう。だって、転生だぞ!

正直嬉しさより困惑の方が勝っている。

なんの前触れもなく赤ん坊だなんて.......

他の小説の主人公のように、子供を庇ってなどでは断じてない。家に帰り暖かいベッドで加湿器を付けて最高のコンディションで就寝したはずである。それがまさか目覚めのアラームが自分の産声だとはびっくりしたぞ。

「バブ(これからどうすればいいんだ.......)」

 

これからの生活を考えて生後2ヶ月とは思えない顔面を披露している乳児がそこにいた

 




初投稿なので暖かい目で見守ってください
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