魔道士八幡と魔法少女   作:八坂 エルナ

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凄く久しぶりです、

魔法少女達の親睦を深めるための模擬戦です。
これを機に八幡の実力を知ってもらえればありがたいです。


3on3模擬戦

一夜明け俺でも感知できるくらい大きな力を感じた、あれは紛れもなく鹿目まどかのものだろう。

それで今日はこの体だから痛くはないものの暁美との戦いで精神的に疲れたので寝ていると巴から連絡が入った

公園に来てくれと言うので嫌々ながらも公園に向かう。無視なんてしたら俺の家にティロシリーズが火を吹くことになる。

 

「集まったわね」

どうやら俺が最後だったようだ。珍しく暁美も参加している。あの表情だと鹿目が魔法少女になったことに関しては諦めたのだろう。

 

「で?何のようだ?」

「今日はね模擬戦をしようと思ってね」

「模擬戦ですか?」

鹿目と美樹が首を傾げる

「魔法少女になりたての二人のために少しでも早く魔法になれてもらうと言うことね」

「そゆこと♪」

 

人差し指を立てウインクする巴。こういうお姉さんな行動ほんと似合うよな。中2とは思えんメロンもお持ちのようだし。あれだな食ったもん全部そっちに行くタイプだな。なんてどうでもいいこと考えてると。とある疑問が頭に浮かぶ

 

「5人で模擬戦ってどうやるんだ?個人戦の総当たりか?チーム戦だと中途半端になるぞ?」

「個人戦だと只々力のぶつけ合いでしょ?本当の強さはチームの連携だと思うの」

「なら…」

なんか俺の本能ざ危険と警笛を鳴らしている

「実は私ね隣町に知り合いの魔法少女がいるの」

「…………」

「そんなんですかマミさん!」

 

美樹と鹿目は驚いた表情。暁美は知っていると行った表情。巴は何か誇ったような表情

そして俺は

「なぁ巴?」

「何?」

「隣町って風見野か?」

お願い違うと言ってくれ。風見野はほぼ確定でいや…確定であいつだ

「ええ風見野よ」

…………終わった

 

八幡はその場に膝から倒れ顔面を蒼白に染め何かブツブツ言っている

「おーいマミ!」

どこからともなく元気な声が響いた

「もう、遅刻よ佐倉さん」

「悪い悪い」

彼女は飲んでいた10秒でチャージできるゼリーを口からぺっと離すと炎が現れ容器を燃やす

 

「でそちらさんが新しい魔法少女ってわけか。ほうほう」

彼女佐倉は品定めをするように一人づつ見ていく

鹿目に一瞬顔をしかめたが素通りし暁美を見る

「私は初心者では無いわよ」

「そんなのわかってるよ」

なんだろう仲悪そうだな。そしてついに俺の番になる「ほうほう…あ"!?ハチじゃねえか!!」

はいそうですハチです。

 

 

そこからちょっとした言い争いがあった。

「いくらアタシが強いからって男ならもうちっと心配して女の様子くらい見に来たらどうだ」

「俺はお前を認めてるからな。災害級の魔女でもないと死なねぇだろ」

「そんな強い奴ならいくらアタシでも尻尾巻いて逃げてるよ」

「じゃあ心配いらねぇな」

「あ〜もうそう言うことじゃねえんだよ!」

「??」

 

『『『なんだそういう事か』』』

そこまでしつこく突っ掛かる理由が暁美と八幡を除いた3人は理解していた。まぁそういう事だ。

 

「おい!マミ!」

「!…何かしら」

「チーム戦なんだよなアタシとハチを別のチームにさせろぶっ倒してやる!」

 

 

 

 

そういう事でチーム戦場所は俺の魔女結界。流石に魔法少女同士のぶつかり合いに現実でやるには目立ちすぎると言うことで俺が結界を張ることになった。これと同時に暁美の時間操作は使えなくなった。だってこの結界には時間という概念がないから。いじる物がない

 

チームは

俺 美樹 巴 

 

接近、中距離の戦闘スタイルが揃ったのでまずは安定した戦闘を心掛けたいな。それに今回の本質は新人の強化だ。俺としては戦力になってほしいからどんどん美樹を前に行かせるつもりだ

 

「それでは行くわよ」

それぞれ適当な配置に着いて巴の開始の合図を待つ。俺達と相手チームのだいたい真ん中にマスケット銃が現れ

 

バン!

 

合図がなった。

「ハチ!覚悟しやがれ」

「やっぱそうなるか…20%」

腕が黒くなり即席で作った鎌を振り回し杏子の接近を阻む。鎌と槍がぶつかり合い火花が散る 

「〜〜!久々だぜ!この痺れるくらいの衝撃は」

「満足頂けたようでなりよりだ」

「おらおら!捌いて見ろ!」

「個人戦じゃないと言わなかったかしら?」

「!」

 

ダン!ダン!タダン!

連続で放たれた銃弾が杏子の頬を掠める

「ちっ!」

そこで杏子が怯んだ隙を見逃さす蹴りを入れると八幡はバックステップで杏子から距離を取る、その際に暁美から銃弾がステップした地点に狙われて飛んできたが無理やり空気を蹴り僅かに浮かぶことで回避する

「ふぅ…ナイスだ巴」

「ふふ、ありがと。ほら美樹さんもぼーとしない」

「あ!?あ…はい!」

実はこの攻防10秒も掛かってない。この速さの戦闘に鹿目と美樹は呆気に取られている

 

「これでも3割位のスピードだぞ?しっかりついてこいよ?」

それはこんな生温い死合いはないぞと告げている

 

「美樹行くぞ?」

「どんな早くたって付いてってやる!」

「頼もしいな、行くぞ…」

二人揃って地面を蹴る

飛んできた二本の弓矢、それを俺は強化した手刀、美樹は剣でぶった切る。切った先には暁美と杏子が突っ込んで来ていた。

 

俺の相手は杏子か…

「わりぃなハチこっち倒させて貰うわ、安心しろノーダメージでそっちに言ってやるからよ!編み込み結界!」俺と美樹の僅かな隙間に赤い線が走り寸断される、つまり俺の相手は

「私とまどかよ」

美樹の方は結界のせいで銃が通らないなのでバックアップは巴か、腕は確かだから信用しよう

 

「昨晩の続きね」

「ああそうだな…」

暁美のマシンガンの玉を僅かな動作だけで躱していく。脱皮は一度しかできないからまだ使いたくない

弾幕はしばらく続く、これが弾幕シューティングだったらもう高得点だ

俺と暁美は縦横無尽に走りながらの戦闘で特に八幡はマシンガンの弾を躱すという事をしているので精神的にダメージが蓄積されていく

 

「銃は効かないのね…」

不意打ちならまだしも速い戦闘に慣れている俺には銃くらいのスピードならまだついていける。

「余裕そうね」

「流石に長いこと魔道士やってねぇよ」

「そうね…」

 

 

「!!」

急に現れた大量の弾丸。何をされた?

これを躱すにはどうすればいい…着弾まで1秒も無い…

それに巴もこれに反応しきれてないサポートは無理そうだ。

あれを使うか…

「拒絶しろ」

そして全弾俺に当たり…貫くことは無かった。俺に当たった弾から順に消滅していく

「ふぅ…」

「な…!」

 

決まったと確信していた暁美は僅かに固まったその隙に暁美へ巴のマスケット銃が火を吹く。とっさに上空へ回避したのをいい事に俺は暁美では無く鹿目へ的を絞る

「まどか!」

「当たって!」

音速を超えるような矢が飛んでくるが関係ない、俺の魔法はまだ続いている。

矢は当たっても消滅し俺へのダメージが無い

ここで一気に加速

 

「ひゃ!」

両手に作った剣を振るう

弓で防御をしているがそんなのはお構い無し、それごとぶった切って行く。

「うう…」

弓はなかなか頑丈で切り払えない

「きゃ!」

それでも続く神速の斬撃に耐えきれなくなった弓が砕け次の一撃が鹿目を仕留めようとする

目を瞑ったな…もらった

 

「編み込み結界!」

ガチャン!

胸元を斬りつけようとするが刃が届く寸の所で赤い結界に邪魔される

「チッ…」

「新人ちゃんはぶっ倒したぜ、さぁ殺ろうぜハチ!」

その姿は魔女もびっくりな程の何かが迸っていた、八幡はそれが何か分かっていた、こいつが本気になった時の表情、地獄の業火も生温い程の攻撃が始まる

 

槍を受け止めようと右手の剣を前に出す。しかしその剣が前に出ることはなかった。

「マジか…」

それは編み込み結界に俺の剣も一緒に編み込まれていた「そりゃ!」

視界が回る体感速度が上昇する。

全力の突きをくらった八幡は結界内の端まで吹き飛ばされ激突する。

 

「まだまだいくぜ!」

こちらの立ち上がりなど待つはずもなく一瞬で距離を詰めて追撃を入れようとする

 

こいつあの時より速くなってやがる。それはこの間風見野でラーメンを食べに行った時だ。

「遅ぇぞハチ!」

サイドステップで躱そうとすると、今度は足に編み込み結界が巻いてありステップが切れない

「やべ…」

「もらった!」

「とか思わないでよね!」

 

俺の視界に入ったのは青髪の剣士

俺と杏子の間に割って入り受け太刀をする。

「ち…結構しっかり攻撃したんだけどな」

確かこいつの願いは上条恭介とか言うやつの病気を治す。だった筈だ(キュゥべえから聞いた)

「貴女の相手は私よ」

「危な!あと頑張って先輩!」

 

そう言い残し暁美との戦闘に入って遠くに行ってしまった、

『巴俺の援護は要らない鹿目への牽制、美樹のバックアップに集中してくれ』

『一人で大丈夫?』

『もともとソロの魔道士だ』

『了解』

 

これで良いだろ。俺はこいつとの戦闘に集中するだけだ

今度は大鎌を作り握る

「やっと本気か」

「55%…」

右腕だけ黒かったのが脚にまで侵食していく

「踊れ踊れ!」

 

一瞬杏子の体が何重にもブレる

そしてその刹那無数のあいつが現れる

「ロッソか…」

「おらおらおらおら!」

その無数の刺突斬撃を紙一重で躱していく

俺には読めている

やがてその無数の刺突斬撃は収まり

 

「結衣か…」

「そうだよ」

結衣それは俺がかつて滞在していた街にいた魔法少女の一人でその子は魔女になり死んでいった

能力は《空間未来予測》視界に映っている範囲だけの未来をある程度予測できる。

先程の銃弾を消滅させたのもその街の魔法少女だった、雪乃と言う子の力だ能力は《否定》自分に起こった事象を否定しなかったことにできる。

 

多分仲は良かったのか…?自分でも分からない。

ただどの魔女結界に行くにしても3人でと言うルールで常に一緒にいた。二人は学校があるので昼は一緒では無かったが。

この話はまた後でにしよう…今はこっちに集中する

 

ロッソ・ファンタズマでは動きが単調になる。今の力のロッソでは倒しきれないことを確認すると魔法では無く純粋な戦闘能力の近接戦闘に入る

「おりゃあ!」

 

 

数分間、今も続く戦闘は辺りに武器のぶつかり合いで生まれた風が風の壁となりここはその台風の目と言った状況だ

やがて激しい打ち合いに武器は砕け素手となる。両者新しい武器を作る暇など与えない

ダン!ダン!

と言う殴打の音が結界内のに響く

 

「おら!」

「やべ…」

蹴りのカウンターの杏子の足払いに反応できず体が宙を舞う。

「断罪!」

地面に魔法陣が浮かび上がり巨大な槍が突き上がってくる

「もらった!」

そうだな…以前の俺だったらここで終わってたかもな今の俺には《否定》を使う魔力が残っていない前半で《否定》を使い過ぎた。それに《否定》は銃等には有効だが斬撃となると《否定》が難しくなる。

だが俺には一度きりのこの技がある

 

そして俺は迫り出した槍に直撃し魔法の返信が解けるはずだった

「脱皮」

今思うが脱皮ってダサいよな…

別に強くなるわけじゃないし、まんま同じのが出てくるだけだしな

まぁこれで不意はつけた。ほら

「!!?」

動揺で呆けている

 

狂った踊り子(マッドダンサー)、継ぎ接ぎ人形。そして85%」

ほぼ全身が黒く染まり突き上げられた場所から一気に降下し脳天へ踵を打ち付ける

「あが、、、」

地面へ叩きつけられる杏子すると暗くて分からないが恐らく自分野影があるところから手が這い出てきて杏子の手と足をその手が掴む

「くそ!何しやがる」

足掻いてあるがもう無駄だ技は決まった

 

腕を捕まえた手が杏子を無理やり起こすと手から先が生まれ人形ができる。

「さぁ踊れ」

杏子の体中に張り付いている小さい黒い人がぞれぞれ踊り始めるその踊りは統一されて無くそれぞれが踊りたいように踊る。

「なんて力だ解けねぇ!」

これこそ手も足も出ないだな…

 

「!!」

藻掻こうとする杏子の腕が一回転した。言葉の通り一回転だ。骨がゴリゴリとなる音がする。

「あが…」

本来魔法少女は痛みなどその気になれば遮断できるが心は強化されない、目の前で腕足がゴリゴリと音を鳴らしながら回転していれば意識的に痛みを脳が再現してしまう、例え痛くなくても。

 

腕が皮膚などがあるのに回転する理由は先程の魔法《継ぎ接ぎ人形》関節ごとに分離させる魔法、継ぎ接ぎつまりこういう事もできる。

「!!」

グルグルと腕を回していた一人がコキッ!と音を鳴らしながら腕を切り離した

「う…」

その後全部の人形がそれぞれ四肢をもぎ取り首ももぎ取った。

 

 

 

 

そして再びくっつけて出来たのは手足左右関節全てが逆向き杏子ちゃん人形だ

「く、あ…くそ…歩けねぇ…」

「そりゃそうだろうな」

「なぁいつまでこの姿なんだ?」

「さあな?」

 

八幡はニヒルな笑顔を浮かべ背を向けた

そんじゃあっちのサポートに行くか

この時杏子心はきれいに折れた

「分かった!分かった今回はアタシの負けでいい!だから戻してくれ」

あの気の強い杏子が涙目で懇願してくる

「じゃあ俺の勝ちだな」

 

 

総合結果は俺等のチームの勝ちだった。

美樹の善戦もあって本人としてはいい経験となった。

巴は以外にもしっかり本気を出したようで美樹が暁美にやられてからは無双したとのこと。

鹿目もサポーターとしては才能を発揮した。実を言うと美樹にトドメを刺したのは鹿目だ。

 

こうして第一回模擬戦は終わった。

 

 

あ、PS 杏子はあっちの制圧が終わったらしいのでこの街に滞在することになった。

あと継ぎ接ぎ人形は皆にドン引きされた。

 

 

 

 




かなりエグい技出しました。

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