イナズマイレブンGO-魔術師の弟子-   作:ヒラメもち

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第12話 進化した強敵

決勝を前に、俺たちは練習を重ねる日々だ。

 

準決勝以来、全員がサッカーの特訓に真剣に取り組んでいる。

 

「葵さん、まだ決勝の相手は分からないの?」

 

「明日の午後にはわかるわよ。アラブ首長国連邦とウズベキスタンのどちらかね。」

 

「どっちが相手だろうが俺は攻めてくだけだよ。」

 

「やる気ね!あと1つ勝てばアジア代表になれるものね。」

 

「その次は世界大会、だね。」

 

監督を待つ間、俺たちは会話を始める。

 

 

「俺、サッカーがだんだん楽しくなってきたぜ。」

 

「うちも。」

 

「森村…。」

 

 

「みんな本当によく頑張った。がんばって練習を続けたから、サッカーが応えてくれたんだ。」

 

「ああ、俺は1点も許さない!!」

 

「キーパーなら当然だ。」

 

井吹と神童は睨み合う。

 

神童は特にサッカー未経験者である8人が選ばれたことを疑問に思っている。剣城も自分と互角のプレイヤーが選ばれなかったことがどうやら気になっているみたいだ。確かに潜在能力のある彼らだけど、初めは未知数のつよさだったんだ。

 

 

「全員、集まっているな。今日は午後から練習試合だ。グラウンドに行け。」

 

それだけ伝えて、監督は先に外へ出ていく。

 

 

「本当に監督の前って緊張しちゃうなー」

 

「そう?そんなに悪い人だとは思わないけど?」

 

「雰囲気とかがちょっとね。それにしても、練習試合って楽しみね。」

 

どこか浮き足だっているメンバーもいるが、グラウンドにたどり着く。

 

 

 

「っ!!」

勢いよく向かってくるシュートを剣城が、反射的に打ち返す。

 

「はっ!!」

ボールを押さえつけるように白い髪の選手が地に立つ。

 

 

砂煙が晴れる頃には11人のプレイヤーが立っていた。

 

「白竜…!!」

「霧野!!」

「南沢さん!」

 

「こいつらは『レジスタンスジャパン』。俺が監督の不動だ。」

 

元帝国学園の選手で、かつてイナズマジャパンのMFだった人だ。

 

 

「試合の相手はこいつらだ。それに、化身を使っても構わん。」

 

「なにっ!?」

「しかしっ!?」

 

確かに彼らは強くなった。

しかし、化身が使えるメンバーは、俺や天馬たちだけだ。

 

 

 

 

九坂以外の11人がポジションにつく。

 

相手は各中学校でストライカーを務めるメンバーが揃っている。超攻撃的なサッカーをしてくる上に、化身を持つ選手も多い。かつて天馬たち雷門中と戦ったメンバーたちらしい。

 

「俺たちは今日お前たちを潰しに来た。」

「さあ、イナズマジャパンの力を見せてもらおう。」

 

 

 

「行くぞ!鉄角!!」

 

「ああ!……なにっ!?」

 

天馬のボールをパスカットされる。

 

「どうした、この程度で怯むのか!? 行くぞ!」

 

背中から紫色のオーラが溢れ、少しずつ形を成していく。

「獣王レオン!!」

大きく鋭利な爪が特徴的な化身だ。

 

「スクラッチレイド!!」

 

「化身なのか!?うわああああ!」

地面を引っ掻くように出された衝撃波が鉄角を吹き飛ばす。

 

 

相手の白竜はパスを受け取り、全力疾走してくる。

「スプリントワープ!」

辛うじて姿が視認できるレベルのドリブルでいとも簡単に躱していく。

 

 

シュート体勢に入ると、ボールは風と光を纏い始める。

「いくぞ!!ホワイトハリケーン!!」

天から打ち出された天災レベルのシュートがこちらに向かってくる。

 

「まだまだ行くぞ!パンサーブリザード!!」

雪豹が雄叫びをあげ、シュートチェインで豪雪を纏う。

 

 

「アインザッツG2!!」

「クリムゾンカット改!!」

 

威力を抑えきれなかったが、シュートの威力は相殺できた。

 

「もらった!」

 

「霧野!?」

 

宙に浮くボールを手に入れたのはDFのはずの霧野。

 

 

「行かせません!」

「君が走ってきていたのは視えていたよ!」

 

真名部や皆帆が立ちふさがる。

 

背中から紫色のオーラが溢れ、少しずつ形を成していく。

「戦旗士ブリュンヒルデ!!」

盾と旗を持った鎧姿の女性の化身だ。

 

「アームド!!」

化身を一度崩し、身体に纏っていく。

 

「いくぞ!」

 

「「はやい! うわーーーっ!!」」

向上された身体能力のドリブル突破で2人を吹き飛ばす。

 

「はーーっ!」

さらに化身アームド状態のシュートが井吹に向かう。

 

「ワイルドダンクV2……グハッ」

進化した必殺技が一瞬で破られる。

 

「なんてシュートだ。今までとまるで違う。こんなにも重くて鋭くて。神童たちはこんな奴らと戦ってきたのか。」

―――これが格の違いだとでもいうのか。

 

 

 

キックオフと同時に、天馬は化身を出す。

 

「魔神ペガサスアーク!!」

翼の生えた筋肉質の巨人だ。

 

「アームド!」

天馬も身体に纏っていく。

 

しかし、

相手チームは次々と化身を出して囲んでいく。

 

「くそっ……」

パスを繋ごうとした天馬だけど、

俺や神童、剣城は徹底的にマークされている。

 

「なにを躊躇しているんだ!……ほら!」

白竜が隙をついてスライディングでボールを奪ってパス。

 

 

「いかせるか……」

 

海王の化身を見上げて動きが止まる。

まるで過去がフラッシュバックしたような。

 

「ハッ!そんなディフェンスでこの俺様が止められるか!」

 

「グハッ!?」

化身の槍で薙ぎ払われる。

 

海を創ってシュート体勢に入る。

「ヘヴィアクアランス!!」

シュートをすると、化身も巨大な槍を投擲する。

 

 

「「スピニングカットW!!」」

皆帆と真名部の連携技でパワーダウン。

 

「ワイルドダンクV2!!」

井吹はなんとか勢いを抑え込んだ。

 

 

ボールを投げようとしたが、

 

「くそっ。」

―――すでに息切れをしているメンバーたちが多い

 

 

「なら、……フェイ!!」

 

マークをすり抜け、俺はボールを受け取る。

 

背中から紫色のオーラが溢れ、少しずつ形を成していく。

「月影の白兎 ペリノア!!」

薄黄色の長い髪の兎人。

 

「アームド!!」

俺も化身を身体に纏っていく。

 

白いマフラーを風にたなびかせて、ドリブル突破していく。

 

 

「神童!!」

 

「ああ!!ミキシトランス 信長!!」

パスを受け取った神童の雰囲気や姿が変わる。

 

「刹那ブースト!!」

刀で斬るようにシュートを加えていって、地面と平行に全力シュート。

 

「ミキシトランス ジャンヌ!! ラ・フラム!!」

今度は相手の霧野の雰囲気や姿が変わり、炎の壁でシュートブロック。

 

「やるなっ!」

「神童もさすがだ!」

 

神童は久しぶりにサッカーでいい笑顔を見せる。

 

 

試合はさらに熱くなっていく。

 

 

 

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